101人目の勇者様！

第七章 茎わかめ≒キクラゲ？

第三話 資格試験 前編

俺たちは図書館で猛勉強をしていた。なぜ勇者である俺がペンを持って参考書を見ながら電卓を叩き簿記３級の問題を解いているのだろう。

勇者って、なんだっけ…。

 

時は２日前に戻る。戦士が唐突に「賢者になりたい」等と言い放ち、最後には「賢者になれるまでは進みたくない」「賢者になれないならこんな世界いらない。滅ぼしてやる」「いっその事魔王と手を組む」などと勇者一行とは思えない発言を繰り返し、仕方なく承諾することとなった。
なぜそこまで彼が賢者になることを許可したくなかったのかって？そんなの簡単だ。名前表記は戦士なのに職業は賢者になってしまったら話がややこしくなるだろ？ただそれだけ。

べ、別に賢者になるための最低条件に「パーティーメンバーの全員が簿記検定３級を取得していること」があるからめんどくさかったからとかじゃないからな！ていうか意味わからないんだよ。なんで賢者にならない人達まで資格が必要なんだ。まずなんで簿記なんだよ…。

まあそんなわけで俺たちは勉強を始めたのだった。