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七 見えない好感度
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入学して、この学園では最初のイベントとして園遊会というものが行われる。園遊会には保護者の方や来賓をお呼びして、一緒にお茶などを嗜むのだ。その傍らで生徒が楽器の演奏や詩の朗読などをする。
出し物は生徒の発案によるもので、皆で趣向を凝らしている。いずれ自分で開くサロンの予行演習といったところ。
だから、私達は放課後になると談話室に集まって、催し物を考えつつ、あれやこれや、きゃっきゃ、うふふとはしゃいでいた。何かを一緒にすることで連帯感が深めることを学園側は意図しているみたい。
――でも水面下では彼女達の熾烈な順位争いが繰り広げられていたのだ。ジョーゼットのお気入りの座を狙っているぅぅ。未来の王太子妃の取り巻きになることが出来ると王子様とお近づきになって、あわよくばという感じなんだろう。
「ええ、ジョーゼット様とアーシア様の朗読劇は絶対に外せませんわ!」
……なんですとお!?
きゃっきゃ、うふふの話し合いの中でとんでもない発言が出た。私はぱくついていたスコーンを思わず吹き出すとこだった。
危うく侯爵令嬢にはあるまじき姿を晒すところだったわ。……危ない。危ない。
でも、嫌ぁぁ。もしや、それって、両親の前でするの?
止めてぇ。そんな恥ずかしいことは出来無いぃ。
脳内では遠山明日香の姿を思い出してしまい、不似合いな自分としか思えない。
私は内心で無くなることを願いつつ無言のまま、肯くことをせずに微笑みを浮かべていた。
――皆様、察してくださいな……。
すると何を勘違いしたのやらご令嬢のお一人が立ち上がる。その手は握り締められていた。
「そうですわ! そして、ジョーゼット様は麗しの妖精として、アーシア様はぜひとも薔薇の騎士様のお姿で!」
それはこの世界では有名な悲恋物、こっちの世界でのロミオとジュリエットみたいなお話。
――ちょっと待って! 私は女性なんですよ? 騎士とやらになんてなれませんって、それに私は見てる方がいいんです。そういうのはお若い方々でどうぞっ。なんたって、本当なら私は二十歳は越してるの。この世界では嫁にいけない売れ残りな年齢だったのですよ。
私のそんな切なる願いも虚しく、私は兄のルークの一張羅の一つを着こなして、悲恋物語の一幕をジョーゼットとすることになっていた。
――どうやらご令嬢方は悲劇がお好きらしい。それも悲恋物ね。まあ、高位のご令嬢方の大半は婚約者有りで政略結婚とかも普通だし、相手と結婚が決まるまで顔も知らないと言うのも珍しくない。だから、燃え上がるような恋に憧れを抱いているみたいね。
ジョーゼットも王太子様とは幼少期からの婚約者でお二人は仲が良いみたいね。入学式の前日には、王太子様から彼女にそれは見事な真紅の薔薇の花束が届けられていた。それに嬉しそうに頬を染めるジョーゼットを眺めると私もほっこり嬉しくなった。将来の国王夫妻の仲がよろしいのは、なおよろしい。
羨ましい。とか、思ってない、ないからねっ。でもいいなぁ。くすん。べ、別にユリアンと仲良くしたいとか思ってないからねっ。今度こそ、私も両想いの相手を見つけてみせる。でも、それは庶民になってからがいいかも。え? ユリアンからは? 勿論、私がここに入学したことも知らせてもない。今いる学校はお隣だから、いつかは知らせようかとは思っているけどねぇ。結構、授業とか忙しくて、なんたって自分は身の回りを手伝ってくれる侍女もいないから支度に時間がかかるの。
無論、兄ルークにも私は手紙を出していない。それは怖くて。ははは。(虚無の笑い)
お母様からの手紙にはルークお兄様はすでに王宮からの依頼のあった諸外国との外交を終えて、侯爵家にお戻りだそうですけど。私の居場所はもう知られている。でも、いつもなら外国からでもひっきりなしに手紙などをくれた兄からは今もこちらに何の連絡もない。
私が寝込んだ時も大事な外交交渉をそっちのけで侯爵家に帰ろうとしたらしいのに。ひょっとしたら、彼もシスコンを卒業したのかも? そうよね。そろそろ兄ルークもお年頃、妹の世話を焼くより、外交中に彼のハートを打ち抜くご令嬢が現れたのかもしれない。
ビバ! 未来のお義姉様! 歓迎いたしますよぉ。これで私も兄との不毛なやり取りをしなくていいかも。ううぅ。(むせび泣き)
そんなドタバタな日々の中、一日の終わりに事実の机に座ってステータスを確認するのが日課になっていた。
「レベル、上がらないよね。他のもよく分から無いし」
次の日ステータスオープンとか言ってみるとレベル1のあとにこんな数字が出てきたのだった。
ステータス
アーシア・モードレッド
女性・ヒューマン型……
レベル1
知力53 気品55 マナー56 運動 30……
運動が低いのはもともとみたいだけど知力が上がる授業を受けたら下がるの。そして、運動をすると知力が下がる。乗馬なんかは運動と気品やマナーが少し上がる。何かが上がれば何かが下がるという。
「効率の良い上げ方ないかなぁ」
一つの授業は四十分程度、知識を詰め込むというよりは、実社会のことをロープレで体験ている感じ。例えば王宮でのデビューの際の心得とかマナーとかね。実際に王宮の女官の方がいらしてやり取りをしたりするの。
一コマの授業を受けると約5程度数値が上がっている。でも下げるものがあるのであまり上がった感じがしない。最初はどうやら全て50だったみたい。
確か『ゆるハー』はアドベンチャー形式なので選択肢しか無かったような気がするけど……。
[好感度]
ジョーゼット・ローレン……
ユリアン・ライル……
ルーク・モードレット……
好感度の方は変わらず文字化けしたような記号が名前の横に並んでいるだけだった。話とかすると上がるのかな?
園遊会の出し物のためにジョーゼットとはますます一緒に行動することになっていた。
出し物は生徒の発案によるもので、皆で趣向を凝らしている。いずれ自分で開くサロンの予行演習といったところ。
だから、私達は放課後になると談話室に集まって、催し物を考えつつ、あれやこれや、きゃっきゃ、うふふとはしゃいでいた。何かを一緒にすることで連帯感が深めることを学園側は意図しているみたい。
――でも水面下では彼女達の熾烈な順位争いが繰り広げられていたのだ。ジョーゼットのお気入りの座を狙っているぅぅ。未来の王太子妃の取り巻きになることが出来ると王子様とお近づきになって、あわよくばという感じなんだろう。
「ええ、ジョーゼット様とアーシア様の朗読劇は絶対に外せませんわ!」
……なんですとお!?
きゃっきゃ、うふふの話し合いの中でとんでもない発言が出た。私はぱくついていたスコーンを思わず吹き出すとこだった。
危うく侯爵令嬢にはあるまじき姿を晒すところだったわ。……危ない。危ない。
でも、嫌ぁぁ。もしや、それって、両親の前でするの?
止めてぇ。そんな恥ずかしいことは出来無いぃ。
脳内では遠山明日香の姿を思い出してしまい、不似合いな自分としか思えない。
私は内心で無くなることを願いつつ無言のまま、肯くことをせずに微笑みを浮かべていた。
――皆様、察してくださいな……。
すると何を勘違いしたのやらご令嬢のお一人が立ち上がる。その手は握り締められていた。
「そうですわ! そして、ジョーゼット様は麗しの妖精として、アーシア様はぜひとも薔薇の騎士様のお姿で!」
それはこの世界では有名な悲恋物、こっちの世界でのロミオとジュリエットみたいなお話。
――ちょっと待って! 私は女性なんですよ? 騎士とやらになんてなれませんって、それに私は見てる方がいいんです。そういうのはお若い方々でどうぞっ。なんたって、本当なら私は二十歳は越してるの。この世界では嫁にいけない売れ残りな年齢だったのですよ。
私のそんな切なる願いも虚しく、私は兄のルークの一張羅の一つを着こなして、悲恋物語の一幕をジョーゼットとすることになっていた。
――どうやらご令嬢方は悲劇がお好きらしい。それも悲恋物ね。まあ、高位のご令嬢方の大半は婚約者有りで政略結婚とかも普通だし、相手と結婚が決まるまで顔も知らないと言うのも珍しくない。だから、燃え上がるような恋に憧れを抱いているみたいね。
ジョーゼットも王太子様とは幼少期からの婚約者でお二人は仲が良いみたいね。入学式の前日には、王太子様から彼女にそれは見事な真紅の薔薇の花束が届けられていた。それに嬉しそうに頬を染めるジョーゼットを眺めると私もほっこり嬉しくなった。将来の国王夫妻の仲がよろしいのは、なおよろしい。
羨ましい。とか、思ってない、ないからねっ。でもいいなぁ。くすん。べ、別にユリアンと仲良くしたいとか思ってないからねっ。今度こそ、私も両想いの相手を見つけてみせる。でも、それは庶民になってからがいいかも。え? ユリアンからは? 勿論、私がここに入学したことも知らせてもない。今いる学校はお隣だから、いつかは知らせようかとは思っているけどねぇ。結構、授業とか忙しくて、なんたって自分は身の回りを手伝ってくれる侍女もいないから支度に時間がかかるの。
無論、兄ルークにも私は手紙を出していない。それは怖くて。ははは。(虚無の笑い)
お母様からの手紙にはルークお兄様はすでに王宮からの依頼のあった諸外国との外交を終えて、侯爵家にお戻りだそうですけど。私の居場所はもう知られている。でも、いつもなら外国からでもひっきりなしに手紙などをくれた兄からは今もこちらに何の連絡もない。
私が寝込んだ時も大事な外交交渉をそっちのけで侯爵家に帰ろうとしたらしいのに。ひょっとしたら、彼もシスコンを卒業したのかも? そうよね。そろそろ兄ルークもお年頃、妹の世話を焼くより、外交中に彼のハートを打ち抜くご令嬢が現れたのかもしれない。
ビバ! 未来のお義姉様! 歓迎いたしますよぉ。これで私も兄との不毛なやり取りをしなくていいかも。ううぅ。(むせび泣き)
そんなドタバタな日々の中、一日の終わりに事実の机に座ってステータスを確認するのが日課になっていた。
「レベル、上がらないよね。他のもよく分から無いし」
次の日ステータスオープンとか言ってみるとレベル1のあとにこんな数字が出てきたのだった。
ステータス
アーシア・モードレッド
女性・ヒューマン型……
レベル1
知力53 気品55 マナー56 運動 30……
運動が低いのはもともとみたいだけど知力が上がる授業を受けたら下がるの。そして、運動をすると知力が下がる。乗馬なんかは運動と気品やマナーが少し上がる。何かが上がれば何かが下がるという。
「効率の良い上げ方ないかなぁ」
一つの授業は四十分程度、知識を詰め込むというよりは、実社会のことをロープレで体験ている感じ。例えば王宮でのデビューの際の心得とかマナーとかね。実際に王宮の女官の方がいらしてやり取りをしたりするの。
一コマの授業を受けると約5程度数値が上がっている。でも下げるものがあるのであまり上がった感じがしない。最初はどうやら全て50だったみたい。
確か『ゆるハー』はアドベンチャー形式なので選択肢しか無かったような気がするけど……。
[好感度]
ジョーゼット・ローレン……
ユリアン・ライル……
ルーク・モードレット……
好感度の方は変わらず文字化けしたような記号が名前の横に並んでいるだけだった。話とかすると上がるのかな?
園遊会の出し物のためにジョーゼットとはますます一緒に行動することになっていた。
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