如月さん、拾いましたっ!

霜月@サブタイ改稿中

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35話 休日でも兄に休みはなし?!貴方の変な歌で目が覚めました?!

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 今日はお義母さんとお義姉さんがうちに来る!!! 失礼のないようにおもてなしをするために、俺は休みにも関わらず、朝5時に起床し、家の至る所を掃除している。


 現在、8時。


 すこーー。


 如月は寝ている。卯月すら寝ている。もう8時ですよ。俺は5時から起きているんですよ。起きろよ、こらぁあぁあぁあ!!!


「如月ぃいぃい!!! 朝だよぉおぉおぉお!!!! 起きてぇえぇえぇえ!!!!」


 ゆさゆさゆさゆさゆさゆさ。


「ん~~……うるさ…………」
「あっちょっ!!! 如月っ!!!」


 抱き寄せられ、寝転がる。俺、掃除いっぱいしたから埃まみれだよ。一緒にお布団ごろんしたら、くしゃみ出るよ、如月。


「へくしっ」


 ほら~~~~。


「なんか睦月さんが布団に来てから鼻がむずむずする……」
「朝5時から掃除してるからね」
「うわ……お疲れ様です……」


 うとうと。


 如月の瞼が開いたり、閉じたりする。かわいい。まだ眠いの? 昨日遅くまで、リビングで執筆してたもんね。如月もお疲れさま。


「もう少し寝る? あと1時間くらいなら寝れるよ」
「ううん……起きる。ありがとう」


 身体を起こしても、ぼーーっと座って動かない如月にきゅん。自分のセクシュアリティがハッキリしてから、ドキドキもするが、今まで以上にムラムラもする。


 見過ぎ、近づき過ぎに注意だな。
 

 そうはいえど、ぼやんとした表情がかわいいので、如月の頬に軽く口付けし、まだ寝ている卯月の元へ行く。


「卯月、起きて~~」


 ゆさゆさ。


「起きてますけど」
「え?」
「何か起こる気配がして目が覚めた」


 どんな気配……。如月は半分寝ている気がするが、2人とも起きた。朝食の準備をしよう。


 今日の朝ごはんはパンケーキ!!! ホットケーキミックスで美味しく作っちゃうぜ!!! うぉぉおおぉぉお!!!! 黄身と卵白分け!!!! 黄身と牛乳混ぜ合わせ!!!


 メレンゲうぇえぇえぇい!!!! まぜまぜまぜまぜまぜまぜ。あとはフライパンで焼くだけ!!! フライパン熱す!!!!


「何枚でもほら何枚でも~~フライパンに投入するんだよ~~」


 じゅーーーー。


「積み上げてきた穴が武器になる~~」


 穴がぽつぽつ空いてくるのを眺めて待つ。


「あ~~全てを焼いて裏返す~~自分にしか出せない色で~~朝も夜も作り続け~~見つけ出したぁパンケーキぃ」

「朝からご機嫌ですね」
「目、覚めたの?」


 頬を擦り寄せるように顔を近づけ、後ろから抱きしめる如月に鼓動が早くなる。顔近い。頬当たる。良い匂いする。ドキ。


「睦月さんが変な歌うたってるから目が覚めた」
「う、歌ってないし!!!」


 ぱしっ。


 フライ返しで穴の空いたパンケーキをひっくり返す。良い焼き色。美味しそう。次々と、パンケーキをひっくり返していく。


 それにしてもいつまでこんなに密着する気?!?! 背中から伝わる如月の身体のでこぼこは、どこに何があるか想像出来てしまい、下腹が反応する。


「き、如月離れて……」
「なんで? やだ」


 ムラムラするーーーー!!!!


「っだぁああぁあぁあぁあぁ!!!!!」


 シたい気持ちを抑え、全ての感情をパンケーキへぶつけ、皿に取っていく。今日はお義母さんとお義姉さんが来る。抑えろ俺!!!!


 じゅーーーー。


 パンケーキ2週目。これを焼いたら終了。耐えろ!!! 耐えるんだ俺!!! なんかでも後ろから如月のあれが当たる気がする!!!


「如月?」
「何?」
「いや、別に」


 気のせいかも。俺がシたいからって、敏感に反応し過ぎてるだけだな!!! 穴、空いてきた!!! ひっくり返そう!!!


 ぱしっ。


「良い感じ~~」
「ほんとですね~~」


 後ろで如月がクスッと笑っている。まるで俺のここも良い感じにおおきくなってるって言ってるみたい!!!(※言ってない)やっぱりわざとでは?!?! わざと後ろから当ててない?!?! 気になるよ?!?!


「如月……? えっとぉ……後ろ……」
「ん~~?」


 距離感の近さに頬が赤く染まる。近い。如月の顔が近い。顔だけじゃない。身体も近過ぎる。心臓が煩い。あぁもぉ。擦り付けられる後ろに感情が昂る。


「後ろだめ……今日は如月の家族来るからだめ」
「ふふ、ごめんね? 赤くなってるから可愛くてつい」


 ハーフパンツの中に如月の手が入り、身体がビクッと反応する。ごめんねと言っておきながら、手を入れるってどうなの。


「こんなにおおきくなってる。可愛い」
「うっ、うるさいなぁ~~」


 裏返したパンケーキをフライ返しでお皿へ移す。もう朝食完成だもん。これで如月の悪戯もおしまい!!!!


「んっ……あ……ほら、もう出来たよ」
「温かいうちに食べなくちゃね」


 手が抜かれると、なんだか少し寂しさを感じるが、これで良い!!! なのにもっとシてほしいって、身体が望む矛盾。こんな状態で、旭に会ったりしたら面倒なことになりそう。今まで以上に気をつけないと……。


 パンケーキを乗せた皿をリビングへ運ぶ。3人で机を囲い、手を合わせた。


「「「頂きまーす!!」」」


「今日は、お義母さまとお義姉さまが来るので、きちんとおもてなしをしたいと思います!!! 卯月もちゃんとするように!!!」
「あーい」


 小春が来るのが嬉しいのか、パンケーキを食べながら卯月は片手を挙げた。この2人、連絡を取り合うほど、仲良くやっているらしい。


「そこまでやる必要はないかと」
「そう思っているのは如月だけです」


 俺にとっては義両親(?)が家に来るようなもの!!! ただでさえ、狭くて古い家。失礼があってはならない!!!!


「パンケーキすごく美味しいです~~」
「あっという間になくなった!!!」
「3人で食べてるからね。ちょっと作る量少なかったかな?」


 予定ではあと1時間ほどで如月の家族が来る。食べ終わった食器をキッチンへ運ぶ。これを全て片付ければ家事は終了!!!


 がちゃがちゃがちゃ。


「洗い物終わり!!!」


 あとはおしゃれな服に着替えるだけ!!! 何着よう!!!


 洋室へ向かい、衣装ケースから服を取り出す。ふむ。何が良いのかな? 分かんないなぁ。無難に黒T?(※結局いつもと同じ)ネックレス付けとこ。香水も付けよう!!!


「その格好でお出迎えを?」
「へ?」
「……料理のセンスはあっても服のセンスはないですよね」
「ひどぉ~~」


 バサ。


 チャコールグレーのオーバーサイズシャツが頭に被せられる。黒のチノパン付き。


「貸してあげる。ネックレスはやめて」
「はぁい。ありがとう」
「私はカーキの服でも着ようかなぁ」


 え。如月もここで脱ぐの?!?! 緊張する!!! 如月が気になり、服を脱ぐ手が止まる。


 如月、服脱いでるし。あぁ、見ちゃうよぉ。あっ肌着姿……。胸の先端がどこにあるか分かる。えっちぃ。じぃーー。


「な、何?」
「べつに(あんまり見ると立っちゃうな)」


 上、着ないのに下、脱ぐんだぁ。腰良いなぁ。腰からのお尻の形がもうなんていうか。えっちぃ。あ。立っちゃったぁ。ズボン脱げねーー。


 恥ずかしくて、顔が熱くなる。立ってるなんて、絶対に悟られたくない。如月に背を向け、Tシャツを脱いだ。


 *


 強烈な視線。睦月さん、見過ぎだから。それだけ私のこと意識してるってことだけど、ちょっと恥ずかしい。


 急に視線を感じなくなり、振り向くと、私に背を向け、着替えていた。でも耳まで赤く染まっている。ふふ。そんなに赤くなって、どうしたのかな? 可愛いなぁ。


「睦月さぁん」


 まだシャツもズボンを穿いてない下着姿で、睦月の背後から抱きつく。


「えっ? な、なに? ふ、服!!! 着て!!!」


 あはっ。顔真っ赤になった。私の方が純だったはずなのに、睦月さんの方が最近はうぶだ。


「ねぇ、なんで後ろ向いて赤くなってたの?」
「えっ?! べっ、べつに……」


 睦月の下腹を見て、全てを理解する。そんなに私の身体が魅力的だった? 可愛いね。少しだけ遊んじゃおうかな。


 肌着の上から胸の突起に触れる。


「んっ……如月……それ以上やったら、覚えてろよ」
「え? 覚えてろよとは? 私に何をする気?」


 なんかでも、このパターンの睦月さんはこわいな。攻められても困る。素直にやめとこ。もう手遅れだったらどうしよう。


「何をするって如月が受けをする」


 やっぱりーーーー!!!!!


「俺は本当にもう攻めが出来ないのか試したい」
「ぇえ……(一体何に付き合わされるの)」
「如月の趣味に俺、色々付き合ったよ? 次は如月が俺に付き合う番」


 それ言われたら、断れないじゃん。やだな~~。隙を見て、入れ替わろう。


「う~~ん、まぁいいですよ……」
「ありがとう~~如月ちゃぁぁん!!!」
「調子良いんだから……」


 顔を少し上げ、キスをせがんでくる睦月さんは本当に調子が良い。もう、仕方ないなぁ。自分からしたらどうなの?


「ん……」


 唇は離さず、指先で胸の突起を擦る。どうせ、受けをさせられるなら、触っても、触らなくても一緒でしょ。


「んっ……んんっ…はぁっ…だめっ……もう時間だからぁっ…んっ」
「そうだね、早く着替えなくちゃ」



 シャツのボタンを外していき、睦月の腕に袖を通し、着替えさせる。ボタンも留めてあげよう。



「じ、自分で着替えれるってば」
「なんかやってあげたくなった」



「……なにそれ」



 上までボタンを留めると、首元のシャツを引っ張り、もう一度、唇を重ねた。



「ん……もぉ~~っ」



 真っ赤になりながら、私ことを着替えさせようとする、睦月さんが可愛くて、愛しくてたまらない。



 私が理性を保っているうちに、早く着替えさせてね、睦月さん。



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