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36話(4)#事後処理で絶頂?!3人でお片付け!こたつとみかんで幸せの分け合い?!
しおりを挟む睦月を抱きしめたまま、浴槽の縁へ腰掛け、片手にシャワーを取る。私はあるミスを犯していた。
「気持ち良かった?」
「うん」
「どうしたの?」
「なんでシャワー持ってるのかなって」
きょとんとした顔で私を見つめてくる。私はこのシャワーを使い、犯したミスを取り除かなければならない!!!
「なんでって……ゴム付けるの忘れて、しかも、私としたことが、中に出しちゃったからですよ。睦月さんがお腹痛くならないようにしないと……」
「へ?」
一度やってると思うんだけど。何してるのかよく分かってなかったのかな? 睦月の腿に触れ、脚を横に割り開く。窄みから白濁が滴る腿は艶やかで、色欲が溢れ出る。
「私がやってあげる。ふふ。睦月さんはただ、気持ちよくなっていれば大丈夫~~」
「えっちょっ待っえっぁあっ…んっやあっんっだめぇっあっやっ」
ぐちゅぐちゅ。
指先を窄みに挿れ、白濁を掻き出していく。全部出たかなぁ? もう少し? 結構、これ苦手なんだよね。全部出たのか出てないのか、よく分からないし。くちゅくちゅ。
「ぁああっやめっあっんっあっだめぇんっあっきさらぎっあっイッちゃあっんっ」
「え? 何? 頑張って(?)」
とりあえず一旦、シャワーで流すかぁ。流しながら、もう少し掻き出しとこ。お腹痛くなられたら、責任感じるし。
じゃーーーー。ぐちゅくちゅぐちゅ。
「やめっあっだめっむりっぁああっきもちっんっきさらぎっちょっぁあっあっもぉいいっってばぁっ大丈ぁあっ」
「ふふ。もしかして、水圧で感じてるの? えっちだね」
腕の中で小刻みに震えている。ここまで来たら、もっと気持ちよくしてあげるよ。締め付けられる指先を、もっと奥へ進め、激しく突く。
「そんなとこぁあっだめぇっぁあっやあっんっあっきさらぎのばかぁっ! んあぁあっあっ何してっ…ちょっやっあっだめぇっやめっんあっやぁああ~~っっ」
涙がぼろぼろ溢れ、頬は真っ赤に染まり、身体全身を震わせている。あまりにも感じて、可愛い声で鳴くから、ちょっと激しく突いちゃった。
膝の下に腕を入れ軽く持ち上げ、自分の膝の上へ横向きに座らせる。
「綺麗になったよ」
「……ぜったいここまでする必要ないでしょ~~もぉ……」
シャワーで睦月の全身を軽く洗い流し、お姫さまのように抱き上げた。
「んわぁっ……」
「可愛い……ん」
浮いた身体に驚き、慌てて私の首に絡める腕が愛しくて、頬へ軽くキスをする。恥ずかしいそうに睦月が俯いた。可愛い。
「お風呂出るよ」
「もぉ……酔いも覚めた……」
「ふふ、私もです」
浴室を出て、脚からゆっくり床へ下ろす。腿がまだガクガク震えている。軽く抱き寄せ、私に掴まらせる。その間にバスタオルで、睦月の身体をさっと拭く。よし出来た。
「拭けたよ、睦月さん」
「ありがと」
自分の身体を拭き上げ、着替える。睦月を見ると、手が震え、うまく着替えれないらしく、肌着を抱きしめ、固まっていた。手伝おう。
「貸して?」
「うん……」
睦月から着替えを受け取り、ひとつずつ丁寧に着替えさせる。全ての着替えが終わると、首筋からチラつく赤い痕が目に付いた。
「ごめん。首筋、目立つかも……」
「いいよべつに~~みんな知ってるし」
そういう問題か? 私としては悪い虫除けになって良いのだけど。もう一度、睦月を横向きに抱き上げ、脱衣所のドアを足で開ける。
「っちょっ!!! 待って!!! このままリビングへ行くつもり?!?」
「え? そうだけど……」
「やだやだやだ!!!! 卯月いるじゃん!!! 恥ずかしい!!! 下ろして!!!!!」
「ちょっ危な!!!! 暴れないで!!! 落ちる!!!」
どうやら妹に見られるのは、恥ずかしいらしい。顔を真っ赤に染めて、脚をジタバタ動かしている。かわゆ。このまま連れていっちゃお。
「やだぁーーーー!!!!!」
「うっわ……お兄ちゃんお姫さま抱っこされてる」
「見るな!!!! 俺を見るな!!!」
冷ややかな目、というよりは腐ったものでも見るような目で私たちを見てくる。卯月さんの腐女子化は日に日に進行している気がする。
リビングへ行くと、缶やみかんの皮、お菓子の袋などが散らかり放題。風呂に入る前と何も変わっていない。誰も片付けていないのだから当たり前である。
散らかっているリビングは、なんだか落ち着かない。
「睦月さん、リビングが汚いです」
「俺に掃除しろって言ってるの?」
「一緒片付けましょ。卯月さんも手伝ってください」
睦月をリビングに下ろし、こたつを置く前の姿へ戻すべく、3人で散らかったリビングを片付けていく。
「げ、げろTが!!!!」
そういえば睦月さんが脱いだまま、床に置きっぱなしだった。少し時間が経ち、くさみが増している。
「睦月さん洗ってきて~~」
「なんで俺が!!! 俺のげろじゃないのに!!!」
「だって~~……うぅ(触りたくない)」
「分かったってば!!! 洗えばいいんでしょ!!! 洗えば!! もぉ!!!」
嗚咽をしながらTシャツを持ち、洗面所へ向かう睦月さんに、心の中で謝罪と感謝を繰り返す。ほんと、ごめん。ありがとう。
こたつの上のゴミを回収し、ゴミ袋へ入れていく。缶はキッチンの流し台で軽くゆすぎ、分別する。ゴミのなくなった机の上を水に濡らした布巾で綺麗に拭いた。
少しずつだが、リビングがあるべき姿に戻りつつある。
「みかんってまだあるんですかね?」
「キッチンみてくるー」
卯月がみかんのカゴを持ってキッチンへ行くのを見て、洗面所にいる睦月の様子を窺いに向かう。戻ってこないけど大丈夫かな?
「睦月さ~~ん、大丈夫?」
「おえっ……」
案の定、吐きながら洗っていた。自分のげろでもくさいのに、人のげろなんてたまったもんではない。代わろう。
「やっぱり自分で洗います……」
「もう終わったからいい……おえっ」
「すみません……あとで洗面台掃除しておきます……」
洗い終わった服を受け取り、洗濯機へ入れる。睦月の背中をさすりながら、リビングへ向かう。ほんと、ごめん。こたつの上にはみかんが入ったカゴが置いてあった。
「如月、みかんあったよ!!!」
「あんなに食べたのにまだあるんですね」
「……箱で買ったからな」
睦月さんが死にかけている。
辺りを見回すと、こたつを出す前と変わらない姿に戻っていた。こたつという悪魔の兵器のせいで大変な目に遭った気がする。(主に睦月さんが)
「元に戻りましたね!」
「……こたつ仕舞おうかな」
「ぇえ!!! しまっちゃやだぁ~~」
3人でこたつを囲い、ぬくぬくとした布団の中へ脚を入れる。あったかい。眠気こそ誘うが、このじんわりとしたぬくもりは幸せだ。
つん。
こたつの中で睦月さんの足が私に当たる。伸ばしすぎたかな? 少しだけ脚を引っ込めると、追いかけるようにまた、つんと当たり、私の脚に絡めてくる。
甘えてる?
睦月に視線を向ける。上目遣いで私を見たかと思うと、伏し目がちになり、もじもじと指先を触り始めた。可愛いなぁ、もう。布団を少し捲り、声をかける。
「こっちくる?」
「いく~~」
遠慮しないで、来たらいいのに。
意外とこういうところは引っ込み思案な彼に、センシティブさを感じる。恥ずかしそうに私の隣へ来ては、くっついて座る睦月を愛おしく思う。
「睦月さん、みかん剥いて?」
「うん!!!」
果頂部に親指をぐっと入れ、みかんが2つに裂かれる。ヘタの方からぺりぺりと、みかんの皮が少しずつ剥ぎ取られていく。
私が隣にいることで、緊張しているのか、触れ合う身体の側面が少し熱い。チラッと睦月の顔を見ると、頬が赤く染まっていた。
可愛い。
「緊張してるの?」
「……意識しちゃうと、もぉ…全然だめで……」
今にも心臓の音が聞こえてきそうなくらい、おどおどしている。そんな睦月が愛しくて、両腕でぎゅっと、自分の前に抱き寄せた。脚の間にすっぽり睦月がおさまる。
「ちょっとぉ~~ねー俺の話聞いてた?!」
「もっと意識してもらおうかなーって」
かぷ。
唇で耳を挟み、甘噛みすると、耳まで真っ赤に染まった。
「はぁ~~っ!! 耳だめっ!!! 既に意識してる!! もぉ暑い!!! 身体も顔も暑い!!! ほらみかん!!!」
半分に分けられたみかんが差し出される。食べさせて欲しい、なんて私も甘えてみてもいいですか? 手で顔を扇ぐ睦月をじぃっと見つめる。
「なに?!?!」
「食べさせてほしーなー」
「ん~~もぉ!!!」
「…………(こいつら冬の方がいちゃつき激しそうだな)」
軽く口を開けて待つ。親指と人差し指でつままれたみかんが口元へ運ばれる。ぱく。睦月の指ごとみかんを食べる。口内で睦月の指をぺろりと愛撫した。
「ちょっと!!! 指食べないでよ!!!」
「ふふ。甘くて美味し~~」
「もぉ~~っ!!!!」
剥いてもらったみかんを食べながら、私もまた、みかんの皮を剥く。
「はい、睦月さんどうぞ」
「ありがとう」
「私にも剥いてよ~~」
あっという間に過ぎていく1日。こたつへ入り、3人でみかんを分け合い、今日1日を振り返る。
今日は色んなことがあった気がする。
こうして振り返らなければ、忘れてしまうような出来事も、3人で振り返れば、小さな幸せに感じた。
ぬくぬくぬく。
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