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一章 辺境の街の女達
二十話 声を荒らげて
しおりを挟むオレは、公爵閣下を好きな人から見ると、けしからん存在らしい。
アイドルに熱愛報道出たときに、相手を叩きたくなる心理か?
しかも、オレは、スピード婚しちゃっているから。
表立って反対はしないけど、みたいな?
さっさと、公爵に真実の愛を捧げる人を斡旋して、オレは、日本に帰ろう。
夫と愛がない結婚生活の上に、国中の夫大好きなやつから、嫌われているって、どんな、結婚生活だよ。
しかも、文句の一つでも、と思っても、公爵は家にいない。
帰って来ないんだよ。
結婚した日以来、オレは、夫の顔を見ていない。
結婚生活の始まりから、説明もなく別居。
夫は、家に帰らないのに。
夫の手配しただろう人が、毎日くる新婚家庭って、どうよ?
夫の手配した人は、夫のことは好きだけど、伴侶のオレは好きじゃない。
離婚推奨じゃない?
オレが相談されたら、別れろ、一択だわ。
離婚したら、日本に帰るための条件を満たさないんで、オレは、結婚したままでいる。
冷え切った夫婦そのもの。
オレ、なんで、異世界にきて、こんな四面楚歌にあってるんだ?
気を取り直して、教育係と本題に入るか。
「お茶会とか、するんだよな?
やり方、知らないし、何をどうするかも知らないんだけど。
そもそも、なんなの、お茶会って?」
「そんなことも知らないで、よく、今まで生きてきましたね。」
と教育係。
日本の庶民に、お茶会の習慣はない。
野点で、お茶席ぐらいじゃないか?
でも、そんな感想は言わない。
教育係は、オレ個人に興味がないと分かったから。
「昼の社交です。」
と教育係。
「はあ。昼の?ということは、夜もある?」
「夜は、夜会です。」
と教育係。
「夜会は、何を?」
「食事や、舞踏会です。」
と教育係。
「お茶会は?」
「昼餐とは異なります。おやつとお茶をいただく会です。」
と教育係。
わあ、上流階級だね。
何、その面倒なやつ。
日本に帰ってからの使い道がなさすぎる。
この国の王侯貴族についての知識も、使い道はないけれど。
公爵が、職場で、勝手に、真実の愛を捧げる相手を見つけてこないかな?
そうすれば、オレは、苦労せずに日本に帰れるのに。
そうはいっても、まだ異世界から帰る目途が立っていないので、生活していくためだ。
オレは、オレを好きじゃない教育係の指導を受けて、お茶会を開くことにした。
アイドルに熱愛報道出たときに、相手を叩きたくなる心理か?
しかも、オレは、スピード婚しちゃっているから。
表立って反対はしないけど、みたいな?
さっさと、公爵に真実の愛を捧げる人を斡旋して、オレは、日本に帰ろう。
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しかも、文句の一つでも、と思っても、公爵は家にいない。
帰って来ないんだよ。
結婚した日以来、オレは、夫の顔を見ていない。
結婚生活の始まりから、説明もなく別居。
夫は、家に帰らないのに。
夫の手配しただろう人が、毎日くる新婚家庭って、どうよ?
夫の手配した人は、夫のことは好きだけど、伴侶のオレは好きじゃない。
離婚推奨じゃない?
オレが相談されたら、別れろ、一択だわ。
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オレ、なんで、異世界にきて、こんな四面楚歌にあってるんだ?
気を取り直して、教育係と本題に入るか。
「お茶会とか、するんだよな?
やり方、知らないし、何をどうするかも知らないんだけど。
そもそも、なんなの、お茶会って?」
「そんなことも知らないで、よく、今まで生きてきましたね。」
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野点で、お茶席ぐらいじゃないか?
でも、そんな感想は言わない。
教育係は、オレ個人に興味がないと分かったから。
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「はあ。昼の?ということは、夜もある?」
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「夜会は、何を?」
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そうすれば、オレは、苦労せずに日本に帰れるのに。
そうはいっても、まだ異世界から帰る目途が立っていないので、生活していくためだ。
オレは、オレを好きじゃない教育係の指導を受けて、お茶会を開くことにした。
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