如月さん、拾いましたっ!

霜月@サブタイ改稿中

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22話(5) #

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「お風呂入る前だし、衛生的にします」


 ぐちゅ。いつもより入ってくる音がいやらしく響き、頬が染まる。


「どうしたの? あ、音? 今日は鳴るもんね。もっと立ててあげようか?」


 如月は一度指を抜き、ローションの量を増やす。また指先を挿れ、音が響くように掻き動かした。


 ぐちゃ。くちゅ。


「あっ…音がっ…はっ…普通に…あっ…して…ぁっ…んっ…」


 水気のある音が部屋に鳴り響く。耳からも刺激され、頬が更に赤く染まる。動かせば動かすほど、腿周りがとろとろ濡れていく。恥ずかしい。


「いっぱい溢れちゃったね。脚、舐めてあげようか?」


 如月は膝の下に手を入れ、持ち上げた。腿に顔を近づけ、舌先で溢れた水滴をゆっくり舐めた。


「あっやめてっ…んっ……恥ず……あっ…体に悪いって…あっ……ぁっ…あっ……っん」


 ゆっくり這う舌に背中がゾワゾワする。やめて欲しいのにやめて欲しくない。


「シたくなっちゃった?」


 如月は舐めるのを止め、意地の悪い笑みを浮かべた。


「そ、それは……」


 まず脚を下ろして……。


「ふふ。でもそろそろお風呂かな?」


 如月は扉を見つめながら、持ち上げた腿に口付けしていく。


「んっ…お風呂…ぁっ…いくんでしょ……ん…」


 そこまでやるなら咥えて……。


「お風呂いこっか」


 如月に手を引かれ、体を起こす。


「この状態で行くの……?」


 下半身が!!!


「私も行くから良いでしょ」


 如月の下半身を見る。ズボンが膨れ上がっている。


「見ないで」


 如月の頬がほんのり赤く染まった。


 なんだ、如月も同じか。俺とお揃い。この状態で如月家を歩くのは少し恥ずかしいけど俺だけじゃないならいい。着替えを持ち、浴室へ向かった。


 脱衣所のカゴにバスタオルがさりげなく2枚置かれている。なんかいちゃいちゃしてたのバレてるみたいで恥ずかしくなる。如月の視線を感じ、如月を見る。


「な、なに?」


 服を脱ぐ手が止まる。


「いや……(千早と風呂入ったなんて言ったら殺される!)」
「え? なんか怪しいんだけど」なんだ?
「何もありませんよ」


 ぎゅ。抱きしめられた。怪しい。


「抱きしめときゃ誤魔化せると思ってない?」
「断じて何もない!!!(多分)」


 如月は服を脱ぎ、浴室へ入った。


「何かあるみたい」


 訝しみながら、服を脱ぎ、如月に続く。


 あ! 洗い合いっこしたい!!! 今まで一度もしてこなかった!! 今日こそはしよう!! 人の家だから勝手がわからないけど!!


「洗ってあげるよ~~」


 下心全開でバスチェアに座る如月に近づく。


「え? 結構です」


む。一度、俺に洗われてるくせに!!


「遠慮すんなって~~」


 シャワーを手に取り、お湯を頭から勢いよくかける。


「ちょっと!! 何?! 強くかけないで!!! やめて!!」


 はい、全身濡れましたぁ。


「今から頭洗いまぁす」


 シャンプーを手に取り、わしゃわしゃ洗う。楽し。


「やめて!! そんな荒く洗わないで!! 毛先が絡まるから!! 丁寧に!!」
「こう?!?!」


 優しく指先を髪に通して洗う。


「そう! 指の腹で地肌を洗って!! 優しくマッサージして!!」


 細かい!! うるさい!! 早く終わらせよ!! シャワーで泡を流し、トリートメントを付ける。


「よく染み込ませてね」


 どんだけ大切なの!! トリートメントを揉み込んで、シャワーで洗い流す。はぁ、終わった。


「はい、次俺の番~~洗って?」


 如月と椅子を交代する。

「はいはい」


 如月は睦月の頭をシャワーでしっかり、濡らした。シャンプーを手で泡立て、睦月の髪に付ける。両手で上下にかくように指の腹を使って洗っていく。


「あっ……なに……きもちいんだけどぉ……」


 なんだかリラックスする。気持ちが良いのも束の間。すぐにシャワーで泡を流された。もっとやって欲しかった。


「はい終わりーー。背中洗って~~」


 なんか早い。黙って椅子を交代する。ボディーソープを手に取り背中を洗う。


「前は? ねぇ、前も洗っていい?」
「え? やだ」くっ。
「前を洗い合うのがこれの醍醐味じゃない?」
「そう? 後で洗ってあげるね」
「え? 俺は?! あっ!!!」


 あーあーあー。自分で洗っちゃった。洗いたかったなぁ。背中流しただけじゃん。つまらん……。椅子を交代した。


 *

 
 そんな、洗ってなんかもらったら抑えられなくなる!!! ボディーソープを泡立て、睦月の背中を洗う。


 大体、頭洗うだけで『あぁっ…なにっ…あっ…きもちいんだけどっ…あっ…(※如月にはそう見えた)』って感じちゃう睦月さんはどうかしてる!!! こっちが爆発するかと思って速攻シャンプー流したわ!!!


 背中を洗い終わり、前へ移動する。どき。睦月さんの身体。泡越しにそっと胸元へ触れる。睦月の心臓がドキドキ鳴っているのが、手に伝わる。


「緊張してる?」
「……洗われたことないもん」


 ふふ。可愛い。


 先に腕と脚洗っちゃお。ごしごし。メインを最後に洗おう。足の指の隙間に指を入れ、綺麗に洗う。


「あはっ! ちょっと! くすぐったいんだけど! なにっ! やめてっ! そこまで洗わなくていいしっ!」


 足を抜こうと体をくねっている。


「洗わないとくさくなるよ」


 反対の足も洗おう。同じように足の指の隙間に指を入れる。


「ちょっとちょっとちょっと!! やめてって!! あはっ!! くすぐったいからっ!!」


 泡だらけで笑う姿が可愛くて、むらっとする。


 足は終わり。残りはメイン。じわじわやってたらのぼせそう。サッとやってベッドで美味しく頂こう!! 胸元、お腹、へそと順番に洗っていく。


「…………」
「期待してたのと違った?」


 よし。終わり。シャワーで洗い流す。


「まぁね!!!!」
「睦月さんのえっち」


 一緒に湯船に浸かってまったり。後ろから睦月を抱きしめる。


「明日にはおばぁちゃんち帰るの?」
「んーー。居ていいなら、しばらく居るけど。うちは来なくていいよ」

「友達としていくのも?」
「友達として来るなら余計こなくていいや。両親が生きてたら俺も受け入れてもらえたのかな?」


 睦月は淋しそうに笑った。


「どうでしょうね。同性愛の感じ方なんて、人それぞれで違いますし。多様性で認められやすくなっても、受け入れられない人には気持ち悪さしか感じないんじゃないかな」


 睦月を抱きしめる腕に少しだけ力を入れる。


「如月家、俺は好きだよ」
「ふふ。良かった」


 睦月の顎を持ち、自分へ向け、優しい口付けを交わした。


 ーーーーーーーーーーーー
 ーーーーーーーー
 ーーーー


 寝支度は完璧。後はベッドでいちゃいちゃするだけ。ずっと我慢させられていただけ、楽しみ。お水持っていこう。冷蔵庫から、ペットボトルを一本取り、自室へ向かう。


 部屋の中に入ると、支度を終えた睦月がベッドで寝転んでスマホをいじっていた。


「お待たせ」


 睦月の隣に寝転がる。


「う、うん」


 また緊張してる? いきなりするのはムードないよね。睦月をしばらく見つめる。


 じぃ。


「なっ…なに……?」
「好きだよ、睦月さん」


 顔を両手で挟み引き寄せる。唇を触れ合わせた。唇の柔らかみを感じながら、押し付ける。はぁ、我慢出来ない。舌先を唇の隙間から捩じ込む。


「ん……ふ……んっ……」


 口内が乾いてる。やっぱり緊張しているのかな。ペットボトルに手を伸ばす。唇を離し、少量の水を口に含む。


「如月? えっ? 水飲むの? え? え? え? ちょっとーーっん……」


 戸惑う睦月を無視して、唇を重ねる。様子を窺いながら少しずつ睦月へ水を流していく。息が合って来た。全ての水を移し切る。


「はぁっ……やるなら言ってよ……少しこぼれたぁ……んっ」


 恥ずかしかったのか、顔を赤らめ、手で隠している。可愛い。欲情する。睦月の口元に溢れた水を舌で拭う。


「キスしよ。長いやつ」


 睦月に覆い被さる。両手を掴み、頭上へ持っていき、手のひらを絡めた。


「動けないし……っん…」


 唇を重ねる。唇が少し開いてる。入れるね。ゆっくり舌先を差し込む。


「~~っ……ふ…はぁ…ん…ふ……はぁ…ふ…」


 歯の裏や口内を舌で愛撫していき、挨拶する。唇を密着させ、口の中の空間をなくすように、滑らかに舌を絡める。


「……はぁっ…如月…もっと……っん…ふ…はぁ…ん…ん……ん…んっ」


 欲情した眼差しのおねだりに体が熱くなる。唇を限りなく密着させ、情熱的に激しく絡ませる。もっともっと。このまま離れられなくなりそうなぐらい、口内で熱を分け合う。


「ん……はぁっ……ぁっ」


 クス。もう目が少し潤んでるよ。Tシャツの下に手を這わせていく。


「んーー全身を愛撫しようかな?」


 這わせていた手を止める。Tシャツとハーフパンツを脱がせ、床に落とす。


「どういうこと? 恥ずかしいんだけど……」


 早く愛でたくて、素肌に触れ、全身を撫でる。


「う~ん、ペッティング?」


 ちゅ。お腹に口付けする。


「は…あっ…?! んっ」


 へその下回りも沢山キスをする。下半身に近いところへの口付けは体が小さくビクッと反応して、可愛い。


「もういいじゃん……んっ…まだするの? ぁっ……ちょっ…」


 鎖骨もいいなぁ。指先で鎖骨をなぞりながら、首筋を舐める。耳も舐めちゃおう。口の中に唾液を含む。耳を甘噛みし、合図する。


「ーーっ!! あっーー!! やめっ」


 耳の内側を唾液で音を立てながら、ぐちゃぐちゃに舐める。耳に響く、卑猥な音に刺激され、睦月の頬は赤くなった。


「耳が弱いかと思ったけど、音に弱かったんだね」


 湿った耳元で喋り、吐息をかける。


「あっ…だめっ……」


 睦月は少し身震いしながら、手で耳元を隠した。


「ゾクゾクしたの?」


 指先で胸の突起を弾く。


「ぁあっ…やっ…ぁっ…んっ…如月っ…あっ…擦るより…あっ」


 片方の胸の突起を親指の腹で擦り、反対側の突起は円を描くように周囲を舐める。睦月の目尻が下がり始めている。


「ぁあ。擦るより、つままれた方が感じるんだっけ?」


 親指と人差し指の腹でつまんで刺激する。


「そうだよっ…あぁっ…」


 肩がビクっと反応した。少しの刺激でも敏感に反応するようになってきている。あんまり長いこといじると早くイッちゃうかな。


「もっとゾクゾクしよっか」


 睦月の両脚を横に広げる。脚を広げられ、恥ずかしそうに顔を背ける睦月を見つめながら、いつもより沢山、指先にローションをつけた。




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