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閑話
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フレイスがアドラ国に来てしばらく経った頃。
フレイスの家族が、フレイスが元敵国で不当な扱いを受けていないか、元気な姿を見たいとのことでランギールの屋敷に来ることに。
アースも当然のようにフレイスの家族と一緒に来ています。
✴︎アース視点✴︎
大好きなフレイス。
しばらく会えなかった彼にようやく会えた。
フレイスの姪っ子のリンカが駆け寄るのに便乗して俺も走り寄る。
「元気だったか?」
そう言って抱きつくと、隣にいたランギール将軍から鋭い視線が飛んでくる。
だがこれは幼馴染の特権だ。
ギュウギュウ抱きつくのはいつものことだから、フレイスも「わーこのかんじ久しぶり!」とクスクス笑っている。
かわいいーしあわせーと浸ってるのも束の間、抱きついてるからこそ見えた耳の後ろにキスマークを見つけてしまった。
悔しさでギリ、と歯を食いしばりながらもフレイスを堪能したくて思い切り匂いを嗅ぐ。
そうでもしないと嫉妬で脳が焼き切れそうだ。
「ハハハ、アース君は相変わらずだね。
リンカはフレイスと前に会った時赤ちゃんだったから覚えてないだろ?」
「覚えてなくてもこのキレイな人がきっとそうだってわかったもん」
フレイスの兄貴が豪快な声で近づいて来た。
「兄さん!姉さんも!ここまで来てくれてありがとう」
フレイスが満面の笑みで2人に声をかけると、2人も微笑ましそうにフレイスを見つめる。
「フレイス、向こうの庭園で家族水入らずで話してくればいい。あの中だったら遊び回ったり花を積んだりしてもいいぞ」
ランギールがフレイスに声をかけ、後半はリンカに向けて伝える。
「う、うん…」
いくら顔が整っていようが背も高く、体格の良いランギールの迫力にリンカは完全にビビっているようだ。
怯えたようにフレイスの足に隠れている。
ざまぁみろ!
「ああ、アースくんはこちらへ。個人的に話したいことがあるんだ」
来たな。
俺は戦場に乗り込む覚悟で、身を引き締める。
ちょうどいい、俺も話したいことあるし、受けて立とう。
客間と思われる部屋に通されて、向かい合わせにソファに座る。
「単刀直入に言う。フレイスは俺のものだ。家族としか見られてないお前は諦めろ」
「嫌です」
そのようなことを言ってくるだろうと思ったがこちらも一歩も引くつもりはない。
「お前がどれだけ食い下がろうとも、今後フレイスをお前に会わせるつもりはない」
どうやら独占欲が強いうえに横暴でもあるようだ。
"俺のフレイス"というかんじがしてすごく腹立たしいが、ここで感情的になっては向こうの思う壺。
俺だってなんの考えもなしにここにいるわけではない。
「では取り引きといきませんか?」
「なに?」
「これ、ほしくないですか?」
1枚の紙を見せる。
「なっ!!」
それはフレイスが4歳の時の写真だ。
フレイスの天使のようなかわいさにメロメロだった俺の母親はしょっちゅう写真館のおっちゃんを呼んではさまざまな角度で撮らせていた。
そしてこれもそのうちのひとつだ。
あどけない顔でキョトンとカメラ目線のこの写真をこいつが欲しがらないわけがない。
「あなたが出会う前のフレイスは、あなたがどれだけ権力があろうと知ることができないんじゃないですか?」
食い入るように見つめているがすぐに写真を伏せて焦らす。
会った瞬間からこいつの執着心がとてつもないことはわかっていた。
この写真もなんとしても手に入れたいと思うはず。
「…クソッ」
案の定ランギールは悔しそうに呟いた後葛藤している。
しばらく伏せた写真を睨みつけていたが、やがて吐き出すように口を開いた。
「取り引き成立だ。せいぜい俺とフレイスがラブラブなのを指を咥えて見ているがいい」
数日後
✴︎視点なし✴︎
フレイスは呼び鈴の音で急いで目を覚ました。
隣で寝ていたはずのランギールはすでに仕事に行っているようで、そういえばいってきますのキスを寝ぼけながら受けた気がする…と思い出す。
昨晩もランギールに思う存分求められたフレイスは、気だるい体をなんとか動かす。
だがそこでパンツの問題が生じた。
昨日は商人に勧められたとかで購入した紐パンのような面積の小さいパンツをお風呂の後に渡され、嫌だと言っても用意周到に普段のパンツを隠されてしまってはそれを履く以外に選択肢はなかった。
前面は黒のレース生地で、後ろは紐だけである。
前面の布の下部から出ている2本の紐は後ろに回った後左右それぞれにお尻の丸みを支えるように外側に行き、前面の布のサイドにくっついている。
布の上部左右に出ている紐は後ろに回して腰のところで結ぶ仕様だ。
両足は前の布と紐の間に足を通すような感じなのだが…
フレイスは自分では履き方がわからなくてランギールに手伝ってと言わされた。
(後ろは何も守れてない…!)
フレイスが衝撃と羞恥に震えるのをランギールは楽しそうに、そして卑猥な下着姿を舐めるような視線でじっくり観察していた。
その後も散々だったな…とぼんやりしかけたところでまた呼び鈴が鳴る。
「フレイスー?いないのかー?」
(アースだ!)
フレイスは隠された普段のパンツを探すことも、複雑なパンツを履くことも諦めてとりあえず見られてはまずいとポケットに突っ込んだ。
✴︎アース視点✴︎
フレイスの家族が帰った後も俺は滞在を延長していた。
雇われ傭兵のような仕事を請け負ってるので食いっぱぐれることはない。
フレイスに部屋に通してもらって、お茶を出してくれるのをお言葉に甘える。
「暇ができたから会いに来ちゃった」
「俺も普段することないから嬉しいよ」
そういってフレイスははにかむように笑顔を見せる。
まったく、かわいいやつめ。
「お茶もわざわざ悪いな」
お茶をテーブルに置こうとしていたフレイスのお尻をポンとたたく。
「わっ!」
フレイスがびっくりしてお茶をこぼしてしまう。
過剰な反応と触れた感触から、1つの疑問が浮かんだ。
もしやフレイスはノーパンなのか…?
「あ、ごめん」
フレイスは動揺したままソファ前のローテーブルにこぼしてしまったお茶を拭くために床に膝をつき、そのままハンカチハンカチ…とポケットから取り出した布で拭こうとして、ふと動作が固まる。
「フレイス?」
俺は不思議に思って、フレイスの手から布を取り、広げた。
「……」
フレイスは固まったまま動くことができないようだ。
それにしてもこのパンツ。
なんてものを持ってるんだ。没収だ。
無言で当たり前のようにそれを自分のポケットに仕舞うと、反対のポケットからハンカチを出してテーブルを拭いた。
「ちょっとしか溢れてないから大丈夫。フレイスも座りなよ」
「???」
何もなかったように普通の顔してる俺が不思議なんだろう。
目を白黒させていたが、はてなを浮かべたまま言われるがままにソファに座った。
「俺の母親もフレイスに会いたがってたよ」
「…!マリナさんが?うわぁ俺も会いたいな」
フレイスは色事に無垢だ。
今回のことはキャパオーバーであり、こちらがなかったことにすれば流されるだろうという俺の作戦が上手く行きそうだ。
「帰ってきた時にはうちにも寄れよ。フレイスの大好きなミートパイ大量に作るだろうよ」
「マリナさんのミートパイ、ほんとにおいしいからな~食べたくなって来ちゃった」
両手をほっぺたにつけて回想してるフレイスがかわいすぎる。
「なに?食べる想像でもしてるの?ほんとにかわいいなぁ」
ギュウギュウと抱きつく。
上半身に回した手を、偶然を装ってフレイスの乳首にかすめる。
「あっ」
フレイスは感じてしまったことが恥ずかしいのか、困惑した顔で頬を赤く染めている。
色っぽい顔がたまらないな。
「ん?どっか痛いの?さすってやるよ」
俺はお構いなしにさすさすと手を往復させ、フレイスの顔を覗き込んだ。
「あッ大丈夫、だから…ッ」
かすめるたびに乳首がコリっと主張してくるのがかわいくて手が止まらない。
フレイスがどんどん前屈みになるのを構わずに触れ続けていると、不意にものすごい殺気を感じて、反射的に身を翻す。
