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双子

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2004年、夏。鎮守の森で休む蝉たちの声が大きくなり、うだるような暑さが連日続いていた。


「よし、今日はここま────」

「ありがとうございました……っ」


わくたかむの社の本殿脇にある稽古場、修技館から脱兎の如く飛び出してきた一人の少年に、丁度前を通りかかった真言はぶつかりそうになり「うわっ!」と声を上げた。


「ごめん真言……!」


満面の笑みで振り返った少年に目を瞬かせる。遅れて出てきた隆永に声をかけた。


「宮司。薫さまはまた脱走を……?」

「いや、最近はかなり真面目に取り組んでるよ。扱いも上手くなってきてる」


大急ぎで母屋へ戻っていく背中を見つめながら隆永は笑う。


「でしたら、何故あんなに大急ぎで飛び出していらっしゃったのです?」

「今日から夏休みだからね」


ああ、と真言が目を細めた。

薫は玄関から入るのももどかしく、濡れ縁に回って靴を脱ぎ捨てる。勢いよく障子を開けると、中にいた人物はびくりと肩をふるわせた。


「お母さん芽は……!?」

「薫! 障子壊れちゃうでしょ!」

「ごめんなさい……! ね、芽は?」


ドタドタと駆け寄ってきて身を乗り出す薫に苦笑いを浮かべる。


「まだだよ。今日が終業祭だから、今年も夕方頃に帰ってくるんじゃないかしら」

「なーんだ……急いで帰ってきたのに」

「ちゃんとお稽古してきた?」

「うん、今日はお父さんに一度も怒られなかったよ」


幸の膝の上に手を付いて肩を竦めてはにかむ。そんな薫に幸は目を弓なりにした。

薫は九歳になった。芽も初等部の四年生に進級して今日から夏休みが始まる。


「おじいちゃんが送ってくれた花火、今日芽とやってもいい?」

「そうね、みんなでやろっか」

「やった……!」

「その前に、薫もお勉強の時間ね」


顔を顰めた薫はしぶしぶ「はーい」と返事をする。幸はそんな薫の頬を撫でて微笑んだ。

夕飯を食べ終えて少し経った頃、社頭の砂利をふむ軽やかな足音が聞こえてきて、幸の部屋で暇を持て余していた薫はぱっと顔を上げた。


「お母さん薫、ただいま!」


制服姿のままで荷物も置かずそのまま来たらしく、肩で息をしながら濡れ縁に飛び込んできた芽はその場にどさどさと荷物を落とした。


「あ、こら芽! せめて床の上に置きなさい!」

「へへ、ごめんなさい! 薫、遊びに行こう!」



手を差し出した芽に、薫は飛び起きてかけ出す。その手を掴んで裸足のまま外へ飛び出した。


「あっ、こら薫靴履いて! 芽も母屋にご挨拶したの!?」

「あとで~」


手を繋いで飛び出して言った小さな背中に「もう……」と呆れた顔で息を吐く。

その時、すっと障子が開いて隆永が中へ入ってきた。


「賑やかな声がすると思えば」

「隆永さんも叱ってよ。お義母さんに言われるのは私なんだからね」

「言っても聞きやしないって、あの年頃じゃ」


はは、と笑いながら隣に腰を下ろした。

幸の髪を手で梳いた隆永はその小さな額に口付ける。そんなんで誤魔化されないからね、と幸は頬を赤くして隆永を睨んだ。


「二人とも大きくなったね」


隆永はそう言って目を細めた。


「ん、もう九歳だよ」

「あっという間にこっから出ていっちゃうんだろうな」

「やめてよ……! 芽が寮に入っちゃったの、まだ立ち直れてないのに」


芽宛に神修の入学案内が届いた六歳の八月、それまで神修が全寮制である事を聞かされていなかった幸はそれはそれは大騒ぎした。

あんなに小さいのに寮なんて無理だ、寂しくなった時どうするの、そもそも私が芽から離れられないと騒ぎに騒いで、出発する直前まで納得が行かずに「寂しくなったらすぐに辞めて帰っておいで」と送り出す始末だ。

幸の願望とは反対に芽は友達にも恵まれ毎日楽しくやっているようで、長期休みの夏と冬と春休みくらいしか実家へ帰ってこない。

帰省する度に連休も帰ってきて欲しいという要望は伝えているが「皆と遊ぶ約束あるもん」と一蹴されている。


「芽もすくすく成長してるし、薫も順調に力を身につけてる」

「そう、よね。でもちょっと寂しい。せめてあと十年は"お母さん!一緒に寝よ!"って言って欲しかったな」

「俺以外の男と寝るなんて言語道断です」

「もう……息子に何言ってんの」


くすくす笑えば、唇に口付けが降ってきてそれに答える。


「心配しなくてもあの子たちなら大丈夫だよ」


幸は隆永に寄りかかって、そうねと微笑んだ。



「────今年の開門祭ね、僕も渡御行列とぎょぎょうれつに並ぶんだって」


鎮守の森でいちばん高い柏の木で木登りをしていた薫は、先に上へ上へと登っていった芽に向かってそう叫んだ。

次の瞬間、バサッと木の葉がゆれて逆さ吊りになった芽が目の前に現れる。薫は「うわっ」と声を上げて太い幹にしがみついた。


「ホントに!?」

「め、芽あぶない……」

「ホントに出られるの? 蛟龍こうりゅうのお衣装着る?」

「着る……。お父さんが神事に参加しても良いって。最近はね、朝拝もでてるし、祓詞も奏上してる」

「すごい、すごいよ薫! たくさん頑張ったんだね!」


逆さ吊りのまま手を伸ばした芽は薫の頭を抱きしめる。

わくたかむの社の御祭神はこれといって決まりはなく、八百万の龍神を御祭神として祀っている。それゆえに創建を祝う開門祭かいもんさいでは、龍神に纏わる出し物が多い。

その中の一つ渡御行列とぎょぎょうれつは龍神や龍神の子供蛟龍こうりゅうに扮して社内を練り歩く神事だ。

神事へ参加する事を許されていなかった薫は、いつもそれを幸と一緒に離れから遠巻きに見ていた。


「嬉しい、頑張ろうね薫!」


芽いたい、とその腕を叩きながら薫は頬を緩ませた。





「────ねぇお母さん早く早くっ」

「こら芽動かないの、余計に時間かかるよ」


八月の二週目に差し掛かり開門祭の初日、早朝から母屋に来ていた幸は渡御行列の衣装の着付けを手伝っていた。


「時間なくなっちゃうよ~」

「まだ開門の儀まで一時間あるから……薫、そんなに引っ付かれたらお母さん動けない」


己の背中にへばりつく薫に、幸は苦笑いで頭を撫でた。

母屋への立ち入りを禁じられていた薫は年始の挨拶に赴くための一度きりしか、母屋へ来ることはない。

尋ねる度に奇異の目に晒されて幼いながらにその視線から悪意を感じ取り、自然と苦手意識が芽生えたらしい。


「ほら、アレが芽さまの弟の……」

「アレが呪の……」


廊下を通る度に聞こえてくる神職たちのひそめた話し声に体を縮める。その時。


「アレとはなんです。神職ともあろう者が情けない」


そんな声と共に障子が開き、真言が顔をのぞかせた。


「幸さま、薫さまのお着替えは私が」

「真言さん助かる! ほら薫」


幸に促されて恐る恐る歩み寄る。真言は目尻を下げて薫の背に触れた。


「今日はおめでたい日ですよ、そんな顔なさらないでください」


テキパキと着替えを用意した真言は、薫の白衣を脱がせながらそう言う。


「……真言は、僕と話すのが怖くないの?」

「怒った時の先代の宮司の方が怖いですよ」

「……ふふ、そうだね。おじいさまの方が怖いね」

「ええ、そうですよ。だからおじいさまに叱られないようにしゃんと胸を張って渡御行列にお並びくださいね」


うん、と頷いた薫に真言は頬を緩めた。

成長するにつれて力の扱いは上手くなっているが、その力も比例して大きくなっている。そしてそれを恐れている社の神職は多い。

それに気付いているからかはたまた自分の力について理解しているからか、幼い頃に比べて薫は言葉数が格段に少なくなった。

活発に人と関わりを持とうとする芽と比べると、真言はいつも心苦しかった。

笑った顔はこんなにも同じなのに、なぜ彼らの運命はこうも別れてしまったのだろうか。

少しの間だけでも彼が心安らかであれば、真言は心の中でそう願った。




「お願い、お母さん!」

「でももう寝る時間でしょ? 明日の朝の神事、起きれないよ」

「起きれるからー!」


開門の儀が行われた早朝からいくつもの神事が本殿や神楽殿で執り行われ、双子が解放されたのは21時を回った頃だった。

既に幸の膝を枕にして微睡む薫とは反対に、芽は必死に頼み込んでいた。


「明日から一週間は出店もずっとでてるし、明日の日が出てるうちに行ったら?」

「妖たちの屋台は夜しかやらないの! それに僕、お店いきたくてお昼の神事も頑張ったの!」

「もー……」


おねがい!と抱きつかれて、幸はやれやれと肩を竦めた、


「日付が変わる前には帰ってくるんだよ?」

「行ってもいいの!?」

「その代わり、明日朝寝坊してもお母さん起こさないからね」

「分かった!」


お母さんありがとう、ともう一度抱きついた芽は幸の膝の上で眠る薫の肩を揺すった。


「薫起きて! 出店いこう!」

「こら芽! 薫は寝てるんだし、それに────」

「神事に出てもいいってことは、もう大丈夫ってことでしょ! それにお父さんに見つかって叱られたら、僕が一緒にあやまるから!」


ほらほら、と無理やり立たされた薫は眠気まなこで手を引かれる。


「僕ねむい……」

「何言ってるの薫! お祭りだよ! お、ま、つ、り!」


うーん、唸った薫はまだ頭がはっきりしないらしい。


「芽、少し待って。薫、お母さんの方向いて」


今にも部屋から飛び出しそうな芽を呼び止めて、薫の両肩に手を置いた。薫は目を擦りながら幸を見上げる。


「薫、人と話す時の約束は?」

「……やさしく、まるく、あったかい声で」

「ちゃんと忘れずにね」


分かっているのかいないのか、船を漕ぐように頷いた薫に幸は息を吐く。

「いってきます!」と芽は薫の手を引いて部屋を飛び出した。



妖たちも動き出す時間になって、社頭はいつも以上に賑わっていた。

暗い夜空に沢山の提灯が浮かんでいる。本殿前の参道にはずらりと屋台が並び、沢山の人や妖で溢れている。

夏祭りも秋の奉納祭も、いつも離から賑やかな祭りの音に耳を澄ませて聞くだけだった。

初めて訪れた夜の社頭に、薫は眠気も吹っ飛んで目を丸くした。


「め、め、芽……!」


興奮気味に繋いだ手を引っ張る薫に、芽は楽しそうに笑った。


「うんうん、夜の社ってびっくりするよね! 神修の週末も、いつもこんな感じなんだよ。薫とずっと一緒に来たかったんだ」

「すごいねっ、お祭ってこんなにたくさん、たくさん……!」

「ふふ、落ち着いて薫。それに、お祭りは見てるだけじゃなくて遊ばないと!」


行こう、と走り出した芽は数歩走ったかと思うと「あっ」と声を上げて急に立ち止まった。芽の背中に鼻をぶつけた薫は、擦りながら「どうしたの」と首を傾げる。


「お金忘れた」

「……僕おこづかいもらってない」

「さっき真言が"二人でどうぞ"ってこっそりくれたんだ」

「真言が……?」

「そ! 母屋に置いたから取ってくる!」


ここで待ってて~、とあっという間に走っていった芽の背中が見えなくなって、薫は恐る恐る首をめぐらせた。

妖の姿は見たことがある。夕方の稽古終わりに稽古場から離れへ戻る時に社頭を歩いている姿を見たり、神職の中にも人型をした妖がいるのを知っている。

しかしすれ違うほどの距離で見たのは初めてで、ほんの少しだけ緊張していた。

賑やかな話し声に楽しげな笑い声、龍笛が奏でる越天楽の音色が頭の中で響く。

唇を一文字に結び、視線を下げて服の裾を握りしめたその時、どんと背中に何かがぶつかり数歩前によろけた。


「おっとすまねぇ! 大丈夫か?」


差し出された爪の鋭い大きな赤い手に驚いて、伸ばしかけた手を引っ込めた。慌てて自力で立ち上がる。

そっと顔をあげればギョロりとした大きな目と目が合って、一瞬息が止まる。視線を上にずらせば、二本の大きな角が頭の上にあった。


「あれ、誰かと思えば芽じゃねぇか!」


その妖は黄ばんだ鋭い牙を口の端からちらりとみせて、多分笑った。

堪らず顔が強ばる。


「そうか、神修が夏休みだから帰ってきてたんだな! うちの倅も来てるんだよ、遊んでやってくれ!」


肩を掴まれて震える喉で「あ、あの……」と声を出す。


「あん? なんだよ、そんな情けねぇ声出して! 変なモンでも食ったか!?」


ガハハ、と笑う妖に、薫は白くなるほど手を握り深く息を吐いた。

やさしく、まるく、あったかい声で、幸との約束を思い出して胸の中で繰り返す。


「ぼ、僕……芽じゃないよ」

「はァ? 今度は何の遊びだ?」

「芽は僕の……お兄ちゃん、だから」


しばらくの沈黙、次の瞬間、その妖はまるで力が抜けたかのようにぺたんとその場に尻もちを着いてギョロりとした目を見開いて薫を指さした。


「じゃ、じゃあ……お前は、呪の」


"呪の"

その言葉を聞いた瞬間、薫の瞳に影が差す。

結局はどこに行ってもどんな時でも、自分に対する認識はそうなんだ。


「うわぁッ!」


悲鳴をあげた妖が必死に後ずさる。周りにいた人々や妖たちが怪訝な目で様子を伺っている。


「なんだい騒々しいね。どうしたんだい?」

「呪の方と話しちまった! 俺死んじまう……ッ!」

「呪の方?」

「それって芽さまの弟の……」

「あの呪われた弟の……」


心臓が爆発しそうなほどバクバクと煩い。二の腕を強く握りしめた。

なんだなんだ、と薫を中心に人だかりができる。

沢山の目が自分を睨んでいるように思えて、堪らず人垣を押しのけて駆け出した。


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