32 / 95
戦勝の朝
しおりを挟む
(結局朝になってもグロッセ帰ってこなかったなジャン)
「……」
「主様、一つお願いしてもよろしいでしょうか?」
「どうした?」
「グロッセの捜索に行かせて下さい!」
「なるほど……それじゃあ僕も着いていこう。ジェイド! 部下で今すぐ起きて動ける奴を集めてきて。グロッセの捜索に行こう」
「はっ!」
ジェイドはすぐに駆け出していく。
「主様、ありがとうございます……」
「別にそんなお礼なんて必要ないさ。グロッセの奴ボロボロになって、どこかにぶっ倒れているかもしれないからな。食料と水も持っていこう」
すぐに出発する準備を整える。
ジェイドは数十人の兵士を連れてきた。
馬に跨り、ジャン達はロッカーラを出る。
「それじゃあ行こうか」
気持ちのいい朝とは裏腹に、皆の空気は重く、雰囲気は暗いまま馬を走らせていく。
皆に会話などなかった。
通る道の所々には、黒い甲冑を着た兵士達が倒れている。
勿論その兵士達が息をしていることはない。
断崖に囲まれた、ヴァリックが現れ追い込まれた場所に到着する。
目の前に広がっているのは地獄そのものだった。
おびただしい死体の山、山、山。
地面は血で赤く、独特の臭いが鼻を刺激する。
アウル軍の黒い甲冑だけではなく、連合国兵士の死体もかなりの数が転がっていた。
どれだけ激しい戦闘があったのか、見ただけで分かる。
ジャンは馬から降りる。
「……ジャン様?」
「クソ! クソが! クソ! クソ!」
ジャンが地面に向かって何度も何度も殴る。
「僕のせいだ! 僕のせいだ! 僕がもっと早く気付いていれば!」
ジェイドに肩を掴まれる。
「ジャン様のせいではありません。彼らが臨んだ事です。悔む必要はありません! 彼らは仕事をやり切ったのです! ジャン様が生還出来たのです! 労ってやりましょう……」
ジャンは堪え切れず涙を流した。
「分かったよジェイド……彼らのおかげだな」
死体の中をジャン達は練り歩く。
少しすると一人の兵士が声を上げる。
「ジャン様!!」
「……どうした?」
「こちらに……」
ジャンは兵士の元へと向かう。
彼が見ている目線に、ジャンは視線を落とした。
そこにあったものは、首が無くなった死体。
上半身は裸で、アウル軍の兵士だと分かる。
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ジャンが天まで 劈く声を上げる。
右手にしっかり握られている剣はグロッセの物だった。
「どうされましたか主様!?!? これは――」
ジェイドもジャンの声を聞いて急いでこちらに向かって来た。
「ぐああああああああああああ!」
(おい! おいジャン! しっかりしろよ!)
ジャンは膝を地面につけ、グロッセの骸に両手をかざして魔法を使い出す。
(バカが!! もう無理に――)
ジャンは腕を掴まれた。見上げるとジェイドが首を振った。
(ユウタの回復魔法凄いだろ! 治せよ!)
(見てわかんねぇーのかよ! もう死んでるよ! ここから治せる訳ねぇーだろ!)
「ジャン様、グロッセは持ち帰りましょう……他の遺体は残念ながら持ち帰れません。ここはベラトリア連合国の領土内です。もう少し時間が経ったらきっとベラトリアの兵士達が来ます。確認が取れたなら我々は帰らないと……」
「ああ、分かったよジェイド。帰ろう」
「主様……グロッセの剣は私が持って返っても?」
「好きにしろ」
「ありがとうございます」
馬が走る音が、遠くから聞こえてきた。
「急ぎましょうジャン様」
馬に乗り、俺達はロッカーラへと戻っていく。
ロッカーラに到着すると、アウル軍の兵達が何やら騒いでいた。
戻ってきた俺達を見て動きが止まる。
「ドクター! ドクター! タラララララ~ン」
「無事で何よりですドクター」
「エルガルド、これはどういう事だ?」
「起きたらドクターやらジェイドの旦那とかがいなかったもので、追いかけようという事になって準備をしてたんですよ」
「なんだよそれ! 別に俺達は大丈夫だよ」
馬から降りながら俺はそう言った。
「そうみたいで! ヘヘッ。おいお前ら! ドクター帰ってきたぞ準備は終いだ!」
「おっしまい! おっしまい! おっしし、ウッシッシー!」
「それでドクター。グロッセは見つかったんですかい?」
「ああ、見つかったよ。死んでたけどな」
「そう……ですかい。見ても?」
「別に構わないが」
グロッセの遺体を、エルガルドの目の前に置く。
「帰ってきたら呑もうと思った酒だ。呑みやがれグロッセ」
瓶のコルクを抜き、グロッセの死体に酒をかけ、残りを呑み干すエルガルド。
「なんでぇい。ドクターは血も涙もない人だと俺は思っていたけど、仲間の死には涙を流すんだな。ハハハ! なんかその姿を見て安心した」
「えっ!?」
俺は右手で自分の顔を触ると目から水が……。
舐めると少ししょっぱかった。人生で初めて俺は涙を流した。
これが涙……か。
何故自分が泣いているのか、分からなかった。
それでも今までに感じた事がない感情があるのは分かる。
「おいテディ! グロッセが帰ってきたぞー!」
「グロッセ、グロッセランランラーン!」
グロッセの死体を目の前にして、テディの動きが急に止まる。
テディが真剣な顔をし、右手の手のひらを左胸に添え、跪いた。
「グロッセよ! そなたのおかげでオイラは楽しい日々を送ることが出来た。そなたはあの時あの瞬間、誰よりも忠義に厚い騎士だった。騎士として主を救った。その姿にオイラは感動した。ドクターの事はオイラ達に任せろ。グロッセは安らかに眠ってくれ」
テディもグロッセと同じように酒をかける。
俺は驚きのあまり言葉を失った。
そして目を閉じるテディ。
「タララララリ~ン。グロッセが逝っただぁ」
目を開けたテディは、いつものテディに戻っていた。
「テディ! お前テディだよな?」
「オイラはテディだよ~んドクター!」
時々テディには驚かされる。
「テディはあのように思っていたんですね。それに真面目な事が言えるんですね……」
「俺も……ビックリだよ」
となりに居るリリアはグロッセの遺体をずっと眺めている。
「リリア、大丈夫か?」
「主様……大丈夫です。心配させて申し訳ありません」
「いや、謝るほどもないんだが」
俺は頭をガシガシと掻いた。どうもいつもの調子が出ない。
ジャンもずっと黙ったままだった。
「後の事はジェイドお前に全部任せるわ。悪いけど俺は休ませてもらう。明日ダラムに戻るぞ! その準備もさせておけ」
「分かりました」
俺は自分のテントに戻る。横になって目を瞑った。
「なあジャン。顔の傷……治さなくていいか?」
(……どうして?)
「グロッセの事を死ぬまで忘れないようにだ」
(…………)
「お前が立ち直らないとどうにもならないぞ? 取り敢えず疲れたから寝るわおやすみ」
(おやすみ……)
次の日、アウル軍は全ての荷物をまとめてロッカーラを出る。
ダラムに戻った俺達は、グロッセを丁重に葬った。
意外だったのはエミリがとても悲しんでいた事だった。
ベイルに聞くと、エミリはグロッセによく遊んでもらっていたそうだ。
忙しそうにしているジャンに気を使っていたエミリ。
そんな事を知っていたのか分からないが、グロッセはエミリの相手をしてくれた。
参列には町の人達も大勢訪れていた。
グロッセは町の住民からも親しまれ、慕われていたようだった。
エルガルドに頼まれ、食料と酒を大量に用意した。
その夜――。
屋敷の外から騒ぐ声が聞こえてきた。
窓から外を覗くと、アウル軍がどんちゃん騒ぎを始めていた。
俺は外に出て、騒いでいる中へと入っていく。
