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44発情✕創生
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(何あれ……誘ってるのかしら?)
私はずらりと居並ぶ人間たちを玉座の上から見下ろして、そんなことを考えた。
(かしら?……じゃないんだよね。今回ばっかりは皆、間違いなく私のことを誘ってる)
それも、私が期待している意味でのお誘いだ。
あんな事やそんな事、こんな事をしようという誘惑なのだった。
私の前には、それはもう数え切れないほどの人間たちが並んでいる。しかも、その誰もがそれぞれの魅力を放っていた。
可愛らしい美少年に超絶イケメン、渋いオジサマ、柔らかそうなぽっちゃりさんや、ちょっと枯れ気味な壮年男性、細マッチョ、ゴリマッチョ、濃ゆい系、薄い系、オラオラ系、おっとり系…………
ありとあらゆる属性が揃えられている。まるで萌え属性の図鑑のようだった。
そして、私はその中から相手を選び放題なのだ。もうこれ以上ないほど贅沢な話だが、私にはそうするだけの力がある。
なぜならこの世界は私の所有するホームワールドであり、私はそれを管理する神様なのだから。
そしてここは、その神様の後宮だ。大奥、またはハーレムと言ってもいい。
ここには特に魅力的な人間のみが集められ、その全員が私との子作りを望んでいる。
当然だろう。神様と子作りできるなんて、そんな光栄なこと他にないはずだ。
「今日は誰にしようかな?」
私は軽く徴発するような口調でそう言った。
するとその場の全員が瞳をうるませ、自分を選んでくれと目で懇願してくる。
その熱っぽい視線に私の背筋はゾクリとした。
「世界創生のために、たくさん子作りしないといけないからね。頑張らないと」
私は自分に言い訳するように小さくつぶやいた。
そう、これは断じていやらしい行為ではないのだ。世界を創生するために、その手足となる神の子供を作らなければならない。
だから、これは仕方ない行為。
神様の責任として仕方なくやりまくるわけですよ。いやーもう仕方ない。
「だ・れ・に・し・よ・う・か・な~」
私は一人ひとりを指さしながら、歌うようにそう言った。
あのイケメンにしようかな?それともあっちのオジサマにしようかな?それともあそこのお姉さまにしようかな?
あ、ちなみにこの世界では女性同士、男性同士でも子供を作ることができるんですよ?
だって私の世界なんだから、そのくらいの自由は効くのです。
(うはは~天国じゃ~)
私は改めてそう思いながら、またハーレムの人たちを眺め直した。
その時、居並んだ人間たちの中の一人が声を上げた。
「クウ」
私の名を呼ぶその声は、とても聞き覚えのあるものだった。
私が異世界に飛ばされたあの日、初めて聞いた声だ。
「クウ」
その人は、もう一度私の名を呼んだ。
その声を聞くと、私の心の奥底から不思議な暖かさがあふれてきた。
他の人たちだとドキドキムラムラハァハァしか出てこないが、その人の声だけは春の日の太陽を浴びたような暖かさがあふれてくるのだ。
「サスケ……」
私はその暖かさを噛み締めながら、その人の名を呼び返した。
きっと私の声にも太陽のような熱がこもっていただろう。
「クウ」
サスケはもう一度呼んでくれた。
嬉しい。
もう誰にしようかとか考える必要はない。今日のお相手は、絶対にサスケだ。
「サスケ……」
「クウ、もう時間だよ」
サスケは突然そんな事を言いだした。
(え?何の時間?)
私は小首を傾げ、サスケの言葉の意味を考えた。しかし、分からない。
「クウ、もしかしてまだ寝てるの?なら早く起きて」
(え?起きる?いや、私は起きてますけど……)
私はそう言おうとしたものの、なぜかはっきり声が出なかった。代わりに何かむにゃむにゃ言葉を発したような気がする。
「完全に寝ぼけてんじゃん。もう、早く起きてよ!!」
サスケの声が大きくなり、それにドンドンと何かを叩く音も追加された。
その音に私は玉座から立ち上がり、足を踏み出した。
が、足がどこにも着かない。急に床に大穴が空いたのだ。
「…………っ!!」
神様であるはずの私は、その大穴になすすべもなく落ちていった。
***************
「っ!!……いったぁ」
私は体のあちこちに痛みを覚えて声を上げた。
意識がはっきりしないのでどこが痛いのかがいまいち分からなかったが、それでも自分の状況はなんとなく理解できた。
私は自室のベッドから落ちたのだ。
「クウ?大丈夫?どうしたの?」
扉の向こうからサスケの心配そうな声がした。
「だ、大丈夫……ちょっとベッドから落ちちゃっただけ」
「えっ?怪我とかしてない?」
「……うん。怪我ってほどのことはなさそう」
膝とか手とか痛かったが、幸い痛いだけで済んでいそうだ。
「ならいいけど……ごめんね、無理やり起こして。でも、もう皆来ちゃってるからさ」
サスケのその言葉で、私は今日の予定を思い出した。
ちょっと大きめな仕事の依頼があって、それをたくさんの人たちに手伝ってもらう予定だったのだ。
そして、どうやらそれをお願いした私自身が寝坊してしまったらしい。それでサスケが起こしに来てくれたようだ。
「ご、ごめん……すぐに支度するね。下で待ってて」
「分かった」
私は急いで身支度を整え始めた。
服を脱ぎながら、先ほど見ていた夢のことを思い出す。
(すっごい夢見ちゃった……)
神様ハーレムの夢だ。
相手を選びたい放題で、しかも何をしても許される。
もしかしたら、私の願望が夢として現れたのかもしれない。
(でも、現実ではまるで無理だったんだよね……)
私はため息をつきながら、その残酷な現実を思い返した。
(世界創生に、あんなにエネルギーが要るなんて……)
神様になって自分の世界を持った私だが、すぐに壁にぶつかることになった。
実際にその世界を形にするには、多量のエネルギーが必要だったからだ。
(三次元空間を創ったり、簡単な物質を創ったりするのは意外に簡単にできたんだよね)
神様の資格を正式に得ていたからか、そういったことは『何となくこんな感じかな?』くらいの感覚でできた。
ただし、できた物は私の限界まで頑張っても体育館程度の広さの空間だった。
そこに壁と床と天井、そして空気を作れただけだ。
(私、結構な量のエネルギーを持ってる気がしてたんだけどな)
私は使役モンスターとしてガルーダやシーサーペントのような強モンスターを抱えているし、先日のワイバーンロード討伐戦では相当な量のモンスターの死骸を吸っている。
それは私にとって確かなエネルギーになっていて、こちらの世界でただのヒューマンをやっている感覚だと莫大とも感じられるエネルギー量だった。
しかし、それを全て使っても体育館サイズの空間しか創れなかったのだ。
(うちの子たちは喜んでたけど……)
その空間に使役モンスターを放って遊ばせる程度のことはできたが、それだけだ。
子作りして手伝いを増やすような段階ではなく、そもそも世界がほとんど創れない状況なのだ。
あれではこちらの世界の生き物を大量に送り、この世界とアトラース様を助けることなどできないだろう。
(結局の所、今後も今まで通り召喚士として使役モンスターを増やしたり、討伐したモンスターを吸ったりしてエネルギーを増やしていくしかないんだよね)
そう、結局は何も変わらないわけだ。
これからも今までと同じような生活を続けることになる。
サスケやケイロンさんにアトラース様のことを相談しようかとも考えたが、それもやめておくことにした。
アトラース様は『この世界の住人は、世界を壊すような直接的行動を取れないよう制約を受けている』と言っていた。
その線引きが具体的にどうなのか分からないし、制約が発動した時に何が起こるかも分からない。
話をして協力を依頼した瞬間にサスケとケイロンさんが爆発、なんてことになっても不思議はないだろう。
「ハーレム展開を期待してたのになぁ」
私は小さくつぶやきつつ、格納筒を腰に下げた。これで準備は完了だ。
サスケはもう皆来てくれていると言っていた。待たせるのは悪いから急がないと。
今日の仕事はちょっと大変で、私がこの異世界に来てお世話になった人たちの多くが手伝ってくれることになっていた。
皆とってもいい人たちで、とっても魅力的な人たちだ。
私はその人たちの顔を思い浮かべ、思わずドキドキムラムラハァハァしてしまった。
それこそ夢の中での神様ハーレムに負けないくらい、ドキドキムラムラハァハァした。
「……まぁ、これはこれでハーレムだよね」
私はまた小さくつぶやき、仲間たちの元へと駆けて行った。
***************
☆元ネタ&雑学コーナー☆
ここから先は筆者が話の元ネタなどを気の向くままに書き記しているコーナーです。
本編のストーリーとは関係ないので興味ない方は読み飛ばしてください。
〈ハーレム〉
現代日本における『ハーレム』は多くの場合、『一人に対して複数の性的パートナーがいる状態』を指す単語だと思います。
言ってみれば後宮や大奥のようなものですね。
しかしその元となったトルコ語の『ハレム』は『女性の居室』を指す単語なのだそうです。
イスラム社会では男女の生活空間をある程度区切ることも珍しくありませんが、ハレムもその一つです。
ハレムには夫や子供などを除き、原則として男は入ってはいけません。
つまりざっくり言うと『親族以外は男子禁制な部屋』というだけで、別に複数の異性に囲まれてウハウハみたいなものでは全くないのです。
それが紆余曲折を経て伝わった結果、後宮的な意味合いで使われるようになったそうです。
一夫一婦制をとるキリスト社会の人間が、イスラム社会の一夫多妻制におけるハレムを見て衝撃を受けたのが一因だろうとも言われています。
まぁ確かに現代の日本人でも、夫以外は入れない部屋に複数の妻がいれば、
『ハレムとはなんてうらやまけしからん部屋なんだ!!』
って思ってしまいますよね(笑)
〈一応、これにて完結〉
正直なところもっと書きたい気持ちはありますし、『創生編』にチャレンジしたい気持ちもあります。ただストーリー的には一区切りつきましたので、一応はこれにて完結ということにさせていただきます。
ここまでお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
……とお礼を書かせていただきましたが、このお話は基本一話完結ですし、続けようと思えばいくらでも続けられるんですよね。
それにクウはとても書きやすいので、一日自由に使えれば一話くらい書けます。(まぁ子供が小さいとそんな休日は滅多にないわけですが……)
なので少々偉そうな書き方になりますが、今後は気が向いたら更新、くらいの気持ちでやっていきたいと思います。もちろん高評価をいただけたら本腰入れて再開させていただきますしね。
もし続きが読みたいと思ってくださる奇特な方がいらっしゃれば、ブックマークはそのままにしておいていただけると嬉しいです。
ここまで本当に、本当にありがとうございました。お読みいただけて、とても幸せです。
私はずらりと居並ぶ人間たちを玉座の上から見下ろして、そんなことを考えた。
(かしら?……じゃないんだよね。今回ばっかりは皆、間違いなく私のことを誘ってる)
それも、私が期待している意味でのお誘いだ。
あんな事やそんな事、こんな事をしようという誘惑なのだった。
私の前には、それはもう数え切れないほどの人間たちが並んでいる。しかも、その誰もがそれぞれの魅力を放っていた。
可愛らしい美少年に超絶イケメン、渋いオジサマ、柔らかそうなぽっちゃりさんや、ちょっと枯れ気味な壮年男性、細マッチョ、ゴリマッチョ、濃ゆい系、薄い系、オラオラ系、おっとり系…………
ありとあらゆる属性が揃えられている。まるで萌え属性の図鑑のようだった。
そして、私はその中から相手を選び放題なのだ。もうこれ以上ないほど贅沢な話だが、私にはそうするだけの力がある。
なぜならこの世界は私の所有するホームワールドであり、私はそれを管理する神様なのだから。
そしてここは、その神様の後宮だ。大奥、またはハーレムと言ってもいい。
ここには特に魅力的な人間のみが集められ、その全員が私との子作りを望んでいる。
当然だろう。神様と子作りできるなんて、そんな光栄なこと他にないはずだ。
「今日は誰にしようかな?」
私は軽く徴発するような口調でそう言った。
するとその場の全員が瞳をうるませ、自分を選んでくれと目で懇願してくる。
その熱っぽい視線に私の背筋はゾクリとした。
「世界創生のために、たくさん子作りしないといけないからね。頑張らないと」
私は自分に言い訳するように小さくつぶやいた。
そう、これは断じていやらしい行為ではないのだ。世界を創生するために、その手足となる神の子供を作らなければならない。
だから、これは仕方ない行為。
神様の責任として仕方なくやりまくるわけですよ。いやーもう仕方ない。
「だ・れ・に・し・よ・う・か・な~」
私は一人ひとりを指さしながら、歌うようにそう言った。
あのイケメンにしようかな?それともあっちのオジサマにしようかな?それともあそこのお姉さまにしようかな?
あ、ちなみにこの世界では女性同士、男性同士でも子供を作ることができるんですよ?
だって私の世界なんだから、そのくらいの自由は効くのです。
(うはは~天国じゃ~)
私は改めてそう思いながら、またハーレムの人たちを眺め直した。
その時、居並んだ人間たちの中の一人が声を上げた。
「クウ」
私の名を呼ぶその声は、とても聞き覚えのあるものだった。
私が異世界に飛ばされたあの日、初めて聞いた声だ。
「クウ」
その人は、もう一度私の名を呼んだ。
その声を聞くと、私の心の奥底から不思議な暖かさがあふれてきた。
他の人たちだとドキドキムラムラハァハァしか出てこないが、その人の声だけは春の日の太陽を浴びたような暖かさがあふれてくるのだ。
「サスケ……」
私はその暖かさを噛み締めながら、その人の名を呼び返した。
きっと私の声にも太陽のような熱がこもっていただろう。
「クウ」
サスケはもう一度呼んでくれた。
嬉しい。
もう誰にしようかとか考える必要はない。今日のお相手は、絶対にサスケだ。
「サスケ……」
「クウ、もう時間だよ」
サスケは突然そんな事を言いだした。
(え?何の時間?)
私は小首を傾げ、サスケの言葉の意味を考えた。しかし、分からない。
「クウ、もしかしてまだ寝てるの?なら早く起きて」
(え?起きる?いや、私は起きてますけど……)
私はそう言おうとしたものの、なぜかはっきり声が出なかった。代わりに何かむにゃむにゃ言葉を発したような気がする。
「完全に寝ぼけてんじゃん。もう、早く起きてよ!!」
サスケの声が大きくなり、それにドンドンと何かを叩く音も追加された。
その音に私は玉座から立ち上がり、足を踏み出した。
が、足がどこにも着かない。急に床に大穴が空いたのだ。
「…………っ!!」
神様であるはずの私は、その大穴になすすべもなく落ちていった。
***************
「っ!!……いったぁ」
私は体のあちこちに痛みを覚えて声を上げた。
意識がはっきりしないのでどこが痛いのかがいまいち分からなかったが、それでも自分の状況はなんとなく理解できた。
私は自室のベッドから落ちたのだ。
「クウ?大丈夫?どうしたの?」
扉の向こうからサスケの心配そうな声がした。
「だ、大丈夫……ちょっとベッドから落ちちゃっただけ」
「えっ?怪我とかしてない?」
「……うん。怪我ってほどのことはなさそう」
膝とか手とか痛かったが、幸い痛いだけで済んでいそうだ。
「ならいいけど……ごめんね、無理やり起こして。でも、もう皆来ちゃってるからさ」
サスケのその言葉で、私は今日の予定を思い出した。
ちょっと大きめな仕事の依頼があって、それをたくさんの人たちに手伝ってもらう予定だったのだ。
そして、どうやらそれをお願いした私自身が寝坊してしまったらしい。それでサスケが起こしに来てくれたようだ。
「ご、ごめん……すぐに支度するね。下で待ってて」
「分かった」
私は急いで身支度を整え始めた。
服を脱ぎながら、先ほど見ていた夢のことを思い出す。
(すっごい夢見ちゃった……)
神様ハーレムの夢だ。
相手を選びたい放題で、しかも何をしても許される。
もしかしたら、私の願望が夢として現れたのかもしれない。
(でも、現実ではまるで無理だったんだよね……)
私はため息をつきながら、その残酷な現実を思い返した。
(世界創生に、あんなにエネルギーが要るなんて……)
神様になって自分の世界を持った私だが、すぐに壁にぶつかることになった。
実際にその世界を形にするには、多量のエネルギーが必要だったからだ。
(三次元空間を創ったり、簡単な物質を創ったりするのは意外に簡単にできたんだよね)
神様の資格を正式に得ていたからか、そういったことは『何となくこんな感じかな?』くらいの感覚でできた。
ただし、できた物は私の限界まで頑張っても体育館程度の広さの空間だった。
そこに壁と床と天井、そして空気を作れただけだ。
(私、結構な量のエネルギーを持ってる気がしてたんだけどな)
私は使役モンスターとしてガルーダやシーサーペントのような強モンスターを抱えているし、先日のワイバーンロード討伐戦では相当な量のモンスターの死骸を吸っている。
それは私にとって確かなエネルギーになっていて、こちらの世界でただのヒューマンをやっている感覚だと莫大とも感じられるエネルギー量だった。
しかし、それを全て使っても体育館サイズの空間しか創れなかったのだ。
(うちの子たちは喜んでたけど……)
その空間に使役モンスターを放って遊ばせる程度のことはできたが、それだけだ。
子作りして手伝いを増やすような段階ではなく、そもそも世界がほとんど創れない状況なのだ。
あれではこちらの世界の生き物を大量に送り、この世界とアトラース様を助けることなどできないだろう。
(結局の所、今後も今まで通り召喚士として使役モンスターを増やしたり、討伐したモンスターを吸ったりしてエネルギーを増やしていくしかないんだよね)
そう、結局は何も変わらないわけだ。
これからも今までと同じような生活を続けることになる。
サスケやケイロンさんにアトラース様のことを相談しようかとも考えたが、それもやめておくことにした。
アトラース様は『この世界の住人は、世界を壊すような直接的行動を取れないよう制約を受けている』と言っていた。
その線引きが具体的にどうなのか分からないし、制約が発動した時に何が起こるかも分からない。
話をして協力を依頼した瞬間にサスケとケイロンさんが爆発、なんてことになっても不思議はないだろう。
「ハーレム展開を期待してたのになぁ」
私は小さくつぶやきつつ、格納筒を腰に下げた。これで準備は完了だ。
サスケはもう皆来てくれていると言っていた。待たせるのは悪いから急がないと。
今日の仕事はちょっと大変で、私がこの異世界に来てお世話になった人たちの多くが手伝ってくれることになっていた。
皆とってもいい人たちで、とっても魅力的な人たちだ。
私はその人たちの顔を思い浮かべ、思わずドキドキムラムラハァハァしてしまった。
それこそ夢の中での神様ハーレムに負けないくらい、ドキドキムラムラハァハァした。
「……まぁ、これはこれでハーレムだよね」
私はまた小さくつぶやき、仲間たちの元へと駆けて行った。
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☆元ネタ&雑学コーナー☆
ここから先は筆者が話の元ネタなどを気の向くままに書き記しているコーナーです。
本編のストーリーとは関係ないので興味ない方は読み飛ばしてください。
〈ハーレム〉
現代日本における『ハーレム』は多くの場合、『一人に対して複数の性的パートナーがいる状態』を指す単語だと思います。
言ってみれば後宮や大奥のようなものですね。
しかしその元となったトルコ語の『ハレム』は『女性の居室』を指す単語なのだそうです。
イスラム社会では男女の生活空間をある程度区切ることも珍しくありませんが、ハレムもその一つです。
ハレムには夫や子供などを除き、原則として男は入ってはいけません。
つまりざっくり言うと『親族以外は男子禁制な部屋』というだけで、別に複数の異性に囲まれてウハウハみたいなものでは全くないのです。
それが紆余曲折を経て伝わった結果、後宮的な意味合いで使われるようになったそうです。
一夫一婦制をとるキリスト社会の人間が、イスラム社会の一夫多妻制におけるハレムを見て衝撃を受けたのが一因だろうとも言われています。
まぁ確かに現代の日本人でも、夫以外は入れない部屋に複数の妻がいれば、
『ハレムとはなんてうらやまけしからん部屋なんだ!!』
って思ってしまいますよね(笑)
〈一応、これにて完結〉
正直なところもっと書きたい気持ちはありますし、『創生編』にチャレンジしたい気持ちもあります。ただストーリー的には一区切りつきましたので、一応はこれにて完結ということにさせていただきます。
ここまでお付き合いいただきまして、本当にありがとうございました。
……とお礼を書かせていただきましたが、このお話は基本一話完結ですし、続けようと思えばいくらでも続けられるんですよね。
それにクウはとても書きやすいので、一日自由に使えれば一話くらい書けます。(まぁ子供が小さいとそんな休日は滅多にないわけですが……)
なので少々偉そうな書き方になりますが、今後は気が向いたら更新、くらいの気持ちでやっていきたいと思います。もちろん高評価をいただけたら本腰入れて再開させていただきますしね。
もし続きが読みたいと思ってくださる奇特な方がいらっしゃれば、ブックマークはそのままにしておいていただけると嬉しいです。
ここまで本当に、本当にありがとうございました。お読みいただけて、とても幸せです。
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