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第48話 取り憑かれる
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『クソオス!クソオス!クソオスがぁ!!』
「はっはっはっ!いいぞ、その意気だ!だがぬるい!おそいおそいおそい!!」
水の大精霊の攻撃を全て捌く、しかし己の肉体を持って戦うその意気やヨシ!
『クソ!なぜ人間ごときに!』
「膝ついてんじゃねぇぞ!しゃあ!シャイニングウィザード!」
ドゴン!
疲れて膝をついた大精霊!その膝を足場に飛び上がり、鋼の膝を顔面に突き刺す!
『げぅぅっ!』
顔面を砕かれて大きく仰け反る!間抜けめ!全身隙だらけだ!
「いくぞ!必殺!!」
懐に踏み込み!拳に極限まで魔力を高める!
「アレキサンダー流!龍神烈火拳!!」
全てを破壊するまで止まらぬ狂気の連打!極限まで高められた魔力が一撃ごとに爆裂する!
ドドドドドバドバドバドバドドギャァァ!!
『アアァァァァァァァァ!!』
大精霊は断末魔を上げながら散り散りになっていく。圧倒的エネルギーの奔流が全てを霧散させる!
邪悪な精霊は滅びた!成敗!!
「あ・・・」
や、やっちまった!やたら反抗的だし丈夫だからつい楽しくなっちまった。成敗してんじゃねぇよ俺!
やべぇ…やべぇよ……、いくら俺でもケトに対して罪悪感が半端ねぇ。すまん、やっちまった。
大精霊は体の欠片も残さず吹き飛んでしまった。いくら精霊とはいえ、加護の守りも効かない状態では…。
絶望的な気持ちで突っ立っていると、ふわふわと空中に何かが集まり、やがて水球となった。これはもしや?
水球は形を変え、やがて先程の大精霊の姿をかたどったかと思うと、色が付き服を身に着け、一部以外は完全に復活した。
『ふぅ。アレキサンダー、ありがとう迷惑をかけた。私は水の大精霊だ』
「あ、あぁ。大丈夫なのか?だいぶ落ち着いたようだが」
『うむ、長く封印されている間に自分の恨みが邪気を呼び込んでしまった様だ。吹き飛ばして貰ったおかげで今はスッキリしている』
ほんとかこれ?誤魔化しているだけでは?とりあえずこんなに変わったなら一言いっておかねば。
「大精霊よ、あんためちゃくちゃ小さくなっているが本当に大丈夫なのか?」
大精霊はちっこくなっていた。俺の拳を2つ重ねたくらい、ケトと同じサイズ感だ。さっきまで大人の女性だったのに。
『これは魔力を失っているからだ。ケトも小さかっただろう?あの子も本来は湖の大蝦蟇なのだ。勇者に捕らえられ、長年の封印によりこの様になってしまった』
「まぁ、落ち着いたんならいい。ケトが待っているだろうし帰るぞ」
『あぁ、自分で歩けるのはいいな』
家に戻った。調子に乗って大精霊の体を消し飛ばした事は黙っておこうと思う。
『母!?随分小さくなったのです!?』
『そうだ、母は長い時間の間に邪に飲まれていたのだ。しかしアレキサンダーが全てを祓ってくれた。彼は強いな』
『そうなのです!アレキサンダーは恩人で私の王なのです!ありがとうアレキサンダー!母が帰ってきたのです』
喜びを爆発させるケト。その小さな体から突然光の玉が飛び出した。
『おや、彼は真の王なのだな。アレキサンダー、それはケトの気持ちだ。受け取ってやってくれ』
光の玉はまっすぐに俺の体へ飛び込んだ。ドクリドクリと血が沸き立つ、静かな魔法の力が体を満たしていく。フレアの時とは違う、静かだが確実に俺の肉体を一段押し上げるものだ。
「これがなにか分かるのか?」
『それは王への忠誠。臣下が心から王と認める事、そして王が臣下の望みを叶えた時に起こる儀式だ。この世界を作った王が最初に行った事。我もその昔、王に捧げたものだ』
「なんだと?詳しく教えてくれ」
『今はまだ早い。せめて全ての忠誠を集めてからだな』
精霊王は泰然とした態度で告げる。体は小さく、さっきよりも弱くなっているはずだが、その精神は遥かに強固な物に感じた。
「そうか、まぁいい。今はやることが沢山あるからな」
光の玉を受け入れる度に大幅に力が増している。今の時点では倒さなきゃならん敵はいないが、少なくとも竜の長老を超えなきゃ最強を名乗れない。竜王はもっと強いのか?最盛期の精霊王はどうだったんだろう。そしてそれを捕まえた勇者とは?ダンジョンの奥に潜むものは?
まずはこの光の玉を集めよう。臣下の望みを叶えるのも王の役目。
「しかしあいつらの分どうすりゃいいのかなぁ」
ブチ切れさせてしまった二人の事を思うと先が思いやられるぜ。
―――――――――――
「クソ!クソ!クソ!あいつはなんだったんだ!?」
突然現れた大男にやられてしまった!剣も奪われ、死にかけた所をアリーとエリナが救ってくれた。
巫女のルーリアが治療してくなかったら危なかったかもしれない。
「すまないアリー、エリナ。あんな奴にやられるなんて。油断してしまった」
「い、いえ、あれは」
「そのぅ、本当にごめんなさい。あまりと言えばあまりな言葉でつい頭が」
「いいんだ、あんな風に馴れ馴れしくされたら冷静じゃいられないだろう。今度会ったら必ず俺が倒す」
相手を舐めて正面から突っ込んでしまったから対応されてしまった。今度は背後を取ってふいだまコンボに真勇者のスキルを乗せてやる。どれだけレベルが高くてもカンストダメージが入る確定コンボだ。回避も耐えることも出来ない。
「二人はあいつを知っているのか?」
「それは…。彼はここの北、トーリア西部の小さい村で独立国を建国したのよ。でも各国への通知も無いし、今の所は自称という事かしら」
「しかし彼は強い。我が国では彼が敵対しない限り動かないようにしています。もし仲間に引き入れることが出来れば…」
「仲間!?冗談じゃない!あいつの名前は!?国の名前は!?」
「彼の名前はアレキサンダー、国の名前は聞いたことがありません」
「敵対するのは止めといた方がいいわよ。一時は弱くなってたんだけど、もう手が付けられない。魔王なんて関係ないくらいの相手よ」
「ふん!いくら強くても関係無い。俺は勇者だ、本気を出せば必ず俺が勝つ」
それがこの世界のルールだ。あいつが現れたのは俺がシナリオを壊したからか?それともゲームと世界とのズレなのか。どっちにしたって最後は勇者が勝つんだ。それが絶対のシナリオだ。
「アレキサンダーは魔王の仲間だ!勇者と敵対するのは人類に敵対するのと同じ。あいつの国を魔国と名付け、人類の敵と認定する!各国には速やかに討伐準備をさせろ!」
二人の前で恥をかかせやがって!絶対に許さない!
「はっはっはっ!いいぞ、その意気だ!だがぬるい!おそいおそいおそい!!」
水の大精霊の攻撃を全て捌く、しかし己の肉体を持って戦うその意気やヨシ!
『クソ!なぜ人間ごときに!』
「膝ついてんじゃねぇぞ!しゃあ!シャイニングウィザード!」
ドゴン!
疲れて膝をついた大精霊!その膝を足場に飛び上がり、鋼の膝を顔面に突き刺す!
『げぅぅっ!』
顔面を砕かれて大きく仰け反る!間抜けめ!全身隙だらけだ!
「いくぞ!必殺!!」
懐に踏み込み!拳に極限まで魔力を高める!
「アレキサンダー流!龍神烈火拳!!」
全てを破壊するまで止まらぬ狂気の連打!極限まで高められた魔力が一撃ごとに爆裂する!
ドドドドドバドバドバドバドドギャァァ!!
『アアァァァァァァァァ!!』
大精霊は断末魔を上げながら散り散りになっていく。圧倒的エネルギーの奔流が全てを霧散させる!
邪悪な精霊は滅びた!成敗!!
「あ・・・」
や、やっちまった!やたら反抗的だし丈夫だからつい楽しくなっちまった。成敗してんじゃねぇよ俺!
やべぇ…やべぇよ……、いくら俺でもケトに対して罪悪感が半端ねぇ。すまん、やっちまった。
大精霊は体の欠片も残さず吹き飛んでしまった。いくら精霊とはいえ、加護の守りも効かない状態では…。
絶望的な気持ちで突っ立っていると、ふわふわと空中に何かが集まり、やがて水球となった。これはもしや?
水球は形を変え、やがて先程の大精霊の姿をかたどったかと思うと、色が付き服を身に着け、一部以外は完全に復活した。
『ふぅ。アレキサンダー、ありがとう迷惑をかけた。私は水の大精霊だ』
「あ、あぁ。大丈夫なのか?だいぶ落ち着いたようだが」
『うむ、長く封印されている間に自分の恨みが邪気を呼び込んでしまった様だ。吹き飛ばして貰ったおかげで今はスッキリしている』
ほんとかこれ?誤魔化しているだけでは?とりあえずこんなに変わったなら一言いっておかねば。
「大精霊よ、あんためちゃくちゃ小さくなっているが本当に大丈夫なのか?」
大精霊はちっこくなっていた。俺の拳を2つ重ねたくらい、ケトと同じサイズ感だ。さっきまで大人の女性だったのに。
『これは魔力を失っているからだ。ケトも小さかっただろう?あの子も本来は湖の大蝦蟇なのだ。勇者に捕らえられ、長年の封印によりこの様になってしまった』
「まぁ、落ち着いたんならいい。ケトが待っているだろうし帰るぞ」
『あぁ、自分で歩けるのはいいな』
家に戻った。調子に乗って大精霊の体を消し飛ばした事は黙っておこうと思う。
『母!?随分小さくなったのです!?』
『そうだ、母は長い時間の間に邪に飲まれていたのだ。しかしアレキサンダーが全てを祓ってくれた。彼は強いな』
『そうなのです!アレキサンダーは恩人で私の王なのです!ありがとうアレキサンダー!母が帰ってきたのです』
喜びを爆発させるケト。その小さな体から突然光の玉が飛び出した。
『おや、彼は真の王なのだな。アレキサンダー、それはケトの気持ちだ。受け取ってやってくれ』
光の玉はまっすぐに俺の体へ飛び込んだ。ドクリドクリと血が沸き立つ、静かな魔法の力が体を満たしていく。フレアの時とは違う、静かだが確実に俺の肉体を一段押し上げるものだ。
「これがなにか分かるのか?」
『それは王への忠誠。臣下が心から王と認める事、そして王が臣下の望みを叶えた時に起こる儀式だ。この世界を作った王が最初に行った事。我もその昔、王に捧げたものだ』
「なんだと?詳しく教えてくれ」
『今はまだ早い。せめて全ての忠誠を集めてからだな』
精霊王は泰然とした態度で告げる。体は小さく、さっきよりも弱くなっているはずだが、その精神は遥かに強固な物に感じた。
「そうか、まぁいい。今はやることが沢山あるからな」
光の玉を受け入れる度に大幅に力が増している。今の時点では倒さなきゃならん敵はいないが、少なくとも竜の長老を超えなきゃ最強を名乗れない。竜王はもっと強いのか?最盛期の精霊王はどうだったんだろう。そしてそれを捕まえた勇者とは?ダンジョンの奥に潜むものは?
まずはこの光の玉を集めよう。臣下の望みを叶えるのも王の役目。
「しかしあいつらの分どうすりゃいいのかなぁ」
ブチ切れさせてしまった二人の事を思うと先が思いやられるぜ。
―――――――――――
「クソ!クソ!クソ!あいつはなんだったんだ!?」
突然現れた大男にやられてしまった!剣も奪われ、死にかけた所をアリーとエリナが救ってくれた。
巫女のルーリアが治療してくなかったら危なかったかもしれない。
「すまないアリー、エリナ。あんな奴にやられるなんて。油断してしまった」
「い、いえ、あれは」
「そのぅ、本当にごめんなさい。あまりと言えばあまりな言葉でつい頭が」
「いいんだ、あんな風に馴れ馴れしくされたら冷静じゃいられないだろう。今度会ったら必ず俺が倒す」
相手を舐めて正面から突っ込んでしまったから対応されてしまった。今度は背後を取ってふいだまコンボに真勇者のスキルを乗せてやる。どれだけレベルが高くてもカンストダメージが入る確定コンボだ。回避も耐えることも出来ない。
「二人はあいつを知っているのか?」
「それは…。彼はここの北、トーリア西部の小さい村で独立国を建国したのよ。でも各国への通知も無いし、今の所は自称という事かしら」
「しかし彼は強い。我が国では彼が敵対しない限り動かないようにしています。もし仲間に引き入れることが出来れば…」
「仲間!?冗談じゃない!あいつの名前は!?国の名前は!?」
「彼の名前はアレキサンダー、国の名前は聞いたことがありません」
「敵対するのは止めといた方がいいわよ。一時は弱くなってたんだけど、もう手が付けられない。魔王なんて関係ないくらいの相手よ」
「ふん!いくら強くても関係無い。俺は勇者だ、本気を出せば必ず俺が勝つ」
それがこの世界のルールだ。あいつが現れたのは俺がシナリオを壊したからか?それともゲームと世界とのズレなのか。どっちにしたって最後は勇者が勝つんだ。それが絶対のシナリオだ。
「アレキサンダーは魔王の仲間だ!勇者と敵対するのは人類に敵対するのと同じ。あいつの国を魔国と名付け、人類の敵と認定する!各国には速やかに討伐準備をさせろ!」
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