ゲームっぽい世界に転生したので人間性を捨てて限界まで頑張る ~転生勇者もヒロインズも魔王もまとめてぶちのめす~

無職無能の自由人

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第58話 巨人はおしゃべり

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 帰ると見せかけてダンジョンへやってきた。入口が無くなっているかもと思ったが、入口はそのままでポータルだけが無くなっていた。

「オラァ!くそぼけがぁ!舐めてんじゃねぇぞこらぁ!!」

 ダンジョンの壁を殴りまくる。馬鹿だねぇ散々悪いことやっておいて動けないまま入口開けてるとか。

「ドララララララララララァァ!!」

 壁は穴だらけ、天井は崩落、地面は砕けて混ざった。特に入口あたりを入念に破壊してダンジョンの入口を消し去る。

「砕け散れ!メガトン・クラッシュ・アレキサンダー・パンチ!!」

 ゴゴォン!!

 大地を砕く最強の拳!地面は爆発して捲り上がり、一部は溶岩と化した。既にダンジョンの気配は微塵もない。



「悪は潰えた」

 か、どうかは知らんがとりあえず気分スッキリ。後は勇者が出てきた時に殺し尽くせばええやろという精神。



 まぁこれはついでの気晴らしだ。終わったので探し物を再開した。



 勇者の作り上げた死体の山。あの時、妹鬼の姿をたしかに見た。

 せめて姉の所に連れ帰ってやろうと思ったんだが、いくら探しても見つからなかった。

 魔物にでも食われたか、勇者に情が残っていたか。それとも。





「ここに残っていても仕方ないだろう。連れて行ってやるから荷物をまとめろ」

「おう!ありがとうよ!」

 やたらご機嫌なハゲ。お前自分の町の住民皆殺しにされたのにそれでいいの?

「ありがとうございます。よろしくおねがいします」

 その隣には地味だが身奇麗な女、帰ってきた嫁である。町が混乱した時にここまで逃げてきて見逃されたらしい。

 娘と母は普通に会っていたらしく、羽振りのいい娘から色々誘われていたようだ。

「ハゲの所に帰ってきたんじゃなく羽振りのいい娘の所に帰ってきたのは笑えるがそんなのどうでもいいから用意しろ」

「どうでもいいなら言うんじゃねぇよ!」



「それでフレア。いいタイミングで来てくれたが、巨人の里の方はどうだったんだ?」

『すぐに見つかったよ!それで、アレキサンダーを連れてきて欲しいんだって!』

「あん?なんで俺を?まぁ行けばわかるか、見てみたいし」

『何にもなかったよ、人間の方がおもしろい。あんまり大きく無かったし。でも人間よりはずっと強そうだった!』

「ふーん。まぁ竜も道具は使ってなかったし、弱い人間だからこそ色々道具を使うのかもな」

 そう考えると、勇者こそが人間で、俺が人間じゃないみたいだな。




 アンナの一家をフレアの背に乗せて国へ帰る。

「アレキサンダーくんって王様なのよね?」

「そうだよ!だから安心してね!」

「山猿の王とか山賊の頭の間違いだろ」

「ここで落としてもいいんだぞハゲ」



 ハゲがぶちぶちと文句を垂れている間に国が見えてきた。

 元アルニア国、現在は魔国と呼ばれる我が国では、魔族の技術を多く受け入れると同時に豊富な資源と資金を元に目覚ましい発展を遂げている。

 国中に街道が整備され、そこを走るのは魔力で走る魔道車。鉄道も整備が進められていてそこかしこで工事が行われている。特に王都では上下水道も完備され、住環境は周辺国と比較にならない。



 ドズゥン!

「おかえりなさいませ!」

 城の中庭、通称フレア発着場に到着すると同時に魔族兵士が挨拶をしてくれる。上下鎧を身に着けているが、青緑色の皮膚に目の縁から頬にかけて赤い模様、それにプラスチックで出来ているかの様なコウモリを模した謎の髪?デビルウィングで空を飛びそうな、一目で分かる模範的な魔族である。

「うおぉ!やっぱり悪魔の国だったんだ!クソッ俺が家族を守るぞ!」

「やかましいぞハゲ、さっさと慣れろ」

「強そうな兵士さんだね」

「恐ろしいけど守ってもらえるなら安心ね」

 びびっているのはハゲだけ、竜で運ばれている時点で覚悟しとけって話だ。

「よよ~っと!」

 フレアが変身したらハゲがひっくり返っていた。面白いぞよくやった。



 ゆっくり案内をしたい所だがそうもいかん、とりあえず空いている部屋を用意させてそこまで案内した。

 元の城の痕跡が分からないほど改築された我が城。シンプルなカーペットと間接照明により、上品だが華美ではない居心地のよさがある。なお俺にとっては滅多に利用しない裕福な実家みたいなイメージだ。

「この部屋を使ってくれ。大浴場もあるが、個人風呂とトイレも付いてるからな。使い方は分かるよな?」

「わからないよ!?」

 風呂は湯の出るシャワーの使い方と最低限の管理、トイレは座って利用する事と水洗の流し方を指導した。三人とも大口を開けて驚いていたが、理解した後は女二人が大喜び、ハゲは混乱しているようだ。

 どうあれあの町での生活よりは快適だろう。分からない事は兵士に聞くように言いつけておいた。

 この城にはメイドがいないんだよ。なんで?





「ベル、ケト、状態はどうだ」

『変わりないのです。だけど傷は抑えているのに目覚めないのです、早めになんとかしないと衰弱していくのです』

「あんた巨人に呼ばれてるんだろう、さっさと会いに行きな。待たせるんじゃないよ」

「あぁすぐにいく。なんか手土産あったほうがいいか?」

「そうじゃの、最後の桃を持っていきな」

 ベルが仕舞い込んでいた可能性の実を渡してくれた。これが最後か、また取りに行ったら貰えるんだろうか?

「それじゃ行ってくる。二人共暫く頼むぞ」

「いってきまーす!」




 一度行っているフレアに任せて空の旅、途中にアンティカ国の王都上空を通った。

 そういやあいつらどうしてるんだろうか?勇者に名指しで招集されたそうだが肝心の勇者はあのざま、あいつらはあいつらで色々ありそうよなぁ。

「フレア、最近はアリーのところに行ってないのか」

「う、うん。あの~、実は会わせてくれない事があって、それでちょっと暴れちゃって」

「そりゃ暴れたらいいだろ、すきにすればいい。それでどうなったんだ?」

「会ったら怒られそうでそれから会ってない」

「なんだそりゃ、時間出来たら行ってこいよ」

「それがぁ、なんか結婚がどうとかって忙しいみたいで」

「めでたいじゃないか、竜に祝ってもらえたら喜ぶだろ。遠慮せずに行ってこい」

「そうする~」



 結婚かぁ、知り合いが結婚とか聞くと感慨深いものがある。俺ももう、もう、、、12歳だっけ?可能性の実のせいで見た目は7歳か8歳程度のチビなんだが。

 あれ?俺の成長遅くなってるし、もしかして後5年もしたら高校生のお姉ちゃんと小学生のショタという構図になるのでは?

 それってどうなの?同い年のおねショタ?それは…あ、あり?いや無いだろう!他人ならともかくあいつらがお姉ちゃんなんて!

 でも姫さんはすげぇ美人なお姉ちゃんだよな……、性格がアレなのと見た目がガチ過ぎて距離を取ってるが。エリナもあんなのになるの?アリーはどうなるの?姫お姉ちゃんズとショタ大王とかヤベェ、ヤベェよ…。いや、リリスやニウェも同じだ。5年ならともかく8年なら、20歳のお姉ちゃん達と見た目11~12くらいの俺!?こ、これは・・・・・・!学会が震撼する難題だぞ………!?



「どうすれば、俺の体は、お姉ちゃん達が迫ってきた時は、いやしかしあいつらにそんな、でもその時になれば、いや駄目だろ!俺の精神はその時20歳なんだ!でも、お姉ちゃんを慕う俺の気持ちに嘘はつけねぇ!どうすればいいんだ!どうすりゃいいってんだよぉ!!」

『どうしたの?ついたよ!』

「あ、はい。降りてください」

 この時俺の頭にはアリーの婚約者を消す選択肢が浮かんでいた。けどすぐに消えた。





 ドズゥン!

