87 / 391
会稽郡
折衝
しおりを挟む
許靖達は眉をしかめて耳を塞いだ。
そうしていても、耳がおかしくなるのではないかというような声量だった。
「……なかなか出てこないな」
王朗はそうつぶやいた。
この言葉はごく普通の音量だったから、許靖は油断して耳から手を離してしまった。しかしその瞬間にまた大声が上げられ、鼓膜に痛みを覚えて顔を歪めた。
「謝倹!出てきて話を……」
「出てきたぞ王朗!一体何の用だ!?」
閉ざされた門の向こうから、王朗ほどではないにせよかなりの声量の返事が返ってきた。
王朗と許靖は目を合わせ、互いに頷いた。
「謝倹!お前の仲間たちが私を襲ってきたことに関してだが……」
「なんの事だ!そんな事はしていない!俺は、俺の店からお前らが勝手に消えたという事を聞いているぞ!」
謝倹はまずそうやって言い逃れをしてみるつもりだった。
それが通るかどうかは分からないが、実際に太守襲撃は未遂で終わっているのだ。付き人を捕まえてどつき回しはしたが、太守自身には何もしていない。
王朗と許靖にとって、その反応は予想済みだった。
そしてそれ一本で来られるとなかなか厄介な話で、下手をすれば許欽を亡きものにしてすべてを隠そうとする可能性もあるだろう。
謝倹は声を上げ続けた。
「太守がやってもいないことで人を罰するのか!?無実の罪で人を裁くのか……」
「待て!まずは話を聞け!」
王朗は謝倹に勝る大音声でその言葉を遮った。
「私は条件次第ではお前の襲撃を不問に処すつもりでいる!それどころか、条件さえ満たせば太守の地位もお前に譲ろう!」
「……何?」
謝倹は一瞬、王朗の言葉の意味を理解できなかった。この男は何を言っているのだろう。
(太守の地位を譲るだと?)
「お前、何を言って……」
戸惑う謝倹に構わず王朗は言葉を続けた。
「太守の地位を譲る条件は三つだ!まず一つ目は、お前の捕らえているであろう私の付き人とその知人女性を開放すること!無事でいるだろうな!?先ほどお前自身が無実の罪どうのと言っていたんだぞ!」
「見くびるな!付き人の方は都合で多少の怪我をさせちゃあいるが、命までは取らねえよ!」
謝倹は反射的に答えてしまってから後悔した。襲って付き人を捕まえた事を自白したようなものだ。
(知人女性ってのが芽衣か。今どこにいるかは分からないが……あの付き人を助けに来たのなら、屋敷のどこかにいるだろう)
謝倹はそれについてはあまり心配していなかった。今は屋敷に人を集めているから、すでに捕まっている可能性も高いだろう。
「ならばそれは良し!……では二つ目の条件だが、郡の成人男女すべてに私とお前、どちらを太守に望むか票を入れてもらう!お前の票の方が多いことが条件だ!民がお前を望むなら、私も太守でいる理由はない!」
(なるほど、こういう男か)
謝倹はそう思った。
この男の言葉は信じるに足る。声を聞いて、そう感じていた。
だから『民が謝倹を望むなら自分は太守でいる理由はない』という言葉で、王朗の人間性が見えたように思った。
謝倹は少し考えた。自分の方が票を多く取れるだろうか?
(おそらく取れるだろう。王朗の評判が良いと言ったって、所詮はよそ者だ。親父のことを慕ってくれる人間は多いし、地元民である俺の方が有利だ)
謝倹はそう思った。
「……いいだろう!その条件も飲める!三つ目は何だ!?」
王朗はひと呼吸おいてから答えた。
「最後の条件は、お前のお父上である謝煚殿の許諾を得ることだ!お前はこの会稽郡で尊敬を集める謝氏を代表しているつもりかも知れないが、謝氏の当主はあくまで謝煚殿だ!地元豪族として郡を背負って立つならば、まずは謝煚殿の許諾があるのが筋だろう!」
謝倹は笑った。
この男、親父の許諾と言ったか。親父が自分のことをどれだけ溺愛しているか、知らないのだ。
(俺にとことん甘い親父が、俺の太守就任を拒むはずがない)
「分かった!その条件も飲もう!だが、お前は今の話をどう保証するつもりだ!?」
謝倹は王朗の言葉を信じるつもりでいたが、念のためそれを聞いた。
王朗は曇りのない声で答えた。
「今ここにいる兵、お前の屋敷の人間たち、かなりの人数がいるが、全てが証人だ!私はその証人たちの立会いのもと、天地身命・父祖の名誉にかけて誓おう!」
この大音声だ。屋敷周辺の全ての人間に聞こえているだろう。
謝倹は満足した。
「分かった!俺も了承する!」
王朗の隣りで、許靖はとりあえずのだが、安堵の息を漏らした。
しかし、許欽が帰ってくるまではまだ安心できない。
「ではまず、私の付き人とその知人を返してもらおう!」
王朗の言葉に応え、謝倹は近くの仲間に命じた。
「例の付き人を連れてこい。それと、酔っぱらいの女が屋敷のどこかにいるはずだからそれも探して……」
「その女でしたら離れの広場で大立ち回りを演じてるって話ですよ。無事ならいいですが……」
「何!?」
(……さすがに女相手に殺すようなことはないだろうが)
芽衣の強さをその片鱗しか知らない謝倹はそう思ったが、念のため仲間を走らせた。
それからだいぶ待ったが、なかなか二人は現れない。
謝倹がしびれを切らして自分が行こうと思った時、許欽と芽衣がお互いを支え合うようにしてゆっくりと歩いて来た。
謝倹は芽衣の様子を見て絶句した。着物はぼろぼろで、露わになった肌も傷ついている。
(女相手にこうまでしなくちゃならなかったのか!)
