55 / 232
第二部 第三章 ブラックミルズ最大の娯楽
3
しおりを挟む
「いよぉ! グレイズ、よく来たな。今日も潜るのか?」
冒険者ギルドに顔を出すと、朝の受注ラッシュと重なり、冒険者たちがごった返している。
そんな中で、俺たちを見つけたジェイミーが声かけてきた。
「おっと、グレイズさんたちが潜るみたいだぞ。今日は大目に依頼取るぞ」
「最近、販売員がファーマちゃんや、カーラちゃん、アウリースちゃんから変わっておっさんになって悲しいけどな。いや、別にセーラちゃんが可愛くないって話じゃないぞ」
「『おっさんず』は大ベテランの冒険者だから、色んな相談に乗ってもらえて助かる。今までいた先輩たちの教えてくれた攻略法は、ランクを上げる方法だけで、冒険者としての知恵はほとんど何も教えてくれなかったからな。さすが、ベテランの知恵ってことも教えてくれる」
周りで依頼を受注していた冒険者たちが、俺たちの姿を見て、今日はダンジョン販売店が開設されると判断し、依頼の受注を増やしていた。
トップクラスの冒険者たちが一掃され、闇市に関わった者たちも処罰を受けたため、上位クラスの冒険者たちは数を減らし、彼等を目標にしていた中堅以下の冒険者たちは、しばらく右往左往していた。
ここ十年ほど、『ダンジョン攻略法』を元に、冒険者ギルドのランク審査を上げるのを至上とした冒険者世代がトップクラスを席巻していたが、例の事件後はその価値観が変化し始めていたのだ。
実力に応じた依頼をこなし、地道にランクを上げるパーティーが増え始めている。
これは、アルマが推し進めた依頼受注における能力の適正化政策と、納品依頼における依頼料の増額が、冒険者たちに実力以上の背伸びをさせずに済んでおり、更にうちがダンジョン内での補給ポイントとも言うべき販売店を開設したことで、一回の探索で受ける受注数も右肩上がりの数字を出していた。
低報酬の依頼でも、重複依頼をこなせば危険度の高い依頼の報酬額より多くなることに気付いた冒険者たちは、実力相当の依頼を中心に複数依頼を受けて潜る者が激増しているそうだ。
おかげで、冒険者側にも多額の依頼料が落ち、冒険者ギルド側も依頼達成数の急激の上昇となり、お互いに利益を出し合って、いい循環が出来上がりつつあった。
「ジェイミー、相変わらず朝は盛況だな。商売は繁盛してそうだ」
窓口の受付担当の平職員に降格した元ギルドマスタージェイミーが、窓口の受付嬢たちの後ろに立って暇そうにしていた。
右眼の眼帯と顔の厳つさで、受付窓口に就任早々、クレーム処理と不良案件の斡旋係に任命され、若い冒険者たちからは『悪魔のジェイミー』と呼ばれ恐れられているのだ。
「おかげさまでな。暫定ギルドマスター様が思いのほか優秀だったようだ。オレの仕事はわがままな冒険者に仕事を押し付けることだけになったぞ」
「アルマ、優秀、冒険者実入り増えたと喜んでる」
「アルマさんはファーマのことを褒めてくれるんだー。凄い、凄いってねー、だから、大好きー!」
「アルマさんが暫定ギルドマスターに就任して打ち出した政策は、冒険者たちに有利な物が多かったですからね。支持者も多いみたいですし」
「そうね。冒険者の実入りも増やして、ギルドの利益も出すってのはスゴイことよ」
ジェイミーがバツの悪そうな顔で肩を竦めていく。
「みんなして、オレをイジメるなっての。現場からはアルマのやった政策が上がってたんだが、幹部職員が結構否定的でな。ギルドマスターだったとはいえ、幹部職員の意向を無視はできなかったとだけ言わせてくれ。闇市でそいつらが一掃されたおかげでアルマも自由にやれてるからな。後任に推しておいて良かった。新任者も結果が出ている政策を簡単には変えられないだろうし、結果を出したアルマを重要ポストに就けるだろうしな。そうなれば、オレにもおこぼれがもらえるだろうよ」
ギルドマスター時代はことなかれ主義だったジェイミーだが、平職員に降格したことで、結構言いたい放題に言うようになった。
冒険者上がりで冒険者ギルド職員となり、その後、昇進してギルドマスターに就任したため、後ろ盾がないギルドマスターの悲哀を察してくれと言いたそうにしている。
「そういえば、そろそろ新任のギルドマスターが赴任してくるそうだが。一体どんな人物だ?」
冒険者ギルドで話題となっていた新ギルドマスターの人となりをジェイミーに聞く。
聞かれたジェイミーが少しばかり思案顔となっていた。
「う~ん、新ギルドマスターは領主様の嫡男にあたるアルガド様と決まったそうだ。領主の嫡男だが、これまで公的な仕事に就いたことはなかったのだが、オレのチョンボに業を煮やした領主が息子を送り込んできたみたいだな。ただ、利益さえ出してれば、咎めたてられることも無いと思うし、お飾りのギルドマスターだろうさ。運営を仕切るのはアルマってところだな」
「貴族のボンボンがギルドマスターに就任か……。何もないといいけどな」
俺は新たに赴任してくるギルドマスターに対して、一抹の不安を拭えないでいた。
「あっ! グレイズさぁ~ん! いらっしゃってたんですね」
窓口でジェイミーと雑談をしていたら、仕事中のアルマが奥から出てきたようで、俺の姿を見つけたことで窓口まで出てきていた。
「よう、アルマ。元気してるようだな。新任のギルドマスターが来るまでは激務が続くだろうけども、身体を壊すなよ」
「グレイズさぁ~ん。早く、暫定ギルドマスターを退任したいですぅ。私みたいな若造が、本当に色々決めちゃっていいんですかね。ジェイミーさんに相談したら、バンバンやれって言うだけですし、他の先輩もガンガン行こうぜってしか言ってくれないし」
半分涙目で俺に助けを求めてきたアルマであるが、結果が十分に出ているので、ガンガン行っていいと思う。
どうせ、新任者が来ても実務担当はアルマのままでろうし、ここでガッツリと結果を残して、冒険者ギルドのお偉いさんになっていくだろうさ。
「やっちゃっていいぞ。多くの人に恩恵が出ているからな。自信を持て」
「は、はい。皆さんに喜んで貰いたいので、頑張ります!」
「その意気だ。俺も応援しているからな」
「は、はい!」
アルマは代行とはいえ、組織の長を経験したことで、格段の成長を見せていた。若干、まだ頼りなさはあるものの、それを補う実行力を備えつつあるようだ。
その様子を見ていたジェイミーがニヤリと笑っていた。
「グレイズの嫁にどうだ? オレはアルマに一点賭けだぞ」
なに! ジェイミー貴様もか! というか、アルマは別に違うだろう。
「え!? ジェイミーさん! えっ!? えっ!」
「お飾りのギルドマスターが退任すれば、次期ギルドマスター候補だからな。伴侶の男はそれなりの男でしか無理だろう。このブラックミルズなら、グレイズくらいしか皆が納得しないだろうさ」
ジェイミーが冷やかすようにニヤニヤとした顔でこちらを見ている。
商店街の連中だけかと思ったが、例の賭け事は下手をすれば、冒険者ギルド、いや冒険者たちまで拡がっているのかも知れない。
そう思うと、背中から変な汗が流れだし始めた。
「い、いや、そんな。わたしとグレイズさんが……。そんな、そんなのは」
「アルマ、有能。グレイズの嫁になっても不足ない」
「アルマさんも一緒! やったー!」
「そうですね。アルマさんなら、色々とグレイズさんのお手伝い出来そうですしね」
「アルマがギルドマスターに就任すれば、資本提携を強化してお店を手広くできるわ。良物件と思うわよ」
「あうう、あたし大丈夫かな。みんなすごい人だらけだし」
いや、だから、なんでそんなに俺の嫁候補を増やすのに熱心なんだ。
俺は人外の力を持ったおっさんの商人に過ぎないんだぞ。
アルマがアワアワとしている姿を見た冒険者たちが、更に囃し立てていくのが見えた。
「アルマちゃんはグレイズにゾッコンらしいぞ。こりゃあ、若いやつらにグレイズが背後から刺されるな」
「俺のアルマちゃんを返せ!」
「マジかー! グレイズさん、すでに可愛い嫁いっぱいいるじゃないっすかー! モテすぎですよ!」
「アルマちゃん! グレイズさんに振られても大丈夫! 俺たちがいるから!」
朝の受注ラッシュで混雑していた冒険者ギルドの受付窓口は混乱が拡大して、収拾がつかなくなり始めていた。
「俺は一足先にダンジョンの入り口で待ってるから、ファーマたちに依頼の受注は任せるぞ! じゃあ、先に行く」
俺は収拾のつかなくなった場から、依頼の受注をメンバーに任せ、自分一人だけ先にダンジョンの入口へ向かうことにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
拙作が第11回アルファポリスファンタジー大賞にて優秀賞を受賞しました。これもひとえに読んでい頂いた方の応援によるものだと思います。今後につきましては発表できる段階が来たら随時発表していくつもりです。今後ともおっさん商人をよろしくお願いします。
冒険者ギルドに顔を出すと、朝の受注ラッシュと重なり、冒険者たちがごった返している。
そんな中で、俺たちを見つけたジェイミーが声かけてきた。
「おっと、グレイズさんたちが潜るみたいだぞ。今日は大目に依頼取るぞ」
「最近、販売員がファーマちゃんや、カーラちゃん、アウリースちゃんから変わっておっさんになって悲しいけどな。いや、別にセーラちゃんが可愛くないって話じゃないぞ」
「『おっさんず』は大ベテランの冒険者だから、色んな相談に乗ってもらえて助かる。今までいた先輩たちの教えてくれた攻略法は、ランクを上げる方法だけで、冒険者としての知恵はほとんど何も教えてくれなかったからな。さすが、ベテランの知恵ってことも教えてくれる」
周りで依頼を受注していた冒険者たちが、俺たちの姿を見て、今日はダンジョン販売店が開設されると判断し、依頼の受注を増やしていた。
トップクラスの冒険者たちが一掃され、闇市に関わった者たちも処罰を受けたため、上位クラスの冒険者たちは数を減らし、彼等を目標にしていた中堅以下の冒険者たちは、しばらく右往左往していた。
ここ十年ほど、『ダンジョン攻略法』を元に、冒険者ギルドのランク審査を上げるのを至上とした冒険者世代がトップクラスを席巻していたが、例の事件後はその価値観が変化し始めていたのだ。
実力に応じた依頼をこなし、地道にランクを上げるパーティーが増え始めている。
これは、アルマが推し進めた依頼受注における能力の適正化政策と、納品依頼における依頼料の増額が、冒険者たちに実力以上の背伸びをさせずに済んでおり、更にうちがダンジョン内での補給ポイントとも言うべき販売店を開設したことで、一回の探索で受ける受注数も右肩上がりの数字を出していた。
低報酬の依頼でも、重複依頼をこなせば危険度の高い依頼の報酬額より多くなることに気付いた冒険者たちは、実力相当の依頼を中心に複数依頼を受けて潜る者が激増しているそうだ。
おかげで、冒険者側にも多額の依頼料が落ち、冒険者ギルド側も依頼達成数の急激の上昇となり、お互いに利益を出し合って、いい循環が出来上がりつつあった。
「ジェイミー、相変わらず朝は盛況だな。商売は繁盛してそうだ」
窓口の受付担当の平職員に降格した元ギルドマスタージェイミーが、窓口の受付嬢たちの後ろに立って暇そうにしていた。
右眼の眼帯と顔の厳つさで、受付窓口に就任早々、クレーム処理と不良案件の斡旋係に任命され、若い冒険者たちからは『悪魔のジェイミー』と呼ばれ恐れられているのだ。
「おかげさまでな。暫定ギルドマスター様が思いのほか優秀だったようだ。オレの仕事はわがままな冒険者に仕事を押し付けることだけになったぞ」
「アルマ、優秀、冒険者実入り増えたと喜んでる」
「アルマさんはファーマのことを褒めてくれるんだー。凄い、凄いってねー、だから、大好きー!」
「アルマさんが暫定ギルドマスターに就任して打ち出した政策は、冒険者たちに有利な物が多かったですからね。支持者も多いみたいですし」
「そうね。冒険者の実入りも増やして、ギルドの利益も出すってのはスゴイことよ」
ジェイミーがバツの悪そうな顔で肩を竦めていく。
「みんなして、オレをイジメるなっての。現場からはアルマのやった政策が上がってたんだが、幹部職員が結構否定的でな。ギルドマスターだったとはいえ、幹部職員の意向を無視はできなかったとだけ言わせてくれ。闇市でそいつらが一掃されたおかげでアルマも自由にやれてるからな。後任に推しておいて良かった。新任者も結果が出ている政策を簡単には変えられないだろうし、結果を出したアルマを重要ポストに就けるだろうしな。そうなれば、オレにもおこぼれがもらえるだろうよ」
ギルドマスター時代はことなかれ主義だったジェイミーだが、平職員に降格したことで、結構言いたい放題に言うようになった。
冒険者上がりで冒険者ギルド職員となり、その後、昇進してギルドマスターに就任したため、後ろ盾がないギルドマスターの悲哀を察してくれと言いたそうにしている。
「そういえば、そろそろ新任のギルドマスターが赴任してくるそうだが。一体どんな人物だ?」
冒険者ギルドで話題となっていた新ギルドマスターの人となりをジェイミーに聞く。
聞かれたジェイミーが少しばかり思案顔となっていた。
「う~ん、新ギルドマスターは領主様の嫡男にあたるアルガド様と決まったそうだ。領主の嫡男だが、これまで公的な仕事に就いたことはなかったのだが、オレのチョンボに業を煮やした領主が息子を送り込んできたみたいだな。ただ、利益さえ出してれば、咎めたてられることも無いと思うし、お飾りのギルドマスターだろうさ。運営を仕切るのはアルマってところだな」
「貴族のボンボンがギルドマスターに就任か……。何もないといいけどな」
俺は新たに赴任してくるギルドマスターに対して、一抹の不安を拭えないでいた。
「あっ! グレイズさぁ~ん! いらっしゃってたんですね」
窓口でジェイミーと雑談をしていたら、仕事中のアルマが奥から出てきたようで、俺の姿を見つけたことで窓口まで出てきていた。
「よう、アルマ。元気してるようだな。新任のギルドマスターが来るまでは激務が続くだろうけども、身体を壊すなよ」
「グレイズさぁ~ん。早く、暫定ギルドマスターを退任したいですぅ。私みたいな若造が、本当に色々決めちゃっていいんですかね。ジェイミーさんに相談したら、バンバンやれって言うだけですし、他の先輩もガンガン行こうぜってしか言ってくれないし」
半分涙目で俺に助けを求めてきたアルマであるが、結果が十分に出ているので、ガンガン行っていいと思う。
どうせ、新任者が来ても実務担当はアルマのままでろうし、ここでガッツリと結果を残して、冒険者ギルドのお偉いさんになっていくだろうさ。
「やっちゃっていいぞ。多くの人に恩恵が出ているからな。自信を持て」
「は、はい。皆さんに喜んで貰いたいので、頑張ります!」
「その意気だ。俺も応援しているからな」
「は、はい!」
アルマは代行とはいえ、組織の長を経験したことで、格段の成長を見せていた。若干、まだ頼りなさはあるものの、それを補う実行力を備えつつあるようだ。
その様子を見ていたジェイミーがニヤリと笑っていた。
「グレイズの嫁にどうだ? オレはアルマに一点賭けだぞ」
なに! ジェイミー貴様もか! というか、アルマは別に違うだろう。
「え!? ジェイミーさん! えっ!? えっ!」
「お飾りのギルドマスターが退任すれば、次期ギルドマスター候補だからな。伴侶の男はそれなりの男でしか無理だろう。このブラックミルズなら、グレイズくらいしか皆が納得しないだろうさ」
ジェイミーが冷やかすようにニヤニヤとした顔でこちらを見ている。
商店街の連中だけかと思ったが、例の賭け事は下手をすれば、冒険者ギルド、いや冒険者たちまで拡がっているのかも知れない。
そう思うと、背中から変な汗が流れだし始めた。
「い、いや、そんな。わたしとグレイズさんが……。そんな、そんなのは」
「アルマ、有能。グレイズの嫁になっても不足ない」
「アルマさんも一緒! やったー!」
「そうですね。アルマさんなら、色々とグレイズさんのお手伝い出来そうですしね」
「アルマがギルドマスターに就任すれば、資本提携を強化してお店を手広くできるわ。良物件と思うわよ」
「あうう、あたし大丈夫かな。みんなすごい人だらけだし」
いや、だから、なんでそんなに俺の嫁候補を増やすのに熱心なんだ。
俺は人外の力を持ったおっさんの商人に過ぎないんだぞ。
アルマがアワアワとしている姿を見た冒険者たちが、更に囃し立てていくのが見えた。
「アルマちゃんはグレイズにゾッコンらしいぞ。こりゃあ、若いやつらにグレイズが背後から刺されるな」
「俺のアルマちゃんを返せ!」
「マジかー! グレイズさん、すでに可愛い嫁いっぱいいるじゃないっすかー! モテすぎですよ!」
「アルマちゃん! グレイズさんに振られても大丈夫! 俺たちがいるから!」
朝の受注ラッシュで混雑していた冒険者ギルドの受付窓口は混乱が拡大して、収拾がつかなくなり始めていた。
「俺は一足先にダンジョンの入り口で待ってるから、ファーマたちに依頼の受注は任せるぞ! じゃあ、先に行く」
俺は収拾のつかなくなった場から、依頼の受注をメンバーに任せ、自分一人だけ先にダンジョンの入口へ向かうことにした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
拙作が第11回アルファポリスファンタジー大賞にて優秀賞を受賞しました。これもひとえに読んでい頂いた方の応援によるものだと思います。今後につきましては発表できる段階が来たら随時発表していくつもりです。今後ともおっさん商人をよろしくお願いします。
2
お気に入りに追加
9,212
あなたにおすすめの小説
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。
アイテムボックス無双 ~何でも収納! 奥義・首狩りアイテムボックス!~
明治サブ🍆スニーカー大賞【金賞】受賞作家
ファンタジー
※大・大・大どんでん返し回まで投稿済です!!
『第1回 次世代ファンタジーカップ ~最強「進化系ざまぁ」決定戦!』投稿作品。
無限収納機能を持つ『マジックバッグ』が巷にあふれる街で、収納魔法【アイテムボックス】しか使えない主人公・クリスは冒険者たちから無能扱いされ続け、ついに100パーティー目から追放されてしまう。
破れかぶれになって単騎で魔物討伐に向かい、あわや死にかけたところに謎の美しき旅の魔女が現れ、クリスに告げる。
「【アイテムボックス】は最強の魔法なんだよ。儂が使い方を教えてやろう」
【アイテムボックス】で魔物の首を、家屋を、オークの集落を丸ごと収納!? 【アイテムボックス】で道を作り、川を作り、街を作る!? ただの収納魔法と侮るなかれ。知覚できるものなら疫病だろうが敵の軍勢だろうが何だって除去する超能力! 主人公・クリスの成り上がりと「進化系ざまぁ」展開、そして最後に待ち受ける極上のどんでん返しを、とくとご覧あれ! 随所に散りばめられた大小さまざまな伏線を、あなたは見抜けるか!?
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。