 巨人たちの住む里に降り立った。とはいえ人里とは違って自然のままの姿にしか見えない。よく見ると所々に階段などが作られているが、家屋等は無い。巨人族は座り込んで何か作業をしていたり、そのまま寝転んでいたりする。

 辺りを眺めていると近くに転がっていた岩が突然動き出した。

『来たな人の子。待っていた』

「うぉ!巨人か!びっくりしたわ!」

『騒々しいな人の子。お前に伝えることがある、静かに聞け』



 苔の生えた岩の様な背中、身長は5メートルくらいか、大きくはあるが想像していたほどじゃないな。

「まて、我々がお前たちを探していたのはソーマを求めての事だ。ここに可能性の実がある、これとソーマを交換してくれ」

『ソーマの事は聞いている、持って行くがいい。その実はいらない、それは本来、加護の弱い種族を魅了する為の物。我らには必要がない。一部の竜が魅了されて世界樹に下ったようだがな』



「お前はあの木が何なのか知っているのか」

『あれは別の世界から来た者。強い力を持ち、この世界に根を張る者。ただし邪神では無い、邪神を追う者だ』

「邪神?それはダンジョンの事だな?対立しているのか?」

『その話をする為に待っていた。人の子よ、邪の力が地上に出てきている。世界の手駒が邪神に手を出した。このままでは邪と世界樹、そしてこの世界を造ったモノの争いが起こる。地には邪の生み出した魔物が溢れ、この世界を生きるもの全てが戦うことになる。竜、精霊、巨人、勇者、魔王、人より遥かに強大なそれらが別れ、戦いあうのだ。その間にも世界樹は世界の力を吸い上げるだろう。そうして世界は滅ぶ。今までに何度も滅んできた』



「世界が何度も滅んできたって言うのか?」

『そうだ。とてもつらい時間が続き、やがてまた落ち着きを取り戻す。死に絶えた人間もまた新たに生まれてくる。だが人の子はそれに抗うだろう』

「当然だ」

『ならば邪神が這い出る前に邪の力を破壊しろ。ここから南、お前たちがダンジョンと呼ぶ場所に邪神が眠っている』



「ん、んーそうか。ところでダンジョンに入ったことはあるが途轍もなく深かったんだが?」

『転移を使ってそう見せているのだ。転移を使えば別の世界に飛ばされる、歩いて潜れ』

「………えーと、それで、お前たちは戦わないのか」

『我らはもう戦いたくない。世界が滅ぶのなら受け入れるのみ』

「へぇ、そうなのか。うん、それでさ、ダンジョンって無くなったりしない?ずっと同じ場所にあるって限らなくない?お前最近行った?ずっと前の話だよね、今はもう無いかもしれないじゃん?」

『邪の息遣いはまだそこにある』

「そ、そう。ならいいんだけどよ……。ほんとにまだある?今試した?」

『今もそこにある』

「そうか!じゃあいいんだよ!あるならさ!」



 やべぇ、入口壊しちまった。いやでもそこにあるっていうなら掘ればいいのか?いや息遣いがあるってことは息苦しくて自力で口を掘った可能性もあるだろ。そうだったらもう一回破壊してやろ。



『約束のソーマだ』

「ありがとよ。……なぁ、お前たちに弟子入りしたいっていう人間がいるんだが」

『人が我らと暮らす事は出来ない』

「まぁ、そりゃこんなトコでは人間は暮らせないが、家を立てて畑を作ればなんとか」

『無理だ』

「そうか、だがお前らの中にも変わり者はいるんだろう?俺の国で人に物を教えたいやつがいたら教えてくれ」

『わかった。いたら教えよう』

「………また来る。カタを付けてからな」





 巨人の里から飛び立つ。結局降りてすぐの場所から動くことが無かった。

 あいつらなりの歓迎なのか、歩かせたくなかったのか、今度来たら里中走り回って見学してやろう。





 とにかくソーマは手に入れた。ルバンカを治したら勇者が動く前に決戦だ。
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