4 / 10
4、目を付けられてはいけない人
しおりを挟む
学院に入って一ヶ月経ちましたが、お昼休みは私と殿下で二人きりでお弁当を食べる日々を過ごしておりました。もちろん少し離れた所に攻略対象者ではない護衛が付いてくれております。
皇太子であるエドモンド様ですから、この学院で護衛や側近の付添が許されておりますわ。彼だけ特別扱いなのです。
最近気になることがありまして、それは段々と殿下の距離感がおかしくなっている事です。
一番初めにお弁当を食べた時と比べて、なんというのでしょうか、その、密着度が違うと言いますか…、その端的に、…くっ付いているのですわ。
人一人分の距離があったところが、お弁当一箱分から、拳一個分、それから今はくっ付いているのです。
お尻とお尻がくっ付いてしまった時は、私も少し余裕を持たせて拳一個分反対側に移動しましたが、その分殿下がこちらに移動しましたの。え?
制服越しに殿下の体温が伝わり、彼の素敵な香りがしてしまう距離でございますわ。
段々と顔が熱くなってしまいます。
ここまで引っ付くとですね、あの、殿下の腕が私の、その、体に当たりますの。腕とか、脇腹ですとか、お、お胸とかにでございます。
殿下の右側にいるので、右利きの殿下の腕が昼食を摂るために上げ下ろしされる度、私のいろんな場所に掠っていきますの。
私のお胸が思った以上に育ってしまっていたのも悪いのでございます。
他愛のないお話をしてくださる殿下の方に若干体を向けたのと、殿下の肘が下に向かってきたのが重なってしまいました。
ポヨン!ですわ。
ラッキースケベというものになってしまいますかしら。
しかも一人で意識していた私の口からは「ィヤン!」という、端無くか細い声が出てしまいましたの。
しばらく殿下は無言でお弁当をお召し上がりになると、「用を思い出した」と言って、お弁当袋を股間の辺りに持ってどちらかへ行ってしまいましたの。
……、アホみたいな声を出してしまって、呆れられたのかしら…
淑女に有るまじき声だったものね…なんであんな子犬みたいに高い音の「ィヤン」って声が出てしまったのかしら…せめてもっと毅然とした言葉を出せていれば…でも、元々体が密着してて殿下の香りがしてドキドキしてたところに、いきなりおっぱいに刺激があってびっくりしたんだもん…
私が肩を落として残りのお弁当を食べていると、後ろから声を掛けられました。
「まぁ、キャサリン様?お独りでお弁当ですか?」
そこにはロレッタ様が立っておられました。
「ええ、1人でございます」
先程まで温かかった左側には殿下がおりませんもの。今は、一人ですわ。
「うふふ、そうですかぁ」
そう言って彼女は上機嫌で校舎へと入っていってしまいました。…彼女何が言いたかったのかしら?
いよいよ、攻略始めますよという合図なのかしら。嫌だわ。私の婚約者なのよ………
…!…
ああっ…まだ殿下を諦められないなんて…
殿下と昼食をご一緒させてもらっていると、どうしても失恋計画を忘れてしまうのですわ。それどころか胸が苦しくて、切なくなってしまいますの…ああ…盗らないでくださいまし…どうか攻略しないで…
つい、人目が無いので私は泣いてしまいました。
いつも殿下と昼食をとる中庭のベンチは、私達と護衛がいるので他の生徒達は遠慮して下さるのか、遠くのベンチにチラホラと人がいる位ですわ。さらに木陰になっていて人が滅多に通らない穴場ですの。
殿下との婚約解消を思うと切なくて悲しくて、涙が勝手に流れ落ちてしまいました。淑女として失格でございますね。でも止まらないのです。
昔の殿下との素敵な思い出と、学院に入ってからの彼の気遣いや、たまに見せてくれる笑顔…嗚呼…
生徒会での業務はなんとか覚えることができています。頼りになる先輩がこの一年一緒に活動してくださるので、私は会計係の先輩であるブレイブ伯爵令息に都度質問していますの。
今日も会計簿の記帳の事でよく分からないことがあったので生徒会の活動中、ブレイブ先輩の元に教えを請いにいきました。
話し終わり、私がお礼を言うと、ブレイブ先輩はニコニコと笑っていました。
「キャサリン嬢は結構話し易くて、思っていたより朗らかな人ですね」
「左様でございますか?…ふふ、嬉しゅうございますわ」
優しくて和む雰囲気のブレイブ先輩は嬉しい事を言ってくれますわ。あれ?でも逆に言えば『話し難くて、気難しい』と思われていたのかしら?
私の不安が顔に出てしまっていたのか、ブレイブ先輩は優しい目尻をさらに垂らして言いました。
「ごめんね。そういう意味じゃなくて、意外に可愛らしい人だなって…」
そう彼が話していた途中で…
「キャサリン、そっちの用が終わったのなら、こっちを手伝ってくれ」
殿下からお声がかかってしまいましたの。
「キャサリン様はまだお話してましたよぅー、エドモンド様、私が手伝いますから大丈夫です」
直ぐに主人公ロレッタ様の甘い声が響きました。
申し訳ないのですが、私にとって殿下は最重要すべき人ですので、私とブレイブ先輩の仕事以外の雑談は直ぐに断ち切り、先輩に頭を下げて殿下の元に向かいます。
生徒会といえば、まるで仰々しく会議をして誰かに指令しているように思われるでしょう?
実際には雑用係でございますわ。
イベント毎の運営をするのと、先生方のお手伝いも掛け持っておりますの。
ですから、生徒達への配布物等も私たちが手配することもございます。殿下とクロム様とサイモン様は魔法でそれぞれの配布物を宙に浮かせて指定の枚数を綴じる作業をしておりました。
私は最後のホッチキスという針を魔法で打つ作業をすることになりました。
目の前に浮いてますので、大した魔力も要りませんわ。
パチンパチンと、一心不乱に打っておりました。
「キャサリン様、もう少し等間隔にした方が良いかもしれませんね」
すごい速さで書類をさばいているロレッタ様が隣りにきて小声で言いました。
「分かりましたわ」
私は座学は点数がいいのですが、魔法の実技はあまり得意ではありませんの。
「…ほら、またずれてますよっ…あ、ダメですってば、もっと綺麗にしないとっ」
数ミリのズレにも容赦ないのでしょうか、ロレッタ様は私がホッチキスを打った書類を持って指摘してきました。…なんだか前世の意地悪な会社の先輩みたいですわね…殿下達には聞こえないように、小声で言ってくるのもなんだかとても嫌ですわ…
「…」
少し悲しくなってしまいますわ…
「二人で何を話している?」
殿下が声を掛けて下さいました。
「エドモンド様ぁ、キャサリン様ってば、私にあまり早く作業しないでって言ってきてぇ。私こういうの得意だから…ついサクサクしちゃうんですー」
え?そ、そんな事言ってないですわ。
私は思わず彼女を信じられないという顔で見てしまいました。
「キャサリン、ここはもういい。ロレッタ嬢に任せて、あっちに移ってくれるか?」
殿下は違う作業を指さしました。ああ、上手くできない事をロレッタ様に八つ当たりしていると思われたのかしら。違うのに…何も言っていないわ…
…こうして私は自動的に悪役令嬢になってしまうのかしら…
落ち込んだ気分で殿下に指定された席に移動しようとすると、私の肩に暖かい体温が触れました。
あ…
殿下が一瞬私の肩を抱いてくれましたの。
そして、向かう場所へと私を誘うようにそっと背中を押してくれました。
殿下が触れたところから体温が上がってしまいますわ。
え、エスコートにしては、ち、ち、近うございましたわね。
移動した先にいらした生徒会長のリシャール様は、何故だか生温かい目で薄っすらと笑顔でございましたわ。
火照る頬を押さえながら、私はリシャール様達の作業を手伝いました。
単純作業でしたので、どうしてもさっきの殿下との触れ合いを思い出してモジモジしてしまいますわ。
どうしましょう、失恋計画を立てたのに、私ったら元々お慕いしている上に、さらに徐々に殿下を男性として意識してしまっていますわ。
きっかけは殿下の股間の匂いを嗅いで、殿下の男らしさを感じたからかも知れません。だけど、それから私への殿下の眼差しとか、ちょっとした仕草や言葉になんだか前より違う雰囲気が有りますの。
私をしっかり見てくださっているというか…
今もリシャール様達と作業をしているこちらを伺っているような?
気のせいかも知れませんが…
「エドモンド様ぁ、魔力の制御が凄いですぅ、こんな上手にできるなんて、尊敬しますぅ」
私はその声で現実へと戻ってきました。
そうでしたわ。そんな邪念を抱かないようにしないと。
辛い失恋になってしまいますわ。
ですからエドモンド殿下、どうか先ほどのように優しい触れ合いはご遠慮くださいませ。
ーそんなふうに考えていた時期が、私にもありました。
-----
自分の婚約者が可愛くて、毎日チンコが辛いです。
今日の昼食時、近付き過ぎて肘に彼女のおっぱいが当たってしまった。
ふんわりした優しい弾力とキャサリンの「ィヤン!」って声…
正直に告白すると、彼女に少しでも触れたくて良い匂いを嗅ぎたくて傍に寄っていた。こんなことも期待していたのだ。
ヤバすぎるだろ…
なんで?あんな可愛い声出すの?なんなの?
本当可愛い過ぎるのもいい加減にして欲しい。あの場で押し倒してない俺って凄いよな。紳士俺。マジ紳士。
トイレに駆け込んで、2回も射精した。
あの声を思い出したら、また勃ってきた…
……そうだ。そういえば、あのロレッタって何?
キャサリンに付けてる護衛から、昼休みの後あのロレッタが何か言ってキャサリンが泣いていたという報告を受けた。
生徒会の時も何かコソコソ言ってるし、キャサリンが悲しそうな顔してたから風魔法で音波の振動を増幅させて会話を聞いてたら、キャサリンに文句言ってるし。俺たちにはシラっと嘘吐くし側近二人も驚いていた。
…平民だから特別扱いし過ぎたか?下手に手出しできないから厄介だな。これ以上調子に乗る前に、手段を考えておかないと。
まぁ、それのおかげでどさくさに紛れてキャサリンの肩を抱いてみたけどね。
折れちゃうんじゃない?ってくらい華奢。柔らかいし…腕の中に仕舞ってしまいたい。はぁ…可愛いキャサリン…
早く結婚したい。
キャサリン…キャサリン…
…ふぅ。
皇太子であるエドモンド様ですから、この学院で護衛や側近の付添が許されておりますわ。彼だけ特別扱いなのです。
最近気になることがありまして、それは段々と殿下の距離感がおかしくなっている事です。
一番初めにお弁当を食べた時と比べて、なんというのでしょうか、その、密着度が違うと言いますか…、その端的に、…くっ付いているのですわ。
人一人分の距離があったところが、お弁当一箱分から、拳一個分、それから今はくっ付いているのです。
お尻とお尻がくっ付いてしまった時は、私も少し余裕を持たせて拳一個分反対側に移動しましたが、その分殿下がこちらに移動しましたの。え?
制服越しに殿下の体温が伝わり、彼の素敵な香りがしてしまう距離でございますわ。
段々と顔が熱くなってしまいます。
ここまで引っ付くとですね、あの、殿下の腕が私の、その、体に当たりますの。腕とか、脇腹ですとか、お、お胸とかにでございます。
殿下の右側にいるので、右利きの殿下の腕が昼食を摂るために上げ下ろしされる度、私のいろんな場所に掠っていきますの。
私のお胸が思った以上に育ってしまっていたのも悪いのでございます。
他愛のないお話をしてくださる殿下の方に若干体を向けたのと、殿下の肘が下に向かってきたのが重なってしまいました。
ポヨン!ですわ。
ラッキースケベというものになってしまいますかしら。
しかも一人で意識していた私の口からは「ィヤン!」という、端無くか細い声が出てしまいましたの。
しばらく殿下は無言でお弁当をお召し上がりになると、「用を思い出した」と言って、お弁当袋を股間の辺りに持ってどちらかへ行ってしまいましたの。
……、アホみたいな声を出してしまって、呆れられたのかしら…
淑女に有るまじき声だったものね…なんであんな子犬みたいに高い音の「ィヤン」って声が出てしまったのかしら…せめてもっと毅然とした言葉を出せていれば…でも、元々体が密着してて殿下の香りがしてドキドキしてたところに、いきなりおっぱいに刺激があってびっくりしたんだもん…
私が肩を落として残りのお弁当を食べていると、後ろから声を掛けられました。
「まぁ、キャサリン様?お独りでお弁当ですか?」
そこにはロレッタ様が立っておられました。
「ええ、1人でございます」
先程まで温かかった左側には殿下がおりませんもの。今は、一人ですわ。
「うふふ、そうですかぁ」
そう言って彼女は上機嫌で校舎へと入っていってしまいました。…彼女何が言いたかったのかしら?
いよいよ、攻略始めますよという合図なのかしら。嫌だわ。私の婚約者なのよ………
…!…
ああっ…まだ殿下を諦められないなんて…
殿下と昼食をご一緒させてもらっていると、どうしても失恋計画を忘れてしまうのですわ。それどころか胸が苦しくて、切なくなってしまいますの…ああ…盗らないでくださいまし…どうか攻略しないで…
つい、人目が無いので私は泣いてしまいました。
いつも殿下と昼食をとる中庭のベンチは、私達と護衛がいるので他の生徒達は遠慮して下さるのか、遠くのベンチにチラホラと人がいる位ですわ。さらに木陰になっていて人が滅多に通らない穴場ですの。
殿下との婚約解消を思うと切なくて悲しくて、涙が勝手に流れ落ちてしまいました。淑女として失格でございますね。でも止まらないのです。
昔の殿下との素敵な思い出と、学院に入ってからの彼の気遣いや、たまに見せてくれる笑顔…嗚呼…
生徒会での業務はなんとか覚えることができています。頼りになる先輩がこの一年一緒に活動してくださるので、私は会計係の先輩であるブレイブ伯爵令息に都度質問していますの。
今日も会計簿の記帳の事でよく分からないことがあったので生徒会の活動中、ブレイブ先輩の元に教えを請いにいきました。
話し終わり、私がお礼を言うと、ブレイブ先輩はニコニコと笑っていました。
「キャサリン嬢は結構話し易くて、思っていたより朗らかな人ですね」
「左様でございますか?…ふふ、嬉しゅうございますわ」
優しくて和む雰囲気のブレイブ先輩は嬉しい事を言ってくれますわ。あれ?でも逆に言えば『話し難くて、気難しい』と思われていたのかしら?
私の不安が顔に出てしまっていたのか、ブレイブ先輩は優しい目尻をさらに垂らして言いました。
「ごめんね。そういう意味じゃなくて、意外に可愛らしい人だなって…」
そう彼が話していた途中で…
「キャサリン、そっちの用が終わったのなら、こっちを手伝ってくれ」
殿下からお声がかかってしまいましたの。
「キャサリン様はまだお話してましたよぅー、エドモンド様、私が手伝いますから大丈夫です」
直ぐに主人公ロレッタ様の甘い声が響きました。
申し訳ないのですが、私にとって殿下は最重要すべき人ですので、私とブレイブ先輩の仕事以外の雑談は直ぐに断ち切り、先輩に頭を下げて殿下の元に向かいます。
生徒会といえば、まるで仰々しく会議をして誰かに指令しているように思われるでしょう?
実際には雑用係でございますわ。
イベント毎の運営をするのと、先生方のお手伝いも掛け持っておりますの。
ですから、生徒達への配布物等も私たちが手配することもございます。殿下とクロム様とサイモン様は魔法でそれぞれの配布物を宙に浮かせて指定の枚数を綴じる作業をしておりました。
私は最後のホッチキスという針を魔法で打つ作業をすることになりました。
目の前に浮いてますので、大した魔力も要りませんわ。
パチンパチンと、一心不乱に打っておりました。
「キャサリン様、もう少し等間隔にした方が良いかもしれませんね」
すごい速さで書類をさばいているロレッタ様が隣りにきて小声で言いました。
「分かりましたわ」
私は座学は点数がいいのですが、魔法の実技はあまり得意ではありませんの。
「…ほら、またずれてますよっ…あ、ダメですってば、もっと綺麗にしないとっ」
数ミリのズレにも容赦ないのでしょうか、ロレッタ様は私がホッチキスを打った書類を持って指摘してきました。…なんだか前世の意地悪な会社の先輩みたいですわね…殿下達には聞こえないように、小声で言ってくるのもなんだかとても嫌ですわ…
「…」
少し悲しくなってしまいますわ…
「二人で何を話している?」
殿下が声を掛けて下さいました。
「エドモンド様ぁ、キャサリン様ってば、私にあまり早く作業しないでって言ってきてぇ。私こういうの得意だから…ついサクサクしちゃうんですー」
え?そ、そんな事言ってないですわ。
私は思わず彼女を信じられないという顔で見てしまいました。
「キャサリン、ここはもういい。ロレッタ嬢に任せて、あっちに移ってくれるか?」
殿下は違う作業を指さしました。ああ、上手くできない事をロレッタ様に八つ当たりしていると思われたのかしら。違うのに…何も言っていないわ…
…こうして私は自動的に悪役令嬢になってしまうのかしら…
落ち込んだ気分で殿下に指定された席に移動しようとすると、私の肩に暖かい体温が触れました。
あ…
殿下が一瞬私の肩を抱いてくれましたの。
そして、向かう場所へと私を誘うようにそっと背中を押してくれました。
殿下が触れたところから体温が上がってしまいますわ。
え、エスコートにしては、ち、ち、近うございましたわね。
移動した先にいらした生徒会長のリシャール様は、何故だか生温かい目で薄っすらと笑顔でございましたわ。
火照る頬を押さえながら、私はリシャール様達の作業を手伝いました。
単純作業でしたので、どうしてもさっきの殿下との触れ合いを思い出してモジモジしてしまいますわ。
どうしましょう、失恋計画を立てたのに、私ったら元々お慕いしている上に、さらに徐々に殿下を男性として意識してしまっていますわ。
きっかけは殿下の股間の匂いを嗅いで、殿下の男らしさを感じたからかも知れません。だけど、それから私への殿下の眼差しとか、ちょっとした仕草や言葉になんだか前より違う雰囲気が有りますの。
私をしっかり見てくださっているというか…
今もリシャール様達と作業をしているこちらを伺っているような?
気のせいかも知れませんが…
「エドモンド様ぁ、魔力の制御が凄いですぅ、こんな上手にできるなんて、尊敬しますぅ」
私はその声で現実へと戻ってきました。
そうでしたわ。そんな邪念を抱かないようにしないと。
辛い失恋になってしまいますわ。
ですからエドモンド殿下、どうか先ほどのように優しい触れ合いはご遠慮くださいませ。
ーそんなふうに考えていた時期が、私にもありました。
-----
自分の婚約者が可愛くて、毎日チンコが辛いです。
今日の昼食時、近付き過ぎて肘に彼女のおっぱいが当たってしまった。
ふんわりした優しい弾力とキャサリンの「ィヤン!」って声…
正直に告白すると、彼女に少しでも触れたくて良い匂いを嗅ぎたくて傍に寄っていた。こんなことも期待していたのだ。
ヤバすぎるだろ…
なんで?あんな可愛い声出すの?なんなの?
本当可愛い過ぎるのもいい加減にして欲しい。あの場で押し倒してない俺って凄いよな。紳士俺。マジ紳士。
トイレに駆け込んで、2回も射精した。
あの声を思い出したら、また勃ってきた…
……そうだ。そういえば、あのロレッタって何?
キャサリンに付けてる護衛から、昼休みの後あのロレッタが何か言ってキャサリンが泣いていたという報告を受けた。
生徒会の時も何かコソコソ言ってるし、キャサリンが悲しそうな顔してたから風魔法で音波の振動を増幅させて会話を聞いてたら、キャサリンに文句言ってるし。俺たちにはシラっと嘘吐くし側近二人も驚いていた。
…平民だから特別扱いし過ぎたか?下手に手出しできないから厄介だな。これ以上調子に乗る前に、手段を考えておかないと。
まぁ、それのおかげでどさくさに紛れてキャサリンの肩を抱いてみたけどね。
折れちゃうんじゃない?ってくらい華奢。柔らかいし…腕の中に仕舞ってしまいたい。はぁ…可愛いキャサリン…
早く結婚したい。
キャサリン…キャサリン…
…ふぅ。
746
お気に入りに追加
717
あなたにおすすめの小説
じゃない方の私が何故かヤンデレ騎士団長に囚われたのですが
カレイ
恋愛
天使な妹。それに纏わりつく金魚のフンがこの私。
両親も妹にしか関心がなく兄からも無視される毎日だけれど、私は別に自分を慕ってくれる妹がいればそれで良かった。
でもある時、私に嫉妬する兄や婚約者に嵌められて、婚約破棄された上、実家を追い出されてしまう。しかしそのことを聞きつけた騎士団長が何故か私の前に現れた。
「ずっと好きでした、もう我慢しません!あぁ、貴方の匂いだけで私は……」
そうして、何故か最強騎士団長に囚われました。
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
【完結】嫌われ令嬢、部屋着姿を見せてから、王子に溺愛されてます。
airria
恋愛
グロース王国王太子妃、リリアナ。勝ち気そうなライラックの瞳、濡羽色の豪奢な巻き髪、スレンダーな姿形、知性溢れる社交術。見た目も中身も次期王妃として完璧な令嬢であるが、夫である王太子のセイラムからは忌み嫌われていた。
どうやら、セイラムの美しい乳兄妹、フリージアへのリリアナの態度が気に食わないらしい。
2ヶ月前に婚姻を結びはしたが、初夜もなく冷え切った夫婦関係。結婚も仕事の一環としか思えないリリアナは、セイラムと心が通じ合わなくても仕方ないし、必要ないと思い、王妃の仕事に邁進していた。
ある日、リリアナからのいじめを訴えるフリージアに泣きつかれたセイラムは、リリアナの自室を電撃訪問。
あまりの剣幕に仕方なく、部屋着のままで対応すると、なんだかセイラムの様子がおかしくて…
あの、私、自分の時間は大好きな部屋着姿でだらけて過ごしたいのですが、なぜそんな時に限って頻繁に私の部屋にいらっしゃるの?
王宮に薬を届けに行ったなら
佐倉ミズキ
恋愛
王宮で薬師をしているラナは、上司の言いつけに従い王子殿下のカザヤに薬を届けに行った。
カザヤは生まれつき体が弱く、臥せっていることが多い。
この日もいつも通り、カザヤに薬を届けに行ったラナだが仕事終わりに届け忘れがあったことに気が付いた。
慌ててカザヤの部屋へ行くと、そこで目にしたものは……。
弱々しく臥せっているカザヤがベッドから起き上がり、元気に動き回っていたのだ。
「俺の秘密を知ったのだから部屋から出すわけにはいかない」
驚くラナに、カザヤは不敵な笑みを浮かべた。
「今日、国王が崩御する。だからお前を部屋から出すわけにはいかない」
王子様と朝チュンしたら……
梅丸
恋愛
大変! 目が覚めたら隣に見知らぬ男性が! え? でも良く見たら何やらこの国の第三王子に似ている気がするのだが。そう言えば、昨日同僚のメリッサと酒盛り……ではなくて少々のお酒を嗜みながらお話をしていたことを思い出した。でも、途中から記憶がない。実は私はこの世界に転生してきた子爵令嬢である。そして、前世でも同じ間違いを起こしていたのだ。その時にも最初で最後の彼氏と付き合った切っ掛けは朝チュンだったのだ。しかも泥酔しての。学習しない私はそれをまた繰り返してしまったようだ。どうしましょう……この世界では処女信仰が厚いというのに!
私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。
石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。
自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。
そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。
好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。
この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。
扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
ついうっかり王子様を誉めたら、溺愛されまして
夕立悠理
恋愛
キャロルは八歳を迎えたばかりのおしゃべりな侯爵令嬢。父親からは何もしゃべるなと言われていたのに、はじめてのガーデンパーティで、ついうっかり男の子相手にしゃべってしまう。すると、その男の子は王子様で、なぜか、キャロルを婚約者にしたいと言い出して──。
おしゃべりな侯爵令嬢×心が読める第4王子
設定ゆるゆるのラブコメディです。
追放された悪役令嬢はシングルマザー
ララ
恋愛
神様の手違いで死んでしまった主人公。第二の人生を幸せに生きてほしいと言われ転生するも何と転生先は悪役令嬢。
断罪回避に奮闘するも失敗。
国外追放先で国王の子を孕んでいることに気がつく。
この子は私の子よ!守ってみせるわ。
1人、子を育てる決心をする。
そんな彼女を暖かく見守る人たち。彼女を愛するもの。
さまざまな思惑が蠢く中彼女の掴み取る未来はいかに‥‥
ーーーー
完結確約 9話完結です。
短編のくくりですが10000字ちょっとで少し短いです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる