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第五章 旅は長きもの
第一話 僧侶の秘密
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「はあ…」
俺はため息をつく。
歩き始めて7時間が経った。前に買った馬車は盗まれたし、魔法使いが覚えた移動魔法は一度行ったことがある場所にしか行けないし。
「ずっと無言で歩くのもあれだし、なんか話さないか?」
「あ、じゃあ勇者様が勇者になるまでのお話を聞きたいです。」僧侶が瞬時に返してくる。
「俺は一日中家に篭ってゲームやってたな。」
「「うわぁ…」」周りがドン引きする。
「お前ら素で引くなよ…何か悲しくなってくるから…。」
「だって気持ち悪いんですもん。」僧侶が汚物を見るような目で俺を見ながら呟く。
「うるせーな。そういう僧侶はどういう生活してたんだよ」
「私ですか?私は野球中継見ながらビール飲んだりしてましたけど」
「お前は親父か」
「この間まで親父でしたよ?」
「…は?」
「いや、ですからこの間まで男だったんですって。あ、今はちゃんと女ですよ!手術結構高かったんですよねー。」
「……」
俺はどういう反応をすればいいのだろうか。素直にはいそうですか、と言うわけにも行かず、ただただ立ち尽くすことしか出来なかった。俺の好きだった僧侶は前まで男だった。その事実を受け止めることが出来ないまま、俺は震えながらその場に立ち尽くした。
俺はため息をつく。
歩き始めて7時間が経った。前に買った馬車は盗まれたし、魔法使いが覚えた移動魔法は一度行ったことがある場所にしか行けないし。
「ずっと無言で歩くのもあれだし、なんか話さないか?」
「あ、じゃあ勇者様が勇者になるまでのお話を聞きたいです。」僧侶が瞬時に返してくる。
「俺は一日中家に篭ってゲームやってたな。」
「「うわぁ…」」周りがドン引きする。
「お前ら素で引くなよ…何か悲しくなってくるから…。」
「だって気持ち悪いんですもん。」僧侶が汚物を見るような目で俺を見ながら呟く。
「うるせーな。そういう僧侶はどういう生活してたんだよ」
「私ですか?私は野球中継見ながらビール飲んだりしてましたけど」
「お前は親父か」
「この間まで親父でしたよ?」
「…は?」
「いや、ですからこの間まで男だったんですって。あ、今はちゃんと女ですよ!手術結構高かったんですよねー。」
「……」
俺はどういう反応をすればいいのだろうか。素直にはいそうですか、と言うわけにも行かず、ただただ立ち尽くすことしか出来なかった。俺の好きだった僧侶は前まで男だった。その事実を受け止めることが出来ないまま、俺は震えながらその場に立ち尽くした。
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