34 / 41
第9章 王宮を前にして
王宮の思い出
しおりを挟む
リーカーとエミリーは裏街道の山道を抜けて王宮に向かっていた。ワーロン将軍はまさか王宮には向かってくるまいと警戒は緩やかで、魔騎士に遭遇しなかった。だが王宮の近くには強力な力を持つ魔騎士が配置されているのは確かだった。
慎重に前に進み、やがて王宮の堀のほとりまで来た。王宮の周囲の警備は厳重で、とても中には入れる様子ではなかった。
「夜まで待つか・・・その間に向こうに渡る手を考えねば・・・」
リーカーとエミリーは暗くなるまで近くの森に隠れた。
◇◇◇◇
王宮のサランサの部屋に白フクロウが帰って来ていた。サランサはすぐにそばに寄ってそれを撫でた。
『わかりました。このリーカー、女王様のために王宮に向かいます。』
白フクロウはリーカーの言葉を伝えた。
(リーカー様がここに来られる・・・)
サランサはうれしくなって心強くなる半面、不安を感じていた。この警戒厳しい王宮に簡単は入れるものかどうか、もし入れても父やザウス隊長、魔騎士たちに命を狙われるのではないか、そのためにリーカー様は・・・そう思うといてもたってもいられなくなった。
「こうしてはいられないわ!」
サランサは王宮から出て行った。
その姿を窓からワーロン将軍とザウス隊長は見ていた。
「サランサ様が外に。よろしいのですか?」
ザウス隊長が尋ねた。
「放っておけ! 親の心を知らずに・・・。サランサは白フクロウでリーカーと連絡を取っていた節がある。リーカーさえ亡き者にしたらあきらめるだろう。それよりサランサが白フクロウを使わずに外に出て行ったということは、リーカーがここに向かってきているのかもしれない。この王宮に入れるな。その前に奴を仕留めるのだ!」
ワーロン将軍が命令した。
「わかりました」
ザウス隊長はうなずいた。
「ヤギシたちは失敗したようだ。必ずお前がここでリーカーを倒すのだ。よいな」
ワーロン将軍は念を押すようにザウス隊長をぐっと見た。
「はっ!」
ザウス隊長は頭を下げて部屋から出て行った。
◇◇◇◇
リーカーは林の中から王宮を見ていた。傍らでは旅の疲れでエミリーがすやすやと眠っていた。その愛らしい顔には亡き妻アーリーの面影があった。
「あれからもう7年になる・・・」
彼の脳裏に7年前の思い出が蘇った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その頃、リーカーは剣の修行を終え、剣士として王宮の勤めに着いた。その日、いつものように兵たちの訓練を終えて詰め所に戻ろうとした。だが途中で道を間違えたのか、いつもは通らない中庭に出た。そこは草花が咲き誇る美しい場所だった。
「こんなところがあったのか・・・」
その眺めは素晴らしかった。それにそこにいた一人の美しい女性、彼は茫然としばらく見とれていた。その女性はエプロンをして草花の手入れをしていたが、ようやくリーカーに気付いた。
「あなたもここが気に入ったようですのね」
その女性は笑顔で話しかけてきた。
「ええ、ここは素晴らしい。今まで見たことがない」
リーカーも笑顔を返した。
「ありがとう。ここは全部、私が育てたの。愛情をかければ皆、元気に育ってくれるわ」
「それはすごい」
リーカーはこの女性は庭師の娘だろうと思った。それにしてもこれほど美しく花を咲かせるとは・・・この女性の心が美しくなければこうはならないと思った。
「あなたは剣士なのですか?」
その女性が尋ねた。
「ええ、そうです。ジェイ・リーカーと言います。今まで各地で修行をしてきました。剣の腕なら誰にも負けぬつもりです」
「まあ、すごい」
リーカーはこの国の各地で起こった様々な話を聞かせた。彼女は面白がって聞いていた。まるでこの城から出たことがないかのように、彼女にとってどんな話も新鮮だったように見えた。
「それでどうしてここに?」
その女性が訊いた。
「女王様や王家の方々のため、この身をかけてお守りしたいと思っています」
リーカーはそう言ったものの、まだ一介の若い剣士であり、そのような身分の方々にお会いすることはなかった。
「ではよろしくお願いしますね」
女性はそう言って微笑んだ。
(えっ?)
その女性の言い方はまるで上から言っているようだった。一体、この女性は? 庭師の娘ではないのか?・・・リーカーの頭の中に疑問が浮かんだ。その時、
「王女様! 王女様!」
中庭に声が響いた。女官が中庭に出てきてその女性の前で頭を下げた。
「またこちらでしたか? 早くお戻りください。女王様がお待ちです」
「そうですか。では戻りましょう」
その口調は上品で優雅なものだった。リーカーの前にいたのはこの王宮の王女だったのだ。慌ててリーカーは片膝をついて頭を下げた。
「これはご無礼しました。王女様とは知らずに・・・」
すると王女はいたずらっ子ぽく笑った。
「いいのですよ。確かに私はアーリー王女です。でも気にしないで。あなたのお話は面白かったわ。またここにいらして。きっとですよ」
そう言ってアーリー王女は女官とともに建物に戻っていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
それが妻のアーリーとの出会いだった。それが目の前に見える王宮の懐かしい思い出だった。しかしいまや、そこは死を決して飛び込む戦いの場となろうとしていた。
(アーリー。女王様とエミリーを守ってくれ! 私は君に言ったとおり、この身を捧げる!)
彼は目を閉じてそう祈った。
◇◇◇◇
病床のエリザリー女王をサース大臣がお見舞に来ていた。女王はベッドから身を起こしていた。その顔の血色はよくなっているように見えた。
「お元気になられたようで。このサースは安心しました」
サース大臣は微笑みながら言った。
「サース。聞いて欲しいことがあります」
エリザリー女王が真剣な顔をして言った。その様子にただならぬことを感じたサース大臣は周囲の者を下がらせた。
「女王様。このサースに何なりとお申し付けください」
「この王宮で陰謀を企むものがあります」
「なんと! その者は誰ですか?」
「ワーロン将軍です。彼の手の者が家に押し入ってアーリーを殺し、リーカーに罪を着せた」
エリザリー女王は声を潜めて言った。
「それは本当でしょうか?」
「確たる証拠はありません。しかしある者がそう教えてくれました。ワーロン将軍の動きを調べる必要があります。サース。お前がやってくれますか?」
「はい。このサース。女王様のためならどんなことでも。では早速・・・」
サース大臣は立ち上がった。
「くれぐれもワーロン将軍には気取られぬように」
エリザリー女王はそう言った。
慎重に前に進み、やがて王宮の堀のほとりまで来た。王宮の周囲の警備は厳重で、とても中には入れる様子ではなかった。
「夜まで待つか・・・その間に向こうに渡る手を考えねば・・・」
リーカーとエミリーは暗くなるまで近くの森に隠れた。
◇◇◇◇
王宮のサランサの部屋に白フクロウが帰って来ていた。サランサはすぐにそばに寄ってそれを撫でた。
『わかりました。このリーカー、女王様のために王宮に向かいます。』
白フクロウはリーカーの言葉を伝えた。
(リーカー様がここに来られる・・・)
サランサはうれしくなって心強くなる半面、不安を感じていた。この警戒厳しい王宮に簡単は入れるものかどうか、もし入れても父やザウス隊長、魔騎士たちに命を狙われるのではないか、そのためにリーカー様は・・・そう思うといてもたってもいられなくなった。
「こうしてはいられないわ!」
サランサは王宮から出て行った。
その姿を窓からワーロン将軍とザウス隊長は見ていた。
「サランサ様が外に。よろしいのですか?」
ザウス隊長が尋ねた。
「放っておけ! 親の心を知らずに・・・。サランサは白フクロウでリーカーと連絡を取っていた節がある。リーカーさえ亡き者にしたらあきらめるだろう。それよりサランサが白フクロウを使わずに外に出て行ったということは、リーカーがここに向かってきているのかもしれない。この王宮に入れるな。その前に奴を仕留めるのだ!」
ワーロン将軍が命令した。
「わかりました」
ザウス隊長はうなずいた。
「ヤギシたちは失敗したようだ。必ずお前がここでリーカーを倒すのだ。よいな」
ワーロン将軍は念を押すようにザウス隊長をぐっと見た。
「はっ!」
ザウス隊長は頭を下げて部屋から出て行った。
◇◇◇◇
リーカーは林の中から王宮を見ていた。傍らでは旅の疲れでエミリーがすやすやと眠っていた。その愛らしい顔には亡き妻アーリーの面影があった。
「あれからもう7年になる・・・」
彼の脳裏に7年前の思い出が蘇った。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
その頃、リーカーは剣の修行を終え、剣士として王宮の勤めに着いた。その日、いつものように兵たちの訓練を終えて詰め所に戻ろうとした。だが途中で道を間違えたのか、いつもは通らない中庭に出た。そこは草花が咲き誇る美しい場所だった。
「こんなところがあったのか・・・」
その眺めは素晴らしかった。それにそこにいた一人の美しい女性、彼は茫然としばらく見とれていた。その女性はエプロンをして草花の手入れをしていたが、ようやくリーカーに気付いた。
「あなたもここが気に入ったようですのね」
その女性は笑顔で話しかけてきた。
「ええ、ここは素晴らしい。今まで見たことがない」
リーカーも笑顔を返した。
「ありがとう。ここは全部、私が育てたの。愛情をかければ皆、元気に育ってくれるわ」
「それはすごい」
リーカーはこの女性は庭師の娘だろうと思った。それにしてもこれほど美しく花を咲かせるとは・・・この女性の心が美しくなければこうはならないと思った。
「あなたは剣士なのですか?」
その女性が尋ねた。
「ええ、そうです。ジェイ・リーカーと言います。今まで各地で修行をしてきました。剣の腕なら誰にも負けぬつもりです」
「まあ、すごい」
リーカーはこの国の各地で起こった様々な話を聞かせた。彼女は面白がって聞いていた。まるでこの城から出たことがないかのように、彼女にとってどんな話も新鮮だったように見えた。
「それでどうしてここに?」
その女性が訊いた。
「女王様や王家の方々のため、この身をかけてお守りしたいと思っています」
リーカーはそう言ったものの、まだ一介の若い剣士であり、そのような身分の方々にお会いすることはなかった。
「ではよろしくお願いしますね」
女性はそう言って微笑んだ。
(えっ?)
その女性の言い方はまるで上から言っているようだった。一体、この女性は? 庭師の娘ではないのか?・・・リーカーの頭の中に疑問が浮かんだ。その時、
「王女様! 王女様!」
中庭に声が響いた。女官が中庭に出てきてその女性の前で頭を下げた。
「またこちらでしたか? 早くお戻りください。女王様がお待ちです」
「そうですか。では戻りましょう」
その口調は上品で優雅なものだった。リーカーの前にいたのはこの王宮の王女だったのだ。慌ててリーカーは片膝をついて頭を下げた。
「これはご無礼しました。王女様とは知らずに・・・」
すると王女はいたずらっ子ぽく笑った。
「いいのですよ。確かに私はアーリー王女です。でも気にしないで。あなたのお話は面白かったわ。またここにいらして。きっとですよ」
そう言ってアーリー王女は女官とともに建物に戻っていった。
ーーーーーーーーーーーーーーー
それが妻のアーリーとの出会いだった。それが目の前に見える王宮の懐かしい思い出だった。しかしいまや、そこは死を決して飛び込む戦いの場となろうとしていた。
(アーリー。女王様とエミリーを守ってくれ! 私は君に言ったとおり、この身を捧げる!)
彼は目を閉じてそう祈った。
◇◇◇◇
病床のエリザリー女王をサース大臣がお見舞に来ていた。女王はベッドから身を起こしていた。その顔の血色はよくなっているように見えた。
「お元気になられたようで。このサースは安心しました」
サース大臣は微笑みながら言った。
「サース。聞いて欲しいことがあります」
エリザリー女王が真剣な顔をして言った。その様子にただならぬことを感じたサース大臣は周囲の者を下がらせた。
「女王様。このサースに何なりとお申し付けください」
「この王宮で陰謀を企むものがあります」
「なんと! その者は誰ですか?」
「ワーロン将軍です。彼の手の者が家に押し入ってアーリーを殺し、リーカーに罪を着せた」
エリザリー女王は声を潜めて言った。
「それは本当でしょうか?」
「確たる証拠はありません。しかしある者がそう教えてくれました。ワーロン将軍の動きを調べる必要があります。サース。お前がやってくれますか?」
「はい。このサース。女王様のためならどんなことでも。では早速・・・」
サース大臣は立ち上がった。
「くれぐれもワーロン将軍には気取られぬように」
エリザリー女王はそう言った。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説
悪魔さまの言うとおり~わたし、執事になります⁉︎~
橘花やよい
児童書・童話
女子中学生・リリイが、入学することになったのは、お嬢さま学校。でもそこは「悪魔」の学校で、「執事として入学してちょうだい」……って、どういうことなの⁉待ち構えるのは、きれいでいじわるな悪魔たち!
友情と魔法と、胸キュンもありの学園ファンタジー。
第2回きずな児童書大賞参加作です。
忠犬ハジッコ
SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。
「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。
※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、
今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。
お楽しみいただければうれしいです。
空の話をしよう
源燕め
児童書・童話
「空の話をしよう」
そう言って、美しい白い羽を持つ羽人(はねひと)は、自分を助けた男の子に、空の話をした。
人は、空を飛ぶために、飛空艇を作り上げた。
生まれながらに羽を持つ羽人と人間の物語がはじまる。
1000本の薔薇と闇の薬屋
八木愛里
児童書・童話
アルファポリス第1回きずな児童書大賞奨励賞を受賞しました!
イーリスは父親の寿命が約一週間と言われ、運命を変えるべく、ちまたで噂の「なんでも願いをかなえる薬」が置いてある薬屋に行くことを決意する。
その薬屋には、意地悪な店長と優しい少年がいた。
父親の薬をもらおうとしたイーリスだったが、「なんでも願いをかなえる薬」を使うと、使った本人、つまりイーリスが死んでしまうという訳ありな薬だった。
訳ありな薬しか並んでいない薬屋、通称「闇の薬屋」。
薬の瓶を割ってしまったことで、少年スレーの秘密を知り、イーリスは店番を手伝うことになってしまう。
児童文学風ダークファンタジー
5万文字程度の中編
【登場人物の紹介】
・イーリス……13才。ドジでいつも行動が裏目に出る。可憐に見えるが心は強い。B型。
・シヴァン……16才。通称「闇の薬屋」の店長。手段を選ばず強引なところがある。A型。
・スレー……見た目は12才くらい。薬屋のお手伝いの少年。柔らかい雰囲気で、どこか大人びている。O型。
・ロマニオ……17才。甘いマスクでマダムに人気。AB型。
・フクロウのクーちゃん……無表情が普通の看板マスコット。
オオカミ少女と呼ばないで
柳律斗
児童書・童話
「大神くんの頭、オオカミみたいな耳、生えてる……?」 その一言が、私をオオカミ少女にした。
空気を読むことが少し苦手なさくら。人気者の男子、大神くんと接点を持つようになって以降、クラスの女子に目をつけられてしまう。そんな中、あるできごとをきっかけに「空気の色」が見えるように――
表紙画像はノーコピーライトガール様よりお借りしました。ありがとうございます。
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録〜討伐も採集もお任せください!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?〜
うさみち
児童書・童話
【見習い錬金術士とうさぎのぬいぐるみたちが描く、スパイス混じりのゆるふわ冒険!情報収集のために、お仕事のご依頼も承ります!】
「……襲われてる! 助けなきゃ!」
錬成アイテムの採集作業中に訪れた、モンスターに襲われている少年との突然の出会い。
人里離れた山陵の中で、慎ましやかに暮らしていた見習い錬金術士ミミリと彼女の家族、機械人形(オートマタ)とうさぎのぬいぐるみ。彼女たちの運命は、少年との出会いで大きく動き出す。
「俺は、ある人たちから頼まれて預かり物を渡すためにここに来たんだ」
少年から渡された物は、いくつかの錬成アイテムと一枚の手紙。
「……この手紙、私宛てなの?」
少年との出会いをキッカケに、ミミリはある人、あるアイテムを探すために冒険を始めることに。
――冒険の舞台は、まだ見ぬ世界へ。
新たな地で、右も左もわからないミミリたちの人探し。その方法は……。
「討伐、採集何でもします!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?」
見習い錬金術士ミミリの冒険の記録は、今、ここから綴られ始める。
《この小説の見どころ》
①可愛いらしい登場人物
見習い錬金術士のゆるふわ少女×しっかり者だけど寂しがり屋の凄腕美少女剣士の機械人形(オートマタ)×ツンデレ魔法使いのうさぎのぬいぐるみ×コシヌカシの少年⁉︎
②ほのぼのほんわか世界観
可愛いらしいに囲まれ、ゆったり流れる物語。読了後、「ほわっとした気持ち」になってもらいたいをコンセプトに。
③時々スパイスきいてます!
ゆるふわの中に時折現れるスパイシーな展開。そして時々ミステリー。
④魅力ある錬成アイテム
錬金術士の醍醐味!それは錬成アイテムにあり。魅力あるアイテムを活用して冒険していきます。
◾️第3章完結!現在第4章執筆中です。
◾️この小説は小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
◾️作者以外による小説の無断転載を禁止しています。
◾️挿絵はなんでも書いちゃうヨギリ酔客様からご寄贈いただいたものです。
守護霊のお仕事なんて出来ません!
柚月しずく
児童書・童話
事故に遭ってしまった未蘭が目が覚めると……そこは死後の世界だった。
死後の世界には「死亡予定者リスト」が存在するらしい。未蘭はリストに名前がなく「不法侵入者」と責められてしまう。
そんな未蘭を救ってくれたのは、白いスーツを着た少年。柊だった。
助けてもらいホッとしていた未蘭だったが、ある選択を迫られる。
・守護霊代行の仕事を手伝うか。
・死亡手続きを進められるか。
究極の選択を迫られた未蘭。
守護霊代行の仕事を引き受けることに。
人には視えない存在「守護霊代行」の任務を、なんとかこなしていたが……。
「視えないはずなのに、どうして私のことがわかるの?」
話しかけてくる男の子が現れて――⁉︎
ちょっと不思議で、信じられないような。だけど心温まるお話。
【完結】だるま村へ
長透汐生
児童書・童話
月の光に命を与えられた小さなだるま。 目覚めたのは、町外れのゴミ袋の中だった。
だるまの村が西にあるらしいと知って、だるまは犬のマルタと一緒に村探しの旅に出る。旅が進むにつれ、だるま村の秘密が明らかになっていくが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる