47 / 259
13話(5)#初めてのえっち。感じたことのない気持ち良さ?!
しおりを挟む「え? 何してるの?」睦月のバスローブの紐を握り、ゆっくり引っ張る。
「脱がせようかなぁって」紐が解けると、睦月から降り、指先にローションを付けた。
「なんで付けるの……?」どろっとした指先を見つめる。準備万端だ。
「痛いの嫌じゃない?」
ベッドに横になり、後ろから抱きしめる。バスローブに手をかけ、肩から下ろす。浴衣も良いが、バスローブも良い。剥き出しになった肩にそっと頬を付けた。
「で、何をされたのかなぁ?」
「ーー~~っ!!」
耳を甘噛みする。音を立てながら、舌先で耳の周りをなぞっていく。睦月の顔を横目で見ると、頬を少し赤らめながら、耳の中で響く音にビクッと反応している。
「こんな風にキスされたとか?」
「違っぁあっ」
耳の後ろから首の付け根に向かって、口付けしていく。
「じゃあなんですか? やってみて?」肩に顎を乗せ、顔を覗き込む。
「それは……ちょっと……」目が泳いでいる。出来ないことらしい。
「そんな如何わしいことを?」呆れと軽蔑の眼差しで睦月を見る。
「違う! 違わない? やだ~~」
思い出したのか、恥じらっている。不愉快だ。
「ふ~~ん。特別に私でやってみても良いですよ」なんだか腹が立つ。
「それなら、いいけど……」
*
「…………っ」
少し後ろに反り、バスローブの隙間から手を入れ、盛り上がっているところに手を添える。如月を見ると、薄く目を開け、頬が染まっている。上から目線で言ってきたくせに、この攻められ弱さ。ぞくっとする。
「大したことじゃないよ? こうやって撫でられただけ」もう少しみたいし、盛っておこう。
「ーーっあ……待っ…あっ…絶対違うでしょ……ん」
添えた手をゆっくり下着の中に手を入れ、直に触る。少しずつ手を早めた。手の中で如月が感じているのが分かる。如月の方を見ると目を瞑り、頬を染め、動かすたびに肩をビクっとさせている。
「まぁ、こんな感じかな?」そっと下着から手を抜く。
「………………」しかめ面だ。
「なに~~? 気持ち良かったくせに」寝返りを打ち、如月の方を向き、頬に軽くキスをする。
「……うるさい」
なんだか可愛く思え、顔を近づけ、唇を重ねる。何回も、何回も、重ねては離す。それを繰り返していく。
さりげなく、如月に覆い被された。ちょっとぉ。
「ん~~ーーっ!!」差し込まれた舌と共に脚が軽く広がる。
「すこしずつ慣らしますね~~」どろっとした指先が目に留まる。
「……変なものは使わないで……」ふと、鞄の中身を思い出す。アレはやだ。
「変なものってなんですか~~? あ、これ?」ぎゃーーーー!!
「大丈夫、大丈夫~~。最初は指でやるって。奥まで指入れなかったけど、一度体験してるでしょ?」語尾にハートマークが見える気がする。
「そうなの? 待って、いや、やめて、まだ心の準備が……いやぁあぁあああぁああ!!!」
なんで如月こんなに楽しそうなの……!
*
「ねぇ、なんで付き合ってくれないの? 僕さぁ、都合の良いセフレみたいになりたくないんだけど」外れたブラウスのボタンをひとつずつ閉めている皐に訊く。
「私は若くないのだよ、湊。付き合ったところで、後悔するだけだ」皐は床に落ちているスカートをベッドから手を伸ばして拾う。
「……もしかして、そんな歳の差みたいな理由で僕をセフレにしてる訳?!」
怒りが込み上げ、座っている皐を押し倒す。皐は押し倒されても、表情ひとつ変えずに、神谷を見つめ、答えた。
「……そうだよ。愛情があるから、セフレで止めている。都合よく私のことを利用すればいい」
「僕のことバカにしてる?」腹が立ち、無理やり、唇を重ねる。
「ーーっ はぁ……バカにはしていない。浮ついているような男だろう? 付き合ったところで、どうせ、若い女が良くなるに決まっている」皐は嘲笑い、神谷を見つめた。
「いつもいつもいつもいつも皐のことしか見ていないし、考えていない!! 僕は自分の全てを皐に捧げるつもりでいる!! こんなにも皐のことを愛しているのが分からないのか?! 若い女が良くなる? ふざけ過ぎでしょ!!」怒りが先行し、皐のブラウスのボタンを無理やり乱暴に開ける。
「湊、ボタンが取れた。このブラウス、お気に入り」
やめてとは言わない。いつもそう。何をしても、何を言っても、嫌がらない、全て受け入れる。なのに、交際だけは拒否する。そんなにも嫌なのか? 僕のことが?
「僕はセフレは嫌だ。皐は僕へ愛があって、僕も皐へ愛があるのだから、恋人になるべきだろう?」表情の変わらない皐の目を見る。
「……恋人になってどうする? 結婚するのか? 私と。親には反対され、周りから祝福はされない。子供が産めるかも、分からなければ、お前より先に老い、死ぬ」
手を伸ばし、神谷の頬に触れた。
「あぁ、いいさ。結婚しよう。祝福も子供も要らない。先に老い、死ねばいい。でもその時は、僕も一緒に逝く」
取れかかったブラウスのボタンを丁寧に外しながら、唇に口付けをする。これでいいのだ。
「……お前、バカだろう?」皐は、ふっ、と笑みを浮かべた。
「ひどいなぁ、もう少し言葉を選んでよ」
背中に手を回し、片手でホックを外す。浮いた下着の隙間から手を入れ、胸を触る。
「あっ……」
ポーカーフェイスが崩れる瞬間だ。感情が見える気がして、もっと鳴かせたくなる。片手で膝を持ち、横に倒す。
黒く長い髪の毛が、こちらをとろんと見つめる漆黒の大きな瞳が、ブラウスから見える白い肌が、小柄で痩せた体型に似合わず肉付きの良いカラダが、全てが愛おしい。
「皐さん、やっぱりセフレと恋人は見え方が違うよ」
ブラジャーをずらし、片手で揉みながら愛撫していく。
「あっ、ぁあっ、あっ」
薄目を開け、こちらを見ている。少し目尻が下がっており、色っぽい。手を下に伸ばし、割れ目をなぞった。
「あぁ~~っ み、湊、2回もするのか?」あれ、困ってる。
「皐さんと違って、僕は若いんですよ」
下に伸ばした手を下着の中に入れる。少し濡れている。
「あっ……私が老いた女だとでも言ーーやぁっあっあっ」
老いた女なんて言ってないし。思ってないし。お仕置き。指先で掻き回す。卑猥な音が部屋の中に響く。
「~~みなと、指、奥」だいぶ濡れてきた。
「……毎回思うんだけど、皐のことオーガズムに中々、達せられないのは如月とかいうやつのせいですか?」
一度手を止め、とろりと濡れた指先を口の中へ入れ堪能する。
「……そうとも言うし、湊が下手なのかもしれない」皐はバカにしたように笑う。イラ。
「流石に下手はひどいでしょ~~皐さん!!!」指を奥に入れ、ゆっくり突いた。
「ぁあっん!!」脚が微かに震えた。
「あ、ここ? ここがいいの? 皐さん」奥に入れた指を激しく突く。
「あぁっ、いいよ、湊、あっ、あぁんっ、やぁっあっ」
体がビクつき、脚が閉まろうとするのを手で押さえ防ぐ。激しくすればするほど、指先が濡れていく。甘い喘ぎ声に誘発され、下着を脱がす。脚の間に顔を埋め、愛撫する。喘ぎ声は一層激しさを増す。
「はぁ…あっ、もう、冗談だよ、湊。愛しているよ」皐は湊のスラックスに手をかけ、薄く笑った。
ーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーー
*
「っ!! んぁあっ」
睦月さんに指を入れるのは2回目。ぐちゃ。指が少し動くとローションの音が響く。でもまだ動かさない。
「……きさ……らぎ…さん……?」上目遣いで見てくる。その瞳にそそられる。
「なに~~?」目をじーーっと見つめる。
「………………」考えてる考えてる。その様子がおかしくて、口元に笑みがこぼれる。
「……早くっ!!」
頬を赤く染めながら、目線を逸らし、睦月は言う。素直だねぇ、かわいい。
「ぁあっ ~~んっ待っあぁっ…はぁ…あっ」
指先を動かしながら、奥へ進める。動かすたびに、肩がビクッと反応する。少しずつ、奥へ、もっと奥へ。しっかり慣らす。
「あっそんな、や、っん だめっあぁっ~~っ」
目が半開きになり、口元は緩み、喘いでいる。顔を紅潮させ、時々身体をうねる。そんな姿に下半身が疼く。
「睦月さん、キスしよう?」
訊いておきながら、相手の許可を取らずに、口付けする。
「~~~~っんっ~~」
重なった唇の隙間から舌を差し込む。口内を舌先でなぞっていく。吐息をもらしながら、呼吸を合わせ、ゆっくり、ゆっくり、舌を絡める。そして指を動かしていく。
「ーーっはぁ……ぁあっあっあ んっうぅ~だめぇ~~あぁっ…そんなにっあっ…やぁったら……ぁあっ俺っ…あっ」
ギリギリのところで寸止めし、指を引く。イカせはしない。
「ちょ、もぉ~~っあっ……はぁ…いじわる~~」
頬を染め、薄く涙を浮かべている。口元は閉まりきらない。目線を上にあげ、私を求め、こちらをみてくる。普段は見せない、乱れた顔に、とてつもなく、欲情する。体の中に熱がこもり始める。
「ぁあっ…はぁ……後ろだけじゃなくて……前もぉ……」
触りたくて堪らないのだろう。気持ち良さでうつろな目になっている。
「……ふふ、しないよ~~我慢して」バスローブを広げ、胸元を撫でる。舐めちゃおうかな。
「っ!! ん~~っっはぁ……ぁあっ…ちょ、えっ、あぁっ」
舌先で刺激すると顔を赤く染め、逸らされた。ここも弱いと。指でつまんで遊びながら、感じて赤くなる睦月の顔を楽しむ。ついでに疎かになっていた指を動かす。
「はぁ……あっ だめっぁあっあっ はぁ…あぁっもぉ…あぁあっんっ~~んっん~~んっ」
はぁ、涙で瞳が潤んで、すごく可愛い。可愛さのあまり、喘ぐ口に唇を重ね、塞ぐ。唇の向こうで籠った声で鳴く睦月に性欲をくすぐられる。
そろそろフィナーレに向けて、もう少しだけ、快感を味わい自分の気持ちを昂めたい。
「ねぇねぇ、睦月さん。私にも何かやってくださいよ?」唇を離し、手を止め、睦月を見つめる。
「…っんはぁ…はぁ…はぁ……ぇっ?」
入れている指を優しく抜く。どろどろした手で、睦月の顔に触れ、少し擦りつけてから、手を離す。欲情に燃えた瞳で見つめてくる顔に液体が垂れ広がる。その淫靡な姿に身が震えた。
10
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説
大嫌いな歯科医は変態ドS眼鏡!
霧内杳/眼鏡のさきっぽ
恋愛
……歯が痛い。
でも、歯医者は嫌いで痛み止めを飲んで我慢してた。
けれど虫歯は歯医者に行かなきゃ治らない。
同僚の勧めで痛みの少ない治療をすると評判の歯科医に行ったけれど……。
そこにいたのは変態ドS眼鏡の歯科医だった!?
塾の先生を舐めてはいけません(性的な意味で)
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
個別指導塾で講師のアルバイトを始めたが、妙にスキンシップ多めで懐いてくる生徒がいた。
そしてやがてその生徒の行為はエスカレートし、ついに一線を超えてくる――。
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。
【連載再開】絶対支配×快楽耐性ゼロすぎる受けの短編集
あかさたな!
BL
※全話おとな向けな内容です。
こちらの短編集は
絶対支配な攻めが、
快楽耐性ゼロな受けと楽しい一晩を過ごす
1話完結のハッピーエンドなお話の詰め合わせです。
不定期更新ですが、
1話ごと読切なので、サクッと楽しめるように作っていくつもりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
書きかけの長編が止まってますが、
短編集から久々に、肩慣らししていく予定です。
よろしくお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる