214 / 221
恋する乙女
漆
しおりを挟む「────はい、では皆さんで考察していきましょうか」
無事にご祈祷が終わって恵衣くんが席に着いた。みんなは一斉に伸びをする。短いものとはいえ神事はやっぱりどこか空気が張りつめる。
それにしても、と私は未だ違和感の残る左手の指先をそっと撫でた。
先生がホワイトボードを引っ張ってきて真ん中に置いた。真ん中に簡単な人の頭と左手の絵を描く。
「じゃあ一人ずつ、何を感じたのかここに書き込んで発表していきましょう。まず恵衣さんからお願いします」
「はい」
立ち上がった恵衣くんはスタスタとホワイトボードに歩み寄ると赤いペンで頭頂部に丸を書いた。
線で引っ張り隣に「清水に触れた時のような心地よい冷たさ」と付け加えると、「あ、俺も」と嘉くんが同意する。
「頭頂部に心地よい感覚がありました。正神界系の中位の神が憑依していると思われます。神意にかなった状態だと判断しました」
頭頂部に清々しい感覚があるのは、憑霊観破法の中では最も普通の状態であるとされている。何事もなければ多くの人はこの状態になっている。
恵衣くんと嘉正くんがそう感じたのも何だか納得がいく。
「嘉正はともかく、無難にオリコウサンに面白みもなく生きてる恵衣ならまぁそうなるよねぇ」
明らかに褒めている口調ではない言い方に恵衣くんの眉がぴくりと動く。
「先祖や神に警告を受けるような生き方をしている奴らの方がどうかしてると思うけどな」
「はァ!? 僕は警告じゃなかったし!」
またもや喧嘩開始のゴングが鳴り響き立ち上がった来光くん。冷や冷やしながら見守っていると、ホワイトボードの前に立ち赤ペンを握った。
側頭部と左手の人差し指、中指にに丸を付けた。
「ここに指で押されるような感覚があったあと、左手のこの指先が痺れました」
こんこん、とホワイトボードを叩いた来光くん。
「左手にも何かしらを感じた人が出てきましたね。ここから分かることは何ですか? 泰紀さん」
先生に指名されて「げ、俺?」と露骨に嫌な顔をした泰紀くんが頬を掻きながら立ち上がる。
「えっとまず……両方の側頭部だから、霊とか先祖の類……っすよね?」
「そうですね。では左手に刺激があった場合は、どの指が何に当たりますか?」
うーんとえぇーと、と視線を泳がせる泰紀くんとふいにバチッと目が合った。そして小さく拝むと「先生! 巫寿さんが答えたがっています!」と私に丸投げする。
ひどい、あんまりだ。
露骨に顔を逸らして席に座った泰紀くんにちょっと恨みがましい視線を送って渋々立ち上がった。
私もあんまり憑霊観破は得意じゃないのに……。
頭に刺激を感じて続けて左手の指にも何らかの刺激があった場合、その指に応じてついている霊が異なってくる。
どうしても覚えられないと瑞祥さんにボヤいた時に、いい語呂合わせを教えてもらった。確か────。
「……親指は親戚の先祖霊、人差し指が父親と祖父の霊で中指が母親と祖母、薬指が兄弟叔父叔母で、小指が子供の霊です」
「素晴らしいですね、きちんと覚えられています。よく勉強していますね」
すげ~、と皆が拍手を送ってくれた。無事答えられたことにホッとしながら席に座る。隣に座っていた嘉正くんが私の袖をくっと引っ張った。
「凄いね巫寿、覚えるの難しくなかったの?」
「難しかったから、瑞祥さんにいい語呂合わせを教えてもらったの」
「へぇ、どんな? 教えてよ」
「あ、えっと……うん。後で、ね」
ありがとう、と嬉しそうに笑った嘉正くんが前を向く。
申し訳ないけれど、私から嘉正くんにこの語呂合わせを教えることはできないだろう。
瑞祥さんがこの語呂合わせを私に教えてくれた時のことを思い出す。隣にいた聖仁さんの呆れた顔が蘇る。
『そんなハレンチな語呂合わせを女子が作らないの。そして後輩に教えるのも止めなさい』
巫寿も後輩に伝授してやれよ、と言われたけれどおそらく私の代でその語呂合わせは途絶えるだろう。
「ではこの事から何が分かりますか、来光さん」
「はい。人差し指と中指なので巫寿ちゃんが言ったように父親と母親の霊です。自分の両親は健在なので生霊だと思います。連絡を無視してるので、その催促かなと」
結構です、と先生に席に戻るように促されて来光くんが戻ってきた。
「来光くん、あの……大丈夫?」
思わずそう声をかける。
来光くんは両親と絶縁関係にあると聞いている。日頃から連絡も取り合っていないし、長期休暇も実家ではなく間借りしている薫先生の家に帰っている。
そんな状態の両親が生霊になってまで来光くんに何かを伝えようとしているなんて、何かあったに違いない。
「あはは、全然大丈夫。いつもの事なんだよ。新学期とか学期末の度に"戻ってきて普通の学校に通え"って言ってくるんだ。世間体を気にする人たちだから僕が得体の知れない学校にいるのが気に食わないみたい。思い出した時だけそういう連絡してくるくせによく言うよねぇ全く」
世間話でもするような軽い口調でそう言った来光くん。話しぶりから本人は大して気に留めていない様子なのが伝わってくるけれど流石に心配になる。
部外者の私が口を挟んでいいような内容ではないので、「何かあったら相談してね」とだけ伝える。来光くんは「ありがとう」と嬉しそうにはにかんだ。
「では次は泰紀さん、発表してください」
はーい、と立ち上がった泰紀くんは頭頂部の丸をつけた。
「えーと、俺は頭のてっぺんを押される感覚がしたんだよなぁ。なんかこう、ツボを押されて"いでで"ってなる感じ」
隅によけていた教科書を捲った。頭頂部についての記述がある場所を指でなぞって心の中で読み上げる。
────頭のてっぺんに鈍痛を感じて疼くような痛みは、神の怒りに触れている疑いあり。痛みが強いほど神の怒りは強く、怒りが納まるまで祈念を行うこと。単に何かしらの感覚があるだけなら、警告、注意の暗示で本人に害が及ぶことはない。
なるほど、だったら泰紀くんの場合は。
「泰紀、お前何したんだよ! 神の怒りに触れるってよっぽどじゃね!?」
ゲラゲラ笑う慶賀くんに、すかさず「ちげーし!」と泰紀くんが噛み付く。
「俺の場合、神様からの注意と警告だつーの! これから怪我とかビョーキに用心して生活しろってことだよ! ていうかそういうお前はどーなんだよッ」
よくぞ聞いてくれましたとばかりに鼻を鳴らした慶賀くんは立ち上がって、孫悟空の頭の輪っかみたいな円を描き入れた。
「俺はここが紐で締め付けられる感じがした! センセーこれってまだ習ってないよな、どういうやつ!? 頭のてっぺんに近いほど神様の霊格が高いんだろ!」
確かに頭をぐるりと覆うように何かを感じる場合というのはまだ習っていなかった気がする。
試しに教科書をめくってみたがそれらしき記述はない。おそらく三年生で習う分野なんだろう。
「慶賀さん、本当にそう感じたんですか?」
先程までにこにこと見守っていたはずの先生が急に真剣な顔になった。突然空気が変わったことに、慶賀くんは戸惑いながら頷いた。
「……三年生の範囲なのでまだ教えていませんが、龍神系の神が意志を伝えようとしています」
「龍神!? かっけぇ~!」
「締め付けるような感覚は知らず知らずのうちに龍神の怒りに触れる行いをしたか、警告を受けている状態です」
え?と慶賀くんが固まる。
龍神と言えば主に水を司る神様だ。
「だはははッ! 龍神に怒られるとかお前何したんだよ!」
「慶賀って馬鹿だと思ってたけど、龍神を敵にするほど馬鹿だったんだね」
「どうせ水関連の悪さでもしたんでしょ」
「救いようのない馬鹿だな」
心当たりがあるのか青い顔をして口を閉ざした慶賀くん。龍神を怒らせるほどの悪さって一体何をしでかしたんだろう。
「しっかり手を合わせて心から反省してください。それしか方法はありません」
はい、と力なく肩を落とした慶賀くんが席に戻った。
「では最後に巫寿さん。発表してください」
先生に指名され返事をして立ち上がった。ホワイトボードの前に立ちペンを握る。
私が丸を書いたのは恵衣くんや嘉正くんたちと同じ頭頂部、そして左手全体を囲うように大きく丸を書く。
皆が少し不思議そうな顔をした。
「えっと……私も恵衣くんたちと同じで、頭頂部に刺激がありました。ただ心地よい感覚って言うよりかは、むずむずする感じでした。それと────」
自分がペンで囲った左手のイラストを見る。
「左手が動かなかったんです……神事の最中に」
指先に痛みが出たり付け根に痺れを感じる場合があるというのは習ったけれど、左手が動かなくなるなんてことは習っていなかったはずだ。
痛みは感じないけれど心地よいという訳でもない。それに手が動かなくなるなんて、なんだただならぬ感じがする。
「あら。神様は巫寿さんとお話したいことがあるのね」
「へ?」
明るい声でそう言った先生に目を瞬かせた。
「これも三年生の範囲なんだけれど、左手が動かなくなるのは"神が伝えたいことがある時"なのよ」
神が、伝えたいことがあるとき。だから先生は「神様は巫寿さんとお話したいことがあるのね」と言ったのか。
でも伝えたい事がある時と警告している時って何が違うんだろう。少なくとも痛みは感じていないから、私に対して怒ってはいないんだろうけど……。
ちょうどその時、授業の終りを知らせる鐘が鳴り響いた。では今日はここまで、と先生が手を叩く。
「来週までに今日の実習のレポートを書いてきてください」
少し面倒くさそうな声で皆は「はーい」と返事をして立ち上がった。私も荷物をまとめて立ち上がる。一度振り返って先生が消し始めたホワイトボードを見つめた。
神様が私に伝えたがっている事って、一体なんなんだろう。
0
お気に入りに追加
92
あなたにおすすめの小説
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
病気になって芸能界から消えたアイドル。退院し、復学先の高校には昔の仕事仲間が居たけれど、彼女は俺だと気付かない
月島日向
ライト文芸
俺、日生遼、本名、竹中祐は2年前に病に倒れた。
人気絶頂だった『Cherry’s』のリーダーをやめた。
2年間の闘病生活に一区切りし、久しぶりに高校に通うことになった。けど、誰も俺の事を元アイドルだとは思わない。薬で細くなった手足。そんな細身の体にアンバランスなムーンフェイス(薬の副作用で顔だけが大きくなる事)
。
誰も俺に気付いてはくれない。そう。
2年間、連絡をくれ続け、俺が無視してきた彼女さえも。
もう、全部どうでもよく感じた。
あやかしも未来も視えませんが。
猫宮乾
キャラ文芸
【本編完結済み】【第五章(番外)更新中】時は大正五十年。高圓寺家の妾の子である時生は、本妻とその息子に苛め抜かれて育つ。元々高圓寺家は見鬼や先見の力を持つ者が多いのだが、時生はそれも持たない。そしてついに家から追い出され、野垂れ死にしかけていたところ、通りかかった帝国軍人の礼瀬偲が助けてくれた。話を聞いた礼瀬は、丁度子守りをしてくれる者を探しているという。時生は、礼瀬の息子・澪の面倒を見ることを条件に礼瀬の家で暮らすこととなる。軍において、あやかし対策部隊の副隊長をしている礼瀬はとても多忙で、特に近年は西洋から入ってくるあやかしの対策が大変だと零している。※架空の大正×あやかし(+ちょっとだけ子育て)のお話です。キャラ文芸大賞で奨励賞を頂戴しました。応援して下さった皆様、本当にありがとうございました!
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
白鬼
藤田 秋
キャラ文芸
ホームレスになった少女、千真(ちさな)が野宿場所に選んだのは、とある寂れた神社。しかし、夜の神社には既に危険な先客が居座っていた。化け物に襲われた千真の前に現れたのは、神職の衣装を身に纏った白き鬼だった――。
普通の人間、普通じゃない人間、半分妖怪、生粋の妖怪、神様はみんなお友達?
田舎町の端っこで繰り広げられる、巫女さんと神主さんの(頭の)ユルいグダグダな魑魅魍魎ライフ、開幕!
草食系どころか最早キャベツ野郎×鈍感なアホの子。
少年は正体を隠し、少女を守る。そして、少女は当然のように正体に気付かない。
二人の主人公が織り成す、王道を走りたかったけど横道に逸れるなんちゃってあやかし奇譚。
コメディとシリアスの温度差にご注意を。
他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる