時の舟には二人で乗ろう~自分を隠して偽り生きるイケメン俳優とモフモフあやかし少年は、愛を通して心を取り戻す~

大波小波

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 気は急いているが、性根は紳士の隼人だ。
 ゆっくり、じっくり、比呂の体内へと進んで行った。
「う、あぁ。ふぅ、うぅ。あぁ、あ……」
「比呂くんの中、熱くなってるよ……」

 久々の弾力と、温かさ。
 比呂の腸壁は吸い込むように、隼人を受け入れた。
 そうしながらも、手のひらを反すように締め付けて、押し出そうとしてくる。
 そんな刺激に耐えながら、隼人は最奥まで腰を進めた。

「うぁ……隼人……さん……ッ」
「比呂くん、動くよ」
「ま、まだ。もう少しだけ、待ってぇ」
 比呂は半分閉じた瞼のまま、手探りで隼人に触れた。
 その腕を見つけ、手のひらを合わせて、指を絡めた。
 彼のいじらしい仕草に、隼人はもうたまらない。
 勢いをつけて退き、思いきり叩きつけた。

「比呂くん! 好きだッ!」
「は、あぁッ! あぁああ!」
 一撃だけですぐに、比呂は達してしまった。
 スキンの中が、温かな体液で満たされてゆく。
 震えながら、比呂は想いを口にした。
「ぼ、僕も……隼人、さん、好き……ッ!」
 のぼせ上った隼人は、リズミカルに動き始めた。

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