ドスンと音がして、さっきまで座っていた場所には剣が刺さっていた。
(おいおい…あと少しで死んでたぞ…)
「アースくん?そういう触れ合いを許可した覚えはないよ?」
チッ
タイミング良いな、全く。
ランギールが突然現れて驚いてるフレイスの肩を抱き、奴は人を殺しそうな勢いでこちらを睨みつけてくる。
これ以上いるとフレイスに害が及そうだ。
良いものも手に入ったし、一度帰ろう。
「フレイス、お前が元気にやってることは分かったし、俺もそろそろムーアに帰るよ。また近々来るからな」
「う、うん。マリナさんによろしくね…?」
見送りに来たフレイスに優しく微笑み、俺はランギール家を出た。
フレイスの隣からはずっとものすごい殺気が飛んできていたが、華麗にスルーだ。
彼が喉から手が出るほどほしいだろう貴重なコレクションを手に入れられるかは俺にかかってるんだ。
どれほど殺したくてもできないだろうよ。
俺は強かな男なんだ。
どれだけあいつがフレイスを自分のものだと見せつけようが、どれだけ覇者のオーラを纏って圧力をかけて来ようが、こちらが持ってる引き出し全部使ってでも近くに居続けてやる。
いつ終わるかわからない恋愛関係とは違い、こちらはおじいちゃんになっても側にいられる関係なんだ。
見守るという愛し方もあるんだよ。
幼馴染という特別なポジションをせいぜい羨むがいい。
フレイスの家族が、フレイスが元敵国で不当な扱いを受けていないか、元気な姿を見たいとのことでランギールの屋敷に来ることに。
アースも当然のようにフレイスの家族と一緒に来ています。
✴︎アース視点✴︎
大好きなフレイス。
しばらく会えなかった彼にようやく会えた。
フレイスの姪っ子のリンカが駆け寄るのに便乗して俺も走り寄る。
「元気だったか?」
そう言って抱きつくと、隣にいたランギール将軍から鋭い視線が飛んでくる。
だがこれは幼馴染の特権だ。
ギュウギュウ抱きつくのはいつものことだから、フレイスも「わーこのかんじ久しぶり!」とクスクス笑っている。
かわいいーしあわせーと浸ってるのも束の間、抱きついてるからこそ見えた耳の後ろにキスマークを見つけてしまった。
悔しさでギリ、と歯を食いしばりながらもフレイスを堪能したくて思い切り匂いを嗅ぐ。
そうでもしないと嫉妬で脳が焼き切れそうだ。
「ハハハ、アース君は相変わらずだね。
リンカはフレイスと前に会った時赤ちゃんだったから覚えてないだろ?」
「覚えてなくてもこのキレイな人がきっとそうだってわかったもん」
フレイスの兄貴が豪快な声で近づいて来た。
「兄さん!姉さんも!ここまで来てくれてありがとう」
フレイスが満面の笑みで2人に声をかけると、2人も微笑ましそうにフレイスを見つめる。
「フレイス、向こうの庭園で家族水入らずで話してくればいい。あの中だったら遊び回ったり花を積んだりしてもいいぞ」
ランギールがフレイスに声をかけ、後半はリンカに向けて伝える。
「う、うん…」
いくら顔が整っていようが背も高く、体格の良いランギールの迫力にリンカは完全にビビっているようだ。
怯えたようにフレイスの足に隠れている。
ざまぁみろ!
「ああ、アースくんはこちらへ。個人的に話したいことがあるんだ」
来たな。
俺は戦場に乗り込む覚悟で、身を引き締める。
ちょうどいい、俺も話したいことあるし、受けて立とう。
客間と思われる部屋に通されて、向かい合わせにソファに座る。
「単刀直入に言う。フレイスは俺のものだ。家族としか見られてないお前は諦めろ」
「嫌です」
そのようなことを言ってくるだろうと思ったがこちらも一歩も引くつもりはない。
「お前がどれだけ食い下がろうとも、今後フレイスをお前に会わせるつもりはない」
どうやら独占欲が強いうえに横暴でもあるようだ。
"俺のフレイス"というかんじがしてすごく腹立たしいが、ここで感情的になっては向こうの思う壺。
俺だってなんの考えもなしにここにいるわけではない。
「では取り引きといきませんか?」
「なに?」
「これ、ほしくないですか?」
1枚の紙を見せる。
「なっ!!」
それはフレイスが4歳の時の写真だ。
フレイスの天使のようなかわいさにメロメロだった俺の母親はしょっちゅう写真館のおっちゃんを呼んではさまざまな角度で撮らせていた。
そしてこれもそのうちのひとつだ。
あどけない顔でキョトンとカメラ目線のこの写真をこいつが欲しがらないわけがない。
「あなたが出会う前のフレイスは、あなたがどれだけ権力があろうと知ることができないんじゃないですか?」
食い入るように見つめているがすぐに写真を伏せて焦らす。
会った瞬間からこいつの執着心がとてつもないことはわかっていた。
この写真もなんとしても手に入れたいと思うはず。
「…クソッ」
案の定ランギールは悔しそうに呟いた後葛藤している。
しばらく伏せた写真を睨みつけていたが、やがて吐き出すように口を開いた。
「取り引き成立だ。せいぜい俺とフレイスがラブラブなのを指を咥えて見ているがいい」
数日後
✴︎視点なし✴︎
フレイスは呼び鈴の音で急いで目を覚ました。
隣で寝ていたはずのランギールはすでに仕事に行っているようで、そういえばいってきますのキスを寝ぼけながら受けた気がする…と思い出す。
昨晩もランギールに思う存分求められたフレイスは、気だるい体をなんとか動かす。
だがそこでパンツの問題が生じた。
昨日は商人に勧められたとかで購入した紐パンのような面積の小さいパンツをお風呂の後に渡され、嫌だと言っても用意周到に普段のパンツを隠されてしまってはそれを履く以外に選択肢はなかった。
前面は黒のレース生地で、後ろは紐だけである。
前面の布の下部から出ている2本の紐は後ろに回った後左右それぞれにお尻の丸みを支えるように外側に行き、前面の布のサイドにくっついている。
布の上部左右に出ている紐は後ろに回して腰のところで結ぶ仕様だ。
両足は前の布と紐の間に足を通すような感じなのだが…
フレイスは自分では履き方がわからなくてランギールに手伝ってと言わされた。
(後ろは何も守れてない…!)
フレイスが衝撃と羞恥に震えるのをランギールは楽しそうに、そして卑猥な下着姿を舐めるような視線でじっくり観察していた。
その後も散々だったな…とぼんやりしかけたところでまた呼び鈴が鳴る。
「フレイスー?いないのかー?」
(アースだ!)
フレイスは隠された普段のパンツを探すことも、複雑なパンツを履くことも諦めてとりあえず見られてはまずいとポケットに突っ込んだ。
✴︎アース視点✴︎
フレイスの家族が帰った後も俺は滞在を延長していた。
雇われ傭兵のような仕事を請け負ってるので食いっぱぐれることはない。
フレイスに部屋に通してもらって、お茶を出してくれるのをお言葉に甘える。
「暇ができたから会いに来ちゃった」
「俺も普段することないから嬉しいよ」
そういってフレイスははにかむように笑顔を見せる。
まったく、かわいいやつめ。
「お茶もわざわざ悪いな」
お茶をテーブルに置こうとしていたフレイスのお尻をポンとたたく。
「わっ!」
フレイスがびっくりしてお茶をこぼしてしまう。
過剰な反応と触れた感触から、1つの疑問が浮かんだ。
もしやフレイスはノーパンなのか…?
「あ、ごめん」
フレイスは動揺したままソファ前のローテーブルにこぼしてしまったお茶を拭くために床に膝をつき、そのままハンカチハンカチ…とポケットから取り出した布で拭こうとして、ふと動作が固まる。
「フレイス?」
俺は不思議に思って、フレイスの手から布を取り、広げた。
「……」
フレイスは固まったまま動くことができないようだ。
それにしてもこのパンツ。
なんてものを持ってるんだ。没収だ。
無言で当たり前のようにそれを自分のポケットに仕舞うと、反対のポケットからハンカチを出してテーブルを拭いた。
「ちょっとしか溢れてないから大丈夫。フレイスも座りなよ」
「???」
何もなかったように普通の顔してる俺が不思議なんだろう。
目を白黒させていたが、はてなを浮かべたまま言われるがままにソファに座った。
「俺の母親もフレイスに会いたがってたよ」
「…!マリナさんが?うわぁ俺も会いたいな」
フレイスは色事に無垢だ。
今回のことはキャパオーバーであり、こちらがなかったことにすれば流されるだろうという俺の作戦が上手く行きそうだ。
「帰ってきた時にはうちにも寄れよ。フレイスの大好きなミートパイ大量に作るだろうよ」
「マリナさんのミートパイ、ほんとにおいしいからな~食べたくなって来ちゃった」
両手をほっぺたにつけて回想してるフレイスがかわいすぎる。
「なに?食べる想像でもしてるの?ほんとにかわいいなぁ」
ギュウギュウと抱きつく。
上半身に回した手を、偶然を装ってフレイスの乳首にかすめる。
「あっ」
フレイスは感じてしまったことが恥ずかしいのか、困惑した顔で頬を赤く染めている。
色っぽい顔がたまらないな。
「ん?どっか痛いの?さすってやるよ」
俺はお構いなしにさすさすと手を往復させ、フレイスの顔を覗き込んだ。
「あッ大丈夫、だから…ッ」
かすめるたびに乳首がコリっと主張してくるのがかわいくて手が止まらない。
フレイスがどんどん前屈みになるのを構わずに触れ続けていると、不意にものすごい殺気を感じて、反射的に身を翻す。
ドスンと音がして、さっきまで座っていた場所には剣が刺さっていた。
(おいおい…あと少しで死んでたぞ…)
「アースくん?そういう触れ合いを許可した覚えはないよ?」
チッ
タイミング良いな、全く。
ランギールが突然現れて驚いてるフレイスの肩を抱き、奴は人を殺しそうな勢いでこちらを睨みつけてくる。
これ以上いるとフレイスに害が及そうだ。
良いものも手に入ったし、一度帰ろう。
「フレイス、お前が元気にやってることは分かったし、俺もそろそろムーアに帰るよ。また近々来るからな」
「う、うん。マリナさんによろしくね…?」
見送りに来たフレイスに優しく微笑み、俺はランギール家を出た。
フレイスの隣からはずっとものすごい殺気が飛んできていたが、華麗にスルーだ。
彼が喉から手が出るほどほしいだろう貴重なコレクションを手に入れられるかは俺にかかってるんだ。
どれほど殺したくてもできないだろうよ。
俺は強かな男なんだ。
どれだけあいつがフレイスを自分のものだと見せつけようが、どれだけ覇者のオーラを纏って圧力をかけて来ようが、こちらが持ってる引き出し全部使ってでも近くに居続けてやる。
いつ終わるかわからない恋愛関係とは違い、こちらはおじいちゃんになっても側にいられる関係なんだ。
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