【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する

雪雪ノ雪

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絶対不可侵中立国アルカンと第二次勇者戦争

マーリンとセバスチャン②

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前回のあらすじ

 魔術簡単。四則演算出来れば使えるとかやべぇな。



『よし、準備OK。ノアさんちょっと離れててね』

 魔法陣を書き終わりはなれるように言う。

「分かった念の為に結界をこの地下空間に張っておくけど大丈夫?」

 多分大丈夫だとは思うが、何かあってからでは遅い。

 念の為に結界を張っておきたかった。

『大丈夫だよ~。それよりシルクさんとクリスさんは呼ばなくていいの?』

 あー、後で説明するのは面倒だし今日は2人とも家にいるから呼んでくるか。

「呼んでくる。ちょっと待ってて」

 そう言って地下倉庫から出ていった。

(どんな姿になるのですかな?)

 2人を呼びに行く途中でインが話しかけてくる。

「さぁ?私はなんでもいいかな。ちゃんと人間に見えればね」

 流石にバケモノみたいな見た目は勘弁だ。

『よーし、みんな集まったね!!それじゃぁ、始めよっか!!』

 魔法陣に魔力が流れ込み起動する。

 結構大きい魔法陣だ。

『私の器よ。私の器よ。これらの肉体を生贄に私の器を作るのです。私の器よ。私の器よ。全ての物を錬成せよ』

 勇者の死体が徐々に溶けていく。

 ちなみに25体しか使っていない。

 かなり質が良かったらしく、それ以上の死体を使うと逆に制御できなくなるそうだ。

『私の器よ現れろ。ホムンクルス』

 溶けた死体がもう一度人の形に形成されていく。

 結構小さめの身長だ。

 140ぐらいかな?

 しばらくして1人の少女が現れた。

 黒のローブに身を包んでいる。

「ん~!!はぁ~!!久々のシャバの空気はいいねぇ!!」

 フードを取り、隠れていた顔を見せる。

 紫色の短髪、紫色の目、幼い顔立ち、とっても可愛い少女だ。

 そしてここにはシルクさんがいる。

 あとは......わかるな?

~しばらくお待ちください~

「ま、まさか最初に死にかけるのがシルクさんのハグだとは....」

 案の定暴走したシルクさんを無理やり引き剥がしてマーリンの死を回避する。

「大丈夫だったか?」

「大丈夫大丈夫。.....大丈夫じゃないけど大丈夫」

 どっちだよ。

「それにしても結構可愛い感じの少女なんだな」

「昔の姿のままだよ。私は魔術でこの体型を維持してたからね」

 魔術すげぇ。

「服はどうする?ぶっちゃけ真っ裸で錬成されると思ってたから用意してあったんだけど」

 ローブも錬成するとは思ってなかったからな。

「うーん、いらないかな。1万年以上一緒にいたローブだしね」

「え?幽霊の時のローブなの?」

「そうだよ。魔術でローブを霊体にしてたからね。それを魔術で戻しただけさ」

 魔術ってすげぇ!!
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