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第三幕 酔いの月は標(しるべ)を照らす
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「いやあ、本当にすまなかった」
やもめ男ことトルファンは、深々と頭を下げた。
ここは彼と、彼を迎えにきた娘……トキヤが暮らす家だ。事情を知った父娘に、申し訳ないからと、半ば強引な招待を受けたのである。
「つい、カッとなっちまってな。飲み過ぎないように気を付けてんだけどよ」
と言いつつ、すでにテーブルの上には木杯が二つ。そこに地酒を注ぎながら、トルファンは乱杭歯を剥きだしにして笑った。
「ここの酒は美味いぞ」
「私はそんなに……」
並々と注がれる地酒を前に、ミランは困惑する。
「遠慮すんな。俺のオゴリだ」
酒であれだけの騒ぎを起こしたばかりなのに、まだ飲もうというのか。
飲んだくれの精神構造だけは理解できない。彼はそんなに下戸でもないが、へべれけになるまで飲んだことはなかった。
半ば呆れつつ、渋々トルファンと杯を交わす。
そこへ、汚れたセカイの服を持ったトキヤが入ってきた。
「あっ、お父さん。また飲んでる」
トキヤが形の良い眉をひそめた。
「固いこと言うなよ。せっかく客人が来てんだ」
「誰のせいで、こうなったと思ってんの?」
「うっ……」
痛いところを突かれ、トルファンは鼻白んだ。
「とにかく、お父さんは当分お酒禁止」
洗濯物を脇へ置いたトキヤが、トルファンの手から木杯を奪い取ると、
「おい、トキヤ……」
景気良く喉を鳴らし、一気に飲み干した。
「…………」
「…………」
ミランもトルファンも、その勇ましい姿に声もない。
「ぷはぁっ。美味しーいっ」
「俺の酒……」
「いいから、お父さんは武器の手入れでもしてらっしゃい」
「うう」
文字通りの涙目で訴えるが、慈悲はない。
トルファンは席を立つと、とぼとぼと居間を出ていった。
「まったく」
トキヤが溜め息を吐く。
そこでようやく、ミランの視線に気付いた。
「やだ……つい、いつもの癖で」
たちまち頬を赤らめる。
「ごめんなさい、みっともないとこ見せちゃって」
「いや」
「ほんとにバカが付くほどの飲兵衛で、困ってるんです」
「血の繋がりを感じるな」
「えっ?」
「何でもない」
目鼻立ちも心根もはっきりした、可愛らしい娘だった。何より、その屈託ない笑顔は、人を惹きつける魅力があった。
「ところで、武器の手入れと言ってたが」
「ええ。お父さん、この村の自警団長だから。あれでも」
「軍属の経験でも?」
「え……」
「あっ、いや、何でも」
ミランは慌てて、質問をはぐらかした。
トキヤが困ったような表情をしたからだ。
「……父は昔、傭兵だったんです」
それでも答えてしまう辺り、彼女の人柄が窺える。申し訳ない気持ちになって、ミランは額を掻いた。
しかし元傭兵なら、あの屈強な体つきも得心がいった。
「あまり、驚かないんですね」
「旅先で懐が寒いときは、似たような仕事をすることもあるからな」
「えっ、そうなんですか?」
トキヤの顔に、ぱっと安堵の色が広がる。傭兵というと、世間一般ではあまりいい印象を持たれないのだ。
「嘘の吐けない娘だな」
トキヤの杯に、酒を注いでやった。
「ありがとう」
トキヤは照れ臭そうに受けると、ひと口だけ飲んだ。
「と言っても、あたしも小さかったから、あんまり覚えてないんです」
頬が仄かに桜色を帯びている。
酔ったせいか、思い出話に浸っているせいか、幾分砕けた感じになってきた。そしてそれを許せる雰囲気を、彼女は持っている。
「目茶苦茶カッコ良かったって、本人は言ってるんだけど」
トキヤが、はにかんだ。
その無防備な笑みに、ミランはどきりとしてしまった。
自分も酔っているのかもしれない。
ふと視線を感じる。
「あっ、お嬢様……」
戸の隙間から、セカイが二人の様子をじっと窺っていた。
「何をしてるんです?」
「別に」
不機嫌そうな返事と表情。
「あっ、セカイちゃん。お風呂上がった?」
トキヤが、セカイの手を引いて、室内に迎え入れた。
「おお……」
ミランは口中で感嘆の声をあげた。
セカイが、麻のブラウスに丈の長いスカートという、いかにも年頃の少女然とした格好をしていたからだ。
「あたしのお古だけど、ぴったりね。すっごく似合ってるわよ、セカイちゃん」
トキヤは、満足そうに何度もうんうんと頷いている。
「……そうかしら」
一方のセカイは、何が不満なのか、仏頂面を崩そうともしない。
「汚れた服は明日ちゃんと洗濯するから、とりあえず今日はそれ着ててね。あっ、まだ他にもあたしのお古があるから、明日はそっちも着てみようよ」
酒のせいもあるのか、トキヤはすっかり上機嫌だ。
と思うと、ミランの方を振り向き、
「女の子なんだから、もっと服とか気を遣ったげないとダメでしょ」
いきなり叱りつけてきた。
「はあ……」
確かに下着こそ何枚か替えを用意しているが、上着やズボンは予備の一着しかない。それを行く先々で洗濯して着回しているのだ。
長旅をするなら、荷物はなるべく少ない方がいい。ミランにはそれが当たり前だったし、セカイも服装に関しては無頓着だったので、気にも留めていなかった。
「じゃ、ご飯の用意してくるわね」
セカイを今まで自分がいた席に座らせると、トキヤは鼻歌交じりに厨房へ姿を消した。
「…………」
「…………」
残された二人に、沈黙が舞い降りる。
セカイは、やはり不機嫌なのか、俯いたままひと言も喋らない。ただ時々、ミランの様子をちらちらと窺っていた。
ミランもまた、何を言っていいのか判らなかった。セカイの格好のせいだろうか。
こうして見ると、紛うことなき十四歳の初々しい乙女だった。普段とのギャップがあり過ぎて、妙に緊張する。
とりあえず、褒めてみることにした。
「お似合いですよ、お嬢様」
「ほんとにそう思う?」
セカイは俯いたまま答えた。
表情は窺い知れないが、笑顔でないことは確かだろう。
「もちろんです。たまには、そういう格好もよろしいかと……」
「足がスースーする」
「スカートとはそういうものでしょう」
「胸もスースーする」
「それは……」
だんだん冷や汗が出てきた。
「そのうち、たぶん……」
セカイが上目遣いに、ミランの顔を覗き込んだ。
「ほんとに似合ってる?」
「あ……」
やはり自分は酔っているのかもしれない。
頬が熱い。
ミランは戸惑いを抑えようと、気の利いた言葉を探した。だが結局、自分には詩の才能はないのだと自覚させられてしまった。
「……よくお似合いです」
安直な言葉しか言えない自分が、少しもどかしかった。
「そう」
案の定、セカイはまた俯いてしまった。
何年か前に旅先で知りあった女たらしの傭兵なら、ここで歯の浮くような口説き文句を連発するのだろう。少しは見習っておくべきだったか。もっとも、それでセカイが喜ぶかどうかは疑問だが。
ミランがあれこれ思い煩っていると、トキヤが熱々の鍋を持って入ってきた。
「さあ、できたわよ……どうしたの、セカイちゃん?」
湯気と芳香を放つスープの鍋をテーブルに置きながら、トキヤが怪訝そうにセカイの顔を覗き込んだ。
「あっ、ひょっとして、お酒飲んじゃったんでしょ。顔がまっか……」
「違うから」
セカイは、小さくかぶりを振って否定した。
「お嬢様、ひょっとして、ご気分でも悪いんじゃないんですか?」
ミランも心配になって覗き込もうとすると、セカイは彼を避けるようにそっぽを向き、再びかぶりを振った。
「……早く食べましょ」
「はあ」
どうやら、体調が悪い訳ではないらしい。
ミランは不思議そうに、トキヤと顔を見合わせた。
やもめ男ことトルファンは、深々と頭を下げた。
ここは彼と、彼を迎えにきた娘……トキヤが暮らす家だ。事情を知った父娘に、申し訳ないからと、半ば強引な招待を受けたのである。
「つい、カッとなっちまってな。飲み過ぎないように気を付けてんだけどよ」
と言いつつ、すでにテーブルの上には木杯が二つ。そこに地酒を注ぎながら、トルファンは乱杭歯を剥きだしにして笑った。
「ここの酒は美味いぞ」
「私はそんなに……」
並々と注がれる地酒を前に、ミランは困惑する。
「遠慮すんな。俺のオゴリだ」
酒であれだけの騒ぎを起こしたばかりなのに、まだ飲もうというのか。
飲んだくれの精神構造だけは理解できない。彼はそんなに下戸でもないが、へべれけになるまで飲んだことはなかった。
半ば呆れつつ、渋々トルファンと杯を交わす。
そこへ、汚れたセカイの服を持ったトキヤが入ってきた。
「あっ、お父さん。また飲んでる」
トキヤが形の良い眉をひそめた。
「固いこと言うなよ。せっかく客人が来てんだ」
「誰のせいで、こうなったと思ってんの?」
「うっ……」
痛いところを突かれ、トルファンは鼻白んだ。
「とにかく、お父さんは当分お酒禁止」
洗濯物を脇へ置いたトキヤが、トルファンの手から木杯を奪い取ると、
「おい、トキヤ……」
景気良く喉を鳴らし、一気に飲み干した。
「…………」
「…………」
ミランもトルファンも、その勇ましい姿に声もない。
「ぷはぁっ。美味しーいっ」
「俺の酒……」
「いいから、お父さんは武器の手入れでもしてらっしゃい」
「うう」
文字通りの涙目で訴えるが、慈悲はない。
トルファンは席を立つと、とぼとぼと居間を出ていった。
「まったく」
トキヤが溜め息を吐く。
そこでようやく、ミランの視線に気付いた。
「やだ……つい、いつもの癖で」
たちまち頬を赤らめる。
「ごめんなさい、みっともないとこ見せちゃって」
「いや」
「ほんとにバカが付くほどの飲兵衛で、困ってるんです」
「血の繋がりを感じるな」
「えっ?」
「何でもない」
目鼻立ちも心根もはっきりした、可愛らしい娘だった。何より、その屈託ない笑顔は、人を惹きつける魅力があった。
「ところで、武器の手入れと言ってたが」
「ええ。お父さん、この村の自警団長だから。あれでも」
「軍属の経験でも?」
「え……」
「あっ、いや、何でも」
ミランは慌てて、質問をはぐらかした。
トキヤが困ったような表情をしたからだ。
「……父は昔、傭兵だったんです」
それでも答えてしまう辺り、彼女の人柄が窺える。申し訳ない気持ちになって、ミランは額を掻いた。
しかし元傭兵なら、あの屈強な体つきも得心がいった。
「あまり、驚かないんですね」
「旅先で懐が寒いときは、似たような仕事をすることもあるからな」
「えっ、そうなんですか?」
トキヤの顔に、ぱっと安堵の色が広がる。傭兵というと、世間一般ではあまりいい印象を持たれないのだ。
「嘘の吐けない娘だな」
トキヤの杯に、酒を注いでやった。
「ありがとう」
トキヤは照れ臭そうに受けると、ひと口だけ飲んだ。
「と言っても、あたしも小さかったから、あんまり覚えてないんです」
頬が仄かに桜色を帯びている。
酔ったせいか、思い出話に浸っているせいか、幾分砕けた感じになってきた。そしてそれを許せる雰囲気を、彼女は持っている。
「目茶苦茶カッコ良かったって、本人は言ってるんだけど」
トキヤが、はにかんだ。
その無防備な笑みに、ミランはどきりとしてしまった。
自分も酔っているのかもしれない。
ふと視線を感じる。
「あっ、お嬢様……」
戸の隙間から、セカイが二人の様子をじっと窺っていた。
「何をしてるんです?」
「別に」
不機嫌そうな返事と表情。
「あっ、セカイちゃん。お風呂上がった?」
トキヤが、セカイの手を引いて、室内に迎え入れた。
「おお……」
ミランは口中で感嘆の声をあげた。
セカイが、麻のブラウスに丈の長いスカートという、いかにも年頃の少女然とした格好をしていたからだ。
「あたしのお古だけど、ぴったりね。すっごく似合ってるわよ、セカイちゃん」
トキヤは、満足そうに何度もうんうんと頷いている。
「……そうかしら」
一方のセカイは、何が不満なのか、仏頂面を崩そうともしない。
「汚れた服は明日ちゃんと洗濯するから、とりあえず今日はそれ着ててね。あっ、まだ他にもあたしのお古があるから、明日はそっちも着てみようよ」
酒のせいもあるのか、トキヤはすっかり上機嫌だ。
と思うと、ミランの方を振り向き、
「女の子なんだから、もっと服とか気を遣ったげないとダメでしょ」
いきなり叱りつけてきた。
「はあ……」
確かに下着こそ何枚か替えを用意しているが、上着やズボンは予備の一着しかない。それを行く先々で洗濯して着回しているのだ。
長旅をするなら、荷物はなるべく少ない方がいい。ミランにはそれが当たり前だったし、セカイも服装に関しては無頓着だったので、気にも留めていなかった。
「じゃ、ご飯の用意してくるわね」
セカイを今まで自分がいた席に座らせると、トキヤは鼻歌交じりに厨房へ姿を消した。
「…………」
「…………」
残された二人に、沈黙が舞い降りる。
セカイは、やはり不機嫌なのか、俯いたままひと言も喋らない。ただ時々、ミランの様子をちらちらと窺っていた。
ミランもまた、何を言っていいのか判らなかった。セカイの格好のせいだろうか。
こうして見ると、紛うことなき十四歳の初々しい乙女だった。普段とのギャップがあり過ぎて、妙に緊張する。
とりあえず、褒めてみることにした。
「お似合いですよ、お嬢様」
「ほんとにそう思う?」
セカイは俯いたまま答えた。
表情は窺い知れないが、笑顔でないことは確かだろう。
「もちろんです。たまには、そういう格好もよろしいかと……」
「足がスースーする」
「スカートとはそういうものでしょう」
「胸もスースーする」
「それは……」
だんだん冷や汗が出てきた。
「そのうち、たぶん……」
セカイが上目遣いに、ミランの顔を覗き込んだ。
「ほんとに似合ってる?」
「あ……」
やはり自分は酔っているのかもしれない。
頬が熱い。
ミランは戸惑いを抑えようと、気の利いた言葉を探した。だが結局、自分には詩の才能はないのだと自覚させられてしまった。
「……よくお似合いです」
安直な言葉しか言えない自分が、少しもどかしかった。
「そう」
案の定、セカイはまた俯いてしまった。
何年か前に旅先で知りあった女たらしの傭兵なら、ここで歯の浮くような口説き文句を連発するのだろう。少しは見習っておくべきだったか。もっとも、それでセカイが喜ぶかどうかは疑問だが。
ミランがあれこれ思い煩っていると、トキヤが熱々の鍋を持って入ってきた。
「さあ、できたわよ……どうしたの、セカイちゃん?」
湯気と芳香を放つスープの鍋をテーブルに置きながら、トキヤが怪訝そうにセカイの顔を覗き込んだ。
「あっ、ひょっとして、お酒飲んじゃったんでしょ。顔がまっか……」
「違うから」
セカイは、小さくかぶりを振って否定した。
「お嬢様、ひょっとして、ご気分でも悪いんじゃないんですか?」
ミランも心配になって覗き込もうとすると、セカイは彼を避けるようにそっぽを向き、再びかぶりを振った。
「……早く食べましょ」
「はあ」
どうやら、体調が悪い訳ではないらしい。
ミランは不思議そうに、トキヤと顔を見合わせた。
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