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31話(3)#クリームにまみれた貴方が食べたい?!愛の誓いのファーストバイト?!

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 胸元から感じる冷たい感触と甘い香り。


 え? 何? 少しだけ体を起こし、ひやりと冷たい感覚が広がる胸元を見つめた。白くてふんわりしたもの。ホイップクリーム? え? え? え!!!!!


「今日は2週間、我慢していた分、い~~っぱい可愛がってあげる」


 如月は妖艶な笑みを浮かべ、睦月の体にホイップクリームを絞り始めた。


「あっ!!! 冷たっ!! ちょっ!!! 何して!!! 冷たい!!! 冷たいってば!!! エアコンさむ!!! えっ!!! もしかして布団を汚さないためのバスタオル?!?! あっ!! どこ乗せてっ!!!」


 胸の突起の上にホイップクリームが絞られ、何をされるのか容易に想像が出来てしまい、顔が真っ赤に染まる。


 何故全身、脱がされたのか。如月の検索履歴の生クリーム。求めてこなかった上に、触ってこなかった理由。


 そして後で一緒にお風呂に入ろうという謎の誘い。如月の言動の全てが自分の中で繋がる。全てはこの為の仕込み!!!


「ムニエルだったのは俺の方だったというのかぁあぁあぁあ!!!!」
「なんの話?」


 如月は眉を中央に寄せた。


「お、俺って食べられるの? え?」


 ホイップクリームで塗りたくられた身体に感情は昂るばかり。


「そうですよ? いただきまぁ~~す」


 如月の顔が上半身へ近づき、ぺろりとお腹がなめられた。



 *



「あっ……」


 少し舐めただけなのに、我慢し続けてきた睦月の体は、異常なくらい敏感に舌先を感じとり、身体を震わせた。


 睦月の身体についたホイップクリームを拭うように舌先で食べる。甘くて美味しい。きっと、睦月さんだからこそ、そう感じるのだろう。


「んふ、あまぁい」


 睦月の身体に絞ったホイップクリームを少しずつ食していく。だけど胸の突起に絞ったホイップクリームはまだ食べない。


「んっ…あっ…んっあはっ…ふっ…あっんはぁ…ぁっ」


 くすぐったいのか、笑みを溢す睦月さんが可愛い。


「睦月さん、かーわい」


 愛らしくて、思わず私も笑みが溢れた。


「なにそれっふふっぁあっ…あはっだめだめっそこだめっ」


 脚をばたつかせながら、くすぐったがる睦月さんに胸がきゅんとする。


「あぁ、もう。可愛いなぁ」


 ホイップクリームでべとべとになった手で睦月の頬を両手で包み、唇を重ねた。ぺろりとホイップクリームを胸元から舌で絡め取り、唇で唇をこじ開け、舌を差し込んだ。


「ん~~~~っん…んはぁっあま…んん…っん…はぁ…んっん…」


 舌が絡み合い、口内にさっぱりとした、口どけの良い甘さが広がった。


「ん…んんっ…んはぁ…ん…ん…んはぁ…ん…んん…ん…はあっ」


 食べてしまいたい。その甘さに、そんな欲求が出て、呼吸を合わせながら、もっと深く濃厚に、睦月の舌を包み込みながら激しく絡める。


「っん…ん…んん…んはぁ……」


 もう少し絡めていたかったが、徐々に、絡み合うのを止め、緩やかに舌を離した。頬を赤らめ、名残惜しそうに見つめる睦月さんがまた可愛い。


「ここも食べなきゃね」
「へ? ぁあ~~っっ」


 胸の突起に乗ったホイップクリームを円を描くように舌で舐め取る。


「ぁあっ…んっ…はぁ…あぁっ…んっはぁ…ぁあっ…あっ…」


クリームから現れた先端を、吸ったり舐めたりを繰り返す。今日は触るより、舐め日和。折角だから、甘噛みもいいかも。


「噛んでもいい? 睦月さんなら感じるかも」
「えっ? はぁああっ…やっ…」


 優しく突起を甘噛みし、胸の先端を立たせる。ふふ、立った。可愛い。


「痛くなかった? 反対側もやっていい?」
「……聞かないでっ」

 睦月は顔を赤く染め、恥ずかしそうに如月を見つめた。

「じゃあ、遠慮なく」
「あっ…あっ…んっ……ぁあっやっ…んっ」


 反対側も同じように甘噛みし、先端を立たせる。立ったら触りたくなるのは何故でしょう。誘われるように先端をつまみ、擦り合わせる。くにくに。


「やっぁっあっ…はぁ…きもち…んっはぁ…だめっ…あっ如月待って…あっはぁ…」


 強く摘んだり、離す。突起を指先で弾き、親指の腹で擦りあげる。我慢していた分、いつになく気持ち良さそう。


「ん?」


 覆い被さっている、下腹部に違和感。


「あはっ……出ちゃったぁ」


 耳まで真っ赤にして、照れたように笑っている。可愛い。いいよ、許す。


 少し体を離し、睦月の下半身を見つめる。まだ跳ね上がっている。大丈夫。続行可能。コンディション良好。流石、睦月さぁん。そういうところも大好き。


「我慢していたから仕方ないねぇ~~」


 にっこり笑いかけ、用意しておいた濡れたフェイスタオルで指先を拭く。


「もっと気持ちよくなろうか。何回イッちゃうかな? 睦月さん?」


 指先にゴムをはめ、睦月の脚を横に広げる。んー、クリームついてる。タオルで拭いちゃお。


「あっちょっ…なっ、なに? はぁっ…んっ…やめっ…んっ…」


 クス。タオルが窄みに触れると感じてる。でも中に入ったら危険なのでちゃんと拭きます。ふきふき。


「綺麗になったよ、睦月さん」
「あ、ありがとう……」


 ゴムを被せた指先に、たっぷりローションをかけていく。どろどろした指先は、まるで蜂蜜にまみれているみたい。2週間空いた窄みは指一本でもきつく感じる程、締まっていた。


「んっ……はぁ……如月……ぁっ……はぁ…まだ…はぁ……」


 2本の指で押し開きながら、中へ飲み込ませていく。先を強請ねだるように淫らな収縮を繰り返す窄みはなんて、いやらしい。熱くて溶けそうな指先をゆっくり進め、感じるところを探す。


 ぐちゅぐちゅ。


「あ。ここかな?」


 全てを知り尽くしているけど、敢えて訊く。


「はぁっ…やっ…ぁああっ……んっ…そこ……ああ~~っっ」


 気持ちいいところを突かれ、顔に恥じらいを見せながら可愛い鳴き声をあげる睦月さんに全身がゾクゾクする。


 もっと鳴せたい。なり振り構わず、感情を曝け出し、私が与える全てを求め、そして戻れなくなるくらい愛欲に溺れて欲しい。


「ここだったの? そっか。ならもっと突かないとね」


 指先をグッと奥深く挿れ、激しく突く。


「やぁあっぁっあっ…んっはぁっ…あっあっんっ…はぁあっ…」


 慣らしなど、とうに終えている。指先から与える快楽に溺れ、瞳がとろけていくのを、ただ眺める。


「ぁああ~~っ…ゃっあっだめっ…んっはぁっ…あぁっやめっあっ」


 指先が中を突く度に、くちゅくちゅと濡れた水音が響き、睦月の身体は小刻みに震える。


 睦月の目に涙が溜まり始めている。この涙が溢れる前に挿れたい。どうせ溢れるなら、私の熱を感じて溢して欲しい。


「はぁ……はぁ……あっ……ぁあっっ」


 指先を引き抜くと、潤滑剤が流れ出て、しっとりと閉じていく。その淫らな様子に惹かれて、指先が伸び、窄みをなぞる。ピクッと腿が震えた。可愛い。膝を持ち、腿に顔を近づけ、付け根から上に向かって、舐め上げた。

 
 おっと。こんなことしてる場合じゃなかった。


「睦月さん、次はどうする?」


 長い期間、性欲を抑え、耐えてきた下半身は熱を帯び、蜜を溢れさせながら膨れ上がり、挿れたくて、挿れたくて、堪らない。


「っ……挿れてっ…如月の……俺に挿れてぇっ!!」


 目尻を下げ、強くTシャツが掴まれた。おねだりの言葉を発する口元からは唾液が垂れている。


「……っ!! もう、貴方って人は!!!」


 懇願する姿に色欲が抑え切れなくなり、自身の幹の先端を擦り付け、深く潜り込ませた。


 はぁ。よく締まる。気持ちいい。ゆっくりと押しては戻し、甘い締め付けを堪能する。深く結び合い、腹の上では睦月の幹が擦れ、睦月が熱い吐息を吐きながら、顔を歪ませた。


「はぁ…はぁ…ゆっくりもきもち…ぁああ~~…っはぁ…如月もっと奥…んっはぁ…あぁ~~っ…んはあ…」


 ゆっくり奥を突くと、気持ち良さそうにトロンとだらしない顔を向けてきた。可愛い。


 でも、もっと乱れて欲しい。


 自分から湧き上がる欲望に飲み込まれ、激しく突き上げた。埋め込んだ熱は、甘い締め付けを伝わり、体全身に快感が痺れ渡る。あぁ、気持ちいいよ、睦月さん。


「ぁっあっあっやぁっだめっんっぁっきもちっはぁっあっんっぁあっだめぇ」


 ビクビクと睦月の身体は震え、半開きの目からは涙が溢れだす。ふふ。今にもイッちゃいそうだね。


「あっあっ如月っやっんっ待ってぇっぁあっお願いっ待ってぇっはぁ…」


 定まらない焦点で私を必死に見つめてくるので、気持ちを汲み取り、一度動きを止めた。


「どうしたの?」
「……はぁ…はぁ…後ろから抱きしめて突いてぇ……はぁ…」


 睦月の手が私の頬に触れ、べとりと、私の顔にもクリームがつく。


 バックが良いと。顔が見えづらいからあんまり好きじゃないんだけど、いやらしく顔に触れる指先に免じて、変えてあげる。


 着ている服を全て脱ぎ捨て、睦月の腰を掴んで裏返し、後ろから強く抱きしめた。背中と胸が触れ合い、熱を感じる。腰を擦り付けるようにゆっくり突いた。


「ゃっあっあっきもちっあっ奥っんはぁっあっ」


 深く入るのか、シーツをぎゅっと握りしめている。


「睦月さん。手、開いて」


 シーツを握りしめ、力の入っている手の上から自分の手を重ね、首筋に口付けをしながら激しく腰を振った。


「ぁっあっあっだめっもうっあっきさらぁあっだめっぁああ~~~~っっ」
「はぁ…はぁ…睦月さん…はぁ…あ…んんっ」


 鋭い快感が背筋を駆け上がり、身体が打ち震える。強張った身体は、急に襲われる脱力感に苛まれ、そのまま睦月の上へ倒れ込んだ。


「如月の顔が見えない。キスできない」
「後ろですから」


 睦月の頬に軽く口付けする。


 ちゅ。


 顔は見えないが、真っ赤になっている、睦月さんの耳。きっとすごく可愛い顔をしているに違いない。睦月さん、大好き。


「睦月さん、ケーキ入刀のファーストバイトってどんな意味があるか知ってますか?」


 睦月を抱きしめ、横向きに寝転がる。


「え? 知らない」


 睦月がごろんと寝返りを打ち、私を見つめた。


「新郎からの一口は『一生食べ物に困らせません』、新婦からの一口は『一生おいしい料理を食べさせます』という意味ですよ」

「つまり、貴方が私に一生美味しいご飯を、食べさせる愛の誓い」



 睦月の人差し指でホイップクリームを絡め取り、自分の口の中へ入れた。



「如月から俺へのファーストバイトは?」



 手首が睦月に掴まれ、指先が睦月の胸元を撫でる。



「一生カラダに困らせない、睦月さんに愛を重ね続ける」



 ホイップクリームのついた人差し指は睦月の口内へ運ばれ、指先に舌が這う。



「はい、これで、お互い誓ったよ? 如月」



 目を細め微笑みながら、濡れた指先が私の頬に触れる。そっと頬を撫でる指先は、睦月さんから私への愛のおねだり。
 


「貴方の心の赴くままに」



 如月は濡れて色づいた口唇の端をぺろりと舌でなめた。



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