199 / 280
199
しおりを挟む
修羅に公国の戦争について話をする為に王都に転移した俺だが、修羅のいる冒険者ギルドに向かう途中で教会のシスターであるエステラと再開した。
「こんな所で会うなんて…ユウヤさん、前に言っていた旅は終わったんですか?」
「いえ、まぁ旅って言うか他の国を巡っているだけですけどね…今は少し王国の冒険者ギルドに用事が出来たので向かっている途中なんですよ…それで、エステラは?」
俺はエステラの質問に答え、冒険者ギルドに用がある事を伝えた。
そして見た感じ買い物に出ているのは想像できるが一応エステラになんでここに居るのかを聞く。
「私ですか?私は見たとおり買い物の途中です!一応買うものは全て買ったのでそろそろ教会に戻ろうと思っていたんですけど、目の前にユウヤさんっぽい人を見かけたので声を掛けてみたんですよ」
「そうだったんですか…でも良く俺の事がわかりましたね」
俺がエステラ達と過ごしたのは2日間位だ、なのに良くあんな人混みの中から俺を見つけ出す事ができたな。
「私もびっくりしましたよ…旅に出ている筈のユウヤさんが大通りを歩いていたんですから、最初は私の妄想かと思っちゃいました」
ん?妄想?
「ん?妄想?」
俺は思った事を口に出してしまう。
すると俺の言葉を聞いたエステラが慌てて訂正する。
「いえ!間違えました!人違いじゃ無いかってと思ったんです!」
なんだ、ただの言い間違いか
「まぁ旅に出ていて王都に居ないはずの俺が居たんですから…ってエステラ、大丈夫か?顔が真っ赤だぞ」
俺はエステラに顔が赤くなっている事を伝える。
そんなに言い間違いをしたのが恥ずかしかったのだろうか?
そう考えた俺だが、もう一度エステラの顔を見て疑問が浮かんだ。
でも言い間違いをしただけであんなに赤くなるのか?
そりゃあ言い間違いをしたら恥ずかしいが、顔が赤くなってしまうのも分かるが…
一緒に行動していた感じからしてエステラが特別恥ずかしがり屋だという事は無いだろうし、これだけ赤くなっているのには何か理由があるのかも知れない。
考えられるとしたら…風邪とか?
さっきまで普通に元気そうだったから病気という線は薄いかも知れないが可能性が無い訳ではない。
「エステラ、ちょっと動かないで」
エステラが風邪かどうかを確かめようと思った俺はエステラにその場で動かない様に言う。
「ユウヤさん、どうしたんですか?」
俺の考えを知らないエステラは俺が何故その場を動くなと言ったのか分からないからか不思議そうな顔をして俺を見ている。
「え?」
俺がエステラの体温を測る為に額に手を当てるとエステラが小さくえっ?と呟く。
「う~ん、熱は無さそうだな…」
触れてみた感じだとそこまで熱はなさそうだな。
という事は顔が赤くなったのは純粋に恥ずかしかったという事になるのか。
「あ、あのユウヤさん?これはどういう状況でしょうか?」
俺がそんな事を考えているとエステラはさっきより顔を赤くしてそう聞いてくる。
「ん?ああ、顔が赤かったから風邪なんじゃないかって思ったんだが…風邪じゃ無かったみたいだな…気分を害したなら謝るよ」
今更だが、女性に気軽に触るのはマナー違反だったな。
「いえ!決して嫌だった訳じゃ…むしろ…」
エステラは真っ赤な顔を隠す様に俯いてゴニョゴニョと小さい声で何かを呟いているが上手く聞き取れない。
…よし、ここはお約束と行こうか
「ん?なんか言ったか?」
相手が何か言っている時に何か言ったか?と聞くのは物語でも定番だよな。
「い、いえ!何でもないです!…じゃあユウヤさん、私は皆を待たせているのでそろそろ失礼しますね!」
俺がそんな事を考えているとまだ赤い顔でエステラが慌てた様子でそう言った。
「おう!気をつけてな」
「はい!ユウヤさんも、時間があれば教会に寄ってくださいね…皆もユウヤさんに会いたがっていましたから」
エステラはそう言って教会の方に歩いていった。
「こんな所で会うなんて…ユウヤさん、前に言っていた旅は終わったんですか?」
「いえ、まぁ旅って言うか他の国を巡っているだけですけどね…今は少し王国の冒険者ギルドに用事が出来たので向かっている途中なんですよ…それで、エステラは?」
俺はエステラの質問に答え、冒険者ギルドに用がある事を伝えた。
そして見た感じ買い物に出ているのは想像できるが一応エステラになんでここに居るのかを聞く。
「私ですか?私は見たとおり買い物の途中です!一応買うものは全て買ったのでそろそろ教会に戻ろうと思っていたんですけど、目の前にユウヤさんっぽい人を見かけたので声を掛けてみたんですよ」
「そうだったんですか…でも良く俺の事がわかりましたね」
俺がエステラ達と過ごしたのは2日間位だ、なのに良くあんな人混みの中から俺を見つけ出す事ができたな。
「私もびっくりしましたよ…旅に出ている筈のユウヤさんが大通りを歩いていたんですから、最初は私の妄想かと思っちゃいました」
ん?妄想?
「ん?妄想?」
俺は思った事を口に出してしまう。
すると俺の言葉を聞いたエステラが慌てて訂正する。
「いえ!間違えました!人違いじゃ無いかってと思ったんです!」
なんだ、ただの言い間違いか
「まぁ旅に出ていて王都に居ないはずの俺が居たんですから…ってエステラ、大丈夫か?顔が真っ赤だぞ」
俺はエステラに顔が赤くなっている事を伝える。
そんなに言い間違いをしたのが恥ずかしかったのだろうか?
そう考えた俺だが、もう一度エステラの顔を見て疑問が浮かんだ。
でも言い間違いをしただけであんなに赤くなるのか?
そりゃあ言い間違いをしたら恥ずかしいが、顔が赤くなってしまうのも分かるが…
一緒に行動していた感じからしてエステラが特別恥ずかしがり屋だという事は無いだろうし、これだけ赤くなっているのには何か理由があるのかも知れない。
考えられるとしたら…風邪とか?
さっきまで普通に元気そうだったから病気という線は薄いかも知れないが可能性が無い訳ではない。
「エステラ、ちょっと動かないで」
エステラが風邪かどうかを確かめようと思った俺はエステラにその場で動かない様に言う。
「ユウヤさん、どうしたんですか?」
俺の考えを知らないエステラは俺が何故その場を動くなと言ったのか分からないからか不思議そうな顔をして俺を見ている。
「え?」
俺がエステラの体温を測る為に額に手を当てるとエステラが小さくえっ?と呟く。
「う~ん、熱は無さそうだな…」
触れてみた感じだとそこまで熱はなさそうだな。
という事は顔が赤くなったのは純粋に恥ずかしかったという事になるのか。
「あ、あのユウヤさん?これはどういう状況でしょうか?」
俺がそんな事を考えているとエステラはさっきより顔を赤くしてそう聞いてくる。
「ん?ああ、顔が赤かったから風邪なんじゃないかって思ったんだが…風邪じゃ無かったみたいだな…気分を害したなら謝るよ」
今更だが、女性に気軽に触るのはマナー違反だったな。
「いえ!決して嫌だった訳じゃ…むしろ…」
エステラは真っ赤な顔を隠す様に俯いてゴニョゴニョと小さい声で何かを呟いているが上手く聞き取れない。
…よし、ここはお約束と行こうか
「ん?なんか言ったか?」
相手が何か言っている時に何か言ったか?と聞くのは物語でも定番だよな。
「い、いえ!何でもないです!…じゃあユウヤさん、私は皆を待たせているのでそろそろ失礼しますね!」
俺がそんな事を考えているとまだ赤い顔でエステラが慌てた様子でそう言った。
「おう!気をつけてな」
「はい!ユウヤさんも、時間があれば教会に寄ってくださいね…皆もユウヤさんに会いたがっていましたから」
エステラはそう言って教会の方に歩いていった。
0
お気に入りに追加
374
あなたにおすすめの小説
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
はぁ?とりあえず寝てていい?
夕凪
ファンタジー
嫌いな両親と同級生から逃げて、アメリカ留学をした帰り道。帰国中の飛行機が事故を起こし、日本の女子高生だった私は墜落死した。特に未練もなかったが、強いて言えば、大好きなもふもふと一緒に暮らしたかった。しかし何故か、剣と魔法の異世界で、貴族の子として転生していた。しかも男の子で。今世の両親はとてもやさしくいい人たちで、さらには前世にはいなかった兄弟がいた。せっかくだから思いっきり、もふもふと戯れたい!惰眠を貪りたい!のんびり自由に生きたい!そう思っていたが、5歳の時に行われる判定の儀という、魔法属性を調べた日を境に、幸せな日常が崩れ去っていった・・・。その後、名を変え別の人物として、相棒のもふもふと共に旅に出る。相棒のもふもふであるズィーリオスの為の旅が、次第に自分自身の未来に深く関わっていき、仲間と共に逃れられない運命の荒波に飲み込まれていく。
※第二章は全体的に説明回が多いです。
<<<小説家になろうにて先行投稿しています>>>
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
とあるオタが勇者召喚に巻き込まれた件~イレギュラーバグチートスキルで異世界漫遊~
剣伎 竜星
ファンタジー
仕事の修羅場を乗り越えて、徹夜明けもなんのその、年2回ある有○の戦場を駆けた夏。長期休暇を取得し、自宅に引きこもって戦利品を堪能すべく、帰宅の途上で食材を購入して後はただ帰るだけだった。しかし、学生4人組とすれ違ったと思ったら、俺はスマホの電波が届かない中世ヨーロッパと思しき建築物の複雑な幾何学模様の上にいた。学生4人組とともに。やってきた召喚者と思しき王女様達の魔族侵略の話を聞いて、俺は察した。これあかん系異世界勇者召喚だと。しかも、どうやら肝心の勇者は学生4人組みの方で俺は巻き込まれた一般人らしい。【鑑定】や【空間収納】といった鉄板スキルを保有して、とんでもないバグと思えるチートスキルいるが、違うらしい。そして、安定の「元の世界に帰る方法」は不明→絶望的な難易度。勇者系の称号がないとわかると王女達は掌返しをして俺を奴隷扱いするのは必至。1人を除いて学生共も俺を馬鹿にしだしたので俺は迷惑料を(強制的に)もらって早々に国を脱出し、この異世界をチートスキルを駆使して漫遊することにした。※10話前後までスタート地点の王城での話になります。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした
せんせい
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる