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日常編 ブラックミルズの拡大
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領主の館の新築や冒険者たちの簡易宿泊所の建設も始まり街には木槌の音や、建物の建材を運ぶ荷車が行き交い、ブラックミルズは活況に沸いている。
その活況を見た利に聡い商人たちが近隣から集まってきており、新たに商店街に店を構える者も出てきて、山あいのダンジョン都市であるブラックミルズは街の領域を広げようとしていた。
ながらくブラックミルズで暮らしてきた俺としても、街が大きくなるのを見ていると、嬉しくなっていた。
「人が一気に増えておる。この一ヵ月で数百人はこのブラックミルズに移り住んできたぞ。それに応じて喧嘩も増えてきた。冒険者ギルドの治安維持部隊も頑張ってるが、人手が足りん」
冒険者ギルドの二階にある執務室から街の様子を見ていたら、背後からジェイミーが声をかけてきていた。
治安部門の担当者として、冒険者ギルドに再雇用していたジェイミーと治安部門の職員たちだけでは手が足らなくなってきてると報告してきていた。
一応、手が足りない時は冒険者たちにも治安維持の依頼を出して手伝ってもらっているが、根本的に人手が足りてない状況が続いているらしい。
「何人くらい足りない?」
「最低五〇人」
「五〇人か……。あてはあるのか?」
「治安維持の依頼を積極的にこなしてくれていたパーティーのメンバーたちに声はかけてある」
ジェイミーは抜かりなく、治安部門の増員候補を見繕ってきていた。
この辺はジェイミーの人柄なのだろうが、いかつい顔のわりに人から好かれることも多い男なのだ。
「声をかけたら奴らにはなんと言ってある?」
「うちに就職したら、面倒は見てやると言ってあるが」
となると、治安部門の職員と同じく月給三〇万ウェルか。
月一五〇〇万ウェルの出費は冒険者ギルド単体だとちょっと苦しいかもしれん。
が、治安が低下すれば、いつまた闇市や犯罪者集団が発生するか分からないので、アルマに相談して増員を認めてもらうことにしよう。
そう決めた俺はジェイミーにアルマを呼んでもらうことにした。
「アルマも含めて話し合いたい。額が額だからな。俺の一存じゃ決められん」
「グレイズが『やる』と言えば、誰も逆らわんとは思うがな。まぁ、いい。アルマも呼んでくる」
そう言ってジェイミーが階下のアルマを呼びに行った。
色んな役を兼務している俺はブラックミルズ一の権力者と言っても過言ではない。
そのため、俺がやりたいと申し出れば何でも自由にやれる立場であるが、それを良しとして自制なく行えば、やがて俺は自儘に流れ人々に悪を為す存在になりかねない気がしていた。
それこそ、ダンジョン主のように力を暴走させた者の末路のように醜い存在に成り果てるかもという危機感もある。
「お呼びだそうで、アルマ入ります」
呼びに行ったジェイミーに伴われて、アルマが執務室に入ってきた。
新人の頃の頼りなさは消え去り、今では冒険者ギルドを切り盛りするいっぱしの女ギルドマスターの風格を漂わせ始めている。
このまま、冒険者ギルドが軌道に乗れば、犯罪者として禊を終えたアルマにギルドマスターの地位を委譲する日も来るはずだ。
「おお、アルマ。実は相談事があってな。ジェイミーから聞いたか?」
「はい、大体のお話しは聞いていますよ。治安部門の五〇名増員ですね。やりくりはちょっと大変かもしれませんが、ブラックミルズの治安向上を考えれば早急に手を打つべき案件だと思います」
アルマも闇市や犯罪者集団がブラックミルズに巣食っていた時代に逆戻りさせるつもりはないようである。
街の治安維持業務も領主から委託されているため、冒険者ギルドとしても採算はなくともやらねばならぬ業務であったのだ。
「メラニアの方から貰っている俺の相談役としての給金も補填する。なんとしても、治安の悪化だけは避けたい」
「承知しております。グレイズさんがいっぱいダンジョンに潜ってレアドロップを拾ってきてくれるのを期待しておきます。……というのは冗談ですが」
「まぁ、そうは言ってもな。もう少し深いところに潜って、素材を収集してくるつもりではあるんで、多少は期待しておいてくれ」
アルマも冒険者ギルドの台所事情をなんとかやりくりして、人件費を捻出してくれるとのことなので、俺も一つアルマの手助けをするため冒険者として頑張らねばならぬ。
「じゃあ、深層階のエンシェントドラゴンの鱗が欲しいですねー。どうですか、アレ一枚で一〇〇〇万ウェルになりますし」
はい、無茶振りキマシター。
深層階は無理。
しかも、エンシェントドラゴンは俺が到達した最高階層に徘徊する魔物だ。
おいそれと簡単に到達して倒せる魔物じゃない。
「あー、それは無理。ゴブリンキングの血結晶で手を打ってくれないか」
エンシェントドラゴン討伐は無理だが、ゴブリンキングの討伐は今のメンバーたちなら無理ではないので、Bランクを目指しつつ第一九階層を目指そうと思う。
「ゴブリンキングの血結晶!? いいですよ。それで、期待してお待ちしてます。オークションにかければ数千万ウェルになる品物ですからっ!」
ゴブリンキングの血結晶と聞いて、アルマの眼が光り輝いている。
アルマもまたメリーの影響を受けているようだ。
「すまんな。グレイズ、治安部門の拡充のためにもゴブリンキングの血結晶を頼むぞ」
軽い気持ちで言ったのだが、どうやら本気で頑張らねばならなくなったようだ。
「なるべく、ダンジョンに潜る日を増やすんで、あまり期待せずに待っていて欲しい」
「大丈夫です。すぐに中層階で欲しいレアドロップリストをお作りしてあります」
アルマは抜け目なく、俺がレアドロップを落とすことを知っているので、ダンジョンに潜った時に欲しい物リストを作成済みであったようだ。
明日からはBランクを目指し、キマイラ退治をしつつ、アルマのリストにある素材集めをすることにしよう。
その活況を見た利に聡い商人たちが近隣から集まってきており、新たに商店街に店を構える者も出てきて、山あいのダンジョン都市であるブラックミルズは街の領域を広げようとしていた。
ながらくブラックミルズで暮らしてきた俺としても、街が大きくなるのを見ていると、嬉しくなっていた。
「人が一気に増えておる。この一ヵ月で数百人はこのブラックミルズに移り住んできたぞ。それに応じて喧嘩も増えてきた。冒険者ギルドの治安維持部隊も頑張ってるが、人手が足りん」
冒険者ギルドの二階にある執務室から街の様子を見ていたら、背後からジェイミーが声をかけてきていた。
治安部門の担当者として、冒険者ギルドに再雇用していたジェイミーと治安部門の職員たちだけでは手が足らなくなってきてると報告してきていた。
一応、手が足りない時は冒険者たちにも治安維持の依頼を出して手伝ってもらっているが、根本的に人手が足りてない状況が続いているらしい。
「何人くらい足りない?」
「最低五〇人」
「五〇人か……。あてはあるのか?」
「治安維持の依頼を積極的にこなしてくれていたパーティーのメンバーたちに声はかけてある」
ジェイミーは抜かりなく、治安部門の増員候補を見繕ってきていた。
この辺はジェイミーの人柄なのだろうが、いかつい顔のわりに人から好かれることも多い男なのだ。
「声をかけたら奴らにはなんと言ってある?」
「うちに就職したら、面倒は見てやると言ってあるが」
となると、治安部門の職員と同じく月給三〇万ウェルか。
月一五〇〇万ウェルの出費は冒険者ギルド単体だとちょっと苦しいかもしれん。
が、治安が低下すれば、いつまた闇市や犯罪者集団が発生するか分からないので、アルマに相談して増員を認めてもらうことにしよう。
そう決めた俺はジェイミーにアルマを呼んでもらうことにした。
「アルマも含めて話し合いたい。額が額だからな。俺の一存じゃ決められん」
「グレイズが『やる』と言えば、誰も逆らわんとは思うがな。まぁ、いい。アルマも呼んでくる」
そう言ってジェイミーが階下のアルマを呼びに行った。
色んな役を兼務している俺はブラックミルズ一の権力者と言っても過言ではない。
そのため、俺がやりたいと申し出れば何でも自由にやれる立場であるが、それを良しとして自制なく行えば、やがて俺は自儘に流れ人々に悪を為す存在になりかねない気がしていた。
それこそ、ダンジョン主のように力を暴走させた者の末路のように醜い存在に成り果てるかもという危機感もある。
「お呼びだそうで、アルマ入ります」
呼びに行ったジェイミーに伴われて、アルマが執務室に入ってきた。
新人の頃の頼りなさは消え去り、今では冒険者ギルドを切り盛りするいっぱしの女ギルドマスターの風格を漂わせ始めている。
このまま、冒険者ギルドが軌道に乗れば、犯罪者として禊を終えたアルマにギルドマスターの地位を委譲する日も来るはずだ。
「おお、アルマ。実は相談事があってな。ジェイミーから聞いたか?」
「はい、大体のお話しは聞いていますよ。治安部門の五〇名増員ですね。やりくりはちょっと大変かもしれませんが、ブラックミルズの治安向上を考えれば早急に手を打つべき案件だと思います」
アルマも闇市や犯罪者集団がブラックミルズに巣食っていた時代に逆戻りさせるつもりはないようである。
街の治安維持業務も領主から委託されているため、冒険者ギルドとしても採算はなくともやらねばならぬ業務であったのだ。
「メラニアの方から貰っている俺の相談役としての給金も補填する。なんとしても、治安の悪化だけは避けたい」
「承知しております。グレイズさんがいっぱいダンジョンに潜ってレアドロップを拾ってきてくれるのを期待しておきます。……というのは冗談ですが」
「まぁ、そうは言ってもな。もう少し深いところに潜って、素材を収集してくるつもりではあるんで、多少は期待しておいてくれ」
アルマも冒険者ギルドの台所事情をなんとかやりくりして、人件費を捻出してくれるとのことなので、俺も一つアルマの手助けをするため冒険者として頑張らねばならぬ。
「じゃあ、深層階のエンシェントドラゴンの鱗が欲しいですねー。どうですか、アレ一枚で一〇〇〇万ウェルになりますし」
はい、無茶振りキマシター。
深層階は無理。
しかも、エンシェントドラゴンは俺が到達した最高階層に徘徊する魔物だ。
おいそれと簡単に到達して倒せる魔物じゃない。
「あー、それは無理。ゴブリンキングの血結晶で手を打ってくれないか」
エンシェントドラゴン討伐は無理だが、ゴブリンキングの討伐は今のメンバーたちなら無理ではないので、Bランクを目指しつつ第一九階層を目指そうと思う。
「ゴブリンキングの血結晶!? いいですよ。それで、期待してお待ちしてます。オークションにかければ数千万ウェルになる品物ですからっ!」
ゴブリンキングの血結晶と聞いて、アルマの眼が光り輝いている。
アルマもまたメリーの影響を受けているようだ。
「すまんな。グレイズ、治安部門の拡充のためにもゴブリンキングの血結晶を頼むぞ」
軽い気持ちで言ったのだが、どうやら本気で頑張らねばならなくなったようだ。
「なるべく、ダンジョンに潜る日を増やすんで、あまり期待せずに待っていて欲しい」
「大丈夫です。すぐに中層階で欲しいレアドロップリストをお作りしてあります」
アルマは抜け目なく、俺がレアドロップを落とすことを知っているので、ダンジョンに潜った時に欲しい物リストを作成済みであったようだ。
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