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山賊達との戦い
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「おい小僧、お前どこから来た。ここは子供が来る場所じゃねえ! 帰れ!」
「一応捕まえてお頭に聞いたらいいんじゃねえか?」
二人が会話している時、腰に下げているダガーを抜き取り瞬時に斬り掛かった。
脚の腱を切って、二人を立てないようにした。
そのまま口の中にダガーを突っ込んだ。
「声を出したら殺す! 変な真似をしたら殺す! 分かったか?」
二人の男は首の動きで分かったと反応を示した。
「ジャン様大丈夫ですか???」
ジェイド達が駆け寄ってきた。
「見ての通り、大丈夫だ! 今から突撃するが、出来るだけ殺さないようにして集めろ」
「わ、分かりました。我々もジャン様に続きます」
「それじゃあ山賊退治と行きますか~!」
鉱山の中へと俺達は入り込んでいく。
中は細い道が続いているが、横に部屋があったり、横に拔ける道があったりとかなり入り組んでる造りだった。だが俺は、構わず真っ直ぐ進んでいく。
すれ違い様に山賊に出くわしたりするが、俺やジェイド、他の兵士が対応していく。
「なんだ、なんだ、山賊って言っても大した事ないんだな」
(ユウタが強くなったんだよ)
(レベッタ先生のおかげだな)
「ジャン様、いつの間にそんな強くなられたのですか?」
「どうだかね~。俺にもはっきり分からないな」
「そ、そうなんですか……」
奥へとどんどん進むと開けた場所に到着した。そこにはテーブルと椅子がズラッと並べられていて、大人数の山賊達が酒を飲んでいる様子だった。
この場所に似合わない俺達が現れた事で、全員がこっちを向いた。
「この数は……マズイですね」
「ヒッヒッヒ。クックック。楽しくなってきなぁ~。なあジェイド!」
「よく聞け山賊達! ジャン・アウルがお前らを始末しに来たぞ! かかってこい!」
俺がそう言った瞬間、山賊共は武器を持って俺達に向かってきた。
「「うおぉぉぉぉぉぉぉ」」
男共の叫びが鉱山に響き渡る。
「も~もたろうさん。ももたろうさん。お腰につけたきびだんご、ひとつ私にくださいな」
「や~りましょう。やりましょう。これから鬼の征伐に、ついていくならやりましょう」
「い~きましょう。いきましょう。あなたについてどこまでも、家来になっていきましょう」
「そ~りゃ進め。そりゃ進め。一度に攻めて攻めやぶり、つぶしてしまえ鬼ヶ島」
歌いながら次々に襲いかかってくる山賊達を斬り伏せていく。
一緒にきたジェイドと他の兵士達も、危なげ無く山賊達を相手していた。
「ジェイドどうだ? もう片付いたんじゃない?」
「ええ、山賊達のほぼ全てを無力化したと思います」
傷付いた山賊達がそこら中に転がっていた。
「よし、山賊達全員を身動き出来ないようにしてここに集めろ」
「わかりました」
「それにしてもレベッタ先生からもらったこのダガー。切れ味が凄かったな」
(相当な業物ってのは嘘じゃなかったみたいだね)
「スパスパ斬れたからな!!」
「ジャン様の指示通り、全員ここに集めてきました」
「ありがとうジェイド」
「全員集まったな。それじゃあ怪我した奴はいるか? いたら俺が治そう」
何人かの兵士が名乗り出てきた。
そして俺は回復魔法を使って治してあげた。
「ジャン様ありがとうございます」
「それじゃあ山賊達も俺が傷を治してやる」
両手をかざして強く魔力を込めるとみるみるうちに山賊達の傷が治っていった。
「ジャン様いいんですか!?」
「ああ、別にいいんだよ。これからが本番だからさ」
「本番とは?」
「ジェイド達は見張っててよ。後は俺がやるから」
「わかりました……」
「さ、て、とじゃあこれからが本番だぞ山賊共! 頑張ってくれよ」
「オイラ捕まっちまった。捕まっちまった! お頭オイラ捕まっちまった!」
山賊達が静まり返っている中、一人だけ騒いでいる奴が。
「まあ誰でもいいや! とりあえず一番前にいるお前からな」
俺は一番前にいる男の耳を引っ張って、こちらに引き寄せ、山賊達が捕まっている方に見えやすい方に体を向けた。
「ほいっと!」
「ぎゃああああああああああああああ」
俺の掛け声と同時にその男から悲鳴が巻き起こる。
二本のダガーを太もも辺りに刺したのだった。
「凄いなこれ! あんまり力入れてないのに奥まで入っていったぞ!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
二本のダガーを抜き取ると血が溢れ出てきた。
「ホラホラ、回復魔法かけてあげるから」
回復魔法をかけると傷が治っていく。
「ハァハァハァハァ」
「キャハハハ、キャハハハ。オイラ楽しい!!」
先程騒いでいた山賊の一人が笑い出した。
「ハァハァハァハァ」
「息が上がってるぞお前、よいっと」
「ぎゃああああああああ」
今度はダガーで両耳を削いだ。
「まだまだいくよー」
手の指、足の指、皮を剥いだりして、その傷を回復魔法で治していった。
そして何度も何度も同じように体中を斬り刻んだ。
「じゃあ目玉をくり抜くよ~。ほら~!!」
「や、もう、やめてくれ……」
(ユウタ……やり過ぎ。こんな事をして意味があるんだよ)
「意味なんてないさ。ただ俺がしたいからやってるんだよ」
「キャハハハ、キャハハハ、おめめが真っ黒おめめが真っ黒」
そう言いながら、足の裏で拍手をするようにパチパチと叩いてるやつが。
他の山賊はずっと黙ったままだったが、俺のしている事にずっと笑っている奴がいた。
かなり異様な姿をしている山賊だった。ほとんどの歯は抜け落ち、髪の毛も同じように抜け落ちていて、耳たぶには大きな穴にピアスをしている。ほっぺにも大きな穴が空いていた。
「お前なんて名前なんだ?」
興味が出た俺はそいつに名前を聞いてみた。
「オイラか? オイラはテディ!」
「テディか。どうだい? 目玉食べてみるか?」
「目玉食べたい! オイラレロレロしたい、レロレロしたい」
「じゃあ特別にお前にやるよ! 上向いて口開けろ」
「はぁ~~い」
テディの口の中に目玉を2つ、落としてやった。
「なんだか酸っぱい、しょっぱい!!」
「美味しいか?」
「おいちーーー!」
「それは良かった」
目玉をくり抜かれた男はすでに息絶えていた。
「あ~、死んじまったか。じゃあ次は誰にしようかな~?」
俺が人差し指で次の獲物を決めようとしてた時だった。
「もうやめてくれ! お前は何人同じような事をするつもりなんだ!?」
「何人って。今ここに座っているお前ら全員に決まってるだろ!?」
俺はしゃがみこんで下からそいつを見上げた。
「俺達が持っている財宝なんかも全てくれてやる。この地域からすぐに手を引くことも約束する! だから俺達を見逃してくれないか?」
「なんで俺が、お前達を見逃してやらなきゃならないんだよ!」
「分かった分かった。情報もくれてやるよ! とんだハズレ仕事を引き受けちまったぜ」
「情報?? なんの事だ??」
「もしかして何も知らないで俺達の事を襲いに来たのか……?」
「ああそうだよ。俺はただ山賊と遊びたかっただけだよ」
「狂人かよ……」
「次はお前が俺の実験台な!」
「やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ」
俺はそいつの腹にダガーを刺した。お腹からドバっと血と内蔵が溢れ出てきた。
回復魔法をすぐにかけると、傷口は治っていく。
こうやって試して分かったことがあった。
回復魔法は、ある程度の傷や怪我なら回復、治す事が可能だったが、無くなった血までは回復しない。無くなった指とか腕とか目とか戻そうとすると、かなりの魔力と集中力を必要とした。
「じゃあ次は何をしようかな~?」
「おめめ! おめめ!」
「テディお前は目玉がいいってか?」
「お頭のおめめが食べたいよ~」
「へぇ~。お前この山賊のお頭なんだ。良いこと聞いたな」
「目玉を……取るってか? この狂人が! 人間の心がないのかお前は!」
「クックック! 山賊にそんな事言われるなんて思わなかったな! お前虫を殺すときに罪悪感とか感じるのか? 心が痛むのか? 俺は今そんな感情しかないね」
「うぎゃあああああああああああ」
男の叫び声が鉱山に響き渡る。
「キャハハハハハハハハハハ」
後ろでテディの甲高い笑い声が聞こえた。
どの位の時間が経っただろうか。時間を忘れて俺は楽しんでいた。
「ジャン様、そろそろ朝になります」
「あれ? もうそんな時間? 分かったよジェイド」
あれから山賊のお頭と、何人かの山賊を手に掛けた。
「今からお前達に選ばせてやるからよく聞け! この場で全員死ぬかそれとも俺の部下になるか選べ! まあどっちを選んでも地獄だけどな。さてどうする??」
「オイラは部下になるよ~! お頭がいなくなったんだ。おめめをくれたアンタにオイラはついていくよ~」
「テディは付いてきてくれるか。他の奴らは? どうするんだ?」
「俺も付いていく!!」
「「「俺も!! 俺も!!」」」
「地獄へようこそ! こいつらを縛ってる縄を外してやれ。帰るぞ」
「ジャン様!! 本当にこんな奴らを部下にするおつもりですか?」
「そうだよジェイド。こいつらを部下にするよ」
「意味が分かりません! 雇うのもお金かかるんですよ? それに山賊なんてやっていた奴らなんて信用出来ませんよ!」
(僕だって意味が分からないよユウタ)
「どっちみち人手は必要なんだろ? それに山賊のこいつらは悪い事ばっかやっていたんだ。悪知恵でいい作戦を出してくれるかもしれないだろ?」
「私は役に立つとは到底思えません」
「俺が決めたんだ。さっさと開放しろジェイド」
「わ……かりました」
山賊達を全員開放した。
「よし! 全員で帰ったらそのまま作戦会議をする」
俺達は馬を使って、百人程いる山賊達は全員走らせて、ダラムへと戻った。
ダル公国との戦闘まで後六日程しかない。
「一応捕まえてお頭に聞いたらいいんじゃねえか?」
二人が会話している時、腰に下げているダガーを抜き取り瞬時に斬り掛かった。
脚の腱を切って、二人を立てないようにした。
そのまま口の中にダガーを突っ込んだ。
「声を出したら殺す! 変な真似をしたら殺す! 分かったか?」
二人の男は首の動きで分かったと反応を示した。
「ジャン様大丈夫ですか???」
ジェイド達が駆け寄ってきた。
「見ての通り、大丈夫だ! 今から突撃するが、出来るだけ殺さないようにして集めろ」
「わ、分かりました。我々もジャン様に続きます」
「それじゃあ山賊退治と行きますか~!」
鉱山の中へと俺達は入り込んでいく。
中は細い道が続いているが、横に部屋があったり、横に拔ける道があったりとかなり入り組んでる造りだった。だが俺は、構わず真っ直ぐ進んでいく。
すれ違い様に山賊に出くわしたりするが、俺やジェイド、他の兵士が対応していく。
「なんだ、なんだ、山賊って言っても大した事ないんだな」
(ユウタが強くなったんだよ)
(レベッタ先生のおかげだな)
「ジャン様、いつの間にそんな強くなられたのですか?」
「どうだかね~。俺にもはっきり分からないな」
「そ、そうなんですか……」
奥へとどんどん進むと開けた場所に到着した。そこにはテーブルと椅子がズラッと並べられていて、大人数の山賊達が酒を飲んでいる様子だった。
この場所に似合わない俺達が現れた事で、全員がこっちを向いた。
「この数は……マズイですね」
「ヒッヒッヒ。クックック。楽しくなってきなぁ~。なあジェイド!」
「よく聞け山賊達! ジャン・アウルがお前らを始末しに来たぞ! かかってこい!」
俺がそう言った瞬間、山賊共は武器を持って俺達に向かってきた。
「「うおぉぉぉぉぉぉぉ」」
男共の叫びが鉱山に響き渡る。
「も~もたろうさん。ももたろうさん。お腰につけたきびだんご、ひとつ私にくださいな」
「や~りましょう。やりましょう。これから鬼の征伐に、ついていくならやりましょう」
「い~きましょう。いきましょう。あなたについてどこまでも、家来になっていきましょう」
「そ~りゃ進め。そりゃ進め。一度に攻めて攻めやぶり、つぶしてしまえ鬼ヶ島」
歌いながら次々に襲いかかってくる山賊達を斬り伏せていく。
一緒にきたジェイドと他の兵士達も、危なげ無く山賊達を相手していた。
「ジェイドどうだ? もう片付いたんじゃない?」
「ええ、山賊達のほぼ全てを無力化したと思います」
傷付いた山賊達がそこら中に転がっていた。
「よし、山賊達全員を身動き出来ないようにしてここに集めろ」
「わかりました」
「それにしてもレベッタ先生からもらったこのダガー。切れ味が凄かったな」
(相当な業物ってのは嘘じゃなかったみたいだね)
「スパスパ斬れたからな!!」
「ジャン様の指示通り、全員ここに集めてきました」
「ありがとうジェイド」
「全員集まったな。それじゃあ怪我した奴はいるか? いたら俺が治そう」
何人かの兵士が名乗り出てきた。
そして俺は回復魔法を使って治してあげた。
「ジャン様ありがとうございます」
「それじゃあ山賊達も俺が傷を治してやる」
両手をかざして強く魔力を込めるとみるみるうちに山賊達の傷が治っていった。
「ジャン様いいんですか!?」
「ああ、別にいいんだよ。これからが本番だからさ」
「本番とは?」
「ジェイド達は見張っててよ。後は俺がやるから」
「わかりました……」
「さ、て、とじゃあこれからが本番だぞ山賊共! 頑張ってくれよ」
「オイラ捕まっちまった。捕まっちまった! お頭オイラ捕まっちまった!」
山賊達が静まり返っている中、一人だけ騒いでいる奴が。
「まあ誰でもいいや! とりあえず一番前にいるお前からな」
俺は一番前にいる男の耳を引っ張って、こちらに引き寄せ、山賊達が捕まっている方に見えやすい方に体を向けた。
「ほいっと!」
「ぎゃああああああああああああああ」
俺の掛け声と同時にその男から悲鳴が巻き起こる。
二本のダガーを太もも辺りに刺したのだった。
「凄いなこれ! あんまり力入れてないのに奥まで入っていったぞ!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
二本のダガーを抜き取ると血が溢れ出てきた。
「ホラホラ、回復魔法かけてあげるから」
回復魔法をかけると傷が治っていく。
「ハァハァハァハァ」
「キャハハハ、キャハハハ。オイラ楽しい!!」
先程騒いでいた山賊の一人が笑い出した。
「ハァハァハァハァ」
「息が上がってるぞお前、よいっと」
「ぎゃああああああああ」
今度はダガーで両耳を削いだ。
「まだまだいくよー」
手の指、足の指、皮を剥いだりして、その傷を回復魔法で治していった。
そして何度も何度も同じように体中を斬り刻んだ。
「じゃあ目玉をくり抜くよ~。ほら~!!」
「や、もう、やめてくれ……」
(ユウタ……やり過ぎ。こんな事をして意味があるんだよ)
「意味なんてないさ。ただ俺がしたいからやってるんだよ」
「キャハハハ、キャハハハ、おめめが真っ黒おめめが真っ黒」
そう言いながら、足の裏で拍手をするようにパチパチと叩いてるやつが。
他の山賊はずっと黙ったままだったが、俺のしている事にずっと笑っている奴がいた。
かなり異様な姿をしている山賊だった。ほとんどの歯は抜け落ち、髪の毛も同じように抜け落ちていて、耳たぶには大きな穴にピアスをしている。ほっぺにも大きな穴が空いていた。
「お前なんて名前なんだ?」
興味が出た俺はそいつに名前を聞いてみた。
「オイラか? オイラはテディ!」
「テディか。どうだい? 目玉食べてみるか?」
「目玉食べたい! オイラレロレロしたい、レロレロしたい」
「じゃあ特別にお前にやるよ! 上向いて口開けろ」
「はぁ~~い」
