如月さん、拾いましたっ!

霜月@サブタイ改稿中

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51話(2)#信頼の証?!お前の首筋が噛みたい?!甘噛みとキスマがやめられない?!

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「な、なんで睦月さんが私の後ろに座るんですか!!!」
「べつにいいでしょ~~」


 如月と一緒にゆっくりと湯に浸かる。左腕は如月の肩に腕を回し、右腕は浴槽の縁へ乗せ、俺自身は幸せリラックスモード。


「……なんか生意気。この腕とか」
「ぇえ~~?」


 回している腕でお湯を弾き、如月の顔にかけた。


 ぱしゃっ。


「ちょっ……」
「えいえいえいっ!」
「やめっ!!! かけないで!!!」


 手でお湯を掬い、如月の顔に沢山掛ける。一生懸命、手で拭っている姿が可愛くて、なんだかやめられない。ぱしゃぱしゃ。


「睦月さん!!!!」
「ごめんごめん~~あはは~~っ」


 如月のサイドの髪に触れ、耳にかける。見えそうで見えなかった耳が見え、少しえっちな気持ちになり、鼓動が早くなる。なんでこんなに色っぽいんだろう。そっと耳に口付けする。


 ちゅ。


「なっ……」
「何? 自分いつも俺の耳いっぱい責めるくせに~~」


 サッと手で耳を隠された。如月が警戒するようにじぃっと睨んでくる。なにもぉ。ねこはやりたくないってか。如月の頭を無造作に撫でた。


 わしゃわしゃ。


「なんですか~~」
「たまには俺に甘えたら」
「…………(無理……)」


 浮かんでいる柚子に如月が手を伸ばし、両手で感触を確かめている。その様子をただ、見つめた。


「押し潰したら? もっと匂い出るかも」
「なるほど」


 柚子を持つ如月の手の上に自分の手を重ねる。柚子を湯の中に沈め、如月の手の上から、ギュッと力を込め押し潰す。柚子の強い香りが湯気と共に立ち上がり、俺たちを包み込んだ。


「柚子の匂いがします」
「良い匂いだね」
「そうですね」


 柚子の良い匂いに鼻腔がくすぐられ、深く息を吸う。本当に良い匂い。身体全体が温まってくる。如月が目を閉じて、俺の腕に頭を乗せた。


「はぁ……気持ち良い……」


 髪を伝い、ぽたぽたと雫が湯船に落ちる。横を向けばすぐ如月の顔。まつ毛が長い。見つめ過ぎたせいか、薄く瞼が上がり、茶色の瞳が俺を見る。瞳に吸い込まれるように顔を近づけ、唇を重ねた。


 ちゅ。


「ん……」
「もっと気持ちよくならない?」
「は……?」


 柚子のせい? 今日の如月は色っぽくて、綺麗で、可愛い。


 赤く染まった頬も、長いまつ毛も、濡れた髪も、髪の隙間から見える首筋も、白くてなだらかな身体にも、全てに性的欲求を感じる。欲望のまま、もう一度、唇を重ね、啄む。


「……っん……ん……んんっ…んっ…はぁ…んっ…」


 キスの合間から漏れる如月の色っぽい吐息に、感情が昂る。回している腕をゆっくり下げ、如月の胸の突起を摘む。


「あっ……」
「可愛い声出るじゃん」
「…………っ」


 赤くなって何も言い返してこない如月が可愛くて、笑みが溢れる。この可愛い鳴き声や、俺を受け入れようとする姿勢は、柚子湯で心も身体も解きほぐされているせい? もしそうなら柚子湯万々歳だ。


 摘んだ胸の突起を指先で擦り合わせる。


「っん……あっ……んっ…はぁ…」
「如月……綺麗だよ」


 胸の突起を擦る度に如月の身体がビクビク震える。可愛い。こんな如月、普段は見られない。指先で如月の髪の毛を片側に流す。髪の合間から現れたうなじは艶かしい。


 襟足の後れ毛にそそられ、首筋を舌先でぺろりと舐めた。柚子の酸味が口の中にほんのり広がる。美味しい。


「あ……」
「如月……好き……」
「……っ…ん……あっ……」


 首の根元から首筋に向かって舌先をゆっくり這わせる。小さく鳴く如月の声もこの風呂場では、音が跳ね、よく聴こえる。繊細な首筋のラインと肩へ続く滑らかな美しさに惹かれ、甘噛みした。


 かぷ。


「あっ…ちょっ……」
「あ、ごめん、痛かった?」
「い…痛くはないですけど……」
「じゃあ、もういっかい~~」
「え? あっ…んっ……待っ……んっ…」


 そっと、如月を抱きしめ、首筋をもう一度甘噛みする。如月のことを信頼しているからこそ、噛みたい。


 俺の甘噛みを愛情として受け入れ、首筋を差し出す如月を見て、本当に愛し合っているのだと、思えた。俺の歯型の赤い痕が何個もついていく。


「んっ……睦月さんっ……もうその辺でっ……」
「やだ」


 俺の甘噛みに如月が小さく肩を震わせる。可愛い。もっと鳴き声が聴きたくて、中指を如月の口内へ差し込み、口を開けさせた。


「んはあっ……んっ……睦月さぁん……」


 いつも強気の如月が柔らかく蕩け、甘い声で俺を呼ぶ。目尻を下げ、とろんとした顔で見つめてくる。痛みに感じてるの?


 噛んだ痕だけじゃ物足りず、濡れた唇で思いっきり如月の首筋を吸い上げた。


「~~~~っ……」
「もういっこ」


 頬を赤らめ、声にならない声をあげる如月が可愛くて、歯型に負けないくらい、朱い花をキスで何個も咲かせて残す。


「首筋、真っ赤になっちゃった」
「もうっ……やめてくださいっ……」


 赤くなった首筋をほぐすように手で撫でる。ごめん。ちょっと付けすぎじゃった。でも、もっと俺の痕を付けたい。


「如月、こっち向いて?」
「わ、私に貴方の膝の上に乗れって言うんですか?!」
「そうだけど? 何ちょっと嫌がってんの~~」
「……なんか抵抗が……」


 如月の腰に手を添え、俺の方を向かせ、座らせる。こっちを向いた如月は顔が真っ赤になっていた。可愛すぎて、下腹に熱が籠る。


「はぁ……如月……好き…大好き……」
「ーーっ……んっ…あっ……睦月さん…まだ卯月さんお風呂入ってないので……あんまり私を気持ち良くさせないで……」


 そんなの、分かってるよ。


 最後まではシない。ただ、愛でる。愛情を込めて、愛で続ける。いつもしてもらっているように、俺の愛を指先や舌先から如月に伝える。


 舌先で如月の胸部を舐め上げた。胸の突起を優しく唇で甘噛みする。如月の肩がビクッと大きく揺れた。可愛い。


 ねぇ、如月。


 俺は如月が俺以外の誰かと話したり、仲良くするとか、考えるだけで不快に思うほど、独占欲の塊なんだよ。知ってた?


「ね~~、俺以外の他の人と話さないで」
「それは流石に愛が重いです、睦月さーーっあ……」


 如月の真っ白な胸元に吸い付き、紅い華を付ける。


「ね~~、俺が家にいるのに、出かけて1時間以上帰って来ないなら俺も連れてって」
「え? なんでっん……あっ…はぁ……」
「分かったぁ?」
「は、はい……」


 胸の突起を指先で擦り、また胸元に口付ける。俺の気持ちを分からせるように、紅い痕を残していく。


「あとさぁ」
「っんぁ……はぁ……ま、まだ何かあるんですか?」
「何? まだって。はい、もういっこ追加~~」
「ちょっ……んっ……ぁあっ……」


 如月の胸元に残っていく無数の紅い華の痕を指先でひとつずつなぞる。まだら模様の胸元から白い素肌を見つけ出し、所有の紅い印を強く付けた。


「んんっ……あっ……」
「俺の前から絶対居なくならないで」
「……居なくなったりなんかしませんよ。こんなに付けて~~もうっ」


 如月が俺をしばらく見つめ、ぐしゃぐしゃっと頭を撫でた。見つめるだけじゃなくてキスぐらいしろ、ばか!


「もういっかい首噛んでいい?」
「噛めば? ほら」


 クスッと笑い、髪を持ち上げ、妖艶な瞳で俺に首筋を差し出す如月に胸が高鳴る。差し出された首筋に思いっきり噛み付いた。


「っっん!! 強く噛みすぎだから!」
「痛みごと俺の愛を受け取れよ、ばぁか」


 如月の頬を両手で挟み、唇を重ねる。


 これ以上は俺も気持ち良くなっちゃうな。如月の首筋にくっきり残る、俺の赤い歯型を優しく舌で撫でた。

 
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