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三人目:魔王の娘ヘルクレア
別次元の私11
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騒ぎを聞きつけ先生や生徒が集まりだした。
その群れから滝谷が飛び出してくる
「フリルさんっ 急いでここから離れよう!」
滝谷は私の腕を掴み、あふれ出てくる人の波に逆らうように離れていく。
少し離れた別館、3階の窓がキラっと光る。
私は反射的にそこを見た
赤い逆毛、横長の眼鏡をつけた男が立っていた気がする。
私の目に気づいたのか男は姿を消した。
気づけば昼休みで、周りの生徒は食堂に足を運んでいた。
「はー・・・びっくりしたよ・・いきなり連れて行かれちゃうからさ」
滝谷は食堂の脇にあるベンチに腰を下ろし、大きく吸って吐いてを繰り返して、気持ちを整えているようだった。
「でも、ケガをしてなくてよかった・・、でも 黒田のやつ気絶してたみたいだったけど
誰かが助けてくれたの?」
私は首を横に振った
「攻撃するつもりはなかった、だけど どうしたらいいのか 反応に困って気づいたら気絶してた」
滝谷は不思議そうな顔をしていた
「そっか・・・よし、それじゃあ僕はこれで・・」
滝谷は帰ろうとしていた、私は滝谷の服を掴むと
「おなかすいた」
「え・・・えっと・・」
「学食と言ったな、どうすれば食べられるのだ?」
「あ、ああ・・そうか、外国には学食はないのかな?えっとね・・」
「あそこで食券を買って料理を出してもらうか、もしくわ・・・」
「そうだな、フリルさんは外国の人だし、パンのほうが馴染みやすいかもしれないね
よし、僕がパンを買ってきてあげるよ」
滝谷はそう言うと生徒達がパンを巡って取り合いをしている群れの中に突っ込んで行った。
「うわっ」
群れの中に入ったと思ったら左から追い出され、再び入り
「ぶへっ!」
今度は群れの右から弾き出されるように無様にこける
「なんのこれしき!」
滝谷は再び群れの中に姿を消した
3回目に出てきたときには目をグルグルと回し、その両手にはしっかり2つパンを掴んで出てきた。
フリルの前まで辿り着くと、バッタリとくたびれたようで倒れてしまった。
フリルの足元に倒れている滝谷に、腰を降ろして ほっぺたを突く
滝谷は 低いうなりをあげていた。
しょうがないので私は滝谷を左腕で担ぐと、空いている右手で2つのパンを掴み、学食を出た
学食から出て、人気のない場所に移動するまでに、遭遇した生徒は少し驚いた表情をしていた気がする。
その群れから滝谷が飛び出してくる
「フリルさんっ 急いでここから離れよう!」
滝谷は私の腕を掴み、あふれ出てくる人の波に逆らうように離れていく。
少し離れた別館、3階の窓がキラっと光る。
私は反射的にそこを見た
赤い逆毛、横長の眼鏡をつけた男が立っていた気がする。
私の目に気づいたのか男は姿を消した。
気づけば昼休みで、周りの生徒は食堂に足を運んでいた。
「はー・・・びっくりしたよ・・いきなり連れて行かれちゃうからさ」
滝谷は食堂の脇にあるベンチに腰を下ろし、大きく吸って吐いてを繰り返して、気持ちを整えているようだった。
「でも、ケガをしてなくてよかった・・、でも 黒田のやつ気絶してたみたいだったけど
誰かが助けてくれたの?」
私は首を横に振った
「攻撃するつもりはなかった、だけど どうしたらいいのか 反応に困って気づいたら気絶してた」
滝谷は不思議そうな顔をしていた
「そっか・・・よし、それじゃあ僕はこれで・・」
滝谷は帰ろうとしていた、私は滝谷の服を掴むと
「おなかすいた」
「え・・・えっと・・」
「学食と言ったな、どうすれば食べられるのだ?」
「あ、ああ・・そうか、外国には学食はないのかな?えっとね・・」
「あそこで食券を買って料理を出してもらうか、もしくわ・・・」
「そうだな、フリルさんは外国の人だし、パンのほうが馴染みやすいかもしれないね
よし、僕がパンを買ってきてあげるよ」
滝谷はそう言うと生徒達がパンを巡って取り合いをしている群れの中に突っ込んで行った。
「うわっ」
群れの中に入ったと思ったら左から追い出され、再び入り
「ぶへっ!」
今度は群れの右から弾き出されるように無様にこける
「なんのこれしき!」
滝谷は再び群れの中に姿を消した
3回目に出てきたときには目をグルグルと回し、その両手にはしっかり2つパンを掴んで出てきた。
フリルの前まで辿り着くと、バッタリとくたびれたようで倒れてしまった。
フリルの足元に倒れている滝谷に、腰を降ろして ほっぺたを突く
滝谷は 低いうなりをあげていた。
しょうがないので私は滝谷を左腕で担ぐと、空いている右手で2つのパンを掴み、学食を出た
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