やった人間を後でしめてやろうと思った。
許欽も謝倹が見た時よりも、明らかに重症になっているように見える。
(……まぁ、死んじゃいねえから条件は満たしてるよな)
一抹の不安を覚えながら、謝倹は門を開けるよう命じた。
すぐに許靖、花琳、陶深、小芳の四人が許欽と芽衣に駆け寄ってきた。
ぼろぼろになったそれぞれの子供を抱きしめる。
小芳が泣きながら芽衣の頭を撫でた。
「この子は……なんて無茶するのよ!」
「ごめんなさい。でもそれより、欽兄ちゃんを早くお医者さんに診せて。背中に穴があいてるの」
許欽を抱きしめていた花琳は、ゆっくりとその場でうつぶせに寝かせた。
「軍医を!」
王朗の命令ですぐに軍医が駆けつけた。服を破り、すぐに治療が始まる。
謝倹は王朗に向かって正直に謝った。
「すまない、多少の怪我じゃなかったみたいだ。俺が見た時にはこうじゃなかったんだが……」
謝倹の仲間が来て耳打ちした。
「……いま仲間から聞いた話じゃ、背中の刺し傷はぎりぎり筋肉までで止まっているみたいだ。恐らくだが、命に別状は無いらしい」
王朗が軍医の方を見ると、その見立てに軍医も同意らしく頷いて肯定した。
王朗は少し考えてから口を開いた。
「……お前の言う通り命に別状がなければ、一つ目の条件は満たしたこととしよう」
「すまない」
謝倹としても不本意なことだったので、再び謝った。
「では、三つ目の条件も今片付けておきたいのだが良いか?」
王朗は後ろを振り返った。
その視線の先から、一人の男が歩み出てきた。
白髪混じりのその男は、齢の割に腕が太く、たくましい体つきをしていた。
「親父!?」
謝倹は驚いた。まさか父の謝煚が来ているとは思わなかった。
謝煚は無言で息子へ向かって歩いて来る。
謝倹は驚いたが、嬉しくもなった。自分は太守になるのだ。父も自分を誇ってくれるはずだと思った。
「親父、喜んでくれ!俺は太守になれるんだ!あんたの息子が、会稽郡の太守になるんだよ!」
謝倹の満面の笑顔は、しかし父親の太い腕から繰り出される鉄拳で歪められた。
そうしていても、耳がおかしくなるのではないかというような声量だった。
「……なかなか出てこないな」
王朗はそうつぶやいた。
この言葉はごく普通の音量だったから、許靖は油断して耳から手を離してしまった。しかしその瞬間にまた大声が上げられ、鼓膜に痛みを覚えて顔を歪めた。
「謝倹!出てきて話を……」
「出てきたぞ王朗!一体何の用だ!?」
閉ざされた門の向こうから、王朗ほどではないにせよかなりの声量の返事が返ってきた。
王朗と許靖は目を合わせ、互いに頷いた。
「謝倹!お前の仲間たちが私を襲ってきたことに関してだが……」
「なんの事だ!そんな事はしていない!俺は、俺の店からお前らが勝手に消えたという事を聞いているぞ!」
謝倹はまずそうやって言い逃れをしてみるつもりだった。
それが通るかどうかは分からないが、実際に太守襲撃は未遂で終わっているのだ。付き人を捕まえてどつき回しはしたが、太守自身には何もしていない。
王朗と許靖にとって、その反応は予想済みだった。
そしてそれ一本で来られるとなかなか厄介な話で、下手をすれば許欽を亡きものにしてすべてを隠そうとする可能性もあるだろう。
謝倹は声を上げ続けた。
「太守がやってもいないことで人を罰するのか!?無実の罪で人を裁くのか……」
「待て!まずは話を聞け!」
王朗は謝倹に勝る大音声でその言葉を遮った。
「私は条件次第ではお前の襲撃を不問に処すつもりでいる!それどころか、条件さえ満たせば太守の地位もお前に譲ろう!」
「……何?」
謝倹は一瞬、王朗の言葉の意味を理解できなかった。この男は何を言っているのだろう。
(太守の地位を譲るだと?)
「お前、何を言って……」
戸惑う謝倹に構わず王朗は言葉を続けた。
「太守の地位を譲る条件は三つだ!まず一つ目は、お前の捕らえているであろう私の付き人とその知人女性を開放すること!無事でいるだろうな!?先ほどお前自身が無実の罪どうのと言っていたんだぞ!」
「見くびるな!付き人の方は都合で多少の怪我をさせちゃあいるが、命までは取らねえよ!」
謝倹は反射的に答えてしまってから後悔した。襲って付き人を捕まえた事を自白したようなものだ。
(知人女性ってのが芽衣か。今どこにいるかは分からないが……あの付き人を助けに来たのなら、屋敷のどこかにいるだろう)
謝倹はそれについてはあまり心配していなかった。今は屋敷に人を集めているから、すでに捕まっている可能性も高いだろう。
「ならばそれは良し!……では二つ目の条件だが、郡の成人男女すべてに私とお前、どちらを太守に望むか票を入れてもらう!お前の票の方が多いことが条件だ!民がお前を望むなら、私も太守でいる理由はない!」
(なるほど、こういう男か)
謝倹はそう思った。
この男の言葉は信じるに足る。声を聞いて、そう感じていた。
だから『民が謝倹を望むなら自分は太守でいる理由はない』という言葉で、王朗の人間性が見えたように思った。
謝倹は少し考えた。自分の方が票を多く取れるだろうか?
(おそらく取れるだろう。王朗の評判が良いと言ったって、所詮はよそ者だ。親父のことを慕ってくれる人間は多いし、地元民である俺の方が有利だ)
謝倹はそう思った。
「……いいだろう!その条件も飲める!三つ目は何だ!?」
王朗はひと呼吸おいてから答えた。
「最後の条件は、お前のお父上である謝煚殿の許諾を得ることだ!お前はこの会稽郡で尊敬を集める謝氏を代表しているつもりかも知れないが、謝氏の当主はあくまで謝煚殿だ!地元豪族として郡を背負って立つならば、まずは謝煚殿の許諾があるのが筋だろう!」
謝倹は笑った。
この男、親父の許諾と言ったか。親父が自分のことをどれだけ溺愛しているか、知らないのだ。
(俺にとことん甘い親父が、俺の太守就任を拒むはずがない)
「分かった!その条件も飲もう!だが、お前は今の話をどう保証するつもりだ!?」
謝倹は王朗の言葉を信じるつもりでいたが、念のためそれを聞いた。
王朗は曇りのない声で答えた。
「今ここにいる兵、お前の屋敷の人間たち、かなりの人数がいるが、全てが証人だ!私はその証人たちの立会いのもと、天地身命・父祖の名誉にかけて誓おう!」
この大音声だ。屋敷周辺の全ての人間に聞こえているだろう。
謝倹は満足した。
「分かった!俺も了承する!」
王朗の隣りで、許靖はとりあえずのだが、安堵の息を漏らした。
しかし、許欽が帰ってくるまではまだ安心できない。
「ではまず、私の付き人とその知人を返してもらおう!」
王朗の言葉に応え、謝倹は近くの仲間に命じた。
「例の付き人を連れてこい。それと、酔っぱらいの女が屋敷のどこかにいるはずだからそれも探して……」
「その女でしたら離れの広場で大立ち回りを演じてるって話ですよ。無事ならいいですが……」
「何!?」
(……さすがに女相手に殺すようなことはないだろうが)
芽衣の強さをその片鱗しか知らない謝倹はそう思ったが、念のため仲間を走らせた。
それからだいぶ待ったが、なかなか二人は現れない。
謝倹がしびれを切らして自分が行こうと思った時、許欽と芽衣がお互いを支え合うようにしてゆっくりと歩いて来た。
謝倹は芽衣の様子を見て絶句した。着物はぼろぼろで、露わになった肌も傷ついている。
(女相手にこうまでしなくちゃならなかったのか!)
やった人間を後でしめてやろうと思った。
許欽も謝倹が見た時よりも、明らかに重症になっているように見える。
(……まぁ、死んじゃいねえから条件は満たしてるよな)
一抹の不安を覚えながら、謝倹は門を開けるよう命じた。
すぐに許靖、花琳、陶深、小芳の四人が許欽と芽衣に駆け寄ってきた。
ぼろぼろになったそれぞれの子供を抱きしめる。
小芳が泣きながら芽衣の頭を撫でた。
「この子は……なんて無茶するのよ!」
「ごめんなさい。でもそれより、欽兄ちゃんを早くお医者さんに診せて。背中に穴があいてるの」
許欽を抱きしめていた花琳は、ゆっくりとその場でうつぶせに寝かせた。
「軍医を!」
王朗の命令ですぐに軍医が駆けつけた。服を破り、すぐに治療が始まる。
謝倹は王朗に向かって正直に謝った。
「すまない、多少の怪我じゃなかったみたいだ。俺が見た時にはこうじゃなかったんだが……」
謝倹の仲間が来て耳打ちした。
「……いま仲間から聞いた話じゃ、背中の刺し傷はぎりぎり筋肉までで止まっているみたいだ。恐らくだが、命に別状は無いらしい」
王朗が軍医の方を見ると、その見立てに軍医も同意らしく頷いて肯定した。
王朗は少し考えてから口を開いた。
「……お前の言う通り命に別状がなければ、一つ目の条件は満たしたこととしよう」
「すまない」
謝倹としても不本意なことだったので、再び謝った。
「では、三つ目の条件も今片付けておきたいのだが良いか?」
王朗は後ろを振り返った。
その視線の先から、一人の男が歩み出てきた。
白髪混じりのその男は、齢の割に腕が太く、たくましい体つきをしていた。
「親父!?」
謝倹は驚いた。まさか父の謝煚が来ているとは思わなかった。
謝煚は無言で息子へ向かって歩いて来る。
謝倹は驚いたが、嬉しくもなった。自分は太守になるのだ。父も自分を誇ってくれるはずだと思った。
「親父、喜んでくれ!俺は太守になれるんだ!あんたの息子が、会稽郡の太守になるんだよ!」
謝倹の満面の笑顔は、しかし父親の太い腕から繰り出される鉄拳で歪められた。
10
お気に入りに追加
48
あなたにおすすめの小説

【完結】風天の虎 ――車丹波、北の関ヶ原
糸冬
歴史・時代
車丹波守斯忠。「猛虎」の諱で知られる戦国武将である。
慶長五年(一六〇〇年)二月、徳川家康が上杉征伐に向けて策動する中、斯忠は反徳川派の急先鋒として、主君・佐竹義宣から追放の憂き目に遭う。
しかし一念発起した斯忠は、異母弟にして養子の車善七郎と共に数百の手勢を集めて会津に乗り込み、上杉家の筆頭家老・直江兼続が指揮する「組外衆」に加わり働くことになる。
目指すは徳川家康の首級ただ一つ。
しかし、その思いとは裏腹に、最初に与えられた役目は神指城の普請場での土運びであった……。
その名と生き様から、「国民的映画の主人公のモデル」とも噂される男が身を投じた、「もう一つの関ヶ原」の物語。
四代目 豊臣秀勝
克全
歴史・時代
アルファポリス第5回歴史時代小説大賞参加作です。
読者賞を狙っていますので、アルファポリスで投票とお気に入り登録してくださると助かります。
史実で三木城合戦前後で夭折した木下与一郎が生き延びた。
秀吉の最年長の甥であり、秀長の嫡男・与一郎が生き延びた豊臣家が辿る歴史はどう言うモノになるのか。
小牧長久手で秀吉は勝てるのか?
朝日姫は徳川家康の嫁ぐのか?
朝鮮征伐は行われるのか?
秀頼は生まれるのか。
秀次が後継者に指名され切腹させられるのか?
天竜川で逢いましょう 起きたら関ヶ原の戦い直前の石田三成になっていた 。そもそも現代人が生首とか無理なので平和な世の中を作ろうと思います。
岩 大志
歴史・時代
ごくありふれた高校教師津久見裕太は、ひょんなことから頭を打ち、気を失う。
けたたましい轟音に気付き目を覚ますと多数の軍旗。
髭もじゃの男に「いよいよですな。」と、言われ混乱する津久見。
戦国時代の大きな分かれ道のド真ん中に転生した津久見はどうするのか!?

世界はあるべき姿へ戻される 第二次世界大戦if戦記
颯野秋乃
歴史・時代
1929年に起きた、世界を巻き込んだ大恐慌。世界の大国たちはそれからの脱却を目指し、躍起になっていた。第一次世界大戦の敗戦国となったドイツ第三帝国は多額の賠償金に加えて襲いかかる恐慌に国の存続の危機に陥っていた。援助の約束をしたアメリカは恐慌を理由に賠償金の支援を破棄。フランスは、自らを救うために支払いの延期は認めない姿勢を貫く。
ドイツ第三帝国は自らの存続のために、世界に隠しながら軍備の拡張に奔走することになる。
また、極東の国大日本帝国。関係の悪化の一途を辿る日米関係によって受ける経済的打撃に苦しんでいた。
その解決法として提案された大東亜共栄圏。東南アジア諸国及び中国を含めた大経済圏、生存圏の構築に力を注ごうとしていた。
この小説は、ドイツ第三帝国と大日本帝国の2視点で進んでいく。現代では有り得なかった様々なイフが含まれる。それを楽しんで貰えたらと思う。
またこの小説はいかなる思想を賛美、賞賛するものでは無い。
この小説は現代とは似て非なるもの。登場人物は史実には沿わないので悪しからず…
大日本帝国視点は都合上休止中です。気分により再開するらもしれません。
【重要】
不定期更新。超絶不定期更新です。

【架空戦記】蒲生の忠
糸冬
歴史・時代
天正十年六月二日、本能寺にて織田信長、死す――。
明智光秀は、腹心の明智秀満の進言を受けて決起当初の腹案を変更し、ごく少勢による奇襲により信長の命を狙う策を敢行する。
その結果、本能寺の信長、そして妙覚寺の織田信忠は、抵抗の暇もなく首級を挙げられる。
両名の首級を四条河原にさらした光秀は、織田政権の崩壊を満天下に明らかとし、畿内にて急速に地歩を固めていく。
一方、近江国日野の所領にいた蒲生賦秀(のちの氏郷)は、信長の悲報を知るや、亡き信長の家族を伊勢国松ヶ島城の織田信雄の元に送り届けるべく安土城に迎えに走る。
だが、瀬田の唐橋を無傷で確保した明智秀満の軍勢が安土城に急速に迫ったため、女子供を連れての逃避行は不可能となる。
かくなる上は、戦うより他に道はなし。
信長の遺した安土城を舞台に、若き闘将・蒲生賦秀の活躍が始まる。
悲恋脱却ストーリー 源義高の恋路
和紗かをる
歴史・時代
時は平安時代末期。父木曽義仲の命にて鎌倉に下った清水冠者義高十一歳は、そこで運命の人に出会う。その人は齢六歳の幼女であり、鎌倉殿と呼ばれ始めた源頼朝の長女、大姫だった。義高は人質と言う立場でありながらこの大姫を愛し、大姫もまた義高を愛する。幼いながらも睦まじく暮らしていた二人だったが、都で父木曽義仲が敗死、息子である義高も命を狙われてしまう。大姫とその母である北条政子の協力の元鎌倉を脱出する義高。史実ではここで追手に討ち取られる義高であったが・・・。義高と大姫が源平争乱時代に何をもたらすのか?歴史改変戦記です
織田信長IF… 天下統一再び!!
華瑠羅
歴史・時代
日本の歴史上最も有名な『本能寺の変』の当日から物語は足早に流れて行く展開です。
この作品は「もし」という概念で物語が進行していきます。
主人公【織田信長】が死んで、若返って蘇り再び活躍するという作品です。
※この物語はフィクションです。

土方歳三ら、西南戦争に参戦す
山家
歴史・時代
榎本艦隊北上せず。
それによって、戊辰戦争の流れが変わり、五稜郭の戦いは起こらず、土方歳三は戊辰戦争の戦野を生き延びることになった。
生き延びた土方歳三は、北の大地に屯田兵として赴き、明治初期を生き抜く。
また、五稜郭の戦い等で散った他の多くの男達も、史実と違えた人生を送ることになった。
そして、台湾出兵に土方歳三は赴いた後、西南戦争が勃発する。
土方歳三は屯田兵として、そして幕府歩兵隊の末裔といえる海兵隊の一員として、西南戦争に赴く。
そして、北の大地で再生された誠の旗を掲げる土方歳三の周囲には、かつての新選組の仲間、永倉新八、斎藤一、島田魁らが集い、共に戦おうとしており、他にも男達が集っていた。
(「小説家になろう」に投稿している「新選組、西南戦争へ」の加筆修正版です)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる