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第3章

⑪ 凶行

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「さて、ここの若者たちもそれなりにレベルアップしてきたことだし、明日には我々は目的のダンジョンに向けて出発することにしよう」

 私たちには果たすべき目的がある。

 あまり悠長にしているわけにはいかなかった。

 若者たちの中には非常に有望な、この魔界で新しい世界を切り開こうなんて考えている者もいれば、なんとなく人間界に帰りたくないだけというような逃避目的の者まで様々で、彼らの間での温度差も大きい。

 ただ、残る決意をした以上は責任を持って自分たちの生活をつくっていてもらわなければならない。

 そのための設備は提供したつもりだ。



「ありがとうございました、勇者さん」

 明日、自分たちが旅立つことを伝えたとき彼らはこう言った。

 外国人の子たちにはみーはんが通訳してくれた。

 彼らの間で私は勇者様と呼ばれるようになっていた。

 いや、間違ってはいないのだが、自然発生的に私を勇者と認識するようになった。

 恩着せがましいのもいやなので、彼らにあえて名乗らなかったというのもあるのだが、それはそれでちょっと面はゆい。



「あの、ちょっとよろしいですか?」

 解散の後、この前露天風呂で鉢合わせた女の子が声をかけてきた。

 後ろに五名ほど。

 いずれも魔物との戦いには積極的でない、この魔界での今後の生活に不安を抱かせるメンバーばかりだ。

 だけど、みんなにこにことしていて、彼らなりにお礼を言ってくれるのかもしれない。

 ちょっと楽しみにしながら、彼らに連れられるままにいづなたちを置いて外へ出た。

 このとき、ちょっとでも怪しむことができたならよかったのだが、私にそのような考えなど浮かぼうはずもなかった。



「あの、仙崎さん。今までありがとうございました」

「いえいえ、お礼をされるほどのことでもないよ」

 ついてきた者が相槌を打っているのが見えた。

 何だろう?

 このときも、名乗っていないはずなのに私の名が「仙崎」であるのを知っていることにもっと敏感であればよかった。



 スカッ!!



 私は後ろから首を切られていた。

 頸動脈から大量の血液がほとばしった。

 痛みに驚いて首に手をやり、真っ赤になった手のひらを見て初めて惨状を理解する。

「え?」

 女の子は笑いながら言った。

「おじさんが『仙崎幸弘』でしょう?」

「つまり、魔王だ!」

 若者たちがいやらしい笑みを浮かべた。



 血液を一瞬で大量に失って意識がもうろうとする。

 誰かが私の腹をナイフで刺す。

「魔王を倒せば、スペシャルイベントが当たるんだ!」

「殺せ!」

「魔王を殺せ!」

 みんなが寄ってたかって私に斬りかかった。



 ――魔王?

 この時になって初めて秋穂からもらった電話のことを思い出した。

 私は人間界のネット上の一部で「魔王」として広められてしまっているというのだ。

 彼女は、何があるかわからないから気をつけてほしいと言っていた。

 まさか、こんなことになろうなんて私には思いもよらなかった。



 だが、勇者である私は死なない。

 激しい痛みがあるものの、意識を失うことなく立ち続けた。

「よせよ……痛いじゃないか……」

 理性ある大人として、私は彼らを言葉で制止しようと試みた。

 だが、そんなものは通じない。

 何かに憑りつかれたように彼らは私を蹴り倒し、一人が馬乗りになるとザクザクと私の胸や腹を突き刺して楽しんだ。残りの者も集まって私を切り刻んだ。

 この前、あれだけ私に感謝の意を見せてくれた女の子も、喜々として肉を抉っていく。



「どうしたんだ? 騒がしいな」

 それはほんの数秒間のことでしかないが、高揚した彼らの声の異常性に不審を感じずにはおれなかったのだろう。誰かが集合住宅から出てきた。

 そして、私が巻き込まれている惨劇を目にする。

「うわあ! お前ら、何やってるんだ!」

「見ろよ! 魔王を見つけたぜ!」

「こいつを殺せば、イベントが始まるぜ!」

 狂気はあっという間に伝播し、全員が外へ出てきた。



「仙崎様!」

 いづなが惨劇を目の当たりにするや、私を刺して遊んでいる若者たちを蹴り払った。

 そして細身の剣を抜いて若者たちに斬りかかろうとする。

 その表情は怒りに満ちて悪鬼のようでさえあった。

「よせ、いづな!」

 私はなんとか声を出して、怒り狂ったいづなを制止することができた。

「どうせ、私は死なないのだから……」



「は? 死なない? 何よ、そのチートは?」

 私の言葉にショックを受けたのはあの女の子だった。

 その声色には怒気が含まれている。

「なんてことを……お前たち、正気かよ!」

「勇者さんは、私たちを助けてくれたのよ! よくもこんなひどいことができるわ……!」

 それはまさしく仲間に対する軽蔑の言葉だった。

「あははは。だけど、この魔王は……勇者さんは死なないらしいぜ」

「死なないんだったら、俺たちは悪くないでしょ」

「っていうか! どんだけのクソイベントなのよ!!」

 彼らは自分の行為よりも、もっと別のことに関心があるようだった。



 ――ああ、私は知っている。

 何の根拠もなくとも悪者と認定された人がいれば、その人を関係ない人が徹底的にたたく。ネット上ではひどい有様だが、テレビでも公共電波で平気でやっいるし、国会の野党の質問なんてただのいじめにしか見えた時だってある。実社会だって同じことだ。会社内のいじめは学校のいじめよりも悪質な時がある。

 悪いやつが、ダメな奴がいることで自分が正義になれると信じている。

 そんな馬鹿な話はない。

 だけど、ほとんどの人間がそうだと思っている。

 だから、人間社会は生きづらい。

 だから、君たちは人間社会から逃げてきたのだろうに、同じことをやっている。

 ――実に愚かなことだ。



「仙崎様は、この世界を救う勇者様。あなたたちの行為は万死に値します」

 先ほど私に制止されたので、行動にこそ移さないもののいづなの声にはありありと殺意が含まれていた。

 こんないづなを見たのは初めてだ。

 ファラナークは私に治癒魔法をかけてくれた。

 私も自身に治癒魔法をかけることでなんとか立てるようになったが、出血がひどくてどうにもふらふらしてしまった。

 いや、それは出血だけではない。

 人間の嫌なところを見た、精神的なダメージもあるかもしれない。



「勇者さん、すみません。こいつらは僕たちが処刑します。だから、どうにか怒りを鎮めてください!」

 一人の若者が剣を持って仲間たちに立ち向かおうとする。



「そんなことをしても、私の怒りは消えやしない……」



 私は吐き捨てるように言った。

「だけど……勇者さん。あなたは……」

 私は私を害した若者たちを見た。

 その瞬間に彼らは怯んだ。

 冒険初心者の彼らに私に刃向かえるだけの力があるはずもない。

 もはや、負けを理解しているのだ。



「私はこのことについて、確かに怒りを感じている。だけど、それ以上に悲しいと感じている。そして、彼らが死んだところで人間の醜さを見てしまったという点で悲しみも怒りも消えやしないだろう」

 私は一方的に喋った。

 会社で、後輩にもこれだけ一方的にしゃべり続けたことはないだろう。

「この魔界では警察はいないし、法律もない。だから君たちの行為を感情的に咎めるものはあっても、制度として咎めるものは何もない。君たちはそんな世界にきてしまっているんだ。

 君たちはこの魔界に残ることを決めた。独りで生きていくことができないことはすでに理解しつくしているだろう。だったら、これからみんなで生きていかねばならない。

 みんなで生きていくなら、君たちはどうあらねばならないか考えなければならないんだ」



 仲間を処刑するといった若者に言った。

「許せない仲間を殺すのも選択の一つだ。だが、仲間を失えば人数が少なくなり、君たちにはさらに苦しい戦いと生活が待っている」

 次に私を刺した若者たちに言った。

「もしかすると、誰かに傷つけられてきた者ほど誰かを傷つけていることに気づかないのかもしれない。だとすると、人間はもう救いようがないのかもしれない。だけど、今君たちは仲間からの信頼を失った。今後もここで以前と同じように暮らせるのだろうか? 彼らは受け入れてくれるだろうか? だったら、ここを離れるか? この果てしない魔界で君たちだけで新しい場所を探すことができるのか?」

 何て説教臭いおっさんだ。

「ここには守ってくれるものは何もない。だから、生きていくために君たち自身でゼロからすべてをつくりあげていかなければならないんだ」

 風俗になんて行ったことはないが、店を訪れたおっさんが風俗嬢に親御さんが悲しむぞって説教するのってこんな感じなのだろうか。

「もっと真剣に、生きるということに向き合わねばならない!」



 善悪の判断は必要だ。

 だけど、世界は善悪だけでできているわけではない。

 なのに、善悪ばかりで判断を押しつけられ続けて、我々は逃げ場を失ってしまっている。

 だから、人間社会は生きにくいんだ。

 そして結局、善悪をないがしろにしてなぁなぁで生きていけば幸せなんだと信じ、気がつけば取り返しのつかない悪に手を染めてしまう。

 さらに人間社会が生きにくくなってしまう。

 僕たちはどう生きていけばいいのだろう?



「君たちで考えるんだ」

 私は言いたいことだけ言って彼らに背を向けた。

「それは、私のすべきことではない」



 魔法でもまだ完全に癒えぬ身体を引きずってその場を去る。

 いづなとファラナークとみーはんは私についてきた。

「なんだか、とんでもないことになったわね。アスラン、ここはもう離れましょう。心配かもしれないけど、残ったところでいいことはないわ」

 ファラナークは広場へ出るとドラゴンに変身した。

「夜だけど、目的地まで急ぎましょう」

 私たちはドラゴンに乗った。



 魔界の夜の空気は冷たい。

 ちびドラゴンが守ってくれるおかげで凍えることはなかった。

 みーはんは後ろを振り返りながら、残された若者たちを心配しているようだった。

 そして、いづなは泣いていた。

 もちろん、私に心配をかけまいと必死でこらえていたが。

 こんないづなは初めてだった。

 私以上に心の傷を負ってしまったようだ。

 こんな時、どうやって慰めてあげればいいのだろう。

 そっと抱きしめてあげればいいのかもしれないが……

 こんなおっさんが若い女性にそんなことをするなんてやはり憚られた。



 飛行時間は二時間ほどだったが、もうあのオアシスからはずっと離れてしまった。

 いづながファラナークにつくってもらった素材で家を建て、その後は全員がほとんど無言で眠りについた。



 ――やられたのは私なのだから、私が怒りを抑えればそれで丸く収まる。

 そんなことを考えたから若者たちにあんなことを言ったわけではないのだが、今回は私を取り巻く仲間たちの心情が抉るように伝わってきた。

 私の言葉はいづなたちにはどう受け止められたのだろうか。

 若者たちにもきちんと伝わったのだろうか。

 そんなことばかりが気になって、ほとんど眠れないでいた。



 翌朝。

 起きてみると、食卓にはいづなもファラナークもみーはんもそろっていた。

 ただ、いずれも浮かない顔をしている。

 せっかくのおいしい食事もどんよりとして味気ない。

 だけど、この雰囲気をつくることになった犯人はここにはいない。

 ――いや、いるとすれば私かもしれない。

 私はやはり、あの時に毅然とした態度を取り、復讐をした方がみんなにとっては良かったのかもしれない。

 私は、どうすればいいのだろうか。

「あの、みんな聞いてほしいんだ……」

 考えた末に私は口を開いた。



「今朝は……朝勃ちがなかったんだ」

 女性陣はまさかこんなことを言うとは思わなかった、といった表情をした。

「どうやら、男性ホルモンが減少傾向にあるらしい。その……何なのだが、この後、また例の施術をしていただけないだろうか……」

 そして、食卓を再び沈黙が支配した。

 ああ、やっぱりこのタイミングじゃなかった!

 考える方向を変えてみようと思って言ったのだけど、やっぱりこれじゃなかった!



「くすくすくす」

 いづなは笑った。

「そうですね。今日もたっぷりとリハビリに励みましょう」

 そう言うとむしゃむしゃとご飯を食べ始め、その後にぺろりと唇を舌なめずりした。

「いいわよ。じゃあ、今日もぴゅっぴゅしましょうね」

ファラナークも表情が明るくなった。

「いや……ぴゅっぴゅまでやると目的が違うというか……」

「うひひひひ。いいじゃない、やってもらいなさい。何発も枯れるまでやってもらいなさい」

 みーはんには何もしてもらわなくてもいいが、彼女も喜んでくれたようだ。

 この提案が正解なのかどうかはわからないが、ひとまずはたちこめた重い空気を取り払うことができたように思う。
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