36 / 93
二人目:吟遊詩人は少女に謳う
詩人と少女24
しおりを挟む
アベルが歌を歌い終わると
男達は既に死を超越し、灰となっていた。
その灰は風と共に消えた。
アベルはメアリーを抱き起こして抱きしめる
その時だった 微かに 声が聞こえてくる
「メアリー・・・?」
メアリーの眼が ゆっくりと開く
「アベル・・・さん・・?」
「メアリィッ!!!!!!」
ぎゅっと抱きしめて離さない
メアリーの意識がハッキリとしてくる
「あ・・・あれ・・・?私・・・生きてる??」
再びメアリーの顔を見つめるように見て
「ああ 生きてる。 メアリー、君は生きてるんだ!!」
涙目になったメアリーは 力むように噛み締め 涙を流しながらアベルを抱きしめた。
アベルも そっと やわらかい髪の毛に手をやり 抱きしめた。
少し遠いところからも 声が聞こえ始めた。
「ってて・・・あ・・・あれ・・・僕は一体・・・」
むくりと おしりをついて起き上がっているロンの姿が見えた
「ロ、ロンッ!!! ロンも無事か!」
「アベルさん!! あいつらは?! 確か・・僕達は囲まれていたような・・」
3人は寄り添いあった
「大丈夫、怖い人たちは 私が追い払ったからさ もう 何も気にする必要はないんだ」
「じゃ、じゃあ このダイアは・・!!僕達のっ!!」
ロンは両手に大きなダイアを見せる。
「そうだな・・ロン よかったら そのダイアは 君と 君の妹のために使ってくれないか?」
「えっ!! ど、どういうことです?」
アベルはメアリーを抱き寄せて言う
「もうお金を気にする必要はなくなったってこと、でもロンはお金が必要でしょ」
「ア、アベルさん・・・・っ」
ロンは涙目になっていた。
その時だった、遠くから年老いた感じの声が聞こえ始める。
「殿下ーー!!!殿下ーーー!!!!」
「げっ!!クラールじい!!」
声のした方向を見ると
30人以上の騎兵隊、衛兵のような身だしなみ
先頭で率いるは 老いぼれのような おじいさん
「見つけましたぞ!!!殿下!!!」
クラールと呼ばれる人物は馬から降りて 歩み寄ってくる。
「はは・・・クラールじいも なかなかしつこいね・・まさかこんな所まで追いかけてくるなんて」
「ア、アベルさん この方は」
手を頭にのせ
「あーー・・・・うーーん そうだね んー」
少し焦った感じになっているアベルにみかねたクラールじいが申す。
「どなたもなにもないですぞ、この方は 我らの王の御子息、時期 王となる存在
アベル王子にあらせられるぞ!!!」
それを聞いたメアリーとロンは驚いた
「エッーーーー!!!!!!」
「ははは・・ごめんごめん いやー 騙すつもりはなかったんだけど」
「さぁ、殿下 国に戻り 北の皇女と結婚式をしましょうぞ!」
クラールじいが手を差し伸べる
アベルが口を開く
「その話なんだけどさ、クラールじい よく聞いてほしい」
「んむ、ようやく戻ることを 決心なされましたか」
「私はね」
そこまで言うと ぐいっと メアリーの肩を抱き寄せて
「このメアリーと結婚することに決めた!!」
「な、な、な なんですって!!!! で、殿下!! それは困りますぞ!! 一般の娘と結婚をするなど!!」
メアリーの手を握って走り出す
「わっ わっっ!!!」
こけそうになりながらも 走るメアリー
「ローーンッ!!! またどこかで 会おう!!!!」
アベルは走りながらも手を振り メアリーはこけそうになりながらも ロンにおじぎをして走る。
「コ、コラーー!!!殿下ああああ!!! みとめませんぞーー!!!!!!!」
王子アベル、ひめたる力を持ち。
メアリーもまた、宿命の運命を背負い者なり。
二人はここからがスタート地点であり、ここから長く険しい道に入ることは
まだ誰も知らない。
ただ解っているのは、二人の背中を眺めていたロンは
二人の幸せを 誰よりも願った。
男達は既に死を超越し、灰となっていた。
その灰は風と共に消えた。
アベルはメアリーを抱き起こして抱きしめる
その時だった 微かに 声が聞こえてくる
「メアリー・・・?」
メアリーの眼が ゆっくりと開く
「アベル・・・さん・・?」
「メアリィッ!!!!!!」
ぎゅっと抱きしめて離さない
メアリーの意識がハッキリとしてくる
「あ・・・あれ・・・?私・・・生きてる??」
再びメアリーの顔を見つめるように見て
「ああ 生きてる。 メアリー、君は生きてるんだ!!」
涙目になったメアリーは 力むように噛み締め 涙を流しながらアベルを抱きしめた。
アベルも そっと やわらかい髪の毛に手をやり 抱きしめた。
少し遠いところからも 声が聞こえ始めた。
「ってて・・・あ・・・あれ・・・僕は一体・・・」
むくりと おしりをついて起き上がっているロンの姿が見えた
「ロ、ロンッ!!! ロンも無事か!」
「アベルさん!! あいつらは?! 確か・・僕達は囲まれていたような・・」
3人は寄り添いあった
「大丈夫、怖い人たちは 私が追い払ったからさ もう 何も気にする必要はないんだ」
「じゃ、じゃあ このダイアは・・!!僕達のっ!!」
ロンは両手に大きなダイアを見せる。
「そうだな・・ロン よかったら そのダイアは 君と 君の妹のために使ってくれないか?」
「えっ!! ど、どういうことです?」
アベルはメアリーを抱き寄せて言う
「もうお金を気にする必要はなくなったってこと、でもロンはお金が必要でしょ」
「ア、アベルさん・・・・っ」
ロンは涙目になっていた。
その時だった、遠くから年老いた感じの声が聞こえ始める。
「殿下ーー!!!殿下ーーー!!!!」
「げっ!!クラールじい!!」
声のした方向を見ると
30人以上の騎兵隊、衛兵のような身だしなみ
先頭で率いるは 老いぼれのような おじいさん
「見つけましたぞ!!!殿下!!!」
クラールと呼ばれる人物は馬から降りて 歩み寄ってくる。
「はは・・・クラールじいも なかなかしつこいね・・まさかこんな所まで追いかけてくるなんて」
「ア、アベルさん この方は」
手を頭にのせ
「あーー・・・・うーーん そうだね んー」
少し焦った感じになっているアベルにみかねたクラールじいが申す。
「どなたもなにもないですぞ、この方は 我らの王の御子息、時期 王となる存在
アベル王子にあらせられるぞ!!!」
それを聞いたメアリーとロンは驚いた
「エッーーーー!!!!!!」
「ははは・・ごめんごめん いやー 騙すつもりはなかったんだけど」
「さぁ、殿下 国に戻り 北の皇女と結婚式をしましょうぞ!」
クラールじいが手を差し伸べる
アベルが口を開く
「その話なんだけどさ、クラールじい よく聞いてほしい」
「んむ、ようやく戻ることを 決心なされましたか」
「私はね」
そこまで言うと ぐいっと メアリーの肩を抱き寄せて
「このメアリーと結婚することに決めた!!」
「な、な、な なんですって!!!! で、殿下!! それは困りますぞ!! 一般の娘と結婚をするなど!!」
メアリーの手を握って走り出す
「わっ わっっ!!!」
こけそうになりながらも 走るメアリー
「ローーンッ!!! またどこかで 会おう!!!!」
アベルは走りながらも手を振り メアリーはこけそうになりながらも ロンにおじぎをして走る。
「コ、コラーー!!!殿下ああああ!!! みとめませんぞーー!!!!!!!」
王子アベル、ひめたる力を持ち。
メアリーもまた、宿命の運命を背負い者なり。
二人はここからがスタート地点であり、ここから長く険しい道に入ることは
まだ誰も知らない。
ただ解っているのは、二人の背中を眺めていたロンは
二人の幸せを 誰よりも願った。
0
お気に入りに追加
34
あなたにおすすめの小説
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
💚催眠ハーレムとの日常 - マインドコントロールされた女性たちとの日常生活
XD
恋愛
誰からも拒絶される内気で不細工な少年エドクは、人の心を操り、催眠術と精神支配下に置く不思議な能力を手に入れる。彼はこの力を使って、夢の中でずっと欲しかったもの、彼がずっと愛してきた美しい女性たちのHAREMを作り上げる。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではPixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる