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絶対不可侵中立国アルカンと第一次勇者戦争

幽霊と事故物件③

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前回のあらすじ

 骸骨の魔術師来た。結構こうやって見ると怖いな。



「なぁ、なんで魔導師じゃなくてなんだ?」

 マーリンは自分を魔術師と表現していたがこの世界では、魔術ではなく魔法と言われている。

 私は魔術と魔法の違いがよく分かっていない。

 もしかしたら知れるチャンスだと思った。

『魔術と魔法の違いは分かるかい?』

 わからないので首を横に振る。

 Fから始まるシリーズでは明確な線引きをしていたが、この世界もそうとは限らない。

『魔術って言うのは知識と魔力があれば誰でも簡単に扱えるが魔法は完全に適正才能だ。まぁ、もっと細かく説明もできるけど大まかにはそんな感じだと思ってくれればいいよ』

「知識と魔力があれば誰でも簡単に扱えるんだろ?なぜみんな使わない?」

 魔力はこの世界にいる人なら誰でも持っているものだ。

 あとは知識だけ。

 みんな使おうとしないのはなぜだ?

『魔術は1万年前になくなったのさ。前の神がそう決めた』

「前の神?」

『今この世界を管理しているのは女神様だ。その前にここを管理してた神様の事さ。魔力は皆持っているんだから、あとは知識だけだ。大掛かりな魔術だと難しいが、基礎はかなりの簡単だ。それを応用してある1人のバカが神に反逆してな。流石にこれはやばいと思ったのか、魔術はなくなったのさ』

 へぇ~そんな歴史があるのか。

「で?そのなくなった魔術を復活でもさせるのか?」

『まさか、あたしが器を求めているのは、ただ単にこの世界を周ってみたいのさ。死ぬ前までは魔術一筋だったからね。セカンドライフはゆっくり過ごしたいのさ』

 セカンドライフって使い方違うくね?

「器はなんでもいいのか?」

『なるべく若い子がいいかな。性別はどっちでも』

「死体はどのぐらいいる?」

『大体50あればいいのが作れる。すごく高性能やつがね』

 50か、そう言えば近々若い奴らが戦争しに来るよな?

(もしかして我が主、勇者の死体を使って.....)

「私って結構ドライなんだ。別に世話になった人とか.....いないな。なんか自分で言ってて悲しくなってきた」

 世話になった人がいないってことは、友達いなかったってことだからね?.....べ、別に泣いてなんかないんだからね!!

「なぁ、私と取り引きしないか?」

 精神的ダメージから立ち直りマーリンに話を持ちかける。

『取り引き?』

「そうだ、私が死体を用意してやる。お前は代わりに魔術を私とアヴェに教える。どうだ?」

 少し考えた後

『いいよ。でもそんなに都合よく集まるのかい?』

「近々戦争があるらしいんだよ。そこからちょいと拝借してくるのさ」

(拝借ww)
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