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44話(4)#眠気なんてすぐ吹っ飛ぶ?!私の声を出させてみてよ?!

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 一緒にお風呂へ入ったものの、何もせず、ただ、如月に身体と頭を洗ってもらい、風呂を上がった。


 もちろん如月は俺には身体と頭を洗わせてくれない。良いけどさぁ。でも俺も洗ってあげたいんだよ?


 ほかほかの身体でリビングへ行くと、テーブルの上にお寿司が並べられていた。美味しそう。お寿司なんて高くて滅多に食べれないから嬉しい。


「お寿司だあぁあぁあ!!!」
「卯月ちゃん、1個食べる?」
「食べるーー!! サーモン!! サーモンがいい!!」


 卯月が嬉しそうにテーブルの前ではしゃいでいる。如月家が女系家族のせいか、卯月の可愛がられようは羨ましく思う。


「はい、どうぞ」


 小春に濡れた布巾と全員分の箸を渡された。はいはいはいはい!!!! どうせ俺はそういう係ですよ!!!!


「ありがとうございます! 俺、テーブル拭きますね!」


 一応義理の家族(と思っている)。満面の笑みで布巾と箸を受け取る。


 もぉ寿司並べちゃってんじゃん!!! 並べる前にまずテーブルを拭けよ!!! イライラしながら、寿司を持ち上げつつ、布巾でテーブルの上を拭いていく。


「終わりました!!!!」
「はい、ありがとうね~~」


 テーブルを囲うように着席し、如月の家族と寿司を食べる。卯月が遠慮のカケラもなく、めちゃくちゃ食べていて、なんだか申し訳ない。


「卯月ちゃんは食べっぷりがいいね~~」
「家じゃ絶対出てこないから」


 悪かったな!!!


 食事が終わると、当然のように、食べ終わった寿司の片付けを俺がする。立場は完全に嫁。良いけどね!!! やるけど!!! やりますけど!!!


 テーブルの上に広がったゴミを全て片付け、洗った布巾で拭いていく。ふきふき。


「はぁ~~っ綺麗になったぁ」
「睦月くんお疲れ様。お茶飲む?」
「飲みます~~っ」


 お義母さん……。俺を労わってくれるのは、お義母さんしかいない……。如月居ないし。


 急須から湯呑みに緑茶が注がれる。透き通る黄緑のお茶が美味しそう。椅子に座り、湯呑みを両手で持ち、口を付ける。


「美味しい~~」
「良い子だね、睦月くんは。弥生なんてやめて琴葉と結婚しない?」
「いや……それはちょっと……えと……弥生さんが好きなので……」


 口に広がるお茶の甘みを堪能しながら、義母の冗談を受け流す。そろそろ如月のところに戻らないと。残ったお茶を一気に飲み干した。


「ご馳走様でした」
「はーい」


 リビングを離れ、寝支度をする。あとは寝るだけ。階段を上り、2階の如月の部屋へ向かう。卯月が寝る部屋は用意されているのに、俺が寝る部屋は用意されていない。


 この、どうせ一緒に寝るんだろ? みたいな空気!!! 恥ずかしいんだってば!!! 一緒に寝るけどぉ!!!


 如月の部屋のドアを押し、中に入ると、ベッドで如月が横になっていた。寝そうじゃん。車であんなに寝てたのに。


「如月お待たせ……って寝てる?」
「んーん……かろうじて起きてます」


 寝転がる如月の横に腰掛ける。家ではオーバーサイズのスウェットを着ている如月が、今日はだぼだぼした長袖のTシャツとジャージ姿。なんか可愛い。


 眠たいのか目がとろんとしている。袖から少ししか出ていない指先は、年上なのに少し幼く見え、可愛らしい。むら。


「……如月可愛い」
「は?」
「手がその……」
「手?」
「指先しか出てなくて」
「……そ、それは服が大きいからであって……」


 如月がゆっくり身体を起こし、俺を見つめた。ちょっとしか出ていない指先で、恥ずかしそうに口元を押さえている。可愛い。照れてる。


 うつらうつらして、今にも寝そうな如月とは反対に、頭は冴え、性的欲求が湧き上がってくる。


 うとうとしている如月も可愛い。今日は無理かも。まぁでも約束したもんね? 俺が攻めてもいいって。


「弥生さん」
「はぁっ?! 何急に?!」
「ふっ。顔赤くなった」
「そういう目的で呼ばないで~~」


 はぁ。頬を赤く染めながら怒る如月も可愛い。もう無理。口元にある如月の手を掴んで退け、強引に口付けする。


「~~~~っはぁっ…いっ…いきなり何するんですかぁ」
「可愛いんだもん。ゆるい感じが」
「ゆるいとは……もう眠……って、ちょっ…待っ」


 掴んだ手をそのままベッドへ押し付け、如月を押し倒す。如月に覆い被さると、それだけで、下腹に熱が籠った。


「眠い? 眠気なんてすぐ吹っ飛ぶよ」
「あっ……本気? んっ……」


 Tシャツ下に手を這わせながら、如月の口唇に口付けする。優しく唇が触れ合い、感情を高めるように何度も重ね直す。薄く開いた口唇から吐息の熱を感じながら、舌を差し込む。


「んっ……んん……っん…ふ……んっっ…ん」


 如月の舌を包み込むように絡めつつ、Tシャツの下に忍ばせた手で、腹筋をゆっくりなぞる。腹部がピクッと動いた。はぁ。可愛い。


「っんん……はぁっ…ん……んん…ふ……んっ……ん……んはぁっ」


 呼吸を合わせながら激しく舌を絡めていく。如月から吐き出される熱い吐息が色っぽくて、身体に熱が巡る。


「睦月さんっ……大きい……あたる」
「すごく興奮してるもん。いいじゃん。感じてよ、俺を」


 指先で胸の突起を弾く。


「あっ……」


 如月の身体が少しだけビクッと震えた。恥ずかしそうに、頬を染め、口元を手で隠している。もっと如月の鳴き声が聴きたい。Tシャツを捲り上げ、胸の先端を円を描くように舐めた。


「や……あっ……」


 可愛い。舌で先端を潰すように舐めながら、指先でかりかりと突起を擦る。


「あっ…んっ……はぁ……あっ」


 胸の先端を攻める度に甘い声を出し、身体を小さく震わせる如月が可愛くて、下腹が膨れ上がる。敏感な反応が堪らなく、可愛い。


「こっちも触るね」
「~~~~っ」


 胸元から手をジャージの中へ入れる。へその下から添うようにゆっくりと、さげていく。優しく幹を手のひらで包み込み、上下に動かした。


「はぁっ…あっ…だめっ……はぁっ」
「大きくなってきたよ、如月」


 手のひらから感じる、硬く、大きくなる如月の幹。感じてくれている証拠。頬を赤らめ俺を見つめる如月に挿れたい気持ちが昂る。


「はぁ…んっ…あっ…それ以上はっ…でちゃいます……あっ」
「後ろ触っては?」
「は?」
「じゃあイッてもらお~~っ」


 急に真顔になる如月をクスッと鼻で笑い、手を早く動かす。俺の方が今日は優位なんだよ? 分かってるの?


「あっ…だめですって…んっ…はぁっ…あっ」
「難しい言葉じゃないと思うけど~~」
「……ま…前じゃなくて…んっ…あっ…後ろ…触って?」


 頬を真っ赤に染め、目尻を下げた顔でお願いする如月に鼓動が早くなる。可愛っ。下半身が限界なんだけど。感情の昂りを抑えながら、指先にゴムをはめた。


「たまには脱いでもらわないとねー」
「えっ」


 如月のジャージを脱がせる。下着に手をかけ、下ろすと膨れ上がった幹がびくりと跳ねた。気持ちよくなってくれていることが、手に取るように分かり、愛しくなる。


 これは愛しさゆえのサービス。


 そっと幹を持ち、裏側から先端に向かって一周じっくりと舐めた。


「あっちょっあっはぁっ……」
「あれ? ちょっと出てきたね」


 先端から滲み出る蜜を舌先で綺麗に拭う。俺の舌に合わせ、如月の肩がビクビクと上がる。頬を赤く染め、半開きの口で荒く息を吐く如月は、いやらしくてえっち。


「だめっ……でちゃう……んっ…はぁ…はぁ」
「俺は出しても良いと思うけどね」


 そっと幹から手を離し、如月の脚を割り開く。潤滑剤をたっぷり指先にかけ、指先で窄みを押し開きながら飲み込ませる。


 くちゅぐちゅ。


「んぁっ……はぁっ…あっ…」


 快感を堪えるように如月がベッドのシーツを握っている。どうせ握るなら、シーツじゃなくて、俺の手を握って欲しい。


「睦月さん……?」


 シーツを握る手を解き、空いてる片手と手のひらを合わせる。飲み込ませている指先をゆっくり動かすと、合わせた手のひらはすぐにぎゅっと握られた。


「あっ……ん……はぁ…んっ……」
「もっと声出してもいいよ? 弥生さん?」


 下の名前を呼ぶ俺に、如月の頬が更に赤く染まる。潤ませた切れ長の妖艶な瞳を垂れ下げながら、俺を見つめる。


「…はぁっ…私のこと焦がすんでしょ。声出させてみてよ、睦月さん?」


 こんな状況下でも挑発的な笑みを浮かべる如月に、自分の中で眠る性的欲望が目を覚ました。

 

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