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61話 #ねこ耳、縛られ、アイマスク?!背徳感が私を煽ります?!
しおりを挟む如月が家に帰ってきた。
どうやらお兄ちゃんは婚約破棄を成立させたらしい。如月が出ていく前も、兄たちはらぶらぶだったけど、戻ってきてからの日々は、更にらぶらぶ感が増している。
おはよう、ちゅー。いってきます、ちゅー。お帰りなさい、ちゅー。ちゅっちゅっちゅっあっあっあっあっ……。
鬱陶しいわぁあぁあぁあ!!!!
ドンっと湯呑みをこたつの上に強く置く。これは夕食後、早速いちゃつこうとする2人への牽制だぁあぁあ!!!!
こたつの向かい側で、如月に抱きしめられながら座る兄をじぃっとみる。デレてるけど、悶々としているように思える。
思えば、2人は最近ちゅーしているが、えっちなことはしていない気がする。していないは、ないな。如月が兄の身体をベタベタ触って、兄が『あっ』『んっ』てなってる場面は見る。
そうか!!! えっちしてないからいちゃらぶが激しいのか!!!! なるほど!!! ならば私が一肌脱ぎ、進言してやろう!!!
「な、何?」
「たまには仲良くするんだ!!!」
「仲良く? 仲良いけど? どういう意味?」
「は~~い、睦月さんお茶飲もうね~~」
「ん゛あっつ!!! ちょっ…んっ゛!!! あつっ!!! もぉっ!!! 無理やり飲ませないで!!! んぐっ…」
如月が兄に湯呑みを押し付けている。どうやら『仲良くする』は、如月にとって都合が悪いらしい。でもバカみたいに戯れてる2人を見て、心がほっこりする。
「ねぇ美味しい? お茶美味しいね~~睦月さぁん」
「もぉ如月のせいでTシャツ濡れたぁ!!!」
「じゃあお着替えしよっか~~仕方ないなぁ、私が脱がせてあげよう」
「いい!!! 自分でやるからいいっ!! あぁ~~もぉっ!!! 脱がすな!!!」
楽しそうな2人を見て、私も自然に笑みが溢れる。
「お兄ちゃん」
「うん?」
「良かったね!」
「うん!」
兄が屈託のない目を細めて、無邪気に笑った。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー
*
ーー2月。
今日から2月。卯月は受験の追い込みで、如月の実家へ合宿(?)に行った。塾に行かせてあげられないのは申し訳ない。
そして俺の禁欲生活2週間以上!!! ポリなんとかなんとかせっくすをさせられた時並に我慢している!!! でも我慢は限界!! 如月をその気にさせるにはコレしかないと思い、えっちな下着(おニュー)を穿いてきた!!!
俺は今、如月の家にいる!!!
朝起きたら如月が居なくて。代わりに、こたつの上には『あとでうちにきてね 弥生』と書かれた置き手紙があった。だから如月の家に来たものの、如月が居ない!!!
「呼び出しておいて居ないってどういうこと?? もぉ~~」
この1週間色々あったせいか、少し疲れが出て眠たい。出掛けるなら連絡くれればいいのにぃ。もぉ寝て待っていようかな? ふらふらと寝室に向い、ドアを押す。
相変わらずのふかふかベッド。普段はお布団だから、こっちの家に来るとちょっと贅沢な気分になる。思いっきりベッドに向かってダイブした。
「とぉっ!!!」
ぼふっ。
腹の下に異物感。なんだろう? 手で腹の下にある固い何かを掴み、取り出し、確認する。
にゃーん。
ネクタイ。
アイマスク。
蘇る記憶。今日はこれをやるために俺を呼び出したのか!!! なんて小癪な!!!(?) 俺がなんでもすると思うなよ!!!
ねこ耳を手に取り、頭に付ける。じぃ。ネクタイを見つめる。これは縛るやつかな。自分で縛るよりは……縛ってもらいたい!!! なんて羞恥な思考回路!!! こんな風になったのは全部如月のせい!!!
「とりあえずこのままお昼寝しよ~~」
ガチャ。
扉が開く音がして、身体を少し起こし、振り返る。ビニール袋を持った如月が立っていた。
「ふふ、可愛いねこちゃんだ」
「どこ行ってたの?」
「ん……ドラッグストア」
のそのそと如月がベッドの上に上がり、俺の後ろから覆い被さる。如月の身体のでこぼこが背中から伝わり、ドキドキする。
「私の可愛いねこちゃん、遊ぼ」
「…………」
ビニール袋の中から0.01と書かれた箱が取り出され、ヘッドボードの上に置かれた。これが何を意味するのかすぐに理解する。普段はネットでしか買わないくせに、わざわざ今日は買いに行ってきたの? 如月のえっち!!!
まだ昼前。背中から感じる如月の匂いと体温に鼓動が早くなり、身体が疼く。後ろから抱きしめられ、身動きが取れない。どうやら俺は、如月に捕まったらしい。
「ふふ。じゃあ手首から」
「へ?」
両腕が頭上に伸ばされ、キュッとネクタイで縛られる。もうねこ耳つけてるし、あとはアイマスクだけだ。
「目隠しする?」
「……恥ずかしいからする」
「睦月さん、仰向けになって」
ごろん。
何も見えないまま、俺は仰向けに寝返りを打った。
*
ねこ耳を付けて、手首を縛られている睦月の姿に下腹が熱くなる。や、やばい。可愛い。この、日常生活で作る、なんとも言えない背徳感!!!(?) 燃える!!!!
ズボンは脱がしておこう。ボタンを外し、チャックを下ろすと、艶やかな紫のいやらしい下着が顔を出した。見たことのない色っぽい下着に頬が染まる。
「な、な……なんですかこれ……」
「あ……え~~と……如月が全然えっちしてくれないから……その……あは……買った……」
「可愛い……見たい」
ずりずりとズボンを脱がせる。両サイドが紐の一般的な下着だ。私を誘惑しようと買って着ていると思うと、可愛くて仕方がない。これつけて、うちまで来て過ごしてたの? 想像すると愛しさが込み上げる。
睦月に覆い被さり、オーバーサイズのパーカーを捲る。久しぶりに見る桃色の突起に、思わず息を呑む。身体の至るところにキスをして、愛撫を始めようと思っていたのに、我慢出来ず、胸の尖りに吸い付く。
ちゅうぅ。
「ぁあっ……んっ……」
「ごめんね? 先走りました」
「だっ、だいじょうぶだから……その……続き……」
恥ずかしそうにする睦月を片手で優しく抱きしめ、唇を重ねる。少しでもどこか触れるだけで、ぴくりと睦月の身体が震える。視覚が塞がれているから敏感になっているのかもしれない。唇で睦月の口唇をこじ開け、舌を捩じ込んだ。
ちゅ…ちゅく。
「ん……はぁ…んん…っ…ん…はぁ…ふ…っ…はぁ…んんっ……はぁ」
睦月と吐息の熱が触れ合う。情欲を高めるように、何度も何度も口付けを繰り返し、舌を奥深く絡め合わせる。いつもより呼吸の荒い睦月に私の感情も昂る。
指先で胸の突起をかりかりと弾いた。
ちゅ…くちゅ…ちゅ。
「あっ…ん…はぁ…ぁっ…んんっふっあっ…はぁ…ん……んんっ…んっ…はぁ…ん…」
指先に合わせ、睦月がビクビクと反応する。可愛い。口付けを離し、首筋にかぶりついた。かぷ。驚いたように、ふるりと睦月の頭が揺れる。目隠ししてるからびっくりしたかな?
そう思いつつも、頬を真っ赤に染め、可愛い鳴き声をあげる睦月に欲情が止まらず、押し潰すように舌先で胸の突起に触れる。片手で反対側の突起を摘み、擦り合わせた。
くちゅくちゅ。
「んっあっ…あっっ…あっ…んっ…」
ひくりと頭を揺り、血管を浮きあがらせた幹にそっと手を伸ばす。ねちゃ。
シてもらうのは好きだけど、するのはあんまり好きじゃない。でも、婚約破棄して、探しに来てくれたお礼に今日は貴方を快楽の泉へ連れて行くよーー。
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