魔道の剣  ー王宮の鉱にまつわる悲話ー

広之新

文字の大きさ
上 下
8 / 41
第2章 オースの森

澄んだ心

しおりを挟む
そして、僕は
『スキル《神》を取得しました』
と、表示された。
(え!?神?神様になっちゃった)
『称号:神を継ぎし者』を取得しました
『称号:魔王殺し(魔)を獲得しました』
「へ!?」
「アキト、大丈夫?」
「はい」
『称号・魔王キラーを手に入れました』
(え!?)
「アキト、顔色悪いけど……」
「だ、大丈夫です」
「「?」」
「お、お昼からさ……冒険者の店に行こうか……どんなクエストあるか掲示板で確認しに行こう」
「「はいアキト様」」
「お昼食べてからね」
もうすぐお昼なので食堂へ行くことにした。
『昼食メニュー』
『アルカルプとペスパエルのクリームソース和え』
『野菜と海藻のサラダ(ルッコラソース)』
『ヘルモジャのテールスープ』
『ご飯』
(サラダのソースであるルッコラソースについて教えて)
『はい、ルッコラソースは、イタリア料理で使われていて材料であるルッコラを生のまますりおろし、ペースト状にして作ります。
茹でたキャベツや、じゃがいものピューレなどを加えればより美味しくいただけます。また、オリーブオイルとワインビネガーとレモン汁で味付けをすれば、和風ドレッシングとしても利用できます。さらにニンニクやパセリなどを散らしてもおいしいでしょう。
今回はトマトをベースとしており、ハーブのタイムを少量加えることで、風味が良くなっています。また、タイムのほかにもローズマリーやミント、コリアンダーなどを加えても良いと思います。』
(ありがとう)
(それとヘルモジャのテールスープのヘルモジャってなんだ?聞いたことないけど)
『はい、ヘルモジャは『尾の長い人参』と呼ばれている魔物で牛に近い魔物です。この肉をじっくりと弱火で焼いて食べると非常に柔らかく、脂も甘くとても上品な味わいの高級食材として知られています。」
(へえ、ありがとう)
「(今回も美味しそう。アルカルプはアサリで前に食べたアサリのボンゴレクリームソースパスタだよな。たしかペスパエルがパスタだったもんな)……美味しい」
今回も美味しくいただけました。
うーん
バティオス殿にはいつもお世話になりっぱなしだな。
ありがとうだな。
と、アキトは心の中で思った。
食事が終わり
部屋で着替えを行い
グラウディウス、リクセル、アキゾメトル、ルディアを連れて冒険者の店に行く。
依頼掲示板を確認しに行く。
現在アキト達は
S級冒険者である。
その事を知らない1部の冒険者達はたまにアキトの風貌を見て
『若いなぁ』
とか
『女の子だよなぁ』
とか訳分からないことを言われることもある。
「おい!そこの女!」
「えーと……こっちは『討伐依頼』で」
「聞いてるのか!そこの女!」
アキトは自分のことだと思わないのでグラウディウス達とこの依頼はあの依頼はと言ってどの仕事を受けるか決めているのでそっちに夢中になっている。
「聞いてるのか!」
肩を掴まれた。
「え?……僕のこと?」
「おい!貴様!アキト様に何の用だ」
「そこの女に聞きたいことがあってだな」
「僕!男!!」
「は?……んーと……すまない……男だな……よく見たら」
下半身を見たらしい
「どこ見て言ってんですか!!」
肩をばしんと下向きにすると言い寄ってきた男が床に這い蹲う
「ぎゃあああ」
(あ、力加減間違えた)
他の冒険者は
『あーあ……あいつ……見た目よりも凶悪だしな』
とか
『女の子だと思ったの?馬鹿なのかな』
とか結構言われている。
とか結構言われている。
「これにしよっかグラウディウス」
「そうですね」
「よし!アキト!頑張ろうぜ」
「アキト様頑張りましょう」
「アキト我も頑張るぞ」
皆、乗り気のようだ。
依頼はSランク依頼だ。内容は……
(うわぁ……面倒くさそうな内容だ……)
内容は、ここから近い山奥にある遺跡に生息しているティーグレットの討伐及び素材集め。
報酬は金貨百枚である。
遺跡の名前は『神威の遺跡』
(ティーグレットについて教えてくれ)
『はい、ティーグレットは全長3m程の大きさを持つモンスターで、背中に翼が生えている。また知能が高く人間の言葉を喋ったりする。魔法も使え、口から放つ火の玉のファイヤーボール、腕を刃のように変形させて斬ってくるブレード、風を巻き起こすウインドブレス、水と土を操るストーンフォールなどが使える魔物です』
(厄介な相手だな)
受付に依頼書を持っていく。
「この依頼の受理をお願いしますね」
「かしこまりました」
ギルドカードを提出して受理されたのでそのまま出発となった。
ちなみにパーティー申請をしていないので、依頼を受けていないものはアキト達を援護できないのである。
(パーティー登録するか。申請っと……)
『パーティー:アキト(リーダー)、グラウディウス、ルディア、リクセル』
で登録した。
街を出る。
街道を真っ直ぐ進み
山奥の
『神威の遺跡』に到着する
その間に出くわした魔物を討伐し素材などを回収する。
(これはクエスト終了後に買取してもらうとしよう)
『はい、アキト様』
(ありがとう)
そして
「ついたね……」
「はい」
遺跡の入り口らしきものを発見した。
しかし、ここの警備はどうなっているんだろうと不思議に思うアキト。
入り口付近を調べてみると、鍵がかかっておらず簡単に入れた。
(簡単に調査できる遺跡は安心はできないな……魔物の巣窟になってそうで)
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

悪魔さまの言うとおり~わたし、執事になります⁉︎~

橘花やよい
児童書・童話
女子中学生・リリイが、入学することになったのは、お嬢さま学校。でもそこは「悪魔」の学校で、「執事として入学してちょうだい」……って、どういうことなの⁉待ち構えるのは、きれいでいじわるな悪魔たち! 友情と魔法と、胸キュンもありの学園ファンタジー。 第2回きずな児童書大賞参加作です。

忠犬ハジッコ

SoftCareer
児童書・童話
もうすぐ天寿を全うするはずだった老犬ハジッコでしたが、飼い主である高校生・澄子の魂が、偶然出会った付喪神(つくもがみ)の「夜桜」に抜き去られてしまいます。 「夜桜」と戦い力尽きたハジッコの魂は、犬の転生神によって、抜け殻になってしまった澄子の身体に転生し、奪われた澄子の魂を取り戻すべく、仲間達の力を借りながら奮闘努力する……というお話です。 ※今まで、オトナ向けの小説ばかり書いておりましたが、  今回は中学生位を読者対象と想定してチャレンジしてみました。  お楽しみいただければうれしいです。

空の話をしよう

源燕め
児童書・童話
「空の話をしよう」  そう言って、美しい白い羽を持つ羽人(はねひと)は、自分を助けた男の子に、空の話をした。    人は、空を飛ぶために、飛空艇を作り上げた。  生まれながらに羽を持つ羽人と人間の物語がはじまる。  

1000本の薔薇と闇の薬屋

八木愛里
児童書・童話
アルファポリス第1回きずな児童書大賞奨励賞を受賞しました! イーリスは父親の寿命が約一週間と言われ、運命を変えるべく、ちまたで噂の「なんでも願いをかなえる薬」が置いてある薬屋に行くことを決意する。 その薬屋には、意地悪な店長と優しい少年がいた。 父親の薬をもらおうとしたイーリスだったが、「なんでも願いをかなえる薬」を使うと、使った本人、つまりイーリスが死んでしまうという訳ありな薬だった。 訳ありな薬しか並んでいない薬屋、通称「闇の薬屋」。 薬の瓶を割ってしまったことで、少年スレーの秘密を知り、イーリスは店番を手伝うことになってしまう。 児童文学風ダークファンタジー 5万文字程度の中編 【登場人物の紹介】 ・イーリス……13才。ドジでいつも行動が裏目に出る。可憐に見えるが心は強い。B型。 ・シヴァン……16才。通称「闇の薬屋」の店長。手段を選ばず強引なところがある。A型。 ・スレー……見た目は12才くらい。薬屋のお手伝いの少年。柔らかい雰囲気で、どこか大人びている。O型。 ・ロマニオ……17才。甘いマスクでマダムに人気。AB型。 ・フクロウのクーちゃん……無表情が普通の看板マスコット。

オオカミ少女と呼ばないで

柳律斗
児童書・童話
「大神くんの頭、オオカミみたいな耳、生えてる……?」 その一言が、私をオオカミ少女にした。 空気を読むことが少し苦手なさくら。人気者の男子、大神くんと接点を持つようになって以降、クラスの女子に目をつけられてしまう。そんな中、あるできごとをきっかけに「空気の色」が見えるように―― 表紙画像はノーコピーライトガール様よりお借りしました。ありがとうございます。

見習い錬金術士ミミリの冒険の記録〜討伐も採集もお任せください!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?〜

うさみち
児童書・童話
【見習い錬金術士とうさぎのぬいぐるみたちが描く、スパイス混じりのゆるふわ冒険!情報収集のために、お仕事のご依頼も承ります!】 「……襲われてる! 助けなきゃ!」  錬成アイテムの採集作業中に訪れた、モンスターに襲われている少年との突然の出会い。  人里離れた山陵の中で、慎ましやかに暮らしていた見習い錬金術士ミミリと彼女の家族、機械人形(オートマタ)とうさぎのぬいぐるみ。彼女たちの運命は、少年との出会いで大きく動き出す。 「俺は、ある人たちから頼まれて預かり物を渡すためにここに来たんだ」  少年から渡された物は、いくつかの錬成アイテムと一枚の手紙。 「……この手紙、私宛てなの?」  少年との出会いをキッカケに、ミミリはある人、あるアイテムを探すために冒険を始めることに。  ――冒険の舞台は、まだ見ぬ世界へ。  新たな地で、右も左もわからないミミリたちの人探し。その方法は……。 「討伐、採集何でもします!ご依頼達成の報酬は、情報でお願いできますか?」  見習い錬金術士ミミリの冒険の記録は、今、ここから綴られ始める。 《この小説の見どころ》 ①可愛いらしい登場人物 見習い錬金術士のゆるふわ少女×しっかり者だけど寂しがり屋の凄腕美少女剣士の機械人形(オートマタ)×ツンデレ魔法使いのうさぎのぬいぐるみ×コシヌカシの少年⁉︎ ②ほのぼのほんわか世界観 可愛いらしいに囲まれ、ゆったり流れる物語。読了後、「ほわっとした気持ち」になってもらいたいをコンセプトに。 ③時々スパイスきいてます! ゆるふわの中に時折現れるスパイシーな展開。そして時々ミステリー。 ④魅力ある錬成アイテム 錬金術士の醍醐味!それは錬成アイテムにあり。魅力あるアイテムを活用して冒険していきます。 ◾️第3章完結!現在第4章執筆中です。 ◾️この小説は小説家になろう、カクヨムでも連載しています。 ◾️作者以外による小説の無断転載を禁止しています。 ◾️挿絵はなんでも書いちゃうヨギリ酔客様からご寄贈いただいたものです。

守護霊のお仕事なんて出来ません!

柚月しずく
児童書・童話
事故に遭ってしまった未蘭が目が覚めると……そこは死後の世界だった。 死後の世界には「死亡予定者リスト」が存在するらしい。未蘭はリストに名前がなく「不法侵入者」と責められてしまう。 そんな未蘭を救ってくれたのは、白いスーツを着た少年。柊だった。 助けてもらいホッとしていた未蘭だったが、ある選択を迫られる。 ・守護霊代行の仕事を手伝うか。 ・死亡手続きを進められるか。 究極の選択を迫られた未蘭。 守護霊代行の仕事を引き受けることに。 人には視えない存在「守護霊代行」の任務を、なんとかこなしていたが……。 「視えないはずなのに、どうして私のことがわかるの?」 話しかけてくる男の子が現れて――⁉︎ ちょっと不思議で、信じられないような。だけど心温まるお話。

【完結】だるま村へ

長透汐生
児童書・童話
月の光に命を与えられた小さなだるま。 目覚めたのは、町外れのゴミ袋の中だった。 だるまの村が西にあるらしいと知って、だるまは犬のマルタと一緒に村探しの旅に出る。旅が進むにつれ、だるま村の秘密が明らかになっていくが……。

処理中です...