6 / 27
ルカとチカととおる
6.掃除機
しおりを挟むとおるは、時々ものすごい爆音を奏でる凶器を持って、あたちを追いかけてくるの。
それはそれは、いつもの優しいとおるじゃないわ。
あたち、泣きそう。
こわいの。
とおるなんて、だいっきらい!
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
あたちはいつものように、ベストポジションでおねんねしてたの。
そしたら、とおるはお口に布をつけて、腕まくりして、奥のお部屋に入って行ったの。
とおるがあのお部屋に行くということは、あれをもってくるのだろう。
あれはものすごい大きな音で、「ブォーーーーーーーーン」っていいながら動き回るの。
あたちはそんな音の中、寝れるわけないから、隅の方で小さく丸まってたら、だんだんとおるとあれが近づいてくるの。
イヤイヤ!!
やめてっっっっっ!!
とおるは全然止めてくれないし、ボスは全然平気そうで、おかまいなしに寝てるわ。
よくこの状況で呑気に寝てられるわね。
あたちは別の場所に避難して、平穏を取り戻したけれど、それも長くは続かない。
また、とおるとあれが近づいてくる。
あたちの逃げるところ逃げるところ、何で追いかけて来るのよ!!
何度目かの避難所に行って、あれは止まるの。
さっきまでの大きな音を立ててたのに、いまはシーンとしてるわ。
とおるは奥のお部屋にあれを置きにいって、お口の布を取ると、いつもの優しいとおるに戻るの。
定期的に訪れる、この悪魔の時間は何なのかしら。
どうにかならないの?
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
2
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる