如月さん、拾いましたっ!

霜月@サブタイ改稿中

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26話(3) #

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「ん……っん…ふ……はぁ…ん…んっ……ふ…はぁ」


 時々顔にかかる長い髪の毛をそっと指先で退ける。如月の顔を薄目で見つめながら、顔を傾け何度も口付けする。キスで濡れた紅く染まった唇に誘われ、舌を差し込む。


「んっ……ん……ん」

 口内で如月の舌に触れる。びっくりさせないように、軽く挨拶。気遣いに気づいたのか、クスッと如月に微笑まれた。恥ずかしい。

「ん…ん……はぁ…ん…ん…はぁ…ふ……ん…」


 ゆっくり、少しずつ舌と舌を繋げ、絡め合わせる。繋がる感触があたたかくて気持ちいい。

「ん~~~っはぁ…ん……んっはぁ…むつきさ…ん…んっん~~っ」


 唇を密着させ、ねっとりと舌を絡める。激しくよりは深く、濃厚に。その舌先に夢中になるように。手をシャツの下に這わせ、突起を擦った。唇から籠った声が伝わる。


「んはぁっ……んっ…あ…」


 突起を擦ると、目を瞑り、肩がビクッと反応する。可愛いよ。如月。


「だ、だめ……っん…あっ…ん…ぁ……んっ」


 何回も突起を擦る。恥ずかしそうに頬を染め、見つめてくる。はぁ、もう少し声を出してほしい。


「如月、もっと声出して」


 胸元に顔を近づけ、突起の周りをゆっくり舐める。


「っん……そんな…あ……恥ずかしくて…はぁ…ぁ…んっ…出せれない……ん…はぁ…ん」


 ちゅ。胸元にキスをする。場所を変えて、キスを繰り返していく。もっと激しくしたら、声を出してくれるかな? 如月の下着を脱がせる。


「でも俺、如月の喘ぎ声聴きたいし。少し激しくするね」


 手にローションを付け、準備は完了。

「っや、やだぁ……ん……っん…ぁっ…あっあっ…ん……」


 この前を反省して、少しずつ指先を後ろから挿れていく。指先が動くと、肩がビクビクして可愛い。


「きさ…弥生さん、可愛い。だいすき。だいすき。だいすき」


 ちゅ。ちゅ。指先を動かしながら、首筋に何度も口付けする。


 サラサラとした髪の毛で隠れている誰も触れられない首筋。自分しか触れることが出来ない特別な場所だと思うと、首筋へのキスがやめられない。如月に対する独占欲の現れ。


「あっ…やめ…んっ…はぁ…ぁ…んっ…あっぁあっ…はぁ…」


 感じているのか、指が締め付けられる。頬は赤く染まり、だんだん目尻が下がってきた。いつもしてもらってるように中で指を動かす。


「んっ……あっ…はぁ…ぁっ…あっ…んっあっ…ちょ…むつきさ…そろそろっぁあっ…んっ…あっ…はぁ」


 満たされているのか、俺を見る目がトロンとしている。喘ぎ声に混じる甘い吐息に体が熱くなり、理性を失いかける。


 ーー挿れたい


「むつきさぁあんっ…あっ…何して…んっあっ…」


 ベッドに置かれたゴムを手に取る。僅かに残る理性が働き、この先に進むことに少し躊躇う。


「あっ…はぁダメですよっんっ…ぁあっ…あっ…挿れたら…はぁ…んっ…ああっ…はぁ…あぁっ」


 言葉を掻き消すように指で、激しく突く。如月の瞳から涙が溢れ、頬を伝った。


 この涙は快感だよね? まだ何かした訳ではない。けど、少しだけ不安になり、手が止まる。


「…はぁ…睦月さん?…はぁ」如月の手が優しく頬に触れた。
「ごめん……」少し後ろめたくて、目線が下がる。

「ふふ。なんのごめん? 今更なんですか? 謝らないでくださいよ」
「荒くなっちゃって……優しく出来なくなりそうで……」


「なぁにそれ。たとえ睦月さんが無理やり私に挿れても怒ったりしませんよ……」


 頬に触れていた手は頭の後ろに移動し、頭を押された。如月の顔に近づき、柔らかな唇が触れ合う。


「……大丈夫、挿れない。きさ…弥生さんが望まない限り、絶対しない……ん」


 挿れていた指を抜き、体を如月にぴったりとくっつけ、唇を重ねる。ごめん。約束は守る。


「それに俺、そろそろねこにならなくちゃ」


 背中に腕が回され、体が如月の腕の中でぎゅっとキツく締まる。


「なってくれるんですか?」


 如月は薄く笑みを浮かべ、もう一度キスした。


「ん……うん。大サービス。あ、でも…俺ちょっと…もうおっきくて……長くは無理かも……」如月から離れ、体を起こした。


 跳ね上がる自身は、蜜が溢れ、下着が濡れている。早く出してしまいたくて堪らない。恥ずかしくて、頬が染まる。


「……何言ってるんですか~~、我慢してくださいよ」如月は体を起こし睦月に近づき、そっと、下着を下ろした。


 ちゅ。


 びくりと動く幹に手が添えられ、先端に如月の唇が触れる。唇から糸が引きながら、俺を見つめ、薄く微笑むその妖艶さに体が熱くなる。あんまり触ると出ちゃうよ、如月。


 甘い期待をしているような如月の姿に応えたくて、用意してあったねこみみを手に取り、頭へ付けた。


「これでいいかにゃあ?」


 睦月は軽く握った手を、招きの猫のように顔元へ持ってきて、やんちゃな笑みを浮かべた。


 *


 かわいい……。いたずらっぽい笑顔と猫のポーズに惹かれ、頬が緩む。激しく攻められた訳ではないが、愛情深くじっくり攻められた体は睦月さん同様、既に限界が近い。


 少しだけ、身体に休養を。そして目の前のこの愛らしい睦月さんをこの胸に収めたい。両腕を広げ「おいで」と、声をかける。


「にゃ~~っ」


 なんだかんだノリノリでやってくれる睦月さん。大好き。腕の中にすっぽり睦月を収める。はぁ、かわいい。ふわっと香る甘い匂いは、全てこのまま食べてしまいたくなる。


 抱きしめたまま、ベッドに寝転がる。さてどうやって可愛がろう? あまり長くはもたない身体。でも、恥ずかしがって、いっぱい喘いで、にゃあにゃあ言ってほしい。はぁはぁ。


「可愛いです、睦月さん」背中から、Tシャツの下に手を這わせた。


「んっ……あんまり焦らさないで…にゃ?」


 首を傾げ、腕の中から見上げてくる。可愛い。キスしちゃお。額に口付けし、睦月へ覆い被さる。


「仕方ないなぁ~~」


 膝を持ち、横に両脚を割り広げ、脚の間に入る。指先にたっぷりローションを付け、閉じているその先へ挿れていく。ぐちゅ。


「ぁああっ…んっ…あっ…ん…あっ」


 あたたかくて、湿っぽい。指先を動かしながら、中へ進める。くちゅぐちゅ。


「あっ…あんま音は…あっ…んっはぁ…ぁあっ…やっ…ぁっあっ」


 まだあまり動かしていないというのに、目はトロンとし、体がビクビクしている。


「いっぱい、いやらしい音聴いてよ。あとにゃあ忘れてるよ」


 睦月さんの気持ちいいところを攻めよう。指先でぐにぐにと押して刺激する。


「やぁああっ~~っ…ぁあっ…っん…やめっ待っぁあっ…やあぁ~~っにゃ…」


 口内に唾液を含み、睦月の耳元に顔を近づけ、舌を耳の中へ這わせ、ぐちゃぐちゃに音を鳴らして愛撫する。


「はぁ…ちょっあっ…んっあっそんなに…あっだめっ…あっぁっきもち…あっ…きもちぃにゃぁっ…」


 顔を赤らめ、濡れた耳を恥ずかしそうに手で押さえる姿に感情が昂り、指先を執拗に動かす。絞り出すように出す『にゃぁ』に下半身の疼きは止まらない。


「ふふ、どうする? このままもう少し続ける? イカせてはあげないけど」


 執拗に同じところを何度も何度も、刺激し、睦月の顔を快感で歪ませる。


「ぁあっ…ひど…あっあっ…んっ…あぁっもう挿れて…んっあっんっ」


 腿が震えている。震えすら愛しくて、震えた腿に口付けしていく。


「違うでしょ、睦月さん」


 押したり、やめたり、緩急を付け、更なる快感へ導くために、焦らす。


「ああっ……んっ…きさらぁ…ぁあっあっ……ん…挿れ…あぁあっ……ん…挿れて…にゃぁあっ……ん…」


 身体が大きくビクッとし、堪えるように肩を掴まれた。強い力を感じる。


 涙で潤んだ瞳と紅く染まる頬。気持ち良さを堪えながら一生懸命話す猫語に、性的欲求が抑えきれない。口でゴムを咥え開封し、取り出す。


「睦月さん、付けて?」


 指を引き抜くと、とろとろと潤滑剤が溢れ、腿の周りが濡れた。いやらしくて、すぐにでも挿れたくなる。しかし我慢。


「うん…付けるね」


 あまり付けてあげ慣れていないのか、ぎこちなく、睦月の手によって被せられていく。微笑ましい。


「ふふ、ありがと」


 お礼に頬に優しくキスをする。ちゅ。


「いくよ…はぁ…」


 甘い締め付けに息が漏れる。ゆっくり奥へ挿れる。奥まで入ると結びつきを感じた。痛みを感じさせないように少しずつ動く。

「あ…ぁっあっんっ…あっきさらぎ…あっ…だいじょぶ…あっだから…あっもっと…んっもっとにゃっ」


 猫語が話せる余裕があると。動きを早める。


「あっあっきさらぎっあっんっぁっあっ」

「はぁ……あ…なんだっけ…はぁ…睦月睦月愛してるだっけ…? 睦月さん?」


 背中に腕を回し、抱きしめる。しがみつくように抱きしめ返す睦月が愛おしい。気持ち良さの絶頂へ向け、激しく突く。


「そ…そうっぁあっぁあっ言ってぇっ」
「はぁ…睦月…睦月…愛してるよ…はぁ…」


 お互い恥ずかしさが込み上げ、頬が赤く染まった。でも気持ち的には幸せで。このまま身体も幸せで全て満たしたい。
 

「あぁあぁ~~っぁあっあっやめっあっおれもうぁああっだめむりっぁあっはぁあっやっ…きさらぎっぁああぁあ~~っ……」
「睦月さんっはぁあっ……」


 ガタガタ震える睦月の腿を優しく撫でる。睦月の顔を見つめる。薄く開いた瞼から、涙がぼろぼろ溢れている。人差し指で、そっと涙を拭う。


「大丈夫ですか?」腕の中でぐったりする睦月に声をかける。
「んーーまぁ。いつものことだし」するりと腕が私の背中から落ちる。

「少し寝る?」置き時計を見る。30分程度は寝れるだろう。
「んーん。いいや。それよりちゅーして」じぃと見つめてくる。


 大きな瞳に見つめられ、吸い寄せられるように、顔を近づけ、口付けする。幸福でいっぱいのキス。幸せ。


「起きれる?」睦月の手を引く。
「うん」一緒にベッドから降りた。


 フラフラして危ない。うーーん。あ、そうだ。


「抱っこしてあげようか!!」咄嗟の思いつき。睦月をお姫さま抱っこする。

「ちょっとぉお!!! なに?!?! やめて!!! お姫さまだっことかもういいから!!! どこいくつもり?!?!」じたばた。

「リビングですけど」真顔で答える。
「抱っこする意味とは?!?!」
「特にないですけど」そのまま抱きかかえてリビングへいく。


「何それ~~っ?!?!」ぎゅ。首の後ろに手が回された。かわいい。

「ほら、ソファだよ」ソファに睦月を下ろそうとすると、首の後ろに力が入った。


「何?」睦月に訊く。


「もう少しだけ、このままで居たい」


 睦月は頬を染め、恥ずかしそうに目線を逸らした。


「いいよ、お姫さま」


 お姫さま抱っこしたまま、ソファに腰掛けた。ねこみみをつけた私の甘えんぼのお姫さま。


 かわいくて、愛しい、睦月さん。



 目線を合わせる。首を傾け、大きな瞳で不思議そうにこちらを見つめる。




 睦月の手を握り、唇を重ねた。



 ちゅ。



 ふふ。愛してるよ。


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