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しおりを挟む「弦先輩! お風呂から上がったらパンツくらい……あれ?」
風呂上りの弦を見て、千尋は目をぱちくりさせた。
弦が、ちゃんとトランクスを穿いているのだ。
今日に限ってどうしたんだろうと見ていると、照れくさそうに目を逸らす弦がそこにいる。
「お前も早く入れ。湯が、冷めてしまうぞ」
「あ、はい」
バスルームへと消えた千尋を確かめ、弦は大きなため息をついた。
どうしても、学校で見た艶のある千尋の姿が、頭から離れないのだ。
そして、あの顔で。
あの瞳で、自分の全裸など見られていると思うと。
「恥ずかしくてたまらん!」
その日から、弦は風呂上りにちゃんとパンツを穿くようになった。
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