62 / 232
アルガド視点
1
しおりを挟む
※アルガド視点
「アルガド様、『婚約者』のメラニア様がいらしております」
冒険者ギルドで新任の挨拶を終えたわたしがブラックミルズでの滞在先にした居館に戻ると、メイドの服装をしていたマリアンから宰相閣下の送り込んだ令嬢が到着したことを告げられていた。
三流貴族のヴィーハイブ伯爵家の令嬢メラニア。
宰相閣下が我がクレストン家の勢力拡大を懸念して、力を持たぬ貴族を指名し正室候補として送り込んだ女。
きっと甘やかされて、我がままいっぱいに育てられ、自分の思い通りにならないと喚き散らし、慎ましさを欠片も持ち合わせない生物に違いない。
「分かった。会ってやることにしよう。マリアン、着替えの手伝いを頼む」
わたしはマリアンからの報告を受けるとふぅとため息を吐き、汗に濡れた服を着替えることにした。
着替えを終え、メラニア嬢を待たせてある応接間に向かった。
扉を開けて応接間の中に入ると、リトルヒューマン族の小柄な女性が慌てて立ち上がって挨拶をしてくる。
「は、初めまして! わたくし、ヴィーハイブ伯爵家のメラニアと申します。こたびは宰相閣下のご厚意によりアルガド様と婚約をさせて頂き感謝しております」
小柄でほっそりとした身体付きの鳶色の瞳をしたメラニアが、栗色のロングヘアを揺らして挨拶をしてきた。
さすがに伯爵令嬢であるため、儀礼をキチンと仕込まれているようで、型通りの挨拶を行えている。
だが、あまりにも型通りに行われた挨拶に対して、わたしは苛立ちを覚えていた。
王都で暮らしていた時期に、彼の地の貴族令嬢たちとは色々と浮名を流したが、彼女らの表面的な礼儀を引き剥がせば、中身は平民女よりも低俗で自己顕示欲の塊でしかなかったため、それ以来、貴族令嬢には食指が動かなくなっているのだ。
「ああ、そうか。宰相閣下よりのご依頼であるが、我が正室として迎えるべき女性であるかは判断させてもらいたい。これは、父上からもよくよく考えよと言われておるのでな。メラニア嬢の人となりを見させてもらうぞ」
「は、はい。わたくしも父より、アルガド様に誠心誠意お仕えせよと言われております。これからお願いいたします」
メラニアをわたしの言葉を予想していたのか、取り立てて驚いた顔を見せずにいた。
そういった冷静さも癪に障る。
なので、予定通りにイジメ抜いてメラニア嬢から婚約を破棄させるつもりだ。
「よかろう。マリアン、服を渡してやれ」
わたしに付き従って入室したマリアンに持たせていた服をメラニア嬢に渡させる。
このブラックミルズに来る道中にマリアンとともに、婚約者として来る貴族令嬢の尊厳をへし折り、婚約を破談させる手段を語り合った中で一番最初に出た案を実行することにした。
「メラニア様、こちらが今後のお召し物となっております」
「え!? これって……」
マリアンが差し出した衣装はメイド服である。しかも、使い込まれて擦り切れそうなボロボロのメイド服で、スカートの丈もかなり短くして肌が露わになるものだ。
「すまぬが、わたしはこの度、このブラックミルズのギルドマスターの大任を父上より拝しておるのだ。だから、メラニア嬢との婚約の話は周囲にはまだ伏せておる。父上からは、この地での仕事を終えた後で正式に発表すると言われておるから、メラニア嬢には悪いがこの地での仕事が終わるまでは我が家のメイドとして、このメイド長であるマリアンの下で色々と学んで欲しいと思っておる」
差し出されたボロボロのメイド服を見て、メラニアが逡巡を見せていた。
「嫌なら婚約を破棄してもらってもこちらは困らないんだ。で、どうされますかな? メラニア嬢」
逡巡を見せていたメラニアは、わたしの言葉を聞くとマリアンが差し出した無言で受け取っていた。
三流貴族であるヴィーハイブ家は、古くから宮廷魔導士として王家に仕え、何名もの宮廷魔導士を輩出してきた家系である。特に召喚術に優れた人材を多数輩出し、王の身辺を守る近衛術士として仕えた者も多い家系だ。
だが、家格こそ伯爵とそこそこで歴史もある家だが、王家一筋を貫き政治的な動きを一切拒否してきた家のため、貴族への影響力は皆無であり、現当主の血縁も娘であるメラニア一人しかおらず、家は今代で終るとまで言われている。
そんな追い込まれた状況の貴族令嬢ため、普通の令嬢よりは自制心が高い女のようである。だが、所詮は貴族の女。すぐに本性を現わして喚き散らすに違いないのだ。
「メラニア様、これよりはクレストン家のメイドとして私の指示に従って頂けますようお願い申し上げます」
隣に居るマリアンが、メイド服を受け取ったメラニアに対し、メイドとして我が家に仕えるように迫っていた。
受け取ったボロボロのメイド服に視線を落としたメラニアが小さくうなずくのが見えた。
「は、はい……。わたくしとしては、文句はありません。アルガド様のご指示通り、クレストン家のメイドとしてマリアン様の御指図をお受けいたします」
「ならば、すぐに衣服を着替えていただき、メイドとしてのお仕事を開始して頂きたい」
マリアンの口から厳しい言葉が飛び出すと、メラニアがビクリと肩を震わせている。
マリアンには、貴族令嬢として扱う必要はないと伝えてあるため、普通のメイドよりも厳しい仕事が割り振られる予定だ。
「メラニア嬢、頑張ってくだされ。では、あとのことはマリアンに聞いてくだされ」
その後、ボロボロのメイド服に着替えて、わたしの前に現れたメラニア嬢は、貴族の令嬢とは思えないほど地味で素朴な女になり下がっていた。
やはり、まだ一〇代という年齢もあるが、コテコテに盛られた化粧と衣装が剥ぎ取られれば、市井の平民女よりも格段に劣る色香しか感じられない女である。
三流貴族のヴィーハイブ伯爵家としては、今回の娘の輿入れで、財政が豊かなこのクレストン家からの支援が引き出せると目算しているのだろうが、こんな貧相な小娘一人のために大事な金とわたしの正室という立場を与えるつもりは全くない。
精々、うちの家産を踏んだくれる夢を見ながら、辛く苦しいメイド仕事に励むといいさ。どうせ、数日で婚約破棄を言い出してくるだろうな。
マリアンに付き従い、掃除道具を持ったメラニアを一瞥するとわたしは呼び出していたヴィケットとの話し合いをすることにした。
「アルガド様、『婚約者』のメラニア様がいらしております」
冒険者ギルドで新任の挨拶を終えたわたしがブラックミルズでの滞在先にした居館に戻ると、メイドの服装をしていたマリアンから宰相閣下の送り込んだ令嬢が到着したことを告げられていた。
三流貴族のヴィーハイブ伯爵家の令嬢メラニア。
宰相閣下が我がクレストン家の勢力拡大を懸念して、力を持たぬ貴族を指名し正室候補として送り込んだ女。
きっと甘やかされて、我がままいっぱいに育てられ、自分の思い通りにならないと喚き散らし、慎ましさを欠片も持ち合わせない生物に違いない。
「分かった。会ってやることにしよう。マリアン、着替えの手伝いを頼む」
わたしはマリアンからの報告を受けるとふぅとため息を吐き、汗に濡れた服を着替えることにした。
着替えを終え、メラニア嬢を待たせてある応接間に向かった。
扉を開けて応接間の中に入ると、リトルヒューマン族の小柄な女性が慌てて立ち上がって挨拶をしてくる。
「は、初めまして! わたくし、ヴィーハイブ伯爵家のメラニアと申します。こたびは宰相閣下のご厚意によりアルガド様と婚約をさせて頂き感謝しております」
小柄でほっそりとした身体付きの鳶色の瞳をしたメラニアが、栗色のロングヘアを揺らして挨拶をしてきた。
さすがに伯爵令嬢であるため、儀礼をキチンと仕込まれているようで、型通りの挨拶を行えている。
だが、あまりにも型通りに行われた挨拶に対して、わたしは苛立ちを覚えていた。
王都で暮らしていた時期に、彼の地の貴族令嬢たちとは色々と浮名を流したが、彼女らの表面的な礼儀を引き剥がせば、中身は平民女よりも低俗で自己顕示欲の塊でしかなかったため、それ以来、貴族令嬢には食指が動かなくなっているのだ。
「ああ、そうか。宰相閣下よりのご依頼であるが、我が正室として迎えるべき女性であるかは判断させてもらいたい。これは、父上からもよくよく考えよと言われておるのでな。メラニア嬢の人となりを見させてもらうぞ」
「は、はい。わたくしも父より、アルガド様に誠心誠意お仕えせよと言われております。これからお願いいたします」
メラニアをわたしの言葉を予想していたのか、取り立てて驚いた顔を見せずにいた。
そういった冷静さも癪に障る。
なので、予定通りにイジメ抜いてメラニア嬢から婚約を破棄させるつもりだ。
「よかろう。マリアン、服を渡してやれ」
わたしに付き従って入室したマリアンに持たせていた服をメラニア嬢に渡させる。
このブラックミルズに来る道中にマリアンとともに、婚約者として来る貴族令嬢の尊厳をへし折り、婚約を破談させる手段を語り合った中で一番最初に出た案を実行することにした。
「メラニア様、こちらが今後のお召し物となっております」
「え!? これって……」
マリアンが差し出した衣装はメイド服である。しかも、使い込まれて擦り切れそうなボロボロのメイド服で、スカートの丈もかなり短くして肌が露わになるものだ。
「すまぬが、わたしはこの度、このブラックミルズのギルドマスターの大任を父上より拝しておるのだ。だから、メラニア嬢との婚約の話は周囲にはまだ伏せておる。父上からは、この地での仕事を終えた後で正式に発表すると言われておるから、メラニア嬢には悪いがこの地での仕事が終わるまでは我が家のメイドとして、このメイド長であるマリアンの下で色々と学んで欲しいと思っておる」
差し出されたボロボロのメイド服を見て、メラニアが逡巡を見せていた。
「嫌なら婚約を破棄してもらってもこちらは困らないんだ。で、どうされますかな? メラニア嬢」
逡巡を見せていたメラニアは、わたしの言葉を聞くとマリアンが差し出した無言で受け取っていた。
三流貴族であるヴィーハイブ家は、古くから宮廷魔導士として王家に仕え、何名もの宮廷魔導士を輩出してきた家系である。特に召喚術に優れた人材を多数輩出し、王の身辺を守る近衛術士として仕えた者も多い家系だ。
だが、家格こそ伯爵とそこそこで歴史もある家だが、王家一筋を貫き政治的な動きを一切拒否してきた家のため、貴族への影響力は皆無であり、現当主の血縁も娘であるメラニア一人しかおらず、家は今代で終るとまで言われている。
そんな追い込まれた状況の貴族令嬢ため、普通の令嬢よりは自制心が高い女のようである。だが、所詮は貴族の女。すぐに本性を現わして喚き散らすに違いないのだ。
「メラニア様、これよりはクレストン家のメイドとして私の指示に従って頂けますようお願い申し上げます」
隣に居るマリアンが、メイド服を受け取ったメラニアに対し、メイドとして我が家に仕えるように迫っていた。
受け取ったボロボロのメイド服に視線を落としたメラニアが小さくうなずくのが見えた。
「は、はい……。わたくしとしては、文句はありません。アルガド様のご指示通り、クレストン家のメイドとしてマリアン様の御指図をお受けいたします」
「ならば、すぐに衣服を着替えていただき、メイドとしてのお仕事を開始して頂きたい」
マリアンの口から厳しい言葉が飛び出すと、メラニアがビクリと肩を震わせている。
マリアンには、貴族令嬢として扱う必要はないと伝えてあるため、普通のメイドよりも厳しい仕事が割り振られる予定だ。
「メラニア嬢、頑張ってくだされ。では、あとのことはマリアンに聞いてくだされ」
その後、ボロボロのメイド服に着替えて、わたしの前に現れたメラニア嬢は、貴族の令嬢とは思えないほど地味で素朴な女になり下がっていた。
やはり、まだ一〇代という年齢もあるが、コテコテに盛られた化粧と衣装が剥ぎ取られれば、市井の平民女よりも格段に劣る色香しか感じられない女である。
三流貴族のヴィーハイブ伯爵家としては、今回の娘の輿入れで、財政が豊かなこのクレストン家からの支援が引き出せると目算しているのだろうが、こんな貧相な小娘一人のために大事な金とわたしの正室という立場を与えるつもりは全くない。
精々、うちの家産を踏んだくれる夢を見ながら、辛く苦しいメイド仕事に励むといいさ。どうせ、数日で婚約破棄を言い出してくるだろうな。
マリアンに付き従い、掃除道具を持ったメラニアを一瞥するとわたしは呼び出していたヴィケットとの話し合いをすることにした。
1
お気に入りに追加
9,212
あなたにおすすめの小説
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
俺だけレベルアップできる件~ゴミスキル【上昇】のせいで実家を追放されたが、レベルアップできる俺は世界最強に。今更土下座したところでもう遅い〜
平山和人
ファンタジー
賢者の一族に産まれたカイトは幼いころから神童と呼ばれ、周囲の期待を一心に集めていたが、15歳の成人の儀で【上昇】というスキルを授けられた。
『物質を少しだけ浮かせる』だけのゴミスキルだと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
途方にくれるカイトは偶然、【上昇】の真の力に気づく。それは産まれた時から決まり、不変であるレベルを上げることができるスキルであったのだ。
この世界で唯一、レベルアップできるようになったカイトは、モンスターを倒し、ステータスを上げていく。
その結果、カイトは世界中に名を轟かす世界最強の冒険者となった。
一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトを追放したことを後悔するのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。