弦先輩と千尋の日常は晴れ時々くもり所によりドキドキするでしょう! ~硬派先輩×可愛い後輩 幼馴染だった二人は恋に落ちていく……のか?~

大波小波

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(パンツくらい、穿いてほしい……)
 これが現在の、現実問題としての、悩みの種だ。
 仕方なく、千尋はリビングの真ん中に、トランクスを置いた。
 わざわざ目立つように、だ。
(これで、弦先輩がパンツを穿いてくれますように!)
 だが、負けが決まっているギャンブルに、賭けるような心地だ。

 仕方がない、と千尋はバスルームへ入った。
 穿かないと言うのなら、自分が弦の姿が見えない場所へ、行くしかない。
 風呂から上がるころには穿いていてくれますように、と祈った。
 これまでの経験からでは、勝率は二割程度なのだが。

 でも、これくらい我慢なのかな、とも思う。
 パンツは穿いてほしいところだが、大好きな弦と一緒に過ごせるのだ。
 少々のことは我慢だ。
 千尋は気を取り直して、バスルームから出た。
 弦は、やはり全裸のままだった。
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