15 / 280
15
しおりを挟む
夕方辺りにクリスが眠りから覚めた後、馬車の周りは一気にお祝いモードになった。
馬車を1度止めて騎士達がクリスにお祝いの言葉を掛けていく。
それにクリスは対応している訳だが…これは戻ってからで良いのでは無いか?
俺的には王都に戻る方が先決だと思うのだが…まぁ俺が言った所で変わるわけでもないから意味がないんだけどな。
そんな事は分かっているのだが…コイツら祝いの言葉が長すぎだろ!
そして俺ももうそろ限界が近い。
具体的に言うと暇すぎてヤバい。
現代日本で生活していた俺にとって暇とは天敵である。
日本に居たときはゲームやらネットサーフィンやらで暇を潰せたが、科学が進歩していないこの世界でそんなものが有るわけがない。
よし、寝るか。
これが終わったら誰かが教えてくれるだろう。
俺は近くにある木に寄りかかって目を閉じる。
「黒騎士さん?」
10分位経っただろうか?クリスの声が聞こえて俺の意識は覚醒する。
「なんだ?終わったのか?」
まぁここにクリスがいる時点で終わったんだろうけど。
「はい、これから皆さんで夜ご飯の準備をするみたいです」
「という事はもう1日夜営をするって事か」
「はい、王都に着くのは明後日になるそうです」
明後日か、まぁどうにかなるだろ
「了解した、それで?食料は足りるのか?」
「ええ、食料は余分に買っておいたので心配しなくても大丈夫ですよ」
そうなのか、まぁ何かあればアイテムボックスから食材を出せば良いか。
その後は晩御飯を食べ、次の日はみんなに料理を振る舞ったりして時間は過ぎていき、2日後には王都が見えた。
「おお~これが王都か」
アニメとかで良く見た門が眼前に広がる。
ユグドラシルオンラインの時の街の入り口とも違った感じで面白いな。
門の前には王都に入る前に検問所があり、商人らしき人や初めて王都にきた人を検問しているらしい。
王族や貴族、冒険者や一部の貴族御用達の商人は検問をパスする事が出来ると言う事で王族の馬車に同行している俺は検問を受けることも無く、王都に入ることが出来た。
「凄いな」
俺がそう呟くとそれを聞いたクリスが自慢気に話始める。
「はい!ここに住んでいる皆さんはとても素敵でこうしてこの街の人が元気に生活しているのを見るともっと頑張らなきゃって気持ちが湧いてくるんですよ!」
「クリスは街の人たちが好きなんだな」
「はい!もちろん冒険者の皆さんも商人の皆さんも大好きですよ!」
という会話を挟みながら、馬車は王城に向かって進んでいく。
すると周りにいる人たちがクリスが帰って来たという事で声を掛けてくる人が居た。
一般人が第二王女に声を掛けて騎士達がなにもしないという事はこの光景は日常茶飯事、またはクリスが喜んで受けているという事だな。
馬車の周りには国民で人だかりができつつあるが、馬車は王城の前に着いた。
王城の前に着いた所で門番が馬車に近づいてくる。
「お帰りなさいませ、第二王女様、それでは死者や負傷者の確認をお願いいたします」
門番がそう言うと馬車を引いていた人が伝える。
「試練の祠に着く前に30名程の盗賊に襲われて殆どの者が負傷しました」
「なんだと?それで、皆は大丈夫なのか?」
「ああ、途中で助けが入ったんだ、その人の回復魔法で負傷者は完全に回復して、その後は姫様の試練も無事に終わった」
そう御者が門番に伝えると門番は安心した様に息を吐く。
「そうなのか…皆無事で良かった、その助けてくれた人にも感謝しないとな」
「ああ、本当に、黒騎士さんが居なかったら俺達は帰れなかった可能性もあるしな」
「よし、じゃあ門を開けるぞ」
門番がそう言って後ろにいる兵士に命令をすると城門が開いていく。
馬車は門を通り、城に向かう。
「そうだ、黒騎士さんが暗殺者教団の暗殺者を捕獲して、馬車に積んであるから回収しておいてくれ」
「ハァァァ!!!?」
御者が思い出した様に門番にその事を伝えると門番の驚いた声が響き渡る。
馬車を1度止めて騎士達がクリスにお祝いの言葉を掛けていく。
それにクリスは対応している訳だが…これは戻ってからで良いのでは無いか?
俺的には王都に戻る方が先決だと思うのだが…まぁ俺が言った所で変わるわけでもないから意味がないんだけどな。
そんな事は分かっているのだが…コイツら祝いの言葉が長すぎだろ!
