如月さん、拾いましたっ!

霜月@サブタイ改稿中

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50話(6)#こたつの上で出しちゃってお仕置きです?!こたつの下の魔物とご対面?!

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 バ、バレてる……?


 真っ暗なこたつの中で耳を澄ませる。私は完全に、こたつから出るタイミングを失っていた。いつ出ていけばいいかも分からず、ここまで来てしまった。


 まず、こたつの上で、えっちするなんて、こちらとしては想定外。心情的にはバカなの? って感じなのだが、脳内で再生すると、イイ!! としか思えない。


 ねちゃにちゃねちゃ。


『やっあっ……はぁっ…あんまり触ると…でちゃうっ…んっ…』
『出しちゃったら? こたつの上で』
『なっっ…なに言って……んっ…やめっあっ…だめぇっ…はぁ…んっ』


 こたつの上、激ヤバ。何この音。なんの音? 何がねちゃねちゃしてるの? どこから何が出るの? 色々知りたい。これは聞いてもいいやつ? 尋問内容に加えよう。


 もう、どうするよ。今出ていくのは、少し違う気がする。


「……いやぁ……もう少し様子みるかぁ」


 こたつの上で広げられるいやらしい光景を想像しながら、スマホの画面を眺めた。


 *


 くちゅくちゅ。ねちゃ。


 如月の手のひらに幹が包み込まれ、擦り上げられた。直接的な刺激によって、気持ち良さが身体全身へ行き渡る。はぁ、気持ちいい。気持ち良さで瞼が開けられない。


「こたつの上でイッちゃうの? 睦月さん?」
「んっ…あっ…やめっ…あっんっ…はぁっ…んっ…やだぁっ…はあっ…」


 自分の身体だから分かる。もう、我慢出来ない。これ以上、擦られたら、出てしまう。こんなところで……という気持ちとは反対に、身体はその先の快楽を求める。


 扱く手は更に早まり、ねちゃにちゃといやらしい水音を立てた。


 もぉ、むりっ……。


「んっああっ……」


 幹は一際大きく膨らみ、溜まっていたものを全て吐き出した。白いものが宙を舞う。激しい快感に身体が小刻みに震える。背徳感に苛まれ、心臓が早鐘のようにドキドキと鳴った。


「掃除したばっかりなのに、こんな風に汚してどうするの?」
「はぁ…はぁ…え……? それは……っ」


 震え続ける身体のせいで、こたつの上から起き上がれない。身体が怠い。そんな俺に如月が笑顔で身体を寄せた。両脚の間に入り込み、妖艶な笑みを俺に向ける。


「悪い子だ」


 ずちゅ。


「んあっ……」


 両腿が広げられ、身体の中に如月の幹がめり込んできた。押しては引き、押しては引きが繰り返され、腰の奥が快感で痺れる。


「あっ…んっ…んあっ…ぁあっ…あっ…きもちっ…」
「はっ…はぁ…どこ? どこが気持ちいいの? はぁ…はっ…」


 深く突き上げられ、身体の中が熱に呑まれていく。閉じかける瞼を必死に開け、如月を見つめる。頬を赤らめ、荒く甘い吐息を吐き出している。もっと奥を突いて、如月。


 ぐちゅぬちゅ。


「ここ?」
「んあっ…あっ…やっ…んっ…ああっ…きさらぎっ…そこっ…んぁあっはぁっ…そこ…きもちいっ…んあっ」


 ずちゅっ。


 急に勢いよく奥を深く抉られ、驚いて身体が前のめりになる。途方もない快感が身体を襲った。


「~~っっあぁああ~~っっ」


 身体がビクンと大きく震え、全身から汗が噴き出す。一瞬、強張った身体は脱力し、こたつに背がついた。内腿がビクビクと震え続ける。それだけじゃない、手も肩も、身体のあちこちの震えが止まらない。


 溢れ続ける涙を如月が指先で拭った。


「私の可愛いご主人様……ん」


 唾液で濡れた唇に如月の口唇が優しく触れた。


 ちゅ。



 ーーーーーーーーーーーー
 ーーーーーーーー
 ーーーー



 カーペットの上で寝転がり、動けないで、じっとしていると、俺のそばに如月が申し訳なさそうにしゃがみ込んできた。


「うぅ~~……」
「大丈夫ですか?」
「……だいじょうぶ~~……」
「全然大丈夫に見えません……」


 その通り、全然大丈夫ではないけど。まぁ気持ち良かったし。でもこたつの上では、もう二度とヤりたくないかも。こたつを見ると情事を思い出してしまい、頬が染まる。こたつに背を向けた。ごろん。


