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第1部
#16 魔法少女グリエ、参上!!
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辺りはすっかり日も暮れ、目の前には光が溢れるお城。
更に近くには、変な鎧を着た奴らが二人。あたしがフェーン・ブリッジを渡るのを通せんぼしている。
『この先は、今夜の舞踏会に招かれた者のみが立ち入ることを許されている』
『我々にそれを証明せよ』
「そーんなケチなこと言わないで通してよ。あたしのこの美少女顔に免じてさっ」
両手を顔の前で合わせて、暗くてほとんど見えない鎧野郎に上目遣い。これで通してもらえたら最高なんだけど。
『それはできない』
「……はあ。そう言うと思ったよ。じゃあ仕方ないね」
ため息をついて呆れてみせる。鎧野郎達は振り返るあたしを見て、構えた槍を下ろしている。
油断したな鎧野郎ども。
「強行突破させてもらうよ!!」
まずは高く飛んで片方の肩に乗っかる。それから足で羽交い締めにしてヘッドロックをかます。
『大人しく立ち去れ、この小娘が!!』
もう一方の鎧がこっちに迫ってきている。くるりと一回転して、槍の上に見事着地。それから、槍の先端にチップの代わりを添えて橋へと飛んだ。
『なんだこれは!?』
『う、うわあ!! 煙を出しているぞ!!』
「あーそれ、吸っちゃうとおねむの時間がやって来て、暫く起きれないよーん」
紫色の怪しい煙がもくもくと泡立ち、鎧野郎どもを包み込む。
「……ってあれ、もうぱたんキュー? ……前菜より美味しくなかったなー」
無残にもだらしのない姿勢で眠りについてしまった鎧野郎達はさておき。
「あたしのお姫様が待ってるの! 早くしないと舞踏会が始まっちゃうー!」
着なれないミニスカートの中はスースーして、気分があまりよろしくない。
──それから。
「もっとキャラ設定考えてくればよかったぁ……」
更に近くには、変な鎧を着た奴らが二人。あたしがフェーン・ブリッジを渡るのを通せんぼしている。
『この先は、今夜の舞踏会に招かれた者のみが立ち入ることを許されている』
『我々にそれを証明せよ』
「そーんなケチなこと言わないで通してよ。あたしのこの美少女顔に免じてさっ」
両手を顔の前で合わせて、暗くてほとんど見えない鎧野郎に上目遣い。これで通してもらえたら最高なんだけど。
『それはできない』
「……はあ。そう言うと思ったよ。じゃあ仕方ないね」
ため息をついて呆れてみせる。鎧野郎達は振り返るあたしを見て、構えた槍を下ろしている。
油断したな鎧野郎ども。
「強行突破させてもらうよ!!」
まずは高く飛んで片方の肩に乗っかる。それから足で羽交い締めにしてヘッドロックをかます。
『大人しく立ち去れ、この小娘が!!』
もう一方の鎧がこっちに迫ってきている。くるりと一回転して、槍の上に見事着地。それから、槍の先端にチップの代わりを添えて橋へと飛んだ。
『なんだこれは!?』
『う、うわあ!! 煙を出しているぞ!!』
「あーそれ、吸っちゃうとおねむの時間がやって来て、暫く起きれないよーん」
紫色の怪しい煙がもくもくと泡立ち、鎧野郎どもを包み込む。
「……ってあれ、もうぱたんキュー? ……前菜より美味しくなかったなー」
無残にもだらしのない姿勢で眠りについてしまった鎧野郎達はさておき。
「あたしのお姫様が待ってるの! 早くしないと舞踏会が始まっちゃうー!」
着なれないミニスカートの中はスースーして、気分があまりよろしくない。
──それから。
「もっとキャラ設定考えてくればよかったぁ……」
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