言祝ぎの子 ー国立神役修詞高等学校ー

三坂しほ

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別れ

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「────幸~? いつまで拗ねてんの?」

「だって、だって……」


同日同刻、離れの私室で膝を抱えて不貞腐れていた幸の頬をつついたのは隆永だ。膨らんでいた頬からふしゅうと空気が抜けて、幸は唇を尖らせる。


「だって……あんな急に……」

「ふたりとももう九歳だよ。そろそろ反抗期だし、自然なことだって」

「でも芽が出ていって薫までお母さんから離れていくなんて……!」

「たかが自分の部屋で寝るって言っただけじゃん」

たかが・・・!? 信じられないっ! 隆永さんには私の気持ちなんてこれぽっちも分からないんでしょうね!」


余計にむくれた幸が隆永に背中を向けて膝に顔を埋める。

ぷりぷりと怒りを表すその背中に小さく笑った隆永は後ろからそっと抱きしめた。頑なになっていた幸の体から力が抜ける。それでも顔だけはやはりむくれたままで隆永を睨んだ。


「幸が心配する気持ちは分かるよ。俺だってあの子らの父親なんだから。でも、あの子たちもずっとお母さんの傍にいることは出来ない。成長する時なんだよ、きっと」

「隆永さん……」


幸は眉を下げて泣きそうな顔をしながら隆永を見上げる。そんな頬を優しく撫でた。


「今がどんなに辛くても、ぐっと耐え忍ぶことできっと新たな芽生えがある。いい風が吹き始める。幸運が訪れる。芽にも薫にも、もちろん幸にも」


たくさんの芽生えがありますように、芽。良い風が吹きますように、薫。双子につけた名前の由来だ。


「それは、隆永さんもよね……?」

「俺? はは、そうだね。俺にも」


己の頬に触れる隆永の手に自分の手を重ねた。そしてその胸板に額を押し当てて体重を預ける。静かに背中に腕が回された。


「薫は……大丈夫だよね?」

「心配しなくていいって言ったろ? 反感を持つ神職がいても、信託に選ばれた者が宮司になる。それは絶対なんだ。皆が納得行くように、俺が薫を育てる。幸は安心して、俺らじゃ出来ない子育てに専念して」


薫が次代の宮司に選ばれた日から、何度も同じ質問を繰り返した。その度に隆永は嫌な顔をせずにその言葉を繰り返した。

大丈夫、安心して。その言葉を聞く度に不安が少しずつ軽くなる。

隆永の着物をキュッと握って擦り寄った。心地よい心臓の音が聞こえる。


「隆永さんは大丈夫……? 真言さんから何となく今どういう状況なのか聞いたの」

「真言から? 気にしなくていいよ、あいつは心配性だからあることないことなんでも大袈裟に言うんだ。俺は大丈夫」


本音の聞こえない声に幸が険しい表情で顔を上げたその時、隆永の頭が肩にとんと乗った。いつも気を遣う力加減で触れてくるのに、今日はしっかりと隆永の体重を感じる。


「……って、言いたいとこだけど、正直ちょっとしんどいかな」


いつもの柔らかさがない、覇気のない力の抜けた声だった。


「俺自分で言うのも何だけど、今まで人から嫌われたことってないんだよね。だからかなり、こたえる」

「ほんとに自分で言うのも、だね……」

「はは、事実だし」


軽口にも元気がない。隆永らしくない。それが彼がどれだけ疲弊しているのかを物語っているようだった。


「疲れたよ、超疲れた。だから休み取ってさ、四人でハワイとか行っちゃう?」

「真言さんが追いかけてくるよ」

「大丈夫。そうならないように、長期で出かける時はあいつを権宮司に昇進させてから行くし」

「もう、職権乱用じゃない」


ダメかー、と笑った隆永。

動く度に髪が首筋に触れてくすぐったい。ふふ、と笑を零してその黒髪を撫でた。グリグリと頭を動かして隆永は擦り寄る。


「ハワイがダメなら、別の方法で癒されるしかないか」

「別の方法?」

「今頃薫も自分の部屋で大人しく寝てるわけだし────」


そう言いかけた隆永の言葉を全て聞き終える前に視界が反転した。久しぶりに見た楽しそうな顔の隆永と、その後ろに天井が見える。


「えっと……隆永さん?」

「多くは望まないけど、出来れば次は女の子がいいな」

「ちょっと待って……! 疲れてるんだよね? なら早く寝た方がっ」

「俺としてはこっちの方が断然癒される。正直今まですんごい我慢してたんだから」


キッパリとそう言いきった潔さに、幸は堪らず吹き出した。


「もう……息子たちより手がかかる人ね」

「そんなの今更でしょ?」


幸が言葉を返す前にその唇は塞がれた。三度目には力が抜けた幸が隆永の背中に腕を回す。

優しく見下ろしていた瞳に熱っぽさが宿ったその瞬間、ドンッ────と、まるで雷がすぐそばで落ちたかのような激しい爆発音が響き、その一瞬だけ身体中に上から押さえ付けられらような圧力がかかった。

一瞬息が止まった幸は、驚いて咳き込む。

同じようにそれを感じた隆永は目を見開き弾けるように身体を起こした。


「幸ッ!」

「だ、大丈夫。ちょっとびっくりしただけ」


必死に深い呼吸を繰り返して息を整える幸の背中を摩る。その間も隆永は険しい顔で障子の外を睨んだ。


「今の、何?」

「分からない、ちょっと見てくる。幸は薫と一緒にいて。すぐに誰か神職をこっちに向かわせるから」


そう言って幸の頬を撫でると、隆永は部屋を飛び出した。その背中を見送って幸も急いで立ち上がった。





「なんで稽古場なの……?」


芽に手を引かれてやってきたのは稽古場だった。中は鼻先すら見えない真っ暗闇で、怖々と両手を前に出して中へ入る。

懐中電灯を付けて顔の下から照らした芽が「バァッ」と声を上げる。ヒッと息を飲んだ薫は顔をひきつらせて固まった。


「あははっ、薫ってばビックリしすぎ! 稽古場に来たのは、これから奏上するのが祈雨祝詞きうのりとだからだよ」


この数週間で薫から習ったのは神修初等部三年生の進級課題である祈雨祝詞、名前の通り雨を祈る祝詞で奏上することで天候を司り雨を降らせることが出来るらしい。

手本として初めて芽が奏上するのを見せた際には社の敷地全てを覆うほどの分厚い雲がもくもくと湧き出し、通り雨のような雨が降った。

突然の雨でびしょ濡れになって、次の日に少しだけ風邪をひいた記憶はまだ新しい。それに祈雨祝詞が使われた事に気付いた隆永がタチの悪い悪戯だと思って犯人探しを始め危うく叱られる所だった。

芽は意味があって稽古場に来たらしいが薫には理解出来ず余計に首を傾げる。


「前は社中に雨をふらせて怒られそうになったでしょ? でも今度は部屋の中で奏上するから、この中しか雨は降らない……と思う!」

「"と思う"なんだ……」


自信満々にそう付け足した芽に余計不安が募る。


「でも部屋の中で雨降ったら、稽古場びしょびしょになっちゃわない……? もっと怒られない?」

「あ」


そこまでは考えが及んでいなかったらしい。一瞬やらかした、という顔をした芽だったがすぐに被りを振る。


「でもさでもさ、本殿とか神楽殿をびしょびしょにするよりかはよくない?」

「……そう、かも」

「でしょ! ならやっぱり稽古場で正解! ほらほら、こんな話してたら時間無くなっちゃうから!」


芽に背中を押されて稽古場の真ん中まで歩みを進めた。

昼間に比べて木の床はとてもひんやりしていて、耳鳴りがするほど静かだ。


「詞は全部覚えてるよね?」

「ん……」

「なら大丈夫だよ! 意味だってひと通り説明したし、薫なら出来る!」


頑張って、と顔の前で拳を握った芽にひとつ頷く。

薫は静かに目を閉じて胸の前で鋭い柏手を二度打つ。そしてす、と深く長く息を吸った。


つねつかまつ高神こうじん御殿みあらかに掛け巻くもかしこ雨水分神あめのみくまりのかみ国水分神くにのみくまいのかみ高意賀美たかおかみ闇意賀美くらおかみ神霊みたまぎ奉りませ奉りて────」


高く伸びやかで柔らかい声、隆永に習ったそれを意識して声で言祝ぎを表すことに集中する。


「上手上手、その調子!」


芽が嬉しそうにそう声を上げた。


「……畏み畏みみ奉らくは今日こんにちの初めより日魃ひでり打ち続きて、蒔きし畑も植えし田も朝毎にしぼみ夕毎に枯れそこなえるを百姓等おおみたかららの見悲しみ思いまどわい、天津水あまつみずみ奉るさまあわれみて────」


身体の中に溜まっていた重苦しい力が、腹の底で音に絡まる。それが喉を通って声になった瞬間、まるで弾けるように正の力に変わって空気中に広がり響いた。

今までにない感覚に薫は戸惑った。自分の声が言祝ぎを奏でている。あの忌み嫌われていた自分の声が。


「大前にたてまつ大神酒おおみき大御饌おおみけ種々くさぐさの物を平けく安けくきこして今も天津水をくだして良水よきみづ甘水うましみづと受けてしめ給いて……っ」


喉の奥に沢山走った後のような乾いたひりつく痛みが走った。舌の付け根に鉄の味を感じる。息を吸う度に痛みが走り、思わず手を当てて顔を顰めた。


「後ちょっとだよ! 頑張れ薫!」


己を応援する声が聞こえる。止まりかけた口を動かした。


五穀いつくさのたまつものを始め……草の片葉かたはに、至るまで、潤いあまねく繁り立ち栄えて……っ、賑わう御代と成しさきわえ給い……」


声が掠れた。そのせいで上手く高い声が響かない。尖った低くて汚い声だ。体の中の重い力の勢いが腹の底で増している。

お腹に両手を押し当てた。手のひらに熱を感じる。


呪を抑えなきゃ、呪を抑えなきゃ。じゃないと言霊が暴走しちゃう。

たかくてまるくてやさしい声、幸との約束が何度も脳裏を過ぎった。何度もその声を出そうと喉を搾っても、奥に痛みが走って尖って嗄れた声になる。


怖くなって顔を顰めた、目尻がじわじわ熱くなる。

芽は気付いてないかった。「その調子、上手くいってるよ、続けて!」とまだ応援している。

本当にこれで上手くいっているのだろうか、芽が奏上した時のような心地良さを自分の声から感じない。身体中の肌が粟立った。


「百姓等が心足こころたらいに足らしめ給い、速やかに神験みしるし有らしめ給えと畏み畏みも白す────」


最後の一句を奏上した瞬間、鼓膜を突き破る勢いの激しい雷鳴が部屋中に響いた。目の前が一瞬で曇った、比喩ではなく本当に曇った。

自分を中心にしてその周りを黒に近い灰色の雲が広がる。排水溝に水が流れていく時のようなゴゴゴッという音が絶え間なく鳴り響き、強い風が雲を押してまるで竜巻のように渦巻いた。刹那、カッと白い稲妻が走って咄嗟に耳を塞いだ。

色んな方向から吹き付ける風に踏ん張りが効かずたたらを踏んだ。激しすぎる風に息が出来ない。立っていられずその場に崩れるように膝を付いた。

小石のような雨粒が身体にあたる。一瞬で身体中を余すとこなく濡らした雨は止む気配はなく降り注ぐ。

突然のことに呆然とその光景を見上げた。

 目の前で、何が起きてるの……?


「────る! ゆる、薫!!」


轟音に交じって芽の声が聞こえた。ハッと顔を上げて当たりを見渡す。


「薫! やめて! これ、とめてッ!」


叫び声に近いその声に体が強ばった。


「薫……! 痛いよぉッ!」


痛い、助けて、そんな悲痛な叫び声が届き、手足がガタガタと震え出した。芽、と名前を呼ぼうとしたけれど喉の奥がぎゅっと閉まって微かな声しか出なかった。

芽の声はやがて吹き付ける風の轟音でかき消された。もう何も届かない。

そばで稲妻が走って、薫は悲鳴をあげた。頭を抱えてその場に蹲る。

芽が奏上した時は通り雨が降った程度だった。なのに、どうして。詞は一言一句間違えていないはずなのに。

轟音の奥で芽の悲鳴と泣き声が聞こえる。助けを呼んでいる。

とめなきゃ、何とかしなきゃ。どうしたらいい、どうすればいい、何が出来る?

そう思うはずなのにぼたぼたと涙がこぼれるだけで声も出ない、手も足も動かない。轟く雷鳴に身を縮こめることしか出来ない。

自分にはどうすることも出来ない圧倒的な力が動いている。

怖い、怖い、怖い。
助けて、助けて。

誰か、助けて────。



「……っ、薫!」



頭を抱えていた腕を捕まれ力任せに引っ張られた。頭が理解する前に、泣きたくなるほど温かいぬくもりに全身を包み込まれる。

よく知っている優しい梅の花の匂いに、薫は目を見開いた。


「……お母、さん?」


細い指が頭を抱えるようにして撫でた。


「大丈夫、大丈夫よ。落ち着いて、何も怖くない」


木々の隙間から射し込む木漏れ日のような声が柔らかく鼓膜をふるわす。まるで怖いものから隠すように、全身を力一杯に抱きしめる。


「薫、落ち着いて。大丈夫、絶対大丈夫だから」


その言葉がじんわりと胸に染み込む。強ばっていた肩の力が抜けていく。幸の背中に手を回して肩に顔を埋めた。


「薫、"止まれ"って言うの、そうしたら全部収まるから。できるよね? たかくてまるくてやさしい声よ」

「でも、僕……」

「薫ならできる。なんにも怖くない。お母さんが付いてるから」


黙り込んだ薫はやがて「分かった」と小さく頷く。幸が抱きしめる腕に力を込めた。

たかくてまるくてやさしい声。そう声に出してみれば、喉の震えが少しづつ収まっていく。

薫はぎゅっと目を瞑り、幸の肩口に強く額を押し当てて叫んだ。


「────止まれッ!」


ふ、とまるで時が止まるかのように風が止んで視界が晴れた。あれほど激しく吹き付けていた風の轟音も無く、ただ夜の静けさと、水浸しになった天井から滴る雨水の音だけが響く。

幸の手がするりと解けて、薫は弾けるように当たりを見回した。


「……っ、芽!」


稽古場の入口で隆永に抱かれて泣きじゃくる芽の姿を見つけた。

ほっとした次の瞬間、幸の体が傾いた。傾いた体は重力に逆らうことなく前のめりに倒れて鈍い音を立てて床に伏せる。

力なく閉じられた目と青白い顔を呆然と見下ろす。



「幸ッ!!」



隆永が叫びながら走ってくるのが見えた。自分の真横を通り過ぎて、床に倒れ込む幸の体を抱き起こす。


「幸、おい幸! しっかりしろ!」


痛いんじゃないかと思うほど、隆永が強く幸の頬を叩いた。今までに見た事がないくらい怖い顔をしている。

目尻から涙を零しながら幸がゆっくりと目を開けた。焦点の合わない瞳に、体の芯が凍りつくような感じがした。


「幸……? 幸? 聞こえるか?」


今にも泣き出しそうな声だった。隆永のそんな声を聞いたのは初めてだった。


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