【第三部連載中】その美人、執着系攻めにつき。

月城雪華

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第二部 五章

いつまでも慕う 4

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(脅した、って……レティシア様が? いや、それよりも手を掛けるって)

 頭に浮かんだ意味が合っていたとすれば、それこそ目の前の女性が怖くてならなかった。

 広間にはレティシアの『やめて』と懇願する声が反響しており、同時に皆が皆エルから放たれる言葉に注視している。

 エルは小さく息を吸い込んだかと思うと、不意にこちらを見つめてくる。

「エル……?」

 アルトは小さく名を呟いた。

 少し上にある瞳は優しかったが、その奥にはかすかな増悪が見え隠れしている。

 それはレティシアに向けられたものだと理解していても尚、自分には優しくあろうとしてくれる気持ちが、こんな時なのに痛いほど嬉しくて堪らない。

「──貴方だけは絶対に守るからね」

 ゆっくりと顔が近付き耳元に形のいい唇が寄せられたかと思うと、この場には似つかわしくないほど甘い声音で囁かれた。

「へ、っ……?」

 言葉の意味が分からず、何度となく瞳を瞬かせる。

 そんなアルトにふっと微笑むと、エルは繋いでいた手を離す。

 エルは改めて手摺りに両手を掛け、招待客らの無数の視線を一身に受けながらゆっくりと息を吐いた。

 何を思っているかアルトには計り知れないが、放たれる言葉一つで危惧していた事が起こってしまう──そんな予感が刻一刻と迫っているのを感じた。

「皆には改めて話さなければならないことがある」

 階下に居る全員に聞こえるよう、エルは少し声高な口調で言葉を紡ぐ。

「やめ、……なさい。やめて、エルヴィズ」

 レティシアの囁きにも似た懇願が後を追ったが、同調する声は一つも上がらなかった。

 ぶつぶつと同じ言葉を繰り返すレティシアをエルは冷ややかに一瞥いちべつし、しかしすぐに前を見据えて続ける。

「恐れ多くもレティシア第二王妃は、我が王配を暗殺せんと配下に命じていた。……この意味が分かるか」

 問われた貴族らは文字通りしんと静まり返り、お喋りに興じていた貴婦人ですら顔を青ざめさせている。

(暗、殺……)

 改めてはっきりと言葉にされると、本当に自身の身に起こった事なのかと思う。

 けれどそうした節は一切なく、この一ヶ月で命の危険に晒される事など一つもなかった。

 レティシアが命じたということすら先程知ったばかりで、これは本当に現実なのかと疑いたくなるほどだ。

(でも、レティシア様はエルにトラウマを植え付けた。……俺を、ってのもやってないとは思えない)

 頭を抱えてうずくまり、しきりに『違う』『やめて』と言うレティシアは、傍から見ても惨め以外の何物でもない。

 王太子がどれほど王配を愛しているか、どれほど婚約を望んでいたか、というのはリネスト国内で知らない者はいないに等しい。

 結婚してから互いに忙しい日々を過ごしてきたが、毎日必ず同じベッドで就寝し、時間がある時は共に朝食を摂っていた。

 身体を繋げる事はなくとも毎日のように『愛してる』と囁いてくれ、それに応えるため羞恥心を押し殺して愛を囁く練習をした事も記憶に新しかった。

 仮にレティシアの言葉が社交辞令で、形ばかりのものであっても嬉しいと思ってしまったというのに。

 暗殺が未遂だったとはいえ、失敗や成功の可否なく王族を殺そうとした罪は重い。

 最悪の場合極刑に処され、同時に己の命が惜しくないと言っているも同然だった。

「それに、そこにいるソフィアーナ王女には」

「やめなさい、エルヴィズ!」

 尚も口を開くエルの言葉に被せるように、苛立ちを隠そうともしない声音でレティシアが吐き捨てる。

「もう黙りなさい。これ以上何を言うことがあるの、今日はこんなにもめでたい日だというのに……」

 震える声はそのままに、レティシアはエルの背中をきっと睨みつけた。

 その声にエルはゆっくりと振り向き、やがて口角を上げる。

「っ……」

 この場には似つかわしくないほどの美しい笑みに、アルトの背筋が凍った。

 それは真正面で対峙するレティシアも同じなようで、顔色が更に青白くなっていく。

 綺麗に切り揃えられた爪は両手を強く握り締めているためか、痛ましいほど赤くなっていた。

「めでたい? それは私と王女が『形だけでも』夫婦になることが? ……それとも王配をこの場で亡き者にするからだ、とご自分の口で説明されますか?」

 言葉とは裏腹にあまりにも穏やかなエルの声は、聞いている者を震撼しんかんさせるには十分過ぎた。

「お、おい。今言った事は本当なのか……?」

「私とてそんな事、一度たりとも考えた事はない」

 階下の貴族らはざわめき、貴婦人達も夫や恋人の腕を摑み『恐ろしい』『なんと酷い』と声を潜めて囁いている。

「……まぁ、今更皆の前で言い訳を並べ立てても遅い。貴方が言ったあの言葉は、私を敵に回したも同義ですからね」

 抑揚のあるエルの声が紡がれるのと同じくして、広間が剣呑な空気で満ちていく。

「な、っ……!」

 レティシアはエルの態度に、放たれた言葉に、ぶるぶると身体を震わせて口を開いては閉じてを繰り返すだけだ。

 反論したくてもできないもどかしさに耐えかねてか、やがてレティシアはよろよろと立ち上がる。

 この日のためにあつらえられたらしい青色のドレスは皺になり、ところどころ汚れている。

「エル、ヴィズ。どう、して……言うことを、聞いてくれない……の」

 エルの腕を摑もうとするレティシアの手を難なくかわし、アルトを背後に隠すように手で制した。

(あれは……本当にレティシア様、なのか……?)

 エルの身体に隠れてしまってあまり見えないが、言われなければ第二王妃とはとても思えないほどだ。

 華やかなドレスは汚れ、きっちりと結われた髪は乱れている。

 化粧をほどこした顔は死人のように白く、血色が無くなっていた。

 それほどエルの言葉が効いており、それ即ち事実と認めているようなものだった。

「あまり下手なことは言わない方が賢明かと。貴方が弁明しようとする度、この場の人間は貴方に失望する」

 エルはちらりと階下の人間らを見下ろし、静かな声で続けた。

「どんなに取り繕おうと『ソフィアーナを娶る、と皆の前で言わなければ王配をしいする』と私を脅した事実は変わらない」

 そこでエルは言葉を切り、ぐいとアルトの肩を抱いた。

「あ、っ……」

 ふわりと香った匂いに、エルは己の傍に居てくれるのだと実感した。

 温もりが身体に触れ、そこからじんわりと温かくなっていく。

(でも)

 未だ椅子の影に隠れ、小さく震えるソフィアーナには同情してしまう。

 何が起こったのか分かっていないようで、エルの変わりように怯えているような雰囲気さえ漂っているのだ。

(ソフィアーナ王女は……レティシア様にはかられたんだ)

 可哀想だが、同時に何も知らない少女を目に合わせたレティシアには呆れてしまう。

 どんな理由があって実の姪を王太子の妃に、と思ったのか。

 年頃の少女には、婚約者がいてもおかしくないというのに。

「いや。……まさか、な」

 己の頭の中に浮かんだことを即座に打ち消す。

 もしも『それ』が本当であったのなら、レティシアは争いの火種を撒いてしまうのではないか。

 しかし予想が当たっていたならば、この国はどうなってしまうのか考えるだけで恐ろしい。

「心配しなくても大丈夫だよ」

 ふと至近距離から降ってきた声に顔を上げると、エルが淡く微笑んでいた。

「大丈夫、って」

 こちらの考えを汲み取ったかのようなエルの口振りに疑問符を浮かべていると、不意に広間の扉が物々しい音を立てて開いた。

「──早く歩け!」

「もたもたするな!」

「っ……?」

 どん、と誰かに背中を押されて男が三人、広間に転がり込むように入ってくる。

 全員が顔に傷を付けており、遠目からだが腕を後ろ手に縛られているのが見て取れた。

 背後から騎士の軽装を纏った男が五人ほど続き、最後に白を基調とした上下に、青い石が嵌め込まれた杖を持って入ってきた男──ライアンが姿を現す。

 国王の正装に比べて軽装ではあるが、ライアンの姿に気付いた者達は平伏しようと膝を突こうとする。

「いい、楽にしろ」

 低く静かな声でライアンが制し、貴族らはそれでも申し訳程度に顔を俯ける。

 かつん、と杖の音を立てながら、ライアンが広間に脚を踏み入れた。

(あ、ミハルドさん……レオンさんも)

 その背後には、ライアンを守るように左右を銀髪の青年が固めていた。

 いつの間にそこに、と思ったがエルが事前に何かを言っていたのだろうか。

「遅かったではないですか、父上」

 やがてライアンが階下までやってくると、エルはやや批難する口調で言った。

 しかし声音は穏やかなためか、その温度差に違和感ばかりが増していく。

「すまんな。あまりにも吐かないから、久しぶりに張り切ってしまった」

 エルの言葉に小さく謝罪し、ライアンは呵々かかと笑う。

「国王というお立場であんな事をせずともいいのに……ご自分がご老体だということをお忘れのようだ」

 楽しげな父王に半ば呆れた溜め息を吐くと、エルはちらりと階下で跪く男らに視線を向けた。

「──下衆げすが」

「っ!」

 低く呟かれた言葉は、当たり前だがアルトに向けられていない。

 それでも圧のある声音を間近で聞いてしまえば、知らず脚が笑ってしまうのを抑えられない。

「……っと、ごめんね」

 肩を抱かれているためすぐにアルトの異変を察したらしく、エルが小さく謝罪してくる。

 アルトはふるふると首を振り、小声で『大丈夫』と囁いた。

(びっくりしたけど……これもエルなんだ)

 王太子として、次期リネスト国王としてのエルは、自分に向けてくるものとはまるきり違う表情をしている。

 普段から見ているが、隣りに立つとよく分かった。

 父であり現国王であるライアンに引けを取らず、人を従える王者としての貫禄を見せているのだから。

 しかし今のエルの表情はアルトを怖がらせてしまったことによる罪悪感か、気まずそうに柳眉を下げてこちらを見下ろしている。

 アルトはそれに気付かない振りをし、階下に目を向けた。

 ライアンに顔を上げるなと念を押されているのか後頭部しか見えないが、レティシアがこの三人に己の暗殺を命じたのだと察する。

 結局のところ未遂で終わり、アルトの身は無傷のままなのだが。

 それでも王配を傷付ける事は重罪だということには変わりなく、エルの溜飲りゅういんが下がることはないのだろう。

「──私に言ったことをもう一度言え。しっかりと王太子の目を見て、な」

 ライアンのおごそかな声が静かな広間に響き、反響する。

 騎士の一人が真ん中の男の髪を強引に摑み、階段へと顔を上げさせた。

「うっ……!」

 苦悶の表情を浮かべている男の顔に見覚えはない。

  顔を上げさせられた男は血に汚れており、何より恐怖したのは呂律が回っていないのだ。

 しかし爛々と輝く瞳は増悪で満ちており、エルは感情の見えない瞳を向けるだけで口を開く気配はない。

「……な、ぜ」

 ぽつりと男が唇を開く。

「なぜ、ですか。レティシア……様の、ために私……は。おれ、は」

 言葉を紡ぐ度に唇の端からは血が滲み、顎を伝って白い襟を赤く染める。

「っ」

 アルトは無意識にエルの身体に身を寄せた。

 男を含めた三人がどれほどの責め苦を受けたのか、想像するだけで身の縮む思いだった。

 肩を抱く力がわずかに強くなり、時折安心させるように撫で摩ってくれる。

 それに不安がやわらぐ一方、そこまでしないといけないのかと思ってしまう。

(多分俺が甘いんだ)

 元居た世界があまりにも平和だったからか、この国の常識とアルトの思う常識は違うのだ。

「第二王妃ではない。王太子殿下に、だ」

 騎士が訂正し、更に男の髪を摑み直した。

「っ、う……」

「言え。素直に言えば、先程のような事はしない……そう、陛下は仰っている」

 ふと男の隣りに立ったミハルドが、エル以上に低い声で囁く。

「嫌だと言ったら……分かるな?」

 ミハルドの言葉に男は強く唇を噛み締めると、これ以上は無理だと悟ったのだろう。

 一度きつく目を閉じ、舌をもつれさせながらもゆっくりと言った。

「俺、は……レティシア様の、第二王妃様のご命令で、王配殿下を暗殺しろと……仰せつかり、ました。隣りにいる奴らは……我が使用人、です」

 そこで男は深く息を吐き、瞳を開いた。

 茶褐色の瞳は先程のような覇気がなく、傍に立つミハルドに怯えているようだった。

「レティシア様は、もし暗殺が成功したあかつきには……私を公爵位に据える、と仰いました」

 聞けば男は伯爵だが、没落寸前だという。

 本来であれば兄が継ぐはずだったが、酒に溺れ賭博に興じているようだった。

 弟である自分が家を立て直そうにも、有力な後ろ盾も十分な金も無い。

 ほとんどが兄のこさえた借金や酒代に消え、このままでは明日の食事すらも食うに事欠く生活をしていた。

 そんな時、レティシアと出会った。

「恐れ多くも、昨年のパーティーに友人と共に出席しました。……今まで食べたことがないほど美味い料理を脇目も振らず食べていると、お声を掛けてくださった」

 その時は今以上に痩せていた自分に、レティシアは主治医を着けてくれた。

 それだけでなく、鬱屈とした日々を生きる希望をくれたのだ。

「レティシア様がいたから私は……今、こうしてここにいるんです。すべては貴方が、あの時お声を掛けてくださらなければ」

「──い、うるさい、うるさい……!」

 男の声を遮り、レティシアが金切り声を上げる。

「一体どこまで楽観的なの!? 貴方は意思が弱そうで、王宮に居てもエルヴィズや他の護衛に警戒されなさそうだった、ただそれだけなのに!」

 がばりと手摺りに身を乗り出すようにし、レティシアは尚も続けた。

「確かに成功したら公爵位に据えると言ったわ。けれど、貴方は失敗したではないの! 私があれほど念を押して、必ず遂行しろとまで言ったのに!」

「……第二王妃にも聞いていない」

 支離滅裂なレティシアの言葉を耳障りとでも言うように、ライアンが軽く手を上げた。

「っ、え」

 とん、と背中に誰かがぶつかったと思うと同時に、エルの手によって階段を降りるよう促される。

 アルトは流れるままに階段から降りて上を見ると、いつの間にか貴族が数人掛かりでレティシアを押さえていた。

 その顔は見知っている騎士と一致しており、アルトの頭に疑問符がいくつも浮かぶ。
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