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日常編
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弾劾裁判開催からあっという間に一週間が過ぎ去っていた。
ファルブラウ王国の根幹までを揺るがす事件にまで発展した冒険者ギルドマスターアルガドの更迭により、ブラックミルズの街の体制も大いに変化していたのだ。
まず、王の実姉であるメラニアが養子であったヴィーハイブ家から独立した爵位を与えられ、ブラックミルズを含むロザーヌ地方を領有し、王位継承権を有するブラックミルズ公爵家としてジェネシスより任じられていた。
ブラックミルズ公爵家の領地はジェネシスが派遣した王家の代官が各領地をおさめることとなっており、ブラックミルズは冒険者ギルドマスターとなった俺に対し、代官としての業務も加えられることになっている。
代官といっても、元々ブラックミルズの冒険者ギルドマスター職は、オーナーであったクレストン家の代官職も兼ねていたので、役割が変わったというわけでもないのだ。
つまり、冒険者ギルドは今まで通りの営業を行うだけである。
なので、ギルマス代行にアルマを指名し、治安維持統括者にジェイミー、情報収集統括者にヨシュアを指名してお任せすることにした。
アルマは代行職を務めた経験もあり、アルガドの犯罪に加担したとはいえ、冒険者たちからの支持は強く俺自身も最適任者であるとみなしてメラニアの許可を取った。
一方、元ギルドマスターだったジェイミーはブラックミルズの住民に顔が利くため、うちの倉庫番から治安維持の統括者として再採用し、ヨシュアを含めた新設の冒険者ギルド警備部として治安維持に従事してもらっている。
表はジェイミーがにらみをきかせ、裏はヨシュアが情報収集するという役割分担でブラックミルズの治安を守ってもらう。
ちなみにヨシュアの一族であるモーラッド一族は、徐々にブラックミルズに引っ越してくるらしく、王都近郊の隠れ村はサイアスとマリアンたちを監視する者たちが拠点として使うそうだ。
暗殺家業の足を洗い、俺のもとで真面目な仕事がしたいと申し出た者が多数いたらしく、新設の警備部で情報収集係として採用していた。
そんなこんなでバッタバッタの一週間が経ち、今日は延期に延期を重ねていた俺主催のダンジョン生還祝いの祝勝会を開催する日になっていたのだ。
そして、今。商店街の行きつけの酒場は俺が貸し切って、ともに深層階から脱出を果たした冒険者たちが一堂に会して酒を喰らっている。
その中でもひときわ泥酔した若い冒険者が俺に絡んできていた。
「グレイズさん、マジでオレは~弟子になるっすからねー。王様なんてのは、いつでもできるんっすよっ! マジでっ! でも、冒険者ってのは今しかできないっすっ! オレはグレイズさんと一緒に潜った探索が楽しすぎて病みつきになっちまいましたからね。ちゃんと責任取って下さいよっ!」
その若い冒険者は、この国の王様であるジェネシスその人であった。
どうやら、身分を偽るための若い駆け出しの冒険者っていう設定が気に入っているらしく、弾劾裁判の時のような威厳を感じさせる言葉遣いを改めていた。
「お前なー。一国の王様が冒険者をやるなんて許されるわけがないだろうが。飲み過ぎだ。飲み過ぎ」
「いや、もうサイアスの野郎に『国はしっかり見とけ、オレは三年間は冒険者として一から修業すっから』って手紙送ってあるんで、全然問題なしっすっ! あいつのいいところは貴族の争いを内戦レベルにまで持ち込ませないところなんでね。しっかりと扱き使って、クレストン家を解体させつつ、国の面倒もみさせますから。大丈夫、マリアンの奴をチクリ魔として送り込んでいるんで悪さしようとしたら即死刑が執行っす」
ジェネシスが酒杯に注がれていたワインをグビリと飲み干しながら、とんでもないことを言っていた。
確かに今まで傀儡としての王様で仕事をしてなかったとはいえ、三年も王が不在であっていいわけがない。
しかも、不在時の代行者に今回問題を起こしたサイアスを当てるなど、ジェネシスの発想が突飛すぎて俺には追い付いていけなかったのだ。
「ジェネシス……。お前……」
「大丈夫っす。オレが王様を追放されたら、グレイズさんが拾ってくれるんでしょ? ほら、グレイズさんのパーティーの『追放者』にさ。追放された人が集まり偉業を為すって痺れるほどカッコいいっすよね」
「馬鹿野郎。王様を追放されたなんて笑える冗談でもないぞ」
「大丈夫っす。うちの国は王は君臨すれども統治せずを貫いているんで、統治は臣下のお仕事っすよ。そうそう、グレイズさんもちゃんと仕事してくださいっすね。おっと、酒が空っす。弟子のオレが師匠にお酌しますから、ちょっと待っててくださいよ」
ジェネシスが俺の酒杯が空と見るや近くのテーブルに酒を取りにいった。
「グレイズ様、申し訳ありません。陛下には何度かお諫めしたのですが……。どうにも決意が固いようで……。わたくしも困っております」
ジェネシスと入れ替わるように隣にきたのは、大貴族ブラックミルズ公爵家当主として華美なドレスに身を包んだメラニアであった。
本人は質素な服でいいと申し出ていたらしいが、商店街の連中が『ご領主様がみすぼらしい服なのは商店街の恥』と奮起したらしく、大貴族の令嬢が着るような派手なドレスを纏って、参加者にお酌をして回っていた。
「まぁ、ジェネシスも今回の事件で色々と考えることがあったんだろうけどな。それにしても冒険者稼業に足を踏み入れたいとは……。サイアスの奴が心臓麻痺を起こすんじゃないだろうか」
「宰相閣下もさぞご心痛でしょうね。冒険者稼業をした王様は建国王しか居ませんですから……」
メラニアはアルガドやマリアンを使って自分を追い込みかけたサイアスの心配を本気でしていた。
彼女は本当に純真で優しい性格の女性であるようだ。
大貴族ブラックミルズ家の当主となっても、邸宅を構えずに俺の一軒家に居を移して、メンバーたちと共同生活を行ってもいる。
普通、大貴族の当主が平民の家の掃除などしないのだが、メラニアは朝から忙しそうにご飯の支度や洗濯などのメイドの如くてきぱきと仕事をしていた。
そんな真面目なメラニアをメンバーたちは至って普通に受け入れているのだ。
「というか、メラニアもうちの『追放者』に入って冒険者になるって言った影響もあると思うぞ」
「それは、わたくしも皆さんと一緒に潜りたいなと思いましたので……。それにわたくしには『召喚術をコントロールするための修行』という名目もありますから」
ジェネシスの冒険者志望の大半の動機は、実姉であるメラニアがうちに入って『召喚術士』としての腕を磨き、現状として制御不能な『召喚術』を多少なりともコントロールできるようになり、不意に地上へ魔物を呼び出さないようにしたいと申し出ていたからだと思う。
「姉上っ! グレイズさんに頼んでもオレの決意は変わりませんからねっ! 俺は『戦士』として一門の冒険者になるんっすよ」
酒を手にして戻ってきたジェネシスがメラニアの姿を見つけて叫んでいた。
「まぁ、そう言うな。メラニアもお前のことを心配してだなぁ。それに俺もなんやかんやで心配ではある」
『グレイズさんも心配性ですね。ジェネシス君もご先祖様は神様になった血筋ですし、それに残滓とはいえ神器をもってますからね。鍛え方次第で一門の人物にはなれますよ』
ジェネシスに再考するようにと言いだそうとすると、ハクが話しかけてきていた。
話しかけた当のハクは俺の足元で毛繕いをしてリラックスしている。
「ハク様、そのような話を陛下にしてはいけませんよ。絶対に勘違いなされますので」
メラニアもすでにハクの声が聞こえるため、足元のハクに対して自重をするようにと話しかけていた。
「グレイズさんも駆け出しの冒険者を放っておくことはしないから大丈夫よ。大丈夫。さぁ、メラニアも手伝ってみんなが待っているから。ささ、こっちね」
「あ、メリー様。ですが、陛下が冒険者などと」
冒険者たちに給仕をして回っていたメリーが、俺たちを見つけて駆け寄ってきていたが、メラニアを連れて行ってしまった。
ジェネシスを止めるための最後の切り札を取り上げられてしまったので、俺は説得を諦めることにした。
彼自身も三年という期限を区切っての冒険者稼業だと言っており、庶民のための王となるための修行期間と割り切ってわがままに付き合ってやる気になった。
「ふぅ、仕方ねぇな。うちの探索には加えてやるけども、国王とはいえ探索中はリーダーの指示に従うようにしてくれよ」
「いやったぁあああっ!! マジ感謝っ!! グレイズさん、あざっすっ!! 今日からは国王ジェネシス・ファルブラウじゃなくて、一介の冒険者ジェネシスになるんでよろしくっす」
冷徹さを見せた王の時の態度と真逆な人懐っこい笑顔を浮かべて喜ぶジェネシスは、一体どちらが本物なのだろうかとも思ったが、まだ若いため両面合わせてジェネシスという人物が出来上がっていくのかもしれないと感じていた。
「ささ、じゃあ。これは祝い酒ですからっ! グレイズさん、グッと飲んで下さい。グッと」
ジェネシスは手にしていた酒瓶からワインを俺の酒杯に注ぐ。
「おう。俺の驕りだから飲まねえのは勿体ないな」
俺はその酒をグッと飲み干していった。
ファルブラウ王国の根幹までを揺るがす事件にまで発展した冒険者ギルドマスターアルガドの更迭により、ブラックミルズの街の体制も大いに変化していたのだ。
まず、王の実姉であるメラニアが養子であったヴィーハイブ家から独立した爵位を与えられ、ブラックミルズを含むロザーヌ地方を領有し、王位継承権を有するブラックミルズ公爵家としてジェネシスより任じられていた。
ブラックミルズ公爵家の領地はジェネシスが派遣した王家の代官が各領地をおさめることとなっており、ブラックミルズは冒険者ギルドマスターとなった俺に対し、代官としての業務も加えられることになっている。
代官といっても、元々ブラックミルズの冒険者ギルドマスター職は、オーナーであったクレストン家の代官職も兼ねていたので、役割が変わったというわけでもないのだ。
つまり、冒険者ギルドは今まで通りの営業を行うだけである。
なので、ギルマス代行にアルマを指名し、治安維持統括者にジェイミー、情報収集統括者にヨシュアを指名してお任せすることにした。
アルマは代行職を務めた経験もあり、アルガドの犯罪に加担したとはいえ、冒険者たちからの支持は強く俺自身も最適任者であるとみなしてメラニアの許可を取った。
一方、元ギルドマスターだったジェイミーはブラックミルズの住民に顔が利くため、うちの倉庫番から治安維持の統括者として再採用し、ヨシュアを含めた新設の冒険者ギルド警備部として治安維持に従事してもらっている。
表はジェイミーがにらみをきかせ、裏はヨシュアが情報収集するという役割分担でブラックミルズの治安を守ってもらう。
ちなみにヨシュアの一族であるモーラッド一族は、徐々にブラックミルズに引っ越してくるらしく、王都近郊の隠れ村はサイアスとマリアンたちを監視する者たちが拠点として使うそうだ。
暗殺家業の足を洗い、俺のもとで真面目な仕事がしたいと申し出た者が多数いたらしく、新設の警備部で情報収集係として採用していた。
そんなこんなでバッタバッタの一週間が経ち、今日は延期に延期を重ねていた俺主催のダンジョン生還祝いの祝勝会を開催する日になっていたのだ。
そして、今。商店街の行きつけの酒場は俺が貸し切って、ともに深層階から脱出を果たした冒険者たちが一堂に会して酒を喰らっている。
その中でもひときわ泥酔した若い冒険者が俺に絡んできていた。
「グレイズさん、マジでオレは~弟子になるっすからねー。王様なんてのは、いつでもできるんっすよっ! マジでっ! でも、冒険者ってのは今しかできないっすっ! オレはグレイズさんと一緒に潜った探索が楽しすぎて病みつきになっちまいましたからね。ちゃんと責任取って下さいよっ!」
その若い冒険者は、この国の王様であるジェネシスその人であった。
どうやら、身分を偽るための若い駆け出しの冒険者っていう設定が気に入っているらしく、弾劾裁判の時のような威厳を感じさせる言葉遣いを改めていた。
「お前なー。一国の王様が冒険者をやるなんて許されるわけがないだろうが。飲み過ぎだ。飲み過ぎ」
「いや、もうサイアスの野郎に『国はしっかり見とけ、オレは三年間は冒険者として一から修業すっから』って手紙送ってあるんで、全然問題なしっすっ! あいつのいいところは貴族の争いを内戦レベルにまで持ち込ませないところなんでね。しっかりと扱き使って、クレストン家を解体させつつ、国の面倒もみさせますから。大丈夫、マリアンの奴をチクリ魔として送り込んでいるんで悪さしようとしたら即死刑が執行っす」
ジェネシスが酒杯に注がれていたワインをグビリと飲み干しながら、とんでもないことを言っていた。
確かに今まで傀儡としての王様で仕事をしてなかったとはいえ、三年も王が不在であっていいわけがない。
しかも、不在時の代行者に今回問題を起こしたサイアスを当てるなど、ジェネシスの発想が突飛すぎて俺には追い付いていけなかったのだ。
「ジェネシス……。お前……」
「大丈夫っす。オレが王様を追放されたら、グレイズさんが拾ってくれるんでしょ? ほら、グレイズさんのパーティーの『追放者』にさ。追放された人が集まり偉業を為すって痺れるほどカッコいいっすよね」
「馬鹿野郎。王様を追放されたなんて笑える冗談でもないぞ」
「大丈夫っす。うちの国は王は君臨すれども統治せずを貫いているんで、統治は臣下のお仕事っすよ。そうそう、グレイズさんもちゃんと仕事してくださいっすね。おっと、酒が空っす。弟子のオレが師匠にお酌しますから、ちょっと待っててくださいよ」
ジェネシスが俺の酒杯が空と見るや近くのテーブルに酒を取りにいった。
「グレイズ様、申し訳ありません。陛下には何度かお諫めしたのですが……。どうにも決意が固いようで……。わたくしも困っております」
ジェネシスと入れ替わるように隣にきたのは、大貴族ブラックミルズ公爵家当主として華美なドレスに身を包んだメラニアであった。
本人は質素な服でいいと申し出ていたらしいが、商店街の連中が『ご領主様がみすぼらしい服なのは商店街の恥』と奮起したらしく、大貴族の令嬢が着るような派手なドレスを纏って、参加者にお酌をして回っていた。
「まぁ、ジェネシスも今回の事件で色々と考えることがあったんだろうけどな。それにしても冒険者稼業に足を踏み入れたいとは……。サイアスの奴が心臓麻痺を起こすんじゃないだろうか」
「宰相閣下もさぞご心痛でしょうね。冒険者稼業をした王様は建国王しか居ませんですから……」
メラニアはアルガドやマリアンを使って自分を追い込みかけたサイアスの心配を本気でしていた。
彼女は本当に純真で優しい性格の女性であるようだ。
大貴族ブラックミルズ家の当主となっても、邸宅を構えずに俺の一軒家に居を移して、メンバーたちと共同生活を行ってもいる。
普通、大貴族の当主が平民の家の掃除などしないのだが、メラニアは朝から忙しそうにご飯の支度や洗濯などのメイドの如くてきぱきと仕事をしていた。
そんな真面目なメラニアをメンバーたちは至って普通に受け入れているのだ。
「というか、メラニアもうちの『追放者』に入って冒険者になるって言った影響もあると思うぞ」
「それは、わたくしも皆さんと一緒に潜りたいなと思いましたので……。それにわたくしには『召喚術をコントロールするための修行』という名目もありますから」
ジェネシスの冒険者志望の大半の動機は、実姉であるメラニアがうちに入って『召喚術士』としての腕を磨き、現状として制御不能な『召喚術』を多少なりともコントロールできるようになり、不意に地上へ魔物を呼び出さないようにしたいと申し出ていたからだと思う。
「姉上っ! グレイズさんに頼んでもオレの決意は変わりませんからねっ! 俺は『戦士』として一門の冒険者になるんっすよ」
酒を手にして戻ってきたジェネシスがメラニアの姿を見つけて叫んでいた。
「まぁ、そう言うな。メラニアもお前のことを心配してだなぁ。それに俺もなんやかんやで心配ではある」
『グレイズさんも心配性ですね。ジェネシス君もご先祖様は神様になった血筋ですし、それに残滓とはいえ神器をもってますからね。鍛え方次第で一門の人物にはなれますよ』
ジェネシスに再考するようにと言いだそうとすると、ハクが話しかけてきていた。
話しかけた当のハクは俺の足元で毛繕いをしてリラックスしている。
「ハク様、そのような話を陛下にしてはいけませんよ。絶対に勘違いなされますので」
メラニアもすでにハクの声が聞こえるため、足元のハクに対して自重をするようにと話しかけていた。
「グレイズさんも駆け出しの冒険者を放っておくことはしないから大丈夫よ。大丈夫。さぁ、メラニアも手伝ってみんなが待っているから。ささ、こっちね」
「あ、メリー様。ですが、陛下が冒険者などと」
冒険者たちに給仕をして回っていたメリーが、俺たちを見つけて駆け寄ってきていたが、メラニアを連れて行ってしまった。
ジェネシスを止めるための最後の切り札を取り上げられてしまったので、俺は説得を諦めることにした。
彼自身も三年という期限を区切っての冒険者稼業だと言っており、庶民のための王となるための修行期間と割り切ってわがままに付き合ってやる気になった。
「ふぅ、仕方ねぇな。うちの探索には加えてやるけども、国王とはいえ探索中はリーダーの指示に従うようにしてくれよ」
「いやったぁあああっ!! マジ感謝っ!! グレイズさん、あざっすっ!! 今日からは国王ジェネシス・ファルブラウじゃなくて、一介の冒険者ジェネシスになるんでよろしくっす」
冷徹さを見せた王の時の態度と真逆な人懐っこい笑顔を浮かべて喜ぶジェネシスは、一体どちらが本物なのだろうかとも思ったが、まだ若いため両面合わせてジェネシスという人物が出来上がっていくのかもしれないと感じていた。
「ささ、じゃあ。これは祝い酒ですからっ! グレイズさん、グッと飲んで下さい。グッと」
ジェネシスは手にしていた酒瓶からワインを俺の酒杯に注ぐ。
「おう。俺の驕りだから飲まねえのは勿体ないな」
俺はその酒をグッと飲み干していった。
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