 喘ぎすぎて喉、渇いたぁ。


「如月、お茶」
「今持っていきます!!!」


 召使いの如く、如月が立ち上がり、キッチンへ向かう。これぐらいは尽くしてよね。冷蔵庫の開く音がする。寒いし、こたつにでも入って待とう。身体を起こし、こたつを見つめた。


「…………」


 何か違和感。


 えっちしていた時は何も気付かなかったが、このこたつ、違和感がある。こたつ布団をそっと捲ってみると、そこには目を見開いた卯月がいた。


「ぎゃあぁああぁあ~~っ!!!」
「いやぁああぁぁあ~~っ!!!」


 思わず驚きで声を上げてしまう。卯月がキッとした表情で俺を見てくる。え、何?! 卯月っていつからここに居たの?!?!


 のそのそと地を這うように卯月がこたつから出てきた。


「こ……こんなところで……何してるの?」
「色々。お兄ちゃんは如月と何してたの?」
「え……色々……」


 ただならぬ卯月の雰囲気に、こたつへ入ることを躊躇う。いやぁ、もぉ、どうしよう。俺たちの叫びを聞きつけ、コップを持った如月が急いでリビングに戻ってきた。


 卯月が笑顔で俺の服を掴んだ。


「ねー、お兄ちゃん。何が出ちゃうの? ねちゃねちゃ、アレはなんの音? ねぇ、どこから何が出るの?」


 ぜ、全部聞いてる?!?! まさか最初からこたつの中に居た?!?! 俺のあんな声やこんな声も最初から最後までずっと聞いてた?!?! 嘘っ!!! やだっ!!!! ぁあぁあぁあぁああ!!!!


「アレですね。邪欲の粘液が火柱からほとばしった的な」
「邪欲の粘液?!?! やめて!!! 何言ってんの?!?!」
「如月もっと分かりやすく具体的に!!!」
「えっと……情熱の濁り汁が肉筆から「わぁああぁあぁあ!!!! 如月のばかぁ!!!! 如月なんてもう知らないっ!!! 俺もぉ寝るっ!!! 今から寝るっ!!! おやすみなさい!!!!」


 卯月の手を払い、立ち上がってリビングを足早に離れる。もぉやだぁ!!!! 如月ひどい!!! 変なことばっかり言って!!! 真っ赤になった顔を手の甲で覆う。襖を開け、和室に閉じ籠った。


「ちょっ…睦月さん!!! 待って!!!」
「お兄ちゃん!!! 教えてよ!!!」


 スパン!!!


 襖がすぐに開けられた。


「睦月さん、ごめんね?」
「やだあ!!! 如月のばかぁ!!! 変なことばっかり言って!! こたつのことも本当は気づいてて上でシたんでしょ!!!」


 如月の手が胸元に回り、抱きしめられた。


 ぎゅう。


「もぉ……」


 バカは俺も同じだ。


 俺の顎に如月の手が触れ、横を向かされる。すぐ横には如月の顔。如月の髪がさらりと俺の頬を撫でる。見つめ合い、導かれるように唇を重ねた。


 怒ってたり、恥ずかしかったり、色んな気持ちがこの口付けに溶かされ、全てがどうでも良くなる。大好きだよ、如月。


「……一緒に寝ませんか?」
「如月から誘ってくれるの?」


 如月から誘ってくれたことが嬉しくて、口元が緩む。如月に手を引かれ、布団の上に移動する。


 布団の中で向かい合い、寄り添いながら、一緒に丸まった。如月、眠そう。いつもなら俺が先に寝ちゃうのに。うとうとする如月の姿に微笑みながら、頭を撫でる。


「ふふ……睦月さんが私の頭を撫でるんですか?」
「俺がご主人様だからね」
「ならもっと撫でて? 私の可愛いご主人様」


 如月の上下の目蓋が仲良くなっていくところを眺めながら、髪を撫で続ける。如月が少しずつ眠りのベールに包まれていく。寝ちゃった。穏やかな寝顔と寝息に顔が綻ぶ。


「如月がいい夢見られますように。おやすみ」


 小さな声で呟き、如月の頭に口付けした。


 


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