如月さん、拾いましたっ!

霜月@サブタイ改稿中

文字の大きさ
上 下
220 / 306

47話(3)シたい?シたくない?!ヤキモチが可愛すぎてニヤけます?!

しおりを挟む


「如月も鍋食べるの?」
「うん。睦月さんに1人でご飯食べて欲しくないですから」


 取り皿に具材を入れ、如月へ渡す。俺のこと待っていてくれたと思うと、愛しくて、愛しくて、えっちがしたい(?)


 後ろからのぎゅー、ピアスを渡された時点で、もぉ既に抱いて欲しくてたまらないこの気持ち!!! でも如月的にはきっとえっちのスパンが短かすぎる!!! 誘ってもシてくれないかも!!!


「う~~ん……」
「何をそんなに難しい顔しているんですか? あ、鍋まずい?」
「んーん。なすは意外とイケる。卯月は寝たの?」
「あぁ、はい。睦月さんの帰りが遅くて先にお休みに」


 てことはえっちの環境は整っている!!! 俺のモチベーションはおっけーだからあとは如月次第!!!


 鍋を食べながら、正面に座る如月をじぃっと見つめる。シたいです、如月さん。


「なんですか?」
「べつに……」


 スッと目を逸らす。


「ごちそうさまでした」
「え、もう終わり?」
「えぇ。卯月さんとも一緒に食べてますからね」
「卯月とも食べてくれたんだ。ありがとう」


 如月の卯月への気遣いに目が細まる。如月は食べ終わっているのに、この場を離れず、食べている俺を1人にしない優しさが嬉しくて、頬が緩む。


 頬杖をつき、俺の食べているところを見つめてくる。あんまり見つめられると恥ずかしい。


 もぐもぐ。


「美味しい?」
「う、うん」
「食べてるところも可愛い」
「え゛」


 突然の可愛い発言に頬が染まる。ただでさえ、こたつに入りながら鍋を食べて暑いのに、更に熱くなる。


「あっ…えっと…お…俺…大丈夫?! だから?! 如月、お風呂入ってきたら?!」
「うん? じゃあ、入ろうかな?」


 食べ終わった空き皿を持ち、クスクス笑いながら如月がこたつを離れた。なんか笑われたし。


 そして誘うタイミングを逃した。むしろ、可愛いとか言われて、追い払ってしまった。如月がお風呂上がって、俺もお風呂入り終わったら、誘ってみようかな?


 *


 ざぶ。


 全身洗い終わり、湯船に浸かる。睦月さんが目で訴えてくる。気持ち的には、結構満たされているし、そこまでの性的欲求は感じず、気づかないフリをした。


「でも、あんな風に顔赤くされたら応えてあげたくなっちゃう……」


 湯船から立ち上がり、浴室を出る。バスタオルで身体を拭きながら、そっと脱衣所のドアを開けた。小さな隙間から睦月の様子を窺う。


 どうやら睦月さんは洗い物をしているようだ。


「睦月さん、まだお風呂入ってないよね……」


 応えてあげたい気持ちはある!!! だがしかし、今日は旭さんと色々歩き回って疲れた!!! 睦月さんも中々帰ってこなくて、探しにも行った!!! 全身に響き渡る疲労感!!! 今日はパスしたいところ!!!


 そうだ、寝てしまおう!!!


 着替えを済ませ、リビングへ向かう。やっぱ、アレだな。睦月さんが風呂に入っている間にさりげなく寝る!!! 完璧だ!!!


 こたつに脚を突っ込み、ぬくぬくと暖まる。


「如月お風呂上がったの? 俺、お風呂はーいろっ」


 ぎゅう。


 後ろから抱きつかれた。か、かわいい!!!


「睦月さん、お風呂いってらっしゃい」
「何? お風呂推し? ん~~」


 ちう。


 首筋にキスされた。何?! 積極的!!! これは私の性欲を煽ってきている!!! あはははは!!! 私はこれしきでむらむらしたりしない!!! 37歳を甘く見るなぁあぁああ!!!


「…………」
「…………」


 睦月の私を抱きしめている手が徐々に下がり、私の膨れた下腹を撫でた。


「おっきくなってるね?」
「気のせいでは?」
「楽しみにしてるね?」
「…………」


 それ以上は何も言わず、私のそばを離れ、脱衣所へ行ってしまった。煽るような言葉とは反対に甘えんぼの顔をしていた。


「ん~~……」


 可愛いし、少し、シたいとも思える。でも疲れと眠さがそれを上回る。えっちは明日にしてもらお。


 こたつから這い出て、卯月の眠る和室へ向かう。寝ちゃえば文句も言われないでしょ。そう、これは事故です。


 自分の布団に潜り込み、瞼を閉じた。



 ーーーーーーーーーーーー
 ーーーーーーーー
 ーーーー


 ぺちぺち。


「ん……」


 何? 頬が叩かれている? 瞼を開けると、睦月さんが私の顔を覗き込んでいた。もう朝? まだ眠たい。


「……今…何時……?」
「0時だけど……」
「おやすみ」
「待った待ったぁ~~俺ね、如月に言いたいことがあったんだよね」


 言いたいこと? 眠たい目を擦りながら、身体を起こす。


「俺以外の誰かの肩の上に顎乗せたりするのやめて」
「へ?」


 Tシャツの裾を掴み、私を睨みつけるように見てくる。注意されてるのに、怒っている顔も可愛くて、笑みが溢れてしまう。


 笑ってるなんてバレたら、余計に怒るな。手で口元を押さえ、笑みを隠す。


「もうしないから、怒らないで?」
「やだ」
「え? やだ?」
「やだ」


 頬を膨らませ、やだの一点張り。どうしよう。可愛い。目も、頭も段々と冴えてくる。


「旭といちゃいちゃしてさぁ~~」
「いちゃいちゃしてたかな?」
「し、て、たっ!!!! チェーンをさ!!! こうなんかぁ~~」


 私の服を引っ張りながら、ぶつぶつと妬きもちのような愚痴を唱えてくる。よく見ているなぁと少し感心する。妬いてくれていると思うと、にやにやが止まらない。


 でも、ここで騒がれたら卯月さんが起きるなぁ。


「もぉっ!!! 何笑って!!! 聞いてるの?!?!」
「聞いてる聞いてる」
「絶対聞き流しーーちょっなにっ?! わっ!!!」


 睦月を俵のように抱き上げ、和室から出る。うるさいです。睦月さん。


「ちょっと!!! 何すんの!!! もぉっ!!!」
「暴れないで。あと静かに。卯月さんが起きます」


 脚をばたつかせ、暴れる睦月を両手で抱えながらリビングへ向かう。あぁ、かわいー。期待に応えて襲っちゃおうかな。


 どさ。


 肩から睦月を下ろし、仰向けに寝かせた。


「な、なに?」
「何って…楽しみにしてるんじゃなかったの?」
「そうだけど!!! 俺は今怒っているわけで!!!」


 睦月の両手首を掴み、頭の上に手を持っていき、覆い被さる。


「怒ってる顔も可愛いよ?」
「はぁ?! 何言って……ばぁか!!!」


 頬を赤く染めながら、ばかと罵ってくる睦月が可愛くて、感情が昂る。さぁ、今日は、どう食べようか。


 そんなことを考えながら睦月を見つめていると、睦月の両手が私の顔を挟み、引き寄せられた。


「は、早く抱けばっ……」
「そこは抱いて? とかじゃないの?」


 怒っているせいか、ツンデレ気味な睦月に優しく口付けする。


 ちゅ。


「機嫌直して?」
「べつに……機嫌悪くないし……」


 指の背で睦月の頬を撫でると、甘えるように上目遣いで見つめてきた。その顔は反則だと思うなぁ。熱が籠り始めた下腹を睦月に当てる。


「あっ……んっ……当たってるっ……」
「今日はどんな風にえっちする?」
「えっ……バックとか……?」
「バック好きですねー……」


 だから、バックは顔が見えないんだってば。でも今日は睦月さんの気持ちに応えるとしよう。Tシャツの下に手を這わせ、指先で腹筋を撫でる。びくりと腹筋が震えた。


「っん……はぁ……」


 触れた腹筋が熱を持ちながら上下する。可愛い。そっと、Tシャツを捲り上げる。引き締まった腹部とぷっくりと立ち上がった先端が露わになり、睦月が恥ずかしそうに頬を染めた。


「ふふ。いただきます」


 筋肉の動きを確かめるように舌先で腹部に触れる。桃色に色付く胸の先端に舌を這わせ、吸い上げた。


「あっ……んっ…はぁっ……」


 舌先から与える、甘くもどかしい快感に睦月の肩が小さく上がった。

 




 
しおりを挟む
感想 4

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

日本一のイケメン俳優に惚れられてしまったんですが

五右衛門
BL
 月井晴彦は過去のトラウマから自信を失い、人と距離を置きながら高校生活を送っていた。ある日、帰り道で少女が複数の男子からナンパされている場面に遭遇する。普段は関わりを避ける晴彦だが、僅かばかりの勇気を出して、手が震えながらも必死に少女を助けた。  しかし、その少女は実は美男子俳優の白銀玲央だった。彼は日本一有名な高校生俳優で、高い演技力と美しすぎる美貌も相まって多くの賞を受賞している天才である。玲央は何かお礼がしたいと言うも、晴彦は動揺してしまい逃げるように立ち去る。しかし数日後、体育館に集まった全校生徒の前で現れたのは、あの時の青年だった──

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

【完結】ぎゅって抱っこして

かずえ
BL
幼児教育学科の短大に通う村瀬一太。訳あって普通の高校に通えなかったため、働いて貯めたお金で二年間だけでもと大学に入学してみたが、学費と生活費を稼ぎつつ学校に通うのは、考えていたよりも厳しい……。 でも、頼れる者は誰もいない。 自分で頑張らなきゃ。 本気なら何でもできるはず。 でも、ある日、金持ちの坊っちゃんと心の中で呼んでいた松島晃に苦手なピアノの課題で助けてもらってから、どうにも自分の心がコントロールできなくなって……。

4人の兄に溺愛されてます

まつも☆きらら
BL
中学1年生の梨夢は5人兄弟の末っ子。4人の兄にとにかく溺愛されている。兄たちが大好きな梨夢だが、心配性な兄たちは時に過保護になりすぎて。

鬼上司と秘密の同居

なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳 幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ… そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた… いったい?…どうして?…こうなった? 「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」 スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか… 性描写には※を付けております。

処理中です...