テディの口の中に目玉を2つ、落としてやった。
「なんだか酸っぱい、しょっぱい!!」
「美味しいか?」
「おいちーーー!」
「それは良かった」
目玉をくり抜かれた男はすでに息絶えていた。
「あ~、死んじまったか。じゃあ次は誰にしようかな~?」
俺が人差し指で次の獲物を決めようとしてた時だった。
「もうやめてくれ! お前は何人同じような事をするつもりなんだ!?」
「何人って。今ここに座っているお前ら全員に決まってるだろ!?」
俺はしゃがみこんで下からそいつを見上げた。
「俺達が持っている財宝なんかも全てくれてやる。この地域からすぐに手を引くことも約束する! だから俺達を見逃してくれないか?」
「なんで俺が、お前達を見逃してやらなきゃならないんだよ!」
「分かった分かった。情報もくれてやるよ! とんだハズレ仕事を引き受けちまったぜ」
「情報?? なんの事だ??」
「もしかして何も知らないで俺達の事を襲いに来たのか……?」
「ああそうだよ。俺はただ山賊と遊びたかっただけだよ」
「狂人かよ……」
「次はお前が俺の実験台な!」
「やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ」
俺はそいつの腹にダガーを刺した。お腹からドバっと血と内蔵が溢れ出てきた。
回復魔法をすぐにかけると、傷口は治っていく。
こうやって試して分かったことがあった。
回復魔法は、ある程度の傷や怪我なら回復、治す事が可能だったが、無くなった血までは回復しない。無くなった指とか腕とか目とか戻そうとすると、かなりの魔力と集中力を必要とした。
「じゃあ次は何をしようかな~?」
「おめめ! おめめ!」
「テディお前は目玉がいいってか?」
「お頭のおめめが食べたいよ~」
「へぇ~。お前この山賊のお頭なんだ。良いこと聞いたな」
「目玉を……取るってか? この狂人が! 人間の心がないのかお前は!」
「クックック! 山賊にそんな事言われるなんて思わなかったな! お前虫を殺すときに罪悪感とか感じるのか? 心が痛むのか? 俺は今そんな感情しかないね」
「うぎゃあああああああああああ」
男の叫び声が鉱山に響き渡る。
「キャハハハハハハハハハハ」
後ろでテディの甲高い笑い声が聞こえた。
どの位の時間が経っただろうか。時間を忘れて俺は楽しんでいた。
「ジャン様、そろそろ朝になります」
「あれ? もうそんな時間? 分かったよジェイド」
あれから山賊のお頭と、何人かの山賊を手に掛けた。
「今からお前達に選ばせてやるからよく聞け! この場で全員死ぬかそれとも俺の部下になるか選べ! まあどっちを選んでも地獄だけどな。さてどうする??」
「オイラは部下になるよ~! お頭がいなくなったんだ。おめめをくれたアンタにオイラはついていくよ~」
「テディは付いてきてくれるか。他の奴らは? どうするんだ?」
「俺も付いていく!!」
「「「俺も!! 俺も!!」」」
「地獄へようこそ! こいつらを縛ってる縄を外してやれ。帰るぞ」
「ジャン様!! 本当にこんな奴らを部下にするおつもりですか?」
「そうだよジェイド。こいつらを部下にするよ」
「意味が分かりません! 雇うのもお金かかるんですよ? それに山賊なんてやっていた奴らなんて信用出来ませんよ!」
(僕だって意味が分からないよユウタ)
「どっちみち人手は必要なんだろ? それに山賊のこいつらは悪い事ばっかやっていたんだ。悪知恵でいい作戦を出してくれるかもしれないだろ?」
「私は役に立つとは到底思えません」
「俺が決めたんだ。さっさと開放しろジェイド」
「わ……かりました」
山賊達を全員開放した。
「よし! 全員で帰ったらそのまま作戦会議をする」
俺達は馬を使って、百人程いる山賊達は全員走らせて、ダラムへと戻った。
ダル公国との戦闘まで後六日程しかない。
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