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第3章 戦争とダンジョン
90 グロッケン山のダンジョン ⑤
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「ダンジョンコアを破壊したら、どうなる?」
アスタルテによるお姫様抱っこの状態から下りた俺は、クリエムヒルト親方に尋ねる。
「しばらくして、ダンジョンは消滅してしまうと聞いているね」
「なら、早々に戻らないといけませんね」
「待って」
頭の上にはてなマークを浮かべた職人たちをよそに、クリエムヒルト親方はかつてゴーレムを形成していた岩石の山を漁りだす。
「な、何をしているんです、親方?」
堪らずカールは訊く。
「ダンジョンコアの破片を拾っているのさ。ダンジョンコアは魔獣の魔力コアと違って武具に魔力付与を行うことは出来ないけど、既に魔力を付与された武具の魔力総量を増やすことが出来るんだ。皆、きっと役に立つから拾うの手伝って」
そう言われ、リオナとカールとマルグレーテも嬉々としてダンジョンコアの破片を集め始めた。
ん? これって……。
すると、アスタルテから念話が届いた。
(妾が見たところ、ダンジョンコアは武具の魔力を増やすだけでなく、人体に宿る魔力を増やすことも出来そうじゃぞ)
(それってつまり――)
(ああ。オードの魔力を増やすことも出来る。魔力が増えれば、魔法が使える回数も増えるし、より強い魔法も使えるようになる。あの小憎たらしいブリュンヒルトとかいう女を懲らしめるのに役に立つぞ)
(!!)
ブリュンヒルト。その名を忘れたことはなかった。俺達ヴォルフスベルクの冒険者職人の名誉を棄損し、俺の妻を辱めた連中の総元締め。彼女に目にものを見せてやるのが、この旅の目的であった。
ダンジョンコアを集めれば、俺の魔力を強化してブリュンヒルトに打ち勝てる。そうとなれば、俺の行く道は決まった。
「あ! リオナ、カール、マルグレーテ、俺も混ぜろよ!」
砂金を探すかのごとき作業であるし時間制限もあるが、やらないという選択肢はない。俺は元ゴーレムの岩石の山に飛びつき、目を皿にしてダンジョンコアの収集を始めた。
◆
ゼッケンハイム市に戻った俺達クリエムヒルト親方パーティーは、市民たちから喝采を以て迎えられた。
「英雄!」
「救世主!」
「あなた方のおかげで救われた!」
少々大袈裟な気もするが、悪い気はしない。寧ろアガる。市民たちから身体に触れさせてくれと頻りにせがまれ、この世界の英雄というのはこういうものなのか、と実感した次第である。
ゼッケンハイム伯ルードルフは俺たちに感謝の意を述べ、是非とも感謝の宴を開きたいと申し出た。親方は二つ返事で了承した。旨い飯を食えるとあっては、断るなどという選択肢はない。
ゼッケンハイム伯主催の宴の全てをここで語りつくすのには、致命的に紙面が足りない。それに読者諸氏も冗長に思われるかもしれない。
それ故、ミートパイと七面鳥の丸焼きが超絶美味かったとだけ述べておく。他は各人が思う「中世ヨーロッパ風の宴会」で脳内補完してくれるとありがたい。
宴もたけなわになり、酔いつぶれて眠ってしまう者も出てきた頃、俺はクリエムヒルト親方がゼッケンハイム市の冒険者ツンフト頭(彼も宴会に招待されていた)と話しているのが目に入ってきた。
「親方、何を話しているんです?」
「ああ、オード。ちょっとダンジョンコアの配分についてね」
そうか。ダンジョンコアも魔力コアみたいなものだから、獲得すればツンフトに一回提出する義務が生じるのか。
「本来ならうちに提出してもらって再分配してもらうところだけど、今回は事が事なだけに君たちの活躍を評価しないわけにはいかない。だから、今回獲得したダンジョンコアは全てクリエムヒルト親方に渡すことに決定した。親方からパーティーの職人に改めて分配してくれ」
とゼッケンハイム市冒険者ツンフト頭エーリッヒは言った。
彼なら知っているかもしれない。
「エーリッヒ親方、ご存じであれば教えて欲しいのですが、ダンジョンコアはどこでなら効率よく収集出来ますか?」
ダンジョンの出現は稀だという。だが、ダンジョンが多数発生する場所があれば、速やかにダンジョンコアが集められ、魔力の増強が出来る。
「噂によれば、救世主教会の信者があまりいない東方地域……すなわち異教域にはダンジョンがここよりも遥かに頻繁に表れると聞くね。異教域は魔法が色濃く伝わる地域だからね。そうであってもおかしくはないさ。異教域に行くんだったら、ここから北東にずっと行ったところにある〈剣の兄弟会〉本部メリーエンブルクを訪ねると良い。彼らは異教域への遠征を定期的に行っているから、異教域についての有益な情報をたくさんくれるはずさ」
「なるほど、教えてくださりありがとうございます」
(妾たちの目的地が決まったの)
(ああ。剣の兄弟会本部メリーエンブルク、そして異教域だ)
「でも、私としてはあまり異教域に行くのはお勧めしないなあ。ダンジョン攻略目的というのは死に自ら飛び込んでいくようなものだし、異教域の住人は皆異教徒。救世主教徒に対し深い憎しみを抱いている。だからこそ剣の兄弟会が討伐して改宗させているんだけどね。今回我々を救ってくれた人々を、再び死地に送り込むようなことはしたくない」
「それでも、俺には行く理由があるんです」
俺はエーリッヒ親方の目を見つめる。
すると、彼はやれやれと肩をすくめ、
「詮索はしないよ。危ない橋を渡っているような気がするからね。魔法が使える君なら、上手くやっていけるかもしれない。健闘を祈るよ」
と言って手を振りながら俺たちの前から去っていった。
有益な情報ありがとう。この見返りは必ず。
と、そこにリオナがやってきた。
「ん~? メリーエンブルクに行くの~?」
アップルシードルをしこたま飲んだのか、既に出来上がっていた。うおっ、酒くせえ。
「ああ、そうだよ。ブリュンヒルトの奴をやっつけて仲間を救う手立てが見つかったんだ。異教域はダンジョン多発地帯で、ダンジョンを攻略してダンジョンコアを集め、俺や武具の魔力を強化するんだ」
「えへへ~メリーエンブルクって言ったら剣の兄弟会の本拠地でしょ~。かっこいい騎士様にたくさん会えるのかな~?」
「い、いや、観光目的ではないのだが……」
と言っても、酔っぱらったリオナには届くまい。後で改めて話す必要があるだろう。
「いきょーととーばーつ! しこーしんのえーこーをひろめよー!」
いや……聖戦を戦う聖戦士気分になってどうするんです? 最近それでひどい目に遭ったばかりでしょホント。
「……もう、彼女は寝室に連れて行った方が良いかもしれぬのう」
アスタルテは呆れたように言った。
「……そうだね」
いつもは彼女はこんなに酔うほど飲んだりしないのだが、英雄扱いされてタガが外れたか、それとも――。
いや、勘繰りは良くない。
遅れたが、一応説明しておこう。
〈剣の兄弟会〉とは、この世界で活動している騎士修道会の一つである。異教域に救世主教を広めることを至上任務としており、日夜異教徒と干戈を交えている。そのため、その軍事力は〈帝国〉皇帝に匹敵すると言われており、皇帝でも容易に手が出せない一大勢力になっている。
メンバーは、騎士にして修道士という二つの顔を持ち異教徒と戦う修道騎士と、民衆に説教して寄付金を集める托鉢修道士の二種類からなっている。修道騎士は貴族身分じゃないとなれないが、托鉢修道士は平民出身でもなれるそうだ。
運営は、所領から上がる収入と、俗人の救世主教徒からの寄付で成り立っている。ヴォルフスベルクの近くにも剣の兄弟会の領地があり、定期的にそこからやって来た修道士がヴォルフスベルク市民に向けて説教をして、異教域征服のための義援金を集めていたのを覚えている。リオナは喜んで給料の一部を寄付してたっけ。
まあ、あれだ。地球でいうところのテンプル何某みたいな団体だと思ってくれていい。
◆
「ありがとう。改めて感謝する」
俺たちがゼーフルトに帰る日の朝、俺たちはゼッケンハイム伯ルードルフの執務室に呼び出された。
今回の彼は、あの時のように板金鎧ではなく、洒脱な唐草模様の入った深緑色のウプランドを着ている。
「ゼッケンハイム伯ともあろう御方からそのように言われるとは、畏れ多いことです」
クリエムヒルト親方は答える。
「振舞い方を心得ている者だ。私は好ましく思う」
「恐縮です」
「改めて感謝として、私からグルデン金貨25枚を贈ろう。それに、我がゼッケンハイム市の冒険者ツンフトの名誉会員として、クリエムヒルト親方を受け入れることも伝えておこう。もちろん、当初の約束である、捕虜のゼーフルト兵も解放だ。我が兵をゼーフルト領から引こう。戦争は終わりだ。ゼーフルトとの講和に応じる」
「ありがとうございます、閣下」
それを聞いたカールとマルグレーテは、手を叩いて喜んだ。故郷から危機が去ったのだ。その気持ちは察して余りある。
「後で道中の物資も届けさせよう。そして、君たちは終生我が領内の通行税は免除だ。胸を張ってゼーフルトに帰ると良い」
領主から免税特権を得るとは、俺達破格の扱いを受けてね? これって凄くね?
「私は君たちのことは、生涯忘れないだろう」
平民が貴族にそう言われるとは、存外の栄誉なのだろう。この世界の身分制度に馴染みのない現代日本人の俺でも、誇らしさで胸が膨らんでしまう。
アスタルテによるお姫様抱っこの状態から下りた俺は、クリエムヒルト親方に尋ねる。
「しばらくして、ダンジョンは消滅してしまうと聞いているね」
「なら、早々に戻らないといけませんね」
「待って」
頭の上にはてなマークを浮かべた職人たちをよそに、クリエムヒルト親方はかつてゴーレムを形成していた岩石の山を漁りだす。
「な、何をしているんです、親方?」
堪らずカールは訊く。
「ダンジョンコアの破片を拾っているのさ。ダンジョンコアは魔獣の魔力コアと違って武具に魔力付与を行うことは出来ないけど、既に魔力を付与された武具の魔力総量を増やすことが出来るんだ。皆、きっと役に立つから拾うの手伝って」
そう言われ、リオナとカールとマルグレーテも嬉々としてダンジョンコアの破片を集め始めた。
ん? これって……。
すると、アスタルテから念話が届いた。
(妾が見たところ、ダンジョンコアは武具の魔力を増やすだけでなく、人体に宿る魔力を増やすことも出来そうじゃぞ)
(それってつまり――)
(ああ。オードの魔力を増やすことも出来る。魔力が増えれば、魔法が使える回数も増えるし、より強い魔法も使えるようになる。あの小憎たらしいブリュンヒルトとかいう女を懲らしめるのに役に立つぞ)
(!!)
ブリュンヒルト。その名を忘れたことはなかった。俺達ヴォルフスベルクの冒険者職人の名誉を棄損し、俺の妻を辱めた連中の総元締め。彼女に目にものを見せてやるのが、この旅の目的であった。
ダンジョンコアを集めれば、俺の魔力を強化してブリュンヒルトに打ち勝てる。そうとなれば、俺の行く道は決まった。
「あ! リオナ、カール、マルグレーテ、俺も混ぜろよ!」
砂金を探すかのごとき作業であるし時間制限もあるが、やらないという選択肢はない。俺は元ゴーレムの岩石の山に飛びつき、目を皿にしてダンジョンコアの収集を始めた。
◆
ゼッケンハイム市に戻った俺達クリエムヒルト親方パーティーは、市民たちから喝采を以て迎えられた。
「英雄!」
「救世主!」
「あなた方のおかげで救われた!」
少々大袈裟な気もするが、悪い気はしない。寧ろアガる。市民たちから身体に触れさせてくれと頻りにせがまれ、この世界の英雄というのはこういうものなのか、と実感した次第である。
ゼッケンハイム伯ルードルフは俺たちに感謝の意を述べ、是非とも感謝の宴を開きたいと申し出た。親方は二つ返事で了承した。旨い飯を食えるとあっては、断るなどという選択肢はない。
ゼッケンハイム伯主催の宴の全てをここで語りつくすのには、致命的に紙面が足りない。それに読者諸氏も冗長に思われるかもしれない。
それ故、ミートパイと七面鳥の丸焼きが超絶美味かったとだけ述べておく。他は各人が思う「中世ヨーロッパ風の宴会」で脳内補完してくれるとありがたい。
宴もたけなわになり、酔いつぶれて眠ってしまう者も出てきた頃、俺はクリエムヒルト親方がゼッケンハイム市の冒険者ツンフト頭(彼も宴会に招待されていた)と話しているのが目に入ってきた。
「親方、何を話しているんです?」
「ああ、オード。ちょっとダンジョンコアの配分についてね」
そうか。ダンジョンコアも魔力コアみたいなものだから、獲得すればツンフトに一回提出する義務が生じるのか。
「本来ならうちに提出してもらって再分配してもらうところだけど、今回は事が事なだけに君たちの活躍を評価しないわけにはいかない。だから、今回獲得したダンジョンコアは全てクリエムヒルト親方に渡すことに決定した。親方からパーティーの職人に改めて分配してくれ」
とゼッケンハイム市冒険者ツンフト頭エーリッヒは言った。
彼なら知っているかもしれない。
「エーリッヒ親方、ご存じであれば教えて欲しいのですが、ダンジョンコアはどこでなら効率よく収集出来ますか?」
ダンジョンの出現は稀だという。だが、ダンジョンが多数発生する場所があれば、速やかにダンジョンコアが集められ、魔力の増強が出来る。
「噂によれば、救世主教会の信者があまりいない東方地域……すなわち異教域にはダンジョンがここよりも遥かに頻繁に表れると聞くね。異教域は魔法が色濃く伝わる地域だからね。そうであってもおかしくはないさ。異教域に行くんだったら、ここから北東にずっと行ったところにある〈剣の兄弟会〉本部メリーエンブルクを訪ねると良い。彼らは異教域への遠征を定期的に行っているから、異教域についての有益な情報をたくさんくれるはずさ」
「なるほど、教えてくださりありがとうございます」
(妾たちの目的地が決まったの)
(ああ。剣の兄弟会本部メリーエンブルク、そして異教域だ)
「でも、私としてはあまり異教域に行くのはお勧めしないなあ。ダンジョン攻略目的というのは死に自ら飛び込んでいくようなものだし、異教域の住人は皆異教徒。救世主教徒に対し深い憎しみを抱いている。だからこそ剣の兄弟会が討伐して改宗させているんだけどね。今回我々を救ってくれた人々を、再び死地に送り込むようなことはしたくない」
「それでも、俺には行く理由があるんです」
俺はエーリッヒ親方の目を見つめる。
すると、彼はやれやれと肩をすくめ、
「詮索はしないよ。危ない橋を渡っているような気がするからね。魔法が使える君なら、上手くやっていけるかもしれない。健闘を祈るよ」
と言って手を振りながら俺たちの前から去っていった。
有益な情報ありがとう。この見返りは必ず。
と、そこにリオナがやってきた。
「ん~? メリーエンブルクに行くの~?」
アップルシードルをしこたま飲んだのか、既に出来上がっていた。うおっ、酒くせえ。
「ああ、そうだよ。ブリュンヒルトの奴をやっつけて仲間を救う手立てが見つかったんだ。異教域はダンジョン多発地帯で、ダンジョンを攻略してダンジョンコアを集め、俺や武具の魔力を強化するんだ」
「えへへ~メリーエンブルクって言ったら剣の兄弟会の本拠地でしょ~。かっこいい騎士様にたくさん会えるのかな~?」
「い、いや、観光目的ではないのだが……」
と言っても、酔っぱらったリオナには届くまい。後で改めて話す必要があるだろう。
「いきょーととーばーつ! しこーしんのえーこーをひろめよー!」
いや……聖戦を戦う聖戦士気分になってどうするんです? 最近それでひどい目に遭ったばかりでしょホント。
「……もう、彼女は寝室に連れて行った方が良いかもしれぬのう」
アスタルテは呆れたように言った。
「……そうだね」
いつもは彼女はこんなに酔うほど飲んだりしないのだが、英雄扱いされてタガが外れたか、それとも――。
いや、勘繰りは良くない。
遅れたが、一応説明しておこう。
〈剣の兄弟会〉とは、この世界で活動している騎士修道会の一つである。異教域に救世主教を広めることを至上任務としており、日夜異教徒と干戈を交えている。そのため、その軍事力は〈帝国〉皇帝に匹敵すると言われており、皇帝でも容易に手が出せない一大勢力になっている。
メンバーは、騎士にして修道士という二つの顔を持ち異教徒と戦う修道騎士と、民衆に説教して寄付金を集める托鉢修道士の二種類からなっている。修道騎士は貴族身分じゃないとなれないが、托鉢修道士は平民出身でもなれるそうだ。
運営は、所領から上がる収入と、俗人の救世主教徒からの寄付で成り立っている。ヴォルフスベルクの近くにも剣の兄弟会の領地があり、定期的にそこからやって来た修道士がヴォルフスベルク市民に向けて説教をして、異教域征服のための義援金を集めていたのを覚えている。リオナは喜んで給料の一部を寄付してたっけ。
まあ、あれだ。地球でいうところのテンプル何某みたいな団体だと思ってくれていい。
◆
「ありがとう。改めて感謝する」
俺たちがゼーフルトに帰る日の朝、俺たちはゼッケンハイム伯ルードルフの執務室に呼び出された。
今回の彼は、あの時のように板金鎧ではなく、洒脱な唐草模様の入った深緑色のウプランドを着ている。
「ゼッケンハイム伯ともあろう御方からそのように言われるとは、畏れ多いことです」
クリエムヒルト親方は答える。
「振舞い方を心得ている者だ。私は好ましく思う」
「恐縮です」
「改めて感謝として、私からグルデン金貨25枚を贈ろう。それに、我がゼッケンハイム市の冒険者ツンフトの名誉会員として、クリエムヒルト親方を受け入れることも伝えておこう。もちろん、当初の約束である、捕虜のゼーフルト兵も解放だ。我が兵をゼーフルト領から引こう。戦争は終わりだ。ゼーフルトとの講和に応じる」
「ありがとうございます、閣下」
それを聞いたカールとマルグレーテは、手を叩いて喜んだ。故郷から危機が去ったのだ。その気持ちは察して余りある。
「後で道中の物資も届けさせよう。そして、君たちは終生我が領内の通行税は免除だ。胸を張ってゼーフルトに帰ると良い」
領主から免税特権を得るとは、俺達破格の扱いを受けてね? これって凄くね?
「私は君たちのことは、生涯忘れないだろう」
平民が貴族にそう言われるとは、存外の栄誉なのだろう。この世界の身分制度に馴染みのない現代日本人の俺でも、誇らしさで胸が膨らんでしまう。
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