「あっれ~? ドクターじゃねえですか! どうしたんです?」
「俺も一緒に混ぜてくれてよ!」
「おーい! ドクターも混ざるってよぉ」
「「ウェーーイ!」」
この場にいる全員、完全に出来上がっていた。
「エルガルド! 俺にも酒をよこせ!」
「え? いいんですかい? ドクターまだ成人してないんでしょ?」
「今日はいいんだよ。早くしろよ」
「おいお前ら! ドクターが乾杯してくれるってよ!」
「「「ドクター! ドクター!」」」
掛け声が上がる。
大きなジョッキを持たさせ、エルガルドに酒を注がれた。
「おいお前ら! グロッセの手向けだ! 盛大に食って呑んで騒げーー!!」
「「「おおおおおおお!!」」」
「カンパーイ!」
「「「カンパーイ!!」」」
俺はジョッキに注がれた酒を一気に飲み干していく。
初めての酒は、一切美味しいとは感じなかった。
けれど、どこか暗い気分だったのが晴れやかになっていった。
「小僧飲んでるかぁ~」
その声に目を向けると、ヨロヨロとダンが近づいてきた。
「なんだ? じじいも飲んでんのか?」
「当たり前じゃろ? タダ酒なんて最高じゃからな! ガッハッハ!」
「元気なじじ――。オエーー! オエーー!」
「ガッハッハ。勿体ない事をするな小僧! 酒が勿体ない」
「うるせーな!」
俺はそう言いながら口を拭った。
皆の元へと行こうとするが、世界がグルグルと回る。
「あれ? 真っ直ぐ立てない、歩けない」
「ガッハッハ!」
「「「ハハハ」」」
「ドクターがフッラフラ~!!」
ダンやエルガルド、テディ達の笑い声が耳に残り、目の前が真っ暗になった。
「……」
「主様、一つお願いしてもよろしいでしょうか?」
「どうした?」
「グロッセの捜索に行かせて下さい!」
「なるほど……それじゃあ僕も着いていこう。ジェイド! 部下で今すぐ起きて動ける奴を集めてきて。グロッセの捜索に行こう」
「はっ!」
ジェイドはすぐに駆け出していく。
「主様、ありがとうございます……」
「別にそんなお礼なんて必要ないさ。グロッセの奴ボロボロになって、どこかにぶっ倒れているかもしれないからな。食料と水も持っていこう」
すぐに出発する準備を整える。
ジェイドは数十人の兵士を連れてきた。
馬に跨り、ジャン達はロッカーラを出る。
「それじゃあ行こうか」
気持ちのいい朝とは裏腹に、皆の空気は重く、雰囲気は暗いまま馬を走らせていく。
皆に会話などなかった。
通る道の所々には、黒い甲冑を着た兵士達が倒れている。
勿論その兵士達が息をしていることはない。
断崖に囲まれた、ヴァリックが現れ追い込まれた場所に到着する。
目の前に広がっているのは地獄そのものだった。
おびただしい死体の山、山、山。
地面は血で赤く、独特の臭いが鼻を刺激する。
アウル軍の黒い甲冑だけではなく、連合国兵士の死体もかなりの数が転がっていた。
どれだけ激しい戦闘があったのか、見ただけで分かる。
ジャンは馬から降りる。
「……ジャン様?」
「クソ! クソが! クソ! クソ!」
ジャンが地面に向かって何度も何度も殴る。
「僕のせいだ! 僕のせいだ! 僕がもっと早く気付いていれば!」
ジェイドに肩を掴まれる。
「ジャン様のせいではありません。彼らが臨んだ事です。悔む必要はありません! 彼らは仕事をやり切ったのです! ジャン様が生還出来たのです! 労ってやりましょう……」
ジャンは堪え切れず涙を流した。
「分かったよジェイド……彼らのおかげだな」
死体の中をジャン達は練り歩く。
少しすると一人の兵士が声を上げる。
「ジャン様!!」
「……どうした?」
「こちらに……」
ジャンは兵士の元へと向かう。
彼が見ている目線に、ジャンは視線を落とした。
そこにあったものは、首が無くなった死体。
上半身は裸で、アウル軍の兵士だと分かる。
「ぐあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ジャンが天まで 劈く声を上げる。
右手にしっかり握られている剣はグロッセの物だった。
「どうされましたか主様!?!? これは――」
ジェイドもジャンの声を聞いて急いでこちらに向かって来た。
「ぐああああああああああああ!」
(おい! おいジャン! しっかりしろよ!)
ジャンは膝を地面につけ、グロッセの骸に両手をかざして魔法を使い出す。
(バカが!! もう無理に――)
ジャンは腕を掴まれた。見上げるとジェイドが首を振った。
(ユウタの回復魔法凄いだろ! 治せよ!)
(見てわかんねぇーのかよ! もう死んでるよ! ここから治せる訳ねぇーだろ!)
「ジャン様、グロッセは持ち帰りましょう……他の遺体は残念ながら持ち帰れません。ここはベラトリア連合国の領土内です。もう少し時間が経ったらきっとベラトリアの兵士達が来ます。確認が取れたなら我々は帰らないと……」
「ああ、分かったよジェイド。帰ろう」
「主様……グロッセの剣は私が持って返っても?」
「好きにしろ」
「ありがとうございます」
馬が走る音が、遠くから聞こえてきた。
「急ぎましょうジャン様」
馬に乗り、俺達はロッカーラへと戻っていく。
ロッカーラに到着すると、アウル軍の兵達が何やら騒いでいた。
戻ってきた俺達を見て動きが止まる。
「ドクター! ドクター! タラララララ~ン」
「無事で何よりですドクター」
「エルガルド、これはどういう事だ?」
「起きたらドクターやらジェイドの旦那とかがいなかったもので、追いかけようという事になって準備をしてたんですよ」
「なんだよそれ! 別に俺達は大丈夫だよ」
馬から降りながら俺はそう言った。
「そうみたいで! ヘヘッ。おいお前ら! ドクター帰ってきたぞ準備は終いだ!」
「おっしまい! おっしまい! おっしし、ウッシッシー!」
「それでドクター。グロッセは見つかったんですかい?」
「ああ、見つかったよ。死んでたけどな」
「そう……ですかい。見ても?」
「別に構わないが」
グロッセの遺体を、エルガルドの目の前に置く。
「帰ってきたら呑もうと思った酒だ。呑みやがれグロッセ」
瓶のコルクを抜き、グロッセの死体に酒をかけ、残りを呑み干すエルガルド。
「なんでぇい。ドクターは血も涙もない人だと俺は思っていたけど、仲間の死には涙を流すんだな。ハハハ! なんかその姿を見て安心した」
「えっ!?」
俺は右手で自分の顔を触ると目から水が……。
舐めると少ししょっぱかった。人生で初めて俺は涙を流した。
これが涙……か。
何故自分が泣いているのか、分からなかった。
それでも今までに感じた事がない感情があるのは分かる。
「おいテディ! グロッセが帰ってきたぞー!」
「グロッセ、グロッセランランラーン!」
グロッセの死体を目の前にして、テディの動きが急に止まる。
テディが真剣な顔をし、右手の手のひらを左胸に添え、跪いた。
「グロッセよ! そなたのおかげでオイラは楽しい日々を送ることが出来た。そなたはあの時あの瞬間、誰よりも忠義に厚い騎士だった。騎士として主を救った。その姿にオイラは感動した。ドクターの事はオイラ達に任せろ。グロッセは安らかに眠ってくれ」
テディもグロッセと同じように酒をかける。
俺は驚きのあまり言葉を失った。
そして目を閉じるテディ。
「タララララリ~ン。グロッセが逝っただぁ」
目を開けたテディは、いつものテディに戻っていた。
「テディ! お前テディだよな?」
「オイラはテディだよ~んドクター!」
時々テディには驚かされる。
「テディはあのように思っていたんですね。それに真面目な事が言えるんですね……」
「俺も……ビックリだよ」
となりに居るリリアはグロッセの遺体をずっと眺めている。
「リリア、大丈夫か?」
「主様……大丈夫です。心配させて申し訳ありません」
「いや、謝るほどもないんだが」
俺は頭をガシガシと掻いた。どうもいつもの調子が出ない。
ジャンもずっと黙ったままだった。
「後の事はジェイドお前に全部任せるわ。悪いけど俺は休ませてもらう。明日ダラムに戻るぞ! その準備もさせておけ」
「分かりました」
俺は自分のテントに戻る。横になって目を瞑った。
「なあジャン。顔の傷……治さなくていいか?」
(……どうして?)
「グロッセの事を死ぬまで忘れないようにだ」
(…………)
「お前が立ち直らないとどうにもならないぞ? 取り敢えず疲れたから寝るわおやすみ」
(おやすみ……)
次の日、アウル軍は全ての荷物をまとめてロッカーラを出る。
ダラムに戻った俺達は、グロッセを丁重に葬った。
意外だったのはエミリがとても悲しんでいた事だった。
ベイルに聞くと、エミリはグロッセによく遊んでもらっていたそうだ。
忙しそうにしているジャンに気を使っていたエミリ。
そんな事を知っていたのか分からないが、グロッセはエミリの相手をしてくれた。
参列には町の人達も大勢訪れていた。
グロッセは町の住民からも親しまれ、慕われていたようだった。
エルガルドに頼まれ、食料と酒を大量に用意した。
その夜――。
屋敷の外から騒ぐ声が聞こえてきた。
窓から外を覗くと、アウル軍がどんちゃん騒ぎを始めていた。
俺は外に出て、騒いでいる中へと入っていく。
「あっれ~? ドクターじゃねえですか! どうしたんです?」
「俺も一緒に混ぜてくれてよ!」
「おーい! ドクターも混ざるってよぉ」
「「ウェーーイ!」」
この場にいる全員、完全に出来上がっていた。
「エルガルド! 俺にも酒をよこせ!」
「え? いいんですかい? ドクターまだ成人してないんでしょ?」
「今日はいいんだよ。早くしろよ」
「おいお前ら! ドクターが乾杯してくれるってよ!」
「「「ドクター! ドクター!」」」
掛け声が上がる。
大きなジョッキを持たさせ、エルガルドに酒を注がれた。
「おいお前ら! グロッセの手向けだ! 盛大に食って呑んで騒げーー!!」
「「「おおおおおおお!!」」」
「カンパーイ!」
「「「カンパーイ!!」」」
俺はジョッキに注がれた酒を一気に飲み干していく。
初めての酒は、一切美味しいとは感じなかった。
けれど、どこか暗い気分だったのが晴れやかになっていった。
「小僧飲んでるかぁ~」
その声に目を向けると、ヨロヨロとダンが近づいてきた。
「なんだ? じじいも飲んでんのか?」
「当たり前じゃろ? タダ酒なんて最高じゃからな! ガッハッハ!」
「元気なじじ――。オエーー! オエーー!」
「ガッハッハ。勿体ない事をするな小僧! 酒が勿体ない」
「うるせーな!」
俺はそう言いながら口を拭った。
皆の元へと行こうとするが、世界がグルグルと回る。
「あれ? 真っ直ぐ立てない、歩けない」
「ガッハッハ!」
「「「ハハハ」」」
「ドクターがフッラフラ~!!」
ダンやエルガルド、テディ達の笑い声が耳に残り、目の前が真っ暗になった。
0
お気に入りに追加
132
あなたにおすすめの小説
[完結]異世界転生したら幼女になったが 速攻で村を追い出された件について ~そしていずれ最強になる幼女~
k33
ファンタジー
初めての小説です..!
ある日 主人公 マサヤがトラックに引かれ幼女で異世界転生するのだが その先には 転生者は嫌われていると知る そして別の転生者と出会い この世界はゲームの世界と知る そして、そこから 魔法専門学校に入り Aまで目指すが 果たして上がれるのか!? そして 魔王城には立ち寄った者は一人もいないと別の転生者は言うが 果たして マサヤは 魔王城に入り 魔王を倒し無事に日本に帰れるのか!?
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

日本帝国陸海軍 混成異世界根拠地隊
北鴨梨
ファンタジー
太平洋戦争も終盤に近付いた1944(昭和19)年末、日本海軍が特攻作戦のため終結させた南方の小規模な空母機動部隊、北方の輸送兼対潜掃討部隊、小笠原増援輸送部隊が突如として消失し、異世界へ転移した。米軍相手には苦戦続きの彼らが、航空戦力と火力、機動力を生かして他を圧倒し、図らずも異世界最強の軍隊となってしまい、その情勢に大きく関わって引っ掻き回すことになる。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

ユーヤのお気楽異世界転移
暇野無学
ファンタジー
死因は神様の当て逃げです! 地震による事故で死亡したのだが、原因は神社の扁額が当たっての即死。問題の神様は気まずさから俺を輪廻の輪から外し、異世界の神に俺をゆだねた。異世界への移住を渋る俺に、神様特典付きで異世界へ招待されたが・・・ この神様が超適当な健忘症タイプときた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる