原始時代に生き抜いた最強の戦士オクルトス

二人目：吟遊詩人は少女に謳う

少女と詩人８

ガタンッ！！と立ち上がるアベル。

「えっ？！決めたってなにをです？？」

「何って、メアリーの売買金額の１２０万フォートンを溜めるのさ！」

私は驚きが隠せない、だめだ　何も考えれない。
この人は　何を言っているんだ？！

「メアリーが生きてるって解ったら、取り返しにくるでしょ？
だったら、買った分のお金を渡せば、メアリーは自由になれるよ！
それにしばらく、ここで一緒に暮らすんだからお金も今まで以上に必要になってくるか・・
よし、もうこうなったら詩人辞めて働こう。
こうしちゃいられないな！！さっそく仕事探してくる！！！」
壁に掛けられているローブを羽織る
「えっ？！あ、あの！！一緒に暮らす？！えっ？！」
アベルは玄関のドアに手をかけ、開け放つと
森の空気が　ぶわぁああっと吹き抜けてくる。
アベルは太陽に祝福されているかのように光輝いて見えた。

フッ・・・と笑うと彼は言い放つ。
「メアリー！私がメアリーを救ってあげる！！！」