10 / 49
十 熱演! 朗読劇場
しおりを挟む
そんな私の願いは虚しくどうやらルークの咎めるような視線でユリアンは私達に気がついたようだった。ユリアン自身も王太子様を探していたのかも。彼も名門伯爵家の跡取りだもの未来の国のトップに挨拶は必要だろうし。
ユリアンは生徒会のメンバーらと離れてヒロインと一緒にこちらに近寄ってきた。王太子様がユリアンに気が付いて声をかける。
「ユリアン。君も招待されていたのか」
「はい。アベル王太子殿下。並びにローレン侯爵家のジョーゼット様。本日はお目にかかり、光栄でございます」
ユリアンがそう言って見惚れるような礼をするとその見事さに周囲から自然と感嘆の息が漏れていた。
――ユリアンったら、子どもの頃の天使のような可愛さは無くなったけれど代わりに凛々しくますます素敵になってしまっている。……婚約破棄になるのはちょっと悲しいかも。……くすん。 今夜は素敵になったユリアンの青年バージョンの人形を作ってみようかな。抱き枕元用にリアルユリアン人形なんてね。
ユリアンに習ってヒロイン以外は礼を交わしていた。
勿論私も礼はするわ。当たり前だけど侯爵令嬢として礼儀は完璧に習得しているの身体が勝手にしてくれるのよ。オートモードね。楽チンだわ。
挨拶を終えるとユリアンは私の方をじっと見てきた。私は慌てて視線を伏せてしまった。だって、レディは不躾に視線を合わせてはいけないとマナーの授業で習ったからね。
「……どうやら、我が婚約者のアーシアもこちらにいらしているようですね」
――なんということでしょう。彼の声は自分の好きな声優さんと一緒の声。
私があの『ゆるハー』という乙女ゲームをしたのも、豪華声優陣に惹かれてだったのよ。
それにしても、ユリアンは私の事を憶えていてくれた。もうお互い五年ほど顔を合わせていないし、私はあのドリル巻き巻きロールのご令嬢姿ではないんだけど。今は朗読するのためにお兄様の服を着ているしね。この世界には多分男装のご令嬢などいない筈……。
あ、ひよっとして迷惑だったから覚えていたって? ……くすん。
現にヒロインは私の方を見て思いっきり目を見開いて驚いていた。そうよね。本来ならこんなシーンじゃないもんね。でも、忘れてというか、知らなかったのよ。
確かお茶会イベントはヒロインと婚約者が出席すると何処からともなくライバル役の私が乗り込んできてヒステリックにヒロインを詰るの。「この下賤な女。私のユリアンと親しくするなど許しませんわ。成敗!」などど奇声を上げて暴れる筈なんだけどそれを庇ってヒロインとユリアンの好意度が上がるという仕組み。
でもね。どう考えても私の方が先にここにいたし、後から来たのはヒロインの方よ。そもそも私はあのイベントがここで起きるということは分からなかった。何せゲーム内では生徒会の出席するお茶会としか言ってなかったしね。
私は気の毒そうにヒロインを眺めた。彼女の口は忌々しげに歪んでいるし、目は見開き過ぎて、今にも落っこちそうだけど、大丈夫? 可愛いヒロインじゃなくなってるよ?
私はユリアンに話しかけようとしたが、学校長が現れて開会を告げので、それぞれを席まで案内した。
その後のお茶会は至極平穏に進み、あの恥ずかしい朗読の時間になった。それはこの世界でも有名な悲恋物語の超有名なバルコニーでの一幕を再現する。あっちの世界にも良く似た物語があったなぁ。
ジョーゼットが可憐な衣装で物憂げに語り始めた。そこだけ自然とスポットライトが当たって見えるの。素敵だわ!
「ああ、貴女は、なぜアーシアなの?」
ジョーゼットの第一声に私は設営された木の陰でずっこけそうになった。確か物語と同じ名前を言うのよ! どうして本の通りにしないの? 練習だって、本のままだったのよ? ジョーゼットったら……。
私の動揺と相反して会場は興奮状態になっていた。歓声と拍手が起きている。
こうなったら仕方が無いと私は頑張ってこれからの流れを再確認していた。ジョーゼットは周りに気取られないように私にウインクしてきた。可愛い確信犯め。
私の名前を悲しげに呼ぶジョーゼット。私も木陰で情感一杯で彼女の名を呼んで身悶えするしかなかった。別の意味だけどね。嗚呼ぁ、こんなはずではないのに。目立つじゃないのっ。
何故か周囲から、感極まったご令嬢達のすすり泣く声がするのは気のせいではないと思う。
――こっちも泣きたい。
しかし、ジョーゼットは声もいいし見た目も可憐な、正しく薔薇の女神さまのよう。神々しくて見ているだけで目の保養。
「……お名前もお捨てになって、それがお嫌なら、私を愛すると誓ってください……」
そう可憐に語るジョーゼットに私もだんだん調子に……、いえ、感極まってきて木陰から一歩前に出て彼女に語りかけた。
「ここまま、隠れて黙ってもっと聞いていようか……」
何故か息を飲むジョーゼットと観客達の気配。私は彼らにも流し目を送りつつ、私のジョーゼットに熱く視線を向けた。ジョーゼットもここぞとばかりに声を上げる。
「……私にとって仇なのはあなたのお名前だけ、でも名前に何の意味があるというの、薔薇という花にどんな名前をつけようとその香りに変わりは無い筈。アーシア様だって、同じこと。アーシアというお名前でなくともその神の如きお姿はそのままでいらっしゃるに決まっている――。アーシア様、どうぞ、そのお名前をお捨てになって、そして、その名前の代わりにこの私のすべてを受け止めていただきたいの!」
――ジョーゼット! あなたの方こそ薔薇の女神なのよ!
私はそう内心叫びつつ、前に出て彼女の方へ手を差し伸べた。
「お言葉通りに頂戴いたしましょう。……ただ一言、私を恋人とお呼びください。そうすれば新しく生まれ変わったと同然、今日から、私はアーシアでは無くなります!」
そう私があらん限りの演技を表現しようと叫んだ。
そして、会場は一瞬の静寂のあと――。唸るような拍手が上がっていた。
そして、私はジョーゼットに視線を向けると彼女はうるうると涙を浮かべて私を見つめ返していた。私と彼女だけの世界が会場で展開されていた。
――うひゃあぁぁ。ジョーゼットってば、可愛い。女の子っていいわあ。ジョーゼットとお友達になって良かったぁ。目の保養になった。
もはや朗読とは言えない寸劇を無事終えると王太子様は立ち上がって拍手と共に絶賛してくれた。
「素晴らしかった! 彼女達は素晴らしい才能を持っている」
ここには伯爵家以上の名門貴族のご両親方やその知人たちが招待されている。この国の貴族の中でもとっておきの方々だ。そのような中で王太子様の絶賛を受けるとなると称賛の嵐となった。
私も何だかやり切った感に浸っていた。そして、自分に寄り添ってくれるジョーゼットの手を騎士様みたいに恭しくとってそれに応えたみた。するときゃああぁとご令嬢方の一層甲高い声が聞こえていた。
――楽しかったけどそんなに期待されても、私には演劇の道は無理かな。ガラスのマスカレードなんて被れません。これ以上もう、恐ろしい子なんて言われたくないです。我儘ムチ打ち令嬢は卒業しました。これからは庶民になるべく鋭意努力いたします。庶民になって、大富豪うはうはな生活を送るつもりなんです。ビバ! ヒルズな日々よ! 待っててね。
だけど熱演したジョーゼットが疲れたのか席に戻ろうとした際にふらりとよろめいたので、私がそっとその身体を支えてあげた。だって、私の方が背も高いし動き安いしね。彼女の方なんてコルセットして叫ぶなんて酸欠寸前の筈よ。
「……ありがとう、アーシア……私の……」
そういうと儚げにジョーセットは私を見上げるとお礼を言ってくれた。間近に彼女を観察して私はその美しさに感動していた。
――美しい私の薔薇色の女神っ。
そう思って私は満足げに微笑み返した。
――――――しかーし! 変事は起こった。
『きゃぁあああぁ!』
そんな悶絶したような声が会場のそこかしこから上がった。それは決してお嬢様方だけの声ではなかった。
――どうやら私達の熱演は大好評だったようです。つい熱演しちゃったけどね。良かった。良かった。
ユリアンは生徒会のメンバーらと離れてヒロインと一緒にこちらに近寄ってきた。王太子様がユリアンに気が付いて声をかける。
「ユリアン。君も招待されていたのか」
「はい。アベル王太子殿下。並びにローレン侯爵家のジョーゼット様。本日はお目にかかり、光栄でございます」
ユリアンがそう言って見惚れるような礼をするとその見事さに周囲から自然と感嘆の息が漏れていた。
――ユリアンったら、子どもの頃の天使のような可愛さは無くなったけれど代わりに凛々しくますます素敵になってしまっている。……婚約破棄になるのはちょっと悲しいかも。……くすん。 今夜は素敵になったユリアンの青年バージョンの人形を作ってみようかな。抱き枕元用にリアルユリアン人形なんてね。
ユリアンに習ってヒロイン以外は礼を交わしていた。
勿論私も礼はするわ。当たり前だけど侯爵令嬢として礼儀は完璧に習得しているの身体が勝手にしてくれるのよ。オートモードね。楽チンだわ。
挨拶を終えるとユリアンは私の方をじっと見てきた。私は慌てて視線を伏せてしまった。だって、レディは不躾に視線を合わせてはいけないとマナーの授業で習ったからね。
「……どうやら、我が婚約者のアーシアもこちらにいらしているようですね」
――なんということでしょう。彼の声は自分の好きな声優さんと一緒の声。
私があの『ゆるハー』という乙女ゲームをしたのも、豪華声優陣に惹かれてだったのよ。
それにしても、ユリアンは私の事を憶えていてくれた。もうお互い五年ほど顔を合わせていないし、私はあのドリル巻き巻きロールのご令嬢姿ではないんだけど。今は朗読するのためにお兄様の服を着ているしね。この世界には多分男装のご令嬢などいない筈……。
あ、ひよっとして迷惑だったから覚えていたって? ……くすん。
現にヒロインは私の方を見て思いっきり目を見開いて驚いていた。そうよね。本来ならこんなシーンじゃないもんね。でも、忘れてというか、知らなかったのよ。
確かお茶会イベントはヒロインと婚約者が出席すると何処からともなくライバル役の私が乗り込んできてヒステリックにヒロインを詰るの。「この下賤な女。私のユリアンと親しくするなど許しませんわ。成敗!」などど奇声を上げて暴れる筈なんだけどそれを庇ってヒロインとユリアンの好意度が上がるという仕組み。
でもね。どう考えても私の方が先にここにいたし、後から来たのはヒロインの方よ。そもそも私はあのイベントがここで起きるということは分からなかった。何せゲーム内では生徒会の出席するお茶会としか言ってなかったしね。
私は気の毒そうにヒロインを眺めた。彼女の口は忌々しげに歪んでいるし、目は見開き過ぎて、今にも落っこちそうだけど、大丈夫? 可愛いヒロインじゃなくなってるよ?
私はユリアンに話しかけようとしたが、学校長が現れて開会を告げので、それぞれを席まで案内した。
その後のお茶会は至極平穏に進み、あの恥ずかしい朗読の時間になった。それはこの世界でも有名な悲恋物語の超有名なバルコニーでの一幕を再現する。あっちの世界にも良く似た物語があったなぁ。
ジョーゼットが可憐な衣装で物憂げに語り始めた。そこだけ自然とスポットライトが当たって見えるの。素敵だわ!
「ああ、貴女は、なぜアーシアなの?」
ジョーゼットの第一声に私は設営された木の陰でずっこけそうになった。確か物語と同じ名前を言うのよ! どうして本の通りにしないの? 練習だって、本のままだったのよ? ジョーゼットったら……。
私の動揺と相反して会場は興奮状態になっていた。歓声と拍手が起きている。
こうなったら仕方が無いと私は頑張ってこれからの流れを再確認していた。ジョーゼットは周りに気取られないように私にウインクしてきた。可愛い確信犯め。
私の名前を悲しげに呼ぶジョーゼット。私も木陰で情感一杯で彼女の名を呼んで身悶えするしかなかった。別の意味だけどね。嗚呼ぁ、こんなはずではないのに。目立つじゃないのっ。
何故か周囲から、感極まったご令嬢達のすすり泣く声がするのは気のせいではないと思う。
――こっちも泣きたい。
しかし、ジョーゼットは声もいいし見た目も可憐な、正しく薔薇の女神さまのよう。神々しくて見ているだけで目の保養。
「……お名前もお捨てになって、それがお嫌なら、私を愛すると誓ってください……」
そう可憐に語るジョーゼットに私もだんだん調子に……、いえ、感極まってきて木陰から一歩前に出て彼女に語りかけた。
「ここまま、隠れて黙ってもっと聞いていようか……」
何故か息を飲むジョーゼットと観客達の気配。私は彼らにも流し目を送りつつ、私のジョーゼットに熱く視線を向けた。ジョーゼットもここぞとばかりに声を上げる。
「……私にとって仇なのはあなたのお名前だけ、でも名前に何の意味があるというの、薔薇という花にどんな名前をつけようとその香りに変わりは無い筈。アーシア様だって、同じこと。アーシアというお名前でなくともその神の如きお姿はそのままでいらっしゃるに決まっている――。アーシア様、どうぞ、そのお名前をお捨てになって、そして、その名前の代わりにこの私のすべてを受け止めていただきたいの!」
――ジョーゼット! あなたの方こそ薔薇の女神なのよ!
私はそう内心叫びつつ、前に出て彼女の方へ手を差し伸べた。
「お言葉通りに頂戴いたしましょう。……ただ一言、私を恋人とお呼びください。そうすれば新しく生まれ変わったと同然、今日から、私はアーシアでは無くなります!」
そう私があらん限りの演技を表現しようと叫んだ。
そして、会場は一瞬の静寂のあと――。唸るような拍手が上がっていた。
そして、私はジョーゼットに視線を向けると彼女はうるうると涙を浮かべて私を見つめ返していた。私と彼女だけの世界が会場で展開されていた。
――うひゃあぁぁ。ジョーゼットってば、可愛い。女の子っていいわあ。ジョーゼットとお友達になって良かったぁ。目の保養になった。
もはや朗読とは言えない寸劇を無事終えると王太子様は立ち上がって拍手と共に絶賛してくれた。
「素晴らしかった! 彼女達は素晴らしい才能を持っている」
ここには伯爵家以上の名門貴族のご両親方やその知人たちが招待されている。この国の貴族の中でもとっておきの方々だ。そのような中で王太子様の絶賛を受けるとなると称賛の嵐となった。
私も何だかやり切った感に浸っていた。そして、自分に寄り添ってくれるジョーゼットの手を騎士様みたいに恭しくとってそれに応えたみた。するときゃああぁとご令嬢方の一層甲高い声が聞こえていた。
――楽しかったけどそんなに期待されても、私には演劇の道は無理かな。ガラスのマスカレードなんて被れません。これ以上もう、恐ろしい子なんて言われたくないです。我儘ムチ打ち令嬢は卒業しました。これからは庶民になるべく鋭意努力いたします。庶民になって、大富豪うはうはな生活を送るつもりなんです。ビバ! ヒルズな日々よ! 待っててね。
だけど熱演したジョーゼットが疲れたのか席に戻ろうとした際にふらりとよろめいたので、私がそっとその身体を支えてあげた。だって、私の方が背も高いし動き安いしね。彼女の方なんてコルセットして叫ぶなんて酸欠寸前の筈よ。
「……ありがとう、アーシア……私の……」
そういうと儚げにジョーセットは私を見上げるとお礼を言ってくれた。間近に彼女を観察して私はその美しさに感動していた。
――美しい私の薔薇色の女神っ。
そう思って私は満足げに微笑み返した。
――――――しかーし! 変事は起こった。
『きゃぁあああぁ!』
そんな悶絶したような声が会場のそこかしこから上がった。それは決してお嬢様方だけの声ではなかった。
――どうやら私達の熱演は大好評だったようです。つい熱演しちゃったけどね。良かった。良かった。
10
お気に入りに追加
1,208
あなたにおすすめの小説
夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
だが夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)
困りました。縦ロールにさよならしたら、逆ハーになりそうです。《改訂版》
新 星緒
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢アニエス(悪質ストーカー)に転生したと気づいたけれど、心配ないよね。だってフラグ折りまくってハピエンが定番だもの。
趣味の悪い縦ロールはやめて性格改善して、ストーカーしなければ楽勝楽勝!
……って、あれ?
楽勝ではあるけれど、なんだか思っていたのとは違うような。
想定外の逆ハーレムを解消するため、イケメンモブの大公令息リュシアンと協力関係を結んでみた。だけどリュシアンは、「惚れた」と言ったり「からかっただけ」と言ったり、意地悪ばかり。嫌なヤツ!
でも実はリュシアンは訳ありらしく……
えっ、これってバッドエンドですか!?
黄昏くれの
恋愛
ここはプラッツェン王立学園。
卒業パーティというめでたい日に突然王子による婚約破棄が宣言される。
あれ、なんだかこれ見覚えがあるような。もしかしてオレ、乙女ゲームの攻略対象の一人になってる!?
しかし悪役令嬢も後ろで庇われている少女もなんだが様子がおかしくて・・・?
よくある転生、婚約破棄モノ、単発です。
悪役令嬢はモブ化した
F.conoe
ファンタジー
乙女ゲーム? なにそれ食べ物? な悪役令嬢、普通にシナリオ負けして退場しました。
しかし貴族令嬢としてダメの烙印をおされた卒業パーティーで、彼女は本当の自分を取り戻す!
領地改革にいそしむ充実した日々のその裏で、乙女ゲームは着々と進行していくのである。
「……なんなのこれは。意味がわからないわ」
乙女ゲームのシナリオはこわい。
*注*誰にも前世の記憶はありません。
ざまぁが地味だと思っていましたが、オーバーキルだという意見もあるので、優しい結末を期待してる人は読まない方が良さげ。
性格悪いけど自覚がなくて自分を優しいと思っている乙女ゲームヒロインの心理描写と因果応報がメインテーマ(番外編で登場)なので、叩かれようがざまぁ改変して救う気はない。
作者の趣味100%でダンジョンが出ました。
命がけの恋~13回目のデスループを回避する為、婚約者の『護衛騎士』を攻略する
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
恋愛
<死のループから抜け出す為、今から貴方を攻略させて頂きます。>
全く気乗りがしないのに王子の婚約者候補として城に招かれた私。気づけば鐘の音色と共に、花畑の中で彼の『護衛騎士』に剣で胸を貫かれていた。薄れゆく意識の中・・これが12回目の死であることに気づきながら死んでいく私。けれど次の瞬間何故かベッドの中で目が覚めた。そして時間が戻っている事を知る。そこで今度は殺されない為に、私は彼を『攻略』することを心に決めた―。
※「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています。
記憶喪失になった嫌われ悪女は心を入れ替える事にした
結城芙由奈@12/27電子書籍配信中
ファンタジー
池で溺れて死にかけた私は意識を取り戻した時、全ての記憶を失っていた。それと同時に自分が周囲の人々から陰で悪女と呼ばれ、嫌われている事を知る。どうせ記憶喪失になったなら今から心を入れ替えて生きていこう。そして私はさらに衝撃の事実を知る事になる―。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる