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第二部 第一七章 弾劾裁判
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「わたしは、わたしはメラニアが王族であると知らなかった。それに不貞行為をされたのは事実であるのだ。よってメラニアとの婚約破棄は国法にも則った正式な手続きを進めておる最中だ。その間に自ら失踪した者に対して殺害など企てたりなどしないっ!! これは完全に冤罪である!」
アルガドはメラニアを婚約破棄しただけで、害意を加える気はなかったと主張してきた。
明らかにメラニアをはめて悪者に仕立てあげ、自分の好む女性を正室に据えようと画策していたことを棚に上げ、無罪だと主張している。
俺は身勝手な言い分を言い連ねるアルガドに対し、努めて冷静に事実を述べていくことにした。
「では、王族殺害未遂に対する証人をこちらへ」
指示を出すと、縄で縛られた姿で出てきたのは、アルガドの屋敷でメイド長をしていたマリアンであった。
今回のアルガドの犯罪行為の実質的な黒幕とされる女性である。
彼女はサイアス宰相からクレストン家を失脚させるために送り込まれた女スパイであった。
「マリアンっ!? お前、生きていたのか……。おお、会いたかったぞ。お前がいなくなってからどれだけわたしの心が痛んだことか……。本当に良かった。さぁ、わたしの無実を証明してくれ」
アルガドは行方をくらましていたマリアンが生きていたことを知ると、それまでの厳しい顔付きを変え、しまりのない顔をなっていた。
「うるさい。黙れ、このクソ豚野郎が。私の名を気安く呼ぶな!! お前に名を呼ばれるだけで吐き気がするわ。何もできない無能な無駄飯食らいの癖に!! グレイズ如きの策にはまってこんな場所に引き摺り出されるなんて無能の極み!」
マリアンがアルガドの呼びかけを心底嫌そうな顔で応じると、アルガドの顔が蒼白に染まっていた。
彼としてはマリアンが自分の味方だと思っていたのだろう。
ただ、残念なことに取り調べの結果、マリアンはアルガドがフラマー商会を使って潰した商会の娘で、両親を殺された恨みを晴らすため、上手くサイアスに取り入りクレストン家ごと潰そうと画策していたのだ。
「マ、マリアン!? お前……」
「無能な豚が人間のセリフを喋るな。お前たちがグレイズの死を誤認するドジさえ踏まなければ、わたしはサイアス宰相とともにお前を弾劾する方に立てたのに、無能豚は本当に使えねぇカスだなぁ!!」
マリアンの容姿は美貌であるため、その口から発せられる罵詈雑言は周囲の者を絶句させるほどの壮絶さを感じさせていた。
その罵詈雑言を浴びた当の本人はショックのためか、カタカタと身体を震わして、意味不明な言葉を呟く。
「マ、マリアン。お前も裏切るのか……。これは、嘘だ。そうだ、ここは夢だ。わたしはまだ寝ているのだな。うん、最近グレイズのせいで寝られてなかったので、うたた寝をしてしまったのだろう……」
「静粛に! では、マリアン殿に質問いたします。メラニアとの婚約破棄を決めたのは誰でしたか?」
「そこにいるアルガド・クレストンっていう無能豚よ。私を正室に据えるために親が決めた婚約者であるメラニアを苛め抜いて婚約破棄を迫ったものの、貴族の令嬢にしては根性が座っていた彼女はそれに耐えていたので、痺れを切らしたアルガドが何かいい方法がないかと尋ねたから、私が『不貞行為』なら世間も納得して婚約破棄できるのではと教えたわ。でも、実行を選んだのは無能豚のアルガド自身よ。私は関与してないわ。全部アルガドの指示」
マリアンはすでに証人になることで、少しでも自身の罪を軽くしようと保身に走っており、婚約破棄はアルガド主導であったと言い募っている。
「マリアンっ! お前!!! うぁああああああああああああああぁあああ!!!」
違う世界に旅立っていたアルガドが正気を取り戻したのか、自らを裏切った愛妾に対して激高して吠えていた。
「静粛に!! ここに事件当夜メラニアとアルガドが宿泊していた宿に大きな木箱を運んだ荷役屋の受け取り票がある。サインの名は『ヴィレント』、そしてもう一枚の受け取り票はフラマー商会会頭『ヴィケット』のものだ。この二枚の受け取り票は非常によく似た筆跡で書かれている。そこで、ヴィケット殿に質問させてもらう。事件が起きた当夜、大きな木箱をアルガドの宿に運びましたか?」
「はい……。アルガド様に依頼され、大きな木箱を運びました」
すでにアルガドを見限っているヴィケットは、積極的に証言をして自分の罪を軽くしようとしている。
「では、木箱の中身は?」
「私が手配をしてメラニア様に近づかせていた装身具を扱う旅商人です。マリアン殿が屋敷でその男をもてなし、薬で眠らせて木箱に梱包しておりました。私はアルガドに言われそれを運んだだけです」
「私もその無能豚にメラニアをはめるための男を眠らせて連れて来いと言われただけよ。それ以上は関与してないわ。そして、男の首を切ってメラニアを『不貞した』と吹聴したのはアルガド自身よ」
「おまえらぁああああああああぁあ!!!! すべてわたしのせいにするつもりかぁあああ!!!!」
腹心と愛妾の二人から裏切られたアルガドが口から唾を飛ばして罵っていた。
「では、今一度問い直す。メラニア・ヴィーハイブが不貞行為を行った事実は無く、アルガド・クレストンが自らの愛妾を正室に据えようと画策し、策謀を巡らせたことで、あの事件が発生したという認識でよろしいか?」
「「はい、間違いありません。アクセルリオン神に誓って認めます」」
ヴィケットとマリアンは神に対して宣誓をして、メラニアの『不貞行為』は無かったと認めていた。
「おまえらぁああぁあああぁあ!! 違うんだ! メラニア、聞いてくれ! わたしが間違っていた。君は素晴らしい女性だ。ああぁ、そうだ婚約破棄は取り消しておくから、今すぐに結婚しよう。そうだ、父上もいるしここは神殿だ。アクセルリオン神の前で挙式をしよう」
あまりにショックが重なり、頭がおかしくなったのか、アルガドは自らが貶めたメラニアへプロポーズしただけでなく挙式まであげようと言い出し始めた。
その言葉を聞いた住民や冒険者たちは一斉に野次を飛ばしてアルガドを非難する。
当のメラニアもアルガドの変節を冷めた顔で見据えていた。
「アルガド様、その話お断りいたします。こたびの婚約の儀はわたくしの方から破棄させて頂きますっ!!!」
メラニアがアルガドに臆することなく、ビシリと自分から婚約破棄を申し出ていた。
メラニアからの婚約破棄に周囲からはやんやの喝采が上がっていた。
「違うんだっ! メラニア、わたしは騙されただけなんだ!! 頼む! 頼むからわたしを救ってくれ!!」
「見苦しいぞっ! アルガド子爵! 貴様も貴族の一員なら潔く罪を認めよっ!!」
言い訳を募るアルガドに憤慨したジェネシスが厳しい言葉で叱責を浴びせると、アルガドが観念したのか床にガクリと膝を突いて崩れ落ちた。
----------------------------------------
お待たせしました。アルファポリス様の刊行予定に載りましたので、情報を公開させてもらいます。
おっさん商人、仲間を気ままに最強SSランクパーティーへ育てる第一巻は二月下旬発売予定です。
書籍発売の暁には何卒、購入、レンタル、電子書籍等、応援頂けると幸いです。
アルガドはメラニアを婚約破棄しただけで、害意を加える気はなかったと主張してきた。
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今回のアルガドの犯罪行為の実質的な黒幕とされる女性である。
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マリアンがアルガドの呼びかけを心底嫌そうな顔で応じると、アルガドの顔が蒼白に染まっていた。
彼としてはマリアンが自分の味方だと思っていたのだろう。
ただ、残念なことに取り調べの結果、マリアンはアルガドがフラマー商会を使って潰した商会の娘で、両親を殺された恨みを晴らすため、上手くサイアスに取り入りクレストン家ごと潰そうと画策していたのだ。
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その罵詈雑言を浴びた当の本人はショックのためか、カタカタと身体を震わして、意味不明な言葉を呟く。
「マ、マリアン。お前も裏切るのか……。これは、嘘だ。そうだ、ここは夢だ。わたしはまだ寝ているのだな。うん、最近グレイズのせいで寝られてなかったので、うたた寝をしてしまったのだろう……」
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「そこにいるアルガド・クレストンっていう無能豚よ。私を正室に据えるために親が決めた婚約者であるメラニアを苛め抜いて婚約破棄を迫ったものの、貴族の令嬢にしては根性が座っていた彼女はそれに耐えていたので、痺れを切らしたアルガドが何かいい方法がないかと尋ねたから、私が『不貞行為』なら世間も納得して婚約破棄できるのではと教えたわ。でも、実行を選んだのは無能豚のアルガド自身よ。私は関与してないわ。全部アルガドの指示」
マリアンはすでに証人になることで、少しでも自身の罪を軽くしようと保身に走っており、婚約破棄はアルガド主導であったと言い募っている。
「マリアンっ! お前!!! うぁああああああああああああああぁあああ!!!」
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「静粛に!! ここに事件当夜メラニアとアルガドが宿泊していた宿に大きな木箱を運んだ荷役屋の受け取り票がある。サインの名は『ヴィレント』、そしてもう一枚の受け取り票はフラマー商会会頭『ヴィケット』のものだ。この二枚の受け取り票は非常によく似た筆跡で書かれている。そこで、ヴィケット殿に質問させてもらう。事件が起きた当夜、大きな木箱をアルガドの宿に運びましたか?」
「はい……。アルガド様に依頼され、大きな木箱を運びました」
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「では、木箱の中身は?」
「私が手配をしてメラニア様に近づかせていた装身具を扱う旅商人です。マリアン殿が屋敷でその男をもてなし、薬で眠らせて木箱に梱包しておりました。私はアルガドに言われそれを運んだだけです」
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「おまえらぁああああああああぁあ!!!! すべてわたしのせいにするつもりかぁあああ!!!!」
腹心と愛妾の二人から裏切られたアルガドが口から唾を飛ばして罵っていた。
「では、今一度問い直す。メラニア・ヴィーハイブが不貞行為を行った事実は無く、アルガド・クレストンが自らの愛妾を正室に据えようと画策し、策謀を巡らせたことで、あの事件が発生したという認識でよろしいか?」
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ヴィケットとマリアンは神に対して宣誓をして、メラニアの『不貞行為』は無かったと認めていた。
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当のメラニアもアルガドの変節を冷めた顔で見据えていた。
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