そして俺ももうそろ限界が近い。
具体的に言うと暇すぎてヤバい。
現代日本で生活していた俺にとって暇とは天敵である。
日本に居たときはゲームやらネットサーフィンやらで暇を潰せたが、科学が進歩していないこの世界でそんなものが有るわけがない。
よし、寝るか。
これが終わったら誰かが教えてくれるだろう。
俺は近くにある木に寄りかかって目を閉じる。
「黒騎士さん?」
10分位経っただろうか?クリスの声が聞こえて俺の意識は覚醒する。
「なんだ?終わったのか?」
まぁここにクリスがいる時点で終わったんだろうけど。
「はい、これから皆さんで夜ご飯の準備をするみたいです」
「という事はもう1日夜営をするって事か」
「はい、王都に着くのは明後日になるそうです」
明後日か、まぁどうにかなるだろ
「了解した、それで?食料は足りるのか?」
「ええ、食料は余分に買っておいたので心配しなくても大丈夫ですよ」
そうなのか、まぁ何かあればアイテムボックスから食材を出せば良いか。
その後は晩御飯を食べ、次の日はみんなに料理を振る舞ったりして時間は過ぎていき、2日後には王都が見えた。
「おお~これが王都か」
アニメとかで良く見た門が眼前に広がる。
ユグドラシルオンラインの時の街の入り口とも違った感じで面白いな。
門の前には王都に入る前に検問所があり、商人らしき人や初めて王都にきた人を検問しているらしい。
王族や貴族、冒険者や一部の貴族御用達の商人は検問をパスする事が出来ると言う事で王族の馬車に同行している俺は検問を受けることも無く、王都に入ることが出来た。
「凄いな」
俺がそう呟くとそれを聞いたクリスが自慢気に話始める。
「はい!ここに住んでいる皆さんはとても素敵でこうしてこの街の人が元気に生活しているのを見るともっと頑張らなきゃって気持ちが湧いてくるんですよ!」
「クリスは街の人たちが好きなんだな」
「はい!もちろん冒険者の皆さんも商人の皆さんも大好きですよ!」
という会話を挟みながら、馬車は王城に向かって進んでいく。
すると周りにいる人たちがクリスが帰って来たという事で声を掛けてくる人が居た。
一般人が第二王女に声を掛けて騎士達がなにもしないという事はこの光景は日常茶飯事、またはクリスが喜んで受けているという事だな。
馬車の周りには国民で人だかりができつつあるが、馬車は王城の前に着いた。
王城の前に着いた所で門番が馬車に近づいてくる。
「お帰りなさいませ、第二王女様、それでは死者や負傷者の確認をお願いいたします」
門番がそう言うと馬車を引いていた人が伝える。
「試練の祠に着く前に30名程の盗賊に襲われて殆どの者が負傷しました」
「なんだと?それで、皆は大丈夫なのか?」
「ああ、途中で助けが入ったんだ、その人の回復魔法で負傷者は完全に回復して、その後は姫様の試練も無事に終わった」
そう御者が門番に伝えると門番は安心した様に息を吐く。
「そうなのか…皆無事で良かった、その助けてくれた人にも感謝しないとな」
「ああ、本当に、黒騎士さんが居なかったら俺達は帰れなかった可能性もあるしな」
「よし、じゃあ門を開けるぞ」
門番がそう言って後ろにいる兵士に命令をすると城門が開いていく。
馬車は門を通り、城に向かう。
「そうだ、黒騎士さんが暗殺者教団の暗殺者を捕獲して、馬車に積んであるから回収しておいてくれ」
「ハァァァ!!!?」
御者が思い出した様に門番にその事を伝えると門番の驚いた声が響き渡る。
0
お気に入りに追加
374
あなたにおすすめの小説
母親に家を追い出されたので、勝手に生きる!!(泣きついて来ても、助けてやらない)
いくみ
ファンタジー
実母に家を追い出された。
全く親父の奴!勝手に消えやがって!
親父が帰ってこなくなったから、実母が再婚したが……。その再婚相手は働きもせずに好き勝手する男だった。
俺は消えた親父から母と頼むと、言われて。
母を守ったつもりだったが……出て行けと言われた……。
なんだこれ!俺よりもその男とできた子供の味方なんだな?
なら、出ていくよ!
俺が居なくても食って行けるなら勝手にしろよ!
これは、のんびり気ままに冒険をする男の話です。
カクヨム様にて先行掲載中です。
不定期更新です。
異世界のんびりワークライフ ~生産チートを貰ったので好き勝手生きることにします~
樋川カイト
ファンタジー
友人の借金を押し付けられて馬車馬のように働いていた青年、三上彰。
無理がたたって過労死してしまった彼は、神を自称する男から自分の不幸の理由を知らされる。
そのお詫びにとチートスキルとともに異世界へと転生させられた彰は、そこで出会った人々と交流しながら日々を過ごすこととなる。
そんな彼に訪れるのは平和な未来か、はたまた更なる困難か。
色々と吹っ切れてしまった彼にとってその全てはただ人生の彩りになる、のかも知れない……。
※この作品はカクヨム様でも掲載しています。
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
とあるオタが勇者召喚に巻き込まれた件~イレギュラーバグチートスキルで異世界漫遊~
剣伎 竜星
ファンタジー
仕事の修羅場を乗り越えて、徹夜明けもなんのその、年2回ある有○の戦場を駆けた夏。長期休暇を取得し、自宅に引きこもって戦利品を堪能すべく、帰宅の途上で食材を購入して後はただ帰るだけだった。しかし、学生4人組とすれ違ったと思ったら、俺はスマホの電波が届かない中世ヨーロッパと思しき建築物の複雑な幾何学模様の上にいた。学生4人組とともに。やってきた召喚者と思しき王女様達の魔族侵略の話を聞いて、俺は察した。これあかん系異世界勇者召喚だと。しかも、どうやら肝心の勇者は学生4人組みの方で俺は巻き込まれた一般人らしい。【鑑定】や【空間収納】といった鉄板スキルを保有して、とんでもないバグと思えるチートスキルいるが、違うらしい。そして、安定の「元の世界に帰る方法」は不明→絶望的な難易度。勇者系の称号がないとわかると王女達は掌返しをして俺を奴隷扱いするのは必至。1人を除いて学生共も俺を馬鹿にしだしたので俺は迷惑料を(強制的に)もらって早々に国を脱出し、この異世界をチートスキルを駆使して漫遊することにした。※10話前後までスタート地点の王城での話になります。
異世界転生!俺はここで生きていく
おとなのふりかけ紅鮭
ファンタジー
俺の名前は長瀬達也。特に特徴のない、その辺の高校生男子だ。
同じクラスの女の子に恋をしているが、告白も出来ずにいるチキン野郎である。
今日も部活の朝練に向かう為朝も早くに家を出た。
だけど、俺は朝練に向かう途中で事故にあってしまう。
意識を失った後、目覚めたらそこは俺の知らない世界だった!
魔法あり、剣あり、ドラゴンあり!のまさに小説で読んだファンタジーの世界。
俺はそんな世界で冒険者として生きて行く事になる、はずだったのだが、何やら色々と問題が起きそうな世界だったようだ。
それでも俺は楽しくこの新しい生を歩んで行くのだ!
小説家になろうでも投稿しています。
メインはあちらですが、こちらも同じように投稿していきます。
宜しくお願いします。
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした
せんせい
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
「残念でした~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~ん笑」と女神に言われ異世界転生させられましたが、転移先がレベルアップの実の宝庫でした
御浦祥太
ファンタジー
どこにでもいる高校生、朝比奈結人《あさひなゆいと》は修学旅行で京都を訪れた際に、突然清水寺から落下してしまう。不思議な空間にワープした結人は女神を名乗る女性に会い、自分がこれから異世界転生することを告げられる。
異世界と聞いて結人は、何かチートのような特別なスキルがもらえるのか女神に尋ねるが、返ってきたのは「残念でした~~。レベル1だしチートスキルなんてありませ~~ん(笑)」という強烈な言葉だった。
女神の言葉に落胆しつつも異世界に転生させられる結人。
――しかし、彼は知らなかった。
転移先がまさかの禁断のレベルアップの実の群生地であり、その実を食べることで自身のレベルが世界最高となることを――
いつもの電車を降りたら異世界でした 身ぐるみはがされたので【異世界商店】で何とか生きていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
電車をおりたら普通はホームでしょ、だけど僕はいつもの電車を降りたら異世界に来ていました
第一村人は僕に不親切で持っているものを全部奪われちゃった
服も全部奪われて路地で暮らすしかなくなってしまったけど、親切な人もいて何とか生きていけるようです
レベルのある世界で優遇されたスキルがあることに気づいた僕は何とか生